作り話専用 〜マジで怖い話〜 

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941に期待。
926DATSUNS:04/01/14 04:34
親愛なる   へ

これをあなたが読んでいる頃にはもう私は遠いところへ旅立ってることでしょう。
だからこそあなたにこの手紙を残しておきたいのです。
私とあなたは二十年来の付き合いです。
そのあなたとの深い歴史において、私はあなたに取り返しのつかないことをしてしまいました。
本当に申し訳ないと思っております。
申し訳ないなどという言葉じゃまったく足りませんので私の命にて許しを得たいと思います。

隠しきれるとは思ってもいませんでした。むしろ毎日怯えていたのです。

私がしてしまった 行為 がたくさんの人を犠牲にしてしまう、それ以上に
行為をしたことに対する後悔の念と犠牲になった彼への罪悪感で冷静になればなるほど壊れてしまいそうでした。

三年前、たまたま出会い系サイトで知り合った彼。一時の気の間違いで誘ってしまいした。
日々の仕事やストレスで魔が差してしまったのです。今となっては言い訳にしかなりませんが。
しかし彼の私への感情は携帯だけにとどまらず会社や家への電話。毎日のように待ち伏せされては行為を求められる。
彼に対しては肉体関係以上の感情はありませんでした。しかし彼の私に対する愛情は考えていた以上でした。

彼との関係と同性愛者であることが会社や家族に知られると今の地位も財産も失ってしまう。
行為への後悔とその愛情への恐怖は増すばかりでした。

友人であるあなたはそんな私を心配してくれましたね。すべてを語らずとも励ましてくれました。
しかし、それが辛かった。

たくさんの恐怖と後悔が私を強い衝動へと推し進めました。
927DATSUNS:04/01/14 04:36
そして、より深く暗い底へと自分自身を追いやったしまったのです。二度と戻れない地獄に。

今、あなたとあなたの家族が必死に待ち続け、捜索している息子さんはこれを読んでいる書斎の下にいます。
いますというのは語弊があります。そこにあります。
処置に困った私はそこに隠したのです。

掘り起こし救い出してください。

もう私は耐え切れません。毎夜聞こえる、

愛している
愛している
愛している
愛している
愛している
 
私はその愛に応えようと思います。
そうしなければ、彼のこの想いは消えることはないでしょう。

そして彼の想いは今も側で私に言い続けております。
待っているのです。
求めているのです。
それも愛憎へと変わりました。

聞こえてくる言葉は

殺してやる
928TIMGASS:04/01/14 17:15
昨日駅のトイレ入ったら、小便の便器にウンコがしてあった。
よっぽど切羽詰まってたんだな。合掌。
――そこにおる――
俺の携帯に知らん番号から何回も着信があって、電話に出る度に
「殺す!アンタ殺してやるぅ〜!!!!」
って女の声が叫んでるんやわ。
誰かわからんのやけど、「なんで殺されなアカンねんっ。」ってだんだんムカついてきたから文句言うたろって思って、さっきこっちから電話したら
部屋のドアの外で着信音が鳴った。
もうすぐ殺されるわっ。
――そこにおる――
俺の携帯に知らん番号から
何回も着信があって、電話に出る度に
「殺す!アンタ殺してやるぅ〜!!!!」
って女の声が叫んでるんやわ。
誰かわからんのやけど、
「なんで殺されなアカンねんっ。」ってだんだんムカついてきたから
文句言うたろって思って、さっきこっちから電話したら
部屋のドアの外で着信音が鳴った。
もうすぐ殺されるわっ。
931930:04/01/15 22:36
ぐはっ!
二重になってもうた。
ちょうどエエし
こいつに逝かせてもらいますわ
/
933怖いニュース:04/01/16 19:20
政府、88歳定年制を段階的に導入
934情報筋:04/01/17 13:48
日本国政府、PC-98定年制の素案をまとめた模様
_
――そこにおる――
俺の携帯に知らん番号から
何回も着信があって、電話に出る度に
「犯して!アタシを犯してぇ〜!!!!」
って女の声が叫んでるんやわ。
誰かわからんのやけど、
「なんで犯さなアカンねんっ。」ってだんだんムカついてきたから
文句言うたろって思って、さっきこっちから電話したら
部屋のドアの外で着信音が鳴った。
もうすぐヤラされるわっ。
↑うる星やつら世代のおっさんが
外回りさぼって座敷女読んだりすると
こういう夢を見るそうだ
938あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/01/20 01:16
もったいないage
――そこにおる――
俺の携帯に知らん番号から
何回も着信があって、電話に出る度に
「入れて!ケツの穴に入れてぇ〜!!!!」
って女の声が叫んでるんやわ。
誰かわからんのやけど、
「なんでケツに入れなアカンねんっ。」ってだんだんムカついてきたから
文句言うたろって思って、さっきこっちから電話したら
部屋のドアの外で着信音が鳴った。
もうすぐ菊の門に入れさされるわっ。
940あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/01/20 15:08
「これでよし。」
終業時間から1時間強のサービス残業を終え、10分程歩きいつもの最寄駅へ向かう。

