★★ウミガメのスープ★★463杯目 止められない味

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87IQエンジン ◆e37VO7OAVo
>>94 すいませんちゃんとレシピでチャックしたのに・・・ やってもうたorz
【解説】
 明治中期から昭和初期にかけて欧州で活躍した日系の天才マジシャン、マジカル・ディーノ(本名台野茂吉)。
今日も某国に招かれ晩餐会で芸を披露する事になりました。
シルクハットから出した鷹と鞭を使ったパフォーマンスや、槍を体内に飲み込む等の御得意のネタを披露し、場も盛り上がった頃
ディーノは最後のネタとしてトランプマジックを披露しました。
宴の主賓である王子に男に見えない所で無作為に選んだカード(勿論トリックで予めハートのAを取る様に仕向けていましたが)
そのカードにサインをしてもらい、それがどのカードか当る手品でした。
「さて殿下、貴方の選んだカードはどのカードでしたか?」予めサインの書いてあるカード(ハートのエース)を一枚目にスタンバイし微笑みながら王子に尋ねるディーノ。
しかし王子は鳥頭というか、記憶力に支障のある方と言うか・・まあそういった感じのお方で、
「うむ、朕の選んだカードはスペードの1であるぞ」 「・・・もう一度仰って頂きますか?」
「うむ、スペードの1であるぞ」 そう王子は自分の選んだカードを勘違いして覚えてしまったのでありました。
しかしそこは百戦錬磨の手品師、ディーノ。にっこりと笑って一枚目のカードを捲りこう宣言しました。
「ご覧下さい殿下。殿下のお書きになったサインがなんとハートのエースに乗り移ってしまいました。これぞ我が最大の手品『サイン移動の術』でございます。」
王子はそのマジックの素晴らしさに、そして周りの見物客はその機転の素晴らしさに感心し、ディーノは大喝采を浴びましたとさ、めでたしめでたし。
なお、ディーノの屋敷には、『我が生涯一度の手品』と銘打ったそのカードが飾られてあり、又ディーノはその国より爵位を賜り、
芸名もバロン・ディーノ(男爵ディーノ)と改名しましたとさ、めでたしめでたし。
※なおこの作品はフィクションであり、実際の人名や民明書房とは一切関わりがありません。