★★ウミガメのスープ★★455杯目 大陸サイズの布団味
【解説】研究概要
ここはとある研究所が管理する「神の子孫たち」の村。
「神の子孫たち」と呼ばれる部族から採取した遺伝子を元に
「神への遡源」をくりかえし
「神の再生」が可能な個体を作り出そうとしている。
遺伝子を「より古いものへ」と、進化の逆をたどることで
部族の始祖にあたる「神」を再現しようというのが
この研究所の最終目的である。
個体から祖先の遺伝子を検出し、培養する。
そしてその個体からさらに祖先の遺伝子を検出するという方法だ。
個体同士の交雑でそれぞれの祖先の遺伝子を
優性遺伝するようプログラムし、より正確なデータ補間を行っている。
時の流れを遡り、「神の遺伝子」に近づいた個体には
巻き戻しのマーク【<<】が手に浮き出るようにプログラムされている。
遡源に失敗した個体は、他の個体への悪影響を考慮し隔離管理される。
特に停止【□】、早送り【>>】が現れた場合は
すぐに焼却処分することになっている。
先日、「神の再生」が可能である事を表す
再生のマーク【>】を持つ個体が村から発生した。
その個体はあらゆる実験に耐えられる体格に成長するまで
自然な状態で村内で管理されることになった。
現在、その個体から採取した遺伝子から
デバグプログラムを削除するなどの調整段階だ。
人類による神の創造まであと一歩だ。