見慣れた改札を抜るとまっすぐにトイレを目指す。
鏡の前に立ち、鞄からコンタクトケースを取り出すと手馴れた手つきで着けているコンタクトレンズを外し、コンタクトケースへ納めた。

通勤に2時間掛かる彼にとって、電車で過ごす時間は貴重な仮眠時間となる。
コンタクトを着けたまま起きた時の不快感を嫌う彼にとっては日常的な行為となっていた。
「ここのところ疲れがとれないな・・・」
鏡に映るかすれた自分の顔には隈が目立つ。
通勤に時間のかかることを除けば規則正しい生活を送っている彼にとっては不本意な現実だ。
往復の通勤電車の中でもしっかり睡眠をとっているにも関わらず、鏡が映し出す現実と慢性的な疲労感からは目を逸らすことができない。

いつものように始発待ちの列に並ぶ。
電車待ちをしている間に引越しについて考える。
毎日通勤に4時間。
引越しを考えたことは何度もあるが、両親は一人っ子の彼を引きとめ続け、それに渋々ながら従っている。
長い通勤時間と両親への不満はあるが、若くない両親をおいて家を出ることの心配もある。
そうしているうちに電車がやってきた。
乗り込み席を確保するとそのまま眠りにつく。

「ん・・・。」
下車する二駅前で目を覚ます。
幾度の通勤をこなすうちに覚醒のタイミングは体が覚えていた。
周囲を見渡すと、目に映るのはいつもと同じかすれた車内の様子だった。
まばらな席には眠る者、本を読む者。
席が空いているのに立って外を眺める者もいる。
時たま遭遇するやかましいおばさん達がいないのはありがたかった。
941940:04/01/20 15:09
終点に着き気だるい体を起こし改札を抜け家路へつく。
26年間過ごしたこの地では、かすれた視界も苦にならない。
大通りに沿って10分ほど歩き、細い路地へ入る。

なだらかな傾斜の坂を下ると右手に小さな墓地が見える。
「そういえば子供の頃はこの道を通ることさえ避けていたな。」
年齢を重ねることと、幾度とこの道を通っている間に恐怖感もなくなっていた。
墓地の横を通り20Mほど先にある階段を登り帰宅を果す。

「お帰り。」
「ただいま。」
「晩御飯は?」
「風呂入ってから食べようかな。」
母親とのいつもの会話だ。
通勤のため食事の時間は遅くなりがちだが大抵父も母も同席してくれる。
他愛のない会話をしながら食事を済まし部屋へ向かう。
ニュースを観、趣味のキーボードを弾きしばらくして就寝する。

これが就職してから続いている生活だ。

多分続く
942あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/01/21 04:43
>>940-941
続き早く読みたいage
文才アルネ
文才ねぇ・・・文章に流れがない感じがするけど。
なんか箇条書きのようだわ。
いや、簡潔に良くまとまっている文章だと思う。
箇条書きのように感じるのは、一文ごとに改行しているせいじゃないかな。
>>940-941はいわゆる素人童貞の一日ってやつだろ
946945:04/01/21 12:38
あ、そうか。「多分続く」てカキコが続くことだったのか
てっきり、「生活」が続くというブラックなオチかと思ってた
横槍ごめんね(´・ω・`)
947940:04/01/23 20:16
すみません、忙しくて続き書けませんでした。
勢いで書いたものなんですが評価していただき嬉しいです。


「ピリリリ・・・・ピリリリリ・・・・」
いつものように携帯電話のアラームで目覚める。

体を震わせながら居間へ降りテレビとストーブを点けた。
5時半5分前。
7時間の睡眠をとっても体調は改善することなく、むしろ悪化しているように感じる。
「体が重い・・・。」
顔を洗いコンタクトを着ける、鏡に映る顔は今まで以上にひどいものだった。
なにかの病気だろうか。体調管理を怠ったつもりはないが、先天的な要因によるものである可能性も否定できない。
「病院で検査を受けるか。」
しかし、重要なプロジェクトに携わっている今、会社を休む訳にはいかない。
半年前に社の新プロジェクトに数少ない若手として抜擢され、今まで努力してきた。
出世の鍵となる機会をみすみす棒にふることはできない。
「なんとか週末まで頑張ろう、検査は週末に受ければいい。」

手早く野菜炒めを作り、昨夜の残りの味噌汁を暖める。
納豆に海苔を食卓へ出し、胚芽米を少量お椀へよそる。
料理を初めて数年、手慣れたものだ。
就職してから朝が早くなり、母に負担をかけないために料理を覚えた。
お陰で栄養について詳しくなり、体調管理に役立っていた。
現に、仕事に就いてから休んだのは初年度の冬に39度の熱を出した1回だけだ。

体調を崩しだしたのはいつからだったか食事をしながら思い出す。
「・・・プロジェクトに携わり始めてからか。」
ただでさえ通勤に時間が掛かるのに、加えて毎日のように残業をしていれば、それも仕方の無いことなのかもしれない。
948940:04/01/23 20:18
朝食を済まし、新聞に目を通す。
テレビに目をやる。6時10分。
スーツとコートを着込みマフラーを羽織る。
洗面所で歯を磨き、髪に櫛をいれ、コンタクトを外しコンタクトケースへ納める。
「そういえば、電車で仮眠をとるためにコンタクトケースを持ち歩くようになったのもプロジェクトに携わり始めてからだっけ。」

早朝の朝は清々しいが、吹き付ける風は肌に痛い。
墓地の前を抜けようとすると違和感を感じ足を止めた。
小さな墓地の一角で線香が焚かれ、煙と独特の香りが漂っている。
「なんでこんな時間に・・・。」
手入れのされている墓地であるが、今までこの地で過ごしていて線香が焚かれている所を見たのは数えるほどだ。
ましてやこんな早朝に。
違和感と共に、その墓碑に見覚えがあることに気がついた。
思い出そうと昔の記憶を辿るが、いまいちはっきりしない。
断片的な記憶に残っているのは、墓地の外へ立っている小学生の自分の姿だった。
知っている言葉を思い出せないようなもどかしさを感じながらも、のんびり思い出している時間もなく、駅へ向かい歩き出した。

思ったより長くなりそうです。もうしばらく続きます。
>>948
書き終えてからうpキボン。
950あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/01/24 00:06
次スレは立てるのか?
>>948
>スーツとコートを着込みマフラーを羽織る。
>洗面所で歯を磨き、髪に櫛をいれ、コンタクトを外しコンタクトケースへ納める。
えっ、コート着込んでマフラー巻いてから歯磨きするの?・・・単純なミスだよねこれって。

あと、唐突に場面が飛びすぎていて、少し分かりにくいかも。
>>943さんが「文章に流れがない」と言っているのも、多分そういう意味なのでは。
文章自体は読みやすくて上手なだけに、ちょっと惜しい。

>>949さんの言うように、一度メモ帳かなにかに全文を書きあげて、
きちんと推敲してからカキコしたほうが良いですよ。
でも、続きは期待していますので、めげずに書いて下さい。
あと、もしよかったら「創作怪談三題噺」スレのほうにも何か書いて下さい。
 
 
954あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/01/26 05:14
そろそろ埋めちまいますか!
なんだっけな・・・コンビニ店長が作ってるコンビニ日記サイトってなかったっけ??
中学二年生の頃、浜松にある祖母の家に行き、そしてまた横浜に帰るために新幹線に乗っていました。
私一人だけでしたが新幹線の中では漫画を読んだり風景を見たりでさほど退屈しませんでした。
新幹線は空いていました。空席のほうが目立っていました。
漫画は飽きて風景を見ていたのですが・・新富士あたりで長いトンネルがあるんです。
そこに新幹線が入ったとき当然窓には車内が映るじゃないですか。
そこに私のほうを見ている女性がいるんです。喪服のような黒い服なのが印象的でした。
何見てるんだろうなと思いつつ、こっちが窓の反射越しに見ているのがばれないように様子を見ていました。
だけど一向に立ち去らないんです。んで表情も何か無表情に見えました。
さすがに不気味に思えてきました。明らかに私を見てるんです。だけど怖くて振り向けない。
そのときは幽霊とかじゃなくて変な人かなと思っていたけど怖かった。
かなりトンネルが長く感じられました。

トンネルを抜けて日の光が差し込んできてホッとしました。
それで後ろを振り返ってみたけどいないんです。女の人が。
さっきまで反射越しに見てました。だけどトンネルを抜けた瞬間消えてたんです。
それから今現在まで何も悪いことは起こっていません。だから良かったです。
あれは絶対幽霊だと思います。
957あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/01/26 05:57
>>956
他の実話系(?)スレに書いた方がよかったんじゃね?
冬休みに彼女と一緒に海でキャンプをする事になった。お互いにアウ
トドア派という事になってたので(話を合わせた)俺は色んな旅行本を
読み漁った。そして選んだのが3泊4日の沖縄旅行だった。旅行本に
今の時期でも泳げると書いてあったのだ。何かあれば民宿もあるし、
そんな気軽に出かけた旅だった。彼女の名前は由紀子という。

沖縄のある砂浜に二人で立った。
「空気は綺麗だし海も綺麗、でも人居ないね」
と苦笑する俺に彼女はすかさず答えた。
「寒いからじゃない、ほんとにここでキャンプするの」
「大丈夫、ここはキャンプ場でシャワーもトイレも綺麗だって書いて
たから1日くらい心配ないよ」
「なんで海外にしなかったのよ」
どうやら怒ってるらしい。
「あはは、英語苦手なんだ、とりあえずトイレとか水道とか見てみようよ。」
アザミに覆われた砂浜を歩くと、旅行本を信じていた俺の良心はことごとく
打ち砕かれた。ドアに板が打ち付けられ「使用禁止」の立て札が立っていたのだ。
「民宿に泊まろうね、手配してくる」
気落ちしながら小さな集