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1 ◆GzrfxfEudo :
「ちょっと聞きたいことがあるんだけど、良いかな?」
俺は言った。私が答えられることなら、と兎は返した。
「君の存在は歪みが出ないの?」俺。
「私は、今はこちらの世界に周波数を合わせておりますので大丈夫です。」と兎。
「じゃあ、気分が悪くならないのはそのせい?」
「はい。」
「キラーとかペインって、君らの本名?」
「いいえ、仕事上の名前です。本名はこの仕事をうけたときに忘れました。」
ちょっと悲しそう。
「それから、君らってもしかして死神?」
「・・・神などではありませんよ。
・・・一応仕事の内容はそう呼んでも差し支えないとは思います。
しかし、私達は、人間です。馬鹿な真似をした、愚かな人間です。」
悪い事言ったかも。すげぇ悲しそう。過去の彼女の身に何が起こったんだろう。
考えてると、兎は言った。
「もう良いですか?」
俺は聞いた。
「待ってくれ。最後に一つ。彼女はどうなるんだ?」
「どうしたいんですか?」
逆に聞かれた。返答に困る。
「貴方が思ってる程そんなにこの状況は甘くないのですよ?
一つの件に私達が二人も動くなんて一大事ですよ。
誰も死なずに・・・いえ、違いますね。
命どころの騒ぎじゃない、「存在」がかかってるんですよ?
誰かが消えなければならない。分かっているのですか?
彼女が地獄に堕ちたのも、貴方を探しているのも、全て貴方のせいですよ?」