死んでないけど痛かった 7撃目

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かなり長文になってしまいました。スイマセン。

昔、田舎道でバイクでぬうわキロ以上出してたら道に穴があいていてこけた。それも思いっきり普段着、グローブ無しで。
かなりの距離をスライディングしてやっと止まった。
止まったときにまずやった事は体の動作確認。幸い動かない場所は無かった。
なので起きあがろうと道路に右手を付き体重をかけたら掌が熱い。
なんだと思って見てみたら、ほぼ全ての指の皮がバナナのように指の先端から指の付け根まで、掌の皮が運命線ぐらいから手首までめくれていてでろ〜んとなってやんの。
それを見た瞬間血の気が引いていったのがわかった。
めくれた所は肉が丸見えで、所々に血が滲んでいた程度でさほど出血はなかった。
鬱なのはその丸見えの肉の中に細かい砂や石がかなりめり込んでいた事。
その右手の他には左膝の肉が多少抉れていた程度で他は軽いすり傷程度だった。
出してたスピードの事を考えるとかなりラッキーだったのかもしれない。
なんて思ってたが、そんなに甘いもんじゃなかった。

まず、事故った所が田舎で電話なんか無い。当時は携帯も無かった。
誰かが通るまで待つしかなかった。で、初めて車が通るまで20分、そこから救急車が来るまで60分待った。
その間、もう、手が火傷したかのごとく熱かった。そしてそのうち痒くなってきた、これが辛かった。

救急車が来て乗せられると当然、そこから応急処置が始まる。
まずめくれている皮を切るとのこと。待ってる時に肉が出た部分に風邪が当たると痛いし、見るのも嫌だったので皮を被せておいた(バナナの皮をむいてまた元に戻したカンジ)
その状態で数十分待っていたのでくっついてしまっていた。
救急隊員が俺の指の皮をバナナのように剥いていく。痛い痛い痛い痛い。これだけで泣ける痛さ。
そして全部剥き終わったら、今度は皮をめくれた根本から切っていく。
切るときにはさみの刃が肉露出部分に触れる。痛いそして熱い。
掌の方も同じように処置。この部分はあんまり皮がくっついてなかったので引っぱがす痛みは無かった。
だけど切る部分が多いので、はさみの刃があたる回数が多くてかなりの地獄だった。
次ぎに消毒、消毒液を浸したガーゼで患部をポンポン・・・その瞬間全身に電撃が走ったような感じがした。
3562/2:04/10/19 04:20:16 ID:/FTRcLEt
そして病院へ到着。
俺の手を見た医者が「うわー」だとか「えぇ・・・」とか小声で言いやがる。
とりあえず水道で砂を荒い流すとの事で水道へ・・・流れ出す水にてをつける勇気がなかなか出なかったけど思い切ってin
やっぱ想像通り痛い。もういいかと聞くと、まだまだと首を振る医者。
恐らく流水に浸した時間は1分もなかっただろうが、その時は10分以上にも感じられた。
あらかた砂は流れたが、まだ多少残っている。次ぎに俺はベッドに寝かされた。
すると、脇にいた看護婦二人がそれぞれ俺の肩と足を押えた。
「え?何?」と思っていたら、ピンセットをおもむろに持ち出す医者。
「いやいやいや麻酔は・・・・?」って俺が言うと「これじゃ麻酔なんて効きっこないよ、効くぐらいなら最初からやるでしょ」とか言うの。
で、ピンセットで肉に埋もれた砂をホジホジ。
やっぱこのときが一番痛かった。はさみの時もそうだったが、金属があたると変な電撃が襲ってくる。
さらにそれでホジホジするから堪ったものでは無い。いっそのこと気絶したかったが、しようと思って出来るもんじゃなく、ずーっと意識はあった。
ピンセットが動くたびにビクンビクンと体が動く、それを必死に押さえつける看護婦。
「ヌオッ」「ホエェウ」まどわけのわからない奇声も出てしまった。
もう永遠にも感じられる程長い間苦痛を感じ続け、ようやく終了。
泣いた意識は無かったが、涙と鼻水がかなり出てた、恥ずかしかった。
最後になんか水に浸けられてガーゼ、包帯でぐるぐる巻いて手は終了。膝も消毒やら何やらしたが、手のピンセットが痛すぎて、これは全然平気だった。

その後しばらくは消毒の度に苦痛だった。
今では手は元通り、傷跡は無い。人間ってスゴイ。
ただ膝の抉れた所の方は跡がばっちり残っていて毛も生えない。こっちの方がひどかったのか・・・

まぁ、馬鹿みたいにスピード出してた報いですね、この後はものすごく安全運転に気を遣うようになった。
この事故がなければ違う事故で死んでたかもしれないと思うと良い勉強になりました。