不可解な体験、謎な話〜enigma〜 Part27

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17本当にあった怖い名無し
私も、小川の岸で不思議な体験した事ある。

中学生の時、親戚の法事で田舎に行った。
オトナばかりの集まりに飽きて、近くの小川沿いの小道を歩いていた。
川の幅はせいぜい5メートルくらい。両岸は緑の草むらの土手。橋は無い。
退屈した私は、足下の小石を拾って、対岸の草むらに向かって投げた。
すると、石がガサッと音を立てて岸に届くや、その場所からハトくらいの
茶色い鳥が一羽、ばさばさと躍り出た。あれっ!と思ったら、
目の届く限りの対岸の左右いっぱいに、同じ鳥が一面に顔を出して、
ばさばさ、ばさばさと羽ばたいた。鳴き声は無し。大きな羽音だけ。
まるで、対岸全体が褐色にゆれてるように見えた。
たぶん、その間、1分もなかったと思うが、思わず見とれて…見とれてるウチに、おさまった。
気が付くと、もうすっかり元の緑の草むら。もう一度見たくて石を投げたが、何も起きない。
急いで親戚の家まで走って報告したが、その河辺に鳥なんかいないという。
その日、家に帰るまでに、もう4〜5回、石を投げてみたが、虫1匹出てこなかった。
それにしてもホント、こっちも悲鳴ひとつ出ないような、圧倒的に幻想的で壮大な光景だった。
今も、目にはっきり焼き付いている。