死ぬほど洒落にならない怖い話を集めてみない?59

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[[[呪いの犬]]]
私が中学生だった頃のある日のこと、
その日も私は部活を終えて寄り道せず帰宅していました。
ある角に差し掛かった時その薄汚れた犬がいました…。
ガリガリに痩せ細った体は血塗れで…
あばらの傷口からは骨が見え片方の耳はちぎれ…
そしてまるで人間のそれのような不気味な目をしている…
よだれをダラダラ垂らしながらそれは私に向かってきました…。
金縛りになりかけた私は大声をあげて自分を奮い立たせ、
その犬の右に回り腹を蹴りあげてやりました(今思うと凄い判断ですね)。
ところが犬は全く痛がりもせず飛びかかってきました。
しかし私は地元のムエタイのジムに通っていたので、
よけては蹴りよけては蹴りと約30分は格闘しました。
私はもう逃げる体力もなく恐怖に心が押しつぶされそうでしたが、
近くに川があるところまで来たときに渾身の蹴り三発で、
そいつを川に蹴り落としてやりました。
浅い川ではなく、犬はコンクリート沿いを下流へ流れていきました。
私はもう精魂尽き果て地べたに座り込み呟きました。
『鈍いのぉ…犬…』