不可解な体験、謎な話〜enigma〜 Part27

このエントリーをはてなブックマークに追加
333本当にあった怖い名無し
夏に雪の話というのは乙ですな。

私も雪国。北東北在住。
小学生の頃、学校の帰り道に『誰か』がついてきたことがある。
友達と一緒にあまり人の多くない田舎道を歩いていた時、
不意に友達が「誰か後ろ歩いてない?」という。
冬の夕方は日の落ちるのが早くてあたりは薄暗くなりかけていたけれど、
人のいるいないが分からないほどじゃなかった。

誰もいなかった。

気のせいだよーと言いながらまた歩き出すと、確かに足音がする。
溶けかけた雪でぐじゃぐじゃになった所を歩く、ばしゃっばしゃっという足音。
止まると、止まる。歩くと、聞こえる。
オバケ方面知ったかぶりだった自分は
「べとべとさんっていう妖怪が後を付いてきたら、
『べとべとさん先へお越し』っていうんだってー」と言った。

足音はそれきり聞こえなくなった。
別に追い抜かれたわけでもなかったが。