【】“家”にまつわる怖い話聞かせて!二軒目【】

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22軍板より出張
>19さん、>20さん、>21さん。レス、感謝致します。
記憶が曖昧な点も多々ありますが、出来るだけ起きた順番に書き込むよ
う、努力しています。

次にお話しますのは、前回お話した幽霊が再び現れた話です。

姉が部屋を獲得した話は先述しましたが、自室で自由を謳歌する姉の姿を
散々見せ付けられていた私は、自分も部屋が欲しくなってきました。そこで、
父親にしつこく交渉して、何とか自分の部屋を持つ事が許されます。

私に割り振られた部屋は、家の中でも最も北に位置し、通常は物置に使わ
れている日当たりが最悪の部屋でした。しかし、私は満足していました。何
故なら、この物置部屋にはテレビがあったからです。普段から軍隊調の生
活を強いられていた私には、正しく天国でした。その日から深夜テレビを隠
れて観たり、これまた秘密で買い込んだゲーム機で遊んだりしていました。

ある深夜の事です。その日も私は、友人から借りたソフトを楽しんでいまし
た。時計は既に、2時を過ぎていたと記憶してます。
その時。自室の引き戸が凄い勢いで、「ガラッ!」と開けられました。瞬時
に『親父にバレた!』と思い、かなり焦りました。

一旦切ります。
23軍板より出張:04/12/23 17:03:26 ID:MU0sD89h
続きです。

『どんな言い訳をしよう…ゲーム機は友達の物だ、と言えば壊されないよな』
ビンタされるのを覚悟で、色々言い訳を考えつつ後ろを振り返ります。が、そ
こには誰も居ませんでした。開け放たれた引き戸の向こうは、真っ暗な廊下
があるばかりです。恐る恐る廊下を覗いてみましたが、特におかしな所は無
いようでした。

前日に不可思議な事が有ったにもかかわらず、次の晩も私はゲームを続行して
いました。何せ、期限付きで渋々貸してもらったゲームです。何としてでも期
日までにクリアしないといけません。幽霊よりもゲームが優先でした。

そして、やはりと言うべきか…次の日も、自室の引き戸が開けられました。廊
下に出て確認しますが、やはり誰も居ません。『下らないコケ脅しなんかしや
がって…こっちはゲームで大変なんだ。脅すなら他でやれ、馬鹿垂れが!』
口にこそ出しませんでしたが、私は怖いというより、この幽霊が憎らしく思え
てきました。

さて、それから数日後の事です。そろそろソフトを返す期限が迫っていました。
ここで期限を破ってしまえば、二度とソフトを貸して貰えなくなるかも知れませ
ん。この頃には楽しんでプレイというより、兎に角クリアしなければ…と焦って
いました。

「ガリガリ…ガリガリ」突然、引き戸を引っ掻くような音がしました。いつもな
ら勢い良く引き戸を開けるくせに、何を手間取ってるんだ?相手にされないもの
だから、やり方を変えてきたのか?どっちにしろ、ゲーム優先だ。そう思いつつ
も、視線は引き戸にいってしまいます。
やがて、引き戸がゆっくりと開きました。

一旦切ります。
24軍板より出張:04/12/23 17:03:56 ID:MU0sD89h
続きです。

「ニョキッ」音があるとすれば、こんな感じでしょうか。
開け放たれた引き戸から、突然顔が覗きました。いや、顔じゃありません。顎か
ら上が有りませんでした。前回お話した、顎から上が無い幽霊。そいつが再び、
私の目の前に姿を現しました。私は悲鳴を上げませんでした。ここで叫ぼうもの
なら、親にゲーム機が見つかってしまう。そっちの方が嫌でした。必死で恐怖を
押さえ込もうと、努力しました。

どれ位時間が経ったか。ソイツは現れた時と同じように、突然スッと首を引っ込
めました。そして、すぐに「ズズ…ズズ…」と廊下を這う音がします。
私は廊下を恐る恐る覗き込みました。が、廊下には既にソイツの姿はありません
でした。

ここでお気付きの方も居るかも知れませんが、この幽霊、最初は姉の部屋を窓の
外から覗き込んでいました。次いで、庭の通路に現れました。そして今回は私の
部屋に。つまり、コイツはとうとう家の中にまで入り込んできたわけです。

また、最初に姉が見たケースを除いて、コイツは全て倉庫や物置、(これはまだ
書いてませんが)押入れやクローゼット近辺に現れました。思うに、何か捜し物
をしていたのではないでしょうか。

私にはこの「捜し物」について思い付くものが1つだけありますが、これはまた別
の機会にでも書き込ませて頂こうと思います。
乱文にて失礼しました。