∧∧∧山にまつわる怖い話Part10∧∧∧

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536オマージュ
友人の話

彼は来週にせまった山登りのために自宅で準備をしていた。
妻は毎度の彼の行楽に少々あきれていたようにみえたが、
一緒に荷造りを手伝ってくれたそうだ。

登山二日目、彼は水にあたったのか、ひどい下痢に見舞われた。
脱水になり、疲労困憊、救急セットの中に何か使えるものはないかと
あさっていると、入れた覚えのない整腸剤が入っている。
服用するといくぶん楽になり、歩きだす事ができた。

家に帰って、妻にその事をいうと、自分が入れたと言う。

「なんとなく、必要になる気がしたの。」

彼の細君は、たびたびその妙な勘の冴えを発揮し、家にいながら
彼の窮地を何度も助けているそうだ。
537オマージュ:04/07/06 21:01 ID:sWZpiDmN
同じ友人の話

いつものように山登りの準備万端ととのえた夜、
彼が地図を眺め明日のルートをおさらいしていると、玄関で物音がした。

そっとドアを開けて覗くと、寝ていたはずの妻がごそごそ何かしている。
彼「な、なにしてんの?・・・」
妻「ん・・・なんとなく。入れといた方がいいかな〜って思って・・・」

寝ぼけ眼の妻が、ザックに包帯やらガーゼやら詰めていた。
一体いくつ入れたのか、ザックはぼこぼこに変形し膨れ上がっている。

これが必要な事態って、いったいどんな状況なんだ?

ぞっとした彼は、その登山を取り止めたそうだ。
538あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/07/06 21:07 ID:M0+mWtgP
感の鋭い奥さんだね
本人も素直に感に従ってるから
えらい事にならないんだと思う
逆らって行ってたら本当に逝ってしまいそうだ
539オマージュ:04/07/06 21:07 ID:sWZpiDmN
おまけ(その細君の話)

彼女曰く、勘の働く時は常に「なんとなく」なんだという。
漠然と、こうした方がいいかなぁと思うだけなんだそうだ。
残念ながら、子供を産んだ後、その能力は徐々に弱くなったそうで、
今ではほとんど、その力が働くことはないという。

しかし最近、彼女は不思議な体験をした。
ベビーカーを押しながらスーパーへ買い物に行っていると、携帯が鳴りだした。
彼女が出ると、相手は市内の病院の看護婦であると名乗り、
彼が交通事故にあい手術が必要になるので、至急病院へ来て欲しい、と言った。
動転した彼女は大慌てで病院に駆け付けた。

幸い、命に別状はなく足の骨折だけであり、手術も無事に終わった。
手術室から出てきて照れくさそうに笑った彼を見て、
彼女は思わず泣いてしまったという。

ところで彼女はひどい機械音痴である。
携帯も苦手で、主婦になってからは家に置きっぱなしだそうだ。
だが、その着信音はベビーカーから聞こえてきた。
1歳にならない娘が、にこにこしながら、よだれだらけの手で携帯を持っていたという。
子供にその能力が移ったのかな
541あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/07/06 21:35 ID:CDqJRWj7
>539
いやいや面白い