すみません、ドアノブは回されたのでなく本当に「叩かれた」だけです。
平手でバシッと叩いたのかなと思います。ちょっとだけドアノブが下がっただけでしたので。
その後は何事も無かったので(ドアも開きませんでしたし)、書く必要もないかと思いカットしました。
ではまた少し、拙い文章で申し訳ないですが書かせて頂きます。
彼の姿を見たのは、その時が初めてでした。
日はとっくに沈んでいて、姉と母も帰宅していました。
私はいつもの通りリビングルームでテレビを観ていたのですが、
制服を着たままだったため、母に着替えるよう言われて自室へ向かいました。
相変わらず廊下には嫌な空気が漂っていましたが、母と姉がいるために気が大きくなっていた私は
電気も付けず部屋に入りました。
私の部屋の壁には大きな鏡が取り付けてあり、いつもそこの前で着替えるようにしていました。
その時も私は鏡の前で前屈みになってスカートを脱いでいました。
しかしその時。ふと視線を感じ、スカートを下げた手が止まりました。
林間学校以来、視線を感じることは日常茶飯事だったのですが、その視線はいつもと違っていました。
はっきりとした悪意、いえ、寧ろ殺意さえ含んだ視線です。
私はゆっくりと顔を上げました。
眼前にあるのは鏡。
その鏡に映った暗い窓の向こうに、男が立っていました。
10代後半か20代くらいの男性で、その明らかな殺気を含んだ目は、確かに私を睨んでいました。
鏡越しに目があった瞬間、私は脱ぎかけのスカートに足を取られながら部屋から飛び出しました。
後ろで、ドアの鈴がチリンと鳴る音が聞こえました。
もしかしたら彼は、生身の人間だったのではないか。こう考える方もいるかもしれません。
彼には足もちゃんとあり、普通の服を着ていましたから。
けれど私の家は、12階建てマンションの最上階、一番端にあります。
そして私の部屋にはベランダはついていません。そんなところに人が立てるのでしょうか…