友人が中学生の頃体験した話。
当時放送部員だった彼ともう一人の部員は、給食時間に校内で流れる「昼の放送」のために放送室にいました。
さて、今日は何を流そうかな〜と考えながらテープのラックを漁っていると、見慣れないテープを見つけました。
そのラックには、歴代の放送部員が持ち寄ったテープがたくさん入っていて、童謡、アニソンから演歌、クラシックに
いたるまで多くのレパートリーがありました。大抵のテープにはラベルが貼られていて、何の曲が入っているか分か
るのですが、そのテープには何も書かれておらず、友人はそのテープを放送してみる事にしました。
再生すると、それまで一度も聞いたことのない歌が流れ始めました。その歌自体は歌詞もメロディーも普通で、特に
おかしな所は無かったそうで・・・二人は普段どおり放送を終えると昼休みの教室に戻りました。
教室に戻った二人の所に、放送部の担当でもあった担任の先生がやって来て、「お前ら、あまりふざけたことをするな!」と
言われました。二人が何のことかと尋ねると、「歌の途中で変な声を入れただろ!」と。先生が言うには、歌の途中で「ううう・・・
うううう・・・」と言う感じでうめき声が聞こえてきたと言うのです。先生は二人がふざけて入れたと考えていたのです。ですが、
二人はそんなことはしていません。気になった二人は、放課後先生に頼んで放送室の鍵を借りて、テープを確認してみる
ことにしました。