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本当にあった怖い名無し:
坂や矢野の一部での話。
漏れのばあちゃんは90代だが、ばあちゃんの娘時代には矢野・坂(特に坂地方)では嫁入りダンスの中身を隣近所に披露する・・・という結婚前のイベントがあったそうだ。
裕福な家ならば人様に見せて恥ずかしくないものを多数用意できたが、そうでない家は期間限定で親戚・知人を頼って着物・帯・髪飾りなど・・・借り回ったものだと聞く。
隣近所の人々は、まるで当たり前のように嫁入りする娘さんの引き出しを開けたり、中のモノをいじったり・・・と、今の名古屋の人でも信じがたい家の品定めをしていたようだ。
それでも無理な家は、祝言後に嫁の髪を肩当たりまで切ってお金に換えたと言う話も聞いた。
矢野や坂にある全ての神社や寺が「髪供養」「髪清め」を行っていたのではないと思うが、そのなかの幾つかはその儀式に関わっていたのではないかと思われる。
なお、矢野では戦前に「たんす披露の儀式」はすたれたと言うが、坂方面では昭和30年代の中頃まであったとの我が母(60代)の証言がある。