本当に怖い現実の話

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126ネタフリ
ウジは二日目にして血水を泳ぎ始めた。
叫び続けたので喉がカラカラだった。
顎の下まで水につかってはいたが絶対にこの水は飲みたくない。
手錠を外せないまでもなんとか蛇口を捻ろうとしたが彼が固く閉めた為に
不自由な体勢では動かせない。風呂の栓は彼の身体が塞いでいて抜けない。
彼の皮膚は伸びてきていた。
目があっかんべぇをしているように濁った白目が黒目との境を溶かし始めていた。
生魚の数倍も彼は臭ってきていた。だが遂にその夜水を飲んだ。
そのうちウジが自分の身体にも噛み付いてくるようになった。
朦朧とする意識の中必死に悲鳴をあげつづけたが、
既にそれほど大きな声にはならない状態だったと思う。
時間の経過がわからなくなり、その感覚も失われはじめた頃には、ハエが自分の頭にも卵を産みつけ
天井まで米粒をばらまいたようなウジの大群に覆われていた。
彼の顔は水面に没し、赤黒く変色した耳はウジの巣になっていた。
彼の身体は膨らみはじめ、浴槽はさらにきつくなってきた。
足を伸ばそうとすると泥につかったように足先が彼の身体に埋まる。
水は藻をかいたようにさらに濁っていく。
「最終的に連絡のとれない両親がやってきたのが事件から12日目のことでした」
彼はほぼ崩壊しており、彼女は必死になにかを彼の死体に話し掛けていたという。
これは彼女の記録のほんの一部で内容は大学ノート三冊分にものぼった。

長いのでちょっと省略しちゃった。こんなかんじの話ですた。