もはや原形をとどめていない部屋の中でMがまた泣きそうな顔になりました。
M「いけん・・・威力不足じゃ・・・A!っとおちゃんに電話してごせや」
言われたとおりにMの携帯でMのとおちゃんに電話をし、Mの耳元にあてました。
ガンガン鳴り響く鼓膜の中でも
「弾薬」「破壊」「列車砲」「爆撃」「核」 という物騒な単語が切れ切れに聞こえます。
SとKはどうなったでしょうか。俺には壁(だったところ)に開いた面白い形の人型の穴が気になりました。
そもそも俺たちは生きてるんでしょうか。
M「お前ら避難しとけや。これからちょんぼしなんぎじゃけ」
いっそすがすがしいほどに無傷の箱を片手に握った、同じく無傷のMがこちらを向いて告げました。
俺「今度は何がくるんじゃ・・・?」
M「アーサー王の使ったいう聖なる手榴弾も駄目じゃったけえ、とおちゃんに一発かましてもらう」
それは何、とももう聞けませんでした。魔女のサイレンのような音が上空から降ってきます。
俺は今までの人生を走馬灯のように思い出していました。部屋が閃光に包まれていきました。
M「終わった。終わった・・・・おわ・・・ったぁ・・うぅえぇえええ」
私たちは号泣してました。生きて帰れたんですよ。
M「さて、ドコに飲みに行く?」
一同「は?」
M「って冗談じゃw 今日はさすがに無理だけん、A送ってくれよ」
(どういう神経してるんだろ・・・ ほんと強い奴だなぁ・・・俺たちも)
で、それから8日ほど俺たちはM以外、そろって入院しました。
そして昨日Mと会い、そのときのことを聞いてみたんですが。
M「魔獣を倒した聖なる手榴弾でも吹っ飛ばせなかったので、とおちゃんに頼んでV1を撃ってもらった。」
M「アレが出てきたらな、俺のじいちゃんが処理してたんだ」