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本当にあった怖い名無し:
幻肢痛の痛みやパーキンソン病のふるえなどを緩和するために、脳
の視床の一部などを電気的に破壊したり、刺激を与えたりする手術は
、日本でも徐々に行われるようになってきている。帝京大学医学部脳
神経外科の藤巻高光講師は次のように語る。「戦後のロボトミー手術
の反省から、脳をいじることがためらわれた時期もあった。だが、こ
こ十五年ほどは、ほんとうに苦しんでいる患者に対して、ほかに有効
な治療法がない場合の一つの方法として定着しつつある。医学的にロ
ボトミーとは全く異なる手術です」
脳機能の分析も進み、麻薬が脳内神経細胞から細胞へ、快楽の信号
を伝える神経伝達物質を増やす仕組みも少しずつわかってきた。だが
、麻薬患者のための脳手術が一般化していない理由の一つは、メカニ
ズムの解明がまだ不十分なことだ。麻薬の脳への作用の研究で最先端
をゆく米国立ブルックヘブン研究所の専門家は、「麻薬患者を対象に
した脳手術は聞いたことがない」としたうえで、「長期的な副作用に
ついては、今の時点では何ともいえない」と話す。