∧∧∧山にまつわる怖い話Part15∧∧∧

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302本当にあった怖い名無し
「なんてことだ…」
僕は新聞を見つめながら、瓦礫の中に呆然と立ち尽くした。
乾いた唇が微かに震えているのを感じる。
「そんな…馬鹿な…」
2004年11月10日。新聞の日付は『あの日』を記していた。
「そういうことだったのか…だから、ああ…」
一面記事。そして、それに添えられた写真。
「亜紀…」
誰もいない町の真ん中で、僕は憎々しいほど晴れた空に小さく呟いた。
生きている皮膚の上を伝って落ちた涙は、乾いた地面に染み込んで消えた。


303本当にあった怖い名無し:04/12/18 11:50:47 ID:kxobsKXz
大丈夫。あなたの人生にはセーブポイントを設けてある。
いつでも戻ってやり直すといい。
もっとも それを「やり直してる」と意識することができたらの話だがね。
記憶は物質的なものだから 魂には残らない。 
泣く事なんてないよ。 これはそのためのシステムなんだから。
みんなが後悔しない様にセーブポイントを設けたんだ。
でもみんな 自分が何回ロードしてるか知って ギョッとするんだ。
「まるで自分の人生に囚われてるみたいだ」 そう言ってたよ。 
どうしてだろ、泣く事なんかないのに。 

そう、泣く必要など どこにもない。(それは意味がないから)
波動関数が収束する。
304本当にあった怖い名無し:04/12/18 11:51:29 ID:kxobsKXz
握ったままの手を ポケットに突っ込むと すぐさまこう言った。

「だって、こんなに寒い夜だから」     「だって、こんなに寒い夜だから」
「・・・なにそれ?」           「ふふふ、今ちょっと恥ずかしかったでしょ?」
「歌の歌詞かな?」            「・・・すこし」
「きっとビジュアル系ね」         「恥ずかしがる位なら なんでそんなこと言っちゃうの?」
「こう、アコギが命って感じの?」     私はからかうように言った。
「・・それのどこがビジュアル系なの?」  彼はくすぐったそうに目を細めながら 
「ビジュアルはCG任せなんだよ」     それでも手を離すことはなかった。
「ああ、ガッツ石松ね」          いつまでも。
「・・・CG?」             いつまでも。  
「ええ、そうとしか考えられないわ」    
「で、ゴリラズのメンバーなんだ」
「そうよ」
「ありきたりなオチにびっくりだ」
「いいのよ、どうせみんなわからないだろうし デーモンのハゲはオアシスに食われてしまえばいいのよ このブルジョワジーめ!」
「君とはもう別れるよ。料理もできないし。家に砂糖も置いてないとわかった時に 別れるべきだったよ」
「親の遺言で 家はガムシロップしか認めないの 残念だわ とりあえず クリスマスプレゼントだけ置いて 帰って」
「残念だよ はいこれ」
「・・・ ガムシロップ?!」
「開けてごらん」
「・・・中に・・・指輪?」
「どうでもいいけど長いよ 面白くないんだから 誰かはやく このテープ切ってくれない? ほらそこ・・」


305本当にあった怖い名無し:04/12/18 11:52:30 ID:kxobsKXz
ヤングマンの死体だーーーーーー。
落ち着け、まず落ち着くんだ。台所に行き水をゴクリと飲んだ後、
私は今後について考えた。ヤングマンと私の仲はけして良くなかった。


306本当にあった怖い名無し:04/12/18 11:53:18 ID:kxobsKXz
知らない人には気をつけたほうがいいと思う。
相手が俺でなければ、出会った瞬間に斬られていたかもしれないというのに。
水色のワンピースと、頭に真っ白いリボンを着けた女の子。
ボンデージでも全裸でもなかったので俺は落胆した。

何の用だろう。金を貸すのはお断りだ。
かといって乳首を貸してくれと言われても、片方しか貸せない。
だが肉棒でよければいくらでも貸せる。言うまでもなく、無期限、無利子、無担保だ。
そのかわり催促はする。何かしら催促はする。
307本当にあった怖い名無し:04/12/18 11:53:55 ID:kxobsKXz
いくら僕がモンゴル人だからって、オムライスに「モンゴル」の文字はあんまりだ。
ケチャップをスプーンで丁寧にすくって、口に運んだ。かすかにモンゴルの味がした。
「田村家にようこそ。モンゴルより暑いかもしれないけれど、はやく日本に慣れてね」
僕は覚えたての日本語で「アリガトウ」と言った。
嬉しくも悲しくもないのに涙があふれてくる。「アリガトウ」とは、いい言葉だ。
「うわ、モンゴル泣いちゃったよ!」
田村さんのお子さんが僕を笑った。僕はオムライスを投げつけた。
308本当にあった怖い名無し:04/12/18 11:54:45 ID:kxobsKXz
なんという事だ、頭に針金が刺さってしまったらしいその針金が今喉まで到達し
喉チンコに当ったコトで曲がり、私の奥歯をカンカン言わしめているにちがいない。
頭から針金が出ている人間からなんて誰も新聞を買ってくれないだろう、
私はそう思うと近くの病院に入ろうと思ったが、まだ仕事中である。