第3京浜のフェアレディZについて

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ターンパイクの鉄仮面は、霧の深い日に現れると聞く。
ハザード焚きながら徐行して下っている最中に、不意に特徴的なテールが目の前に現れる。
その車もハザードを焚きながらゆっくりとしたペースで下っていく。
所々で霧が薄くなり赤黒ツートンのRS-Xだと、車好きならすぐに気付くだろう。
エキゾーストは直管なのか、低いギアを使ってる所為もあってか、かなり甲高い。
ペースを合わせて下り始める。
視界の落ちた下りでは前走車をペースメーカーにすると安心感が増すからだ。
最後の長い下りの直線で、音もなくその鉄仮面の姿は消え、後続のドライバーは不思議に思う。

後日、なんのことはない会話の中で霧のターンパイクの話が出る。
その会話の中で、一人の仲間がターンパイクの怪談話を語り始める。
前半はほぼ上記の内容で、後半に差違がみられた。
あまりのスローペースにいらだった奴がパッシングをして抜きかけたとたんに、
岩の壁に激突、車は大破でドライバーは即死だったという話が。
事故車の後続の車も、先頭で先導してくれているスカイラインの姿を確認している。
ただ、急に前走車があり得ない方向に向かい、事故ったと言うのだ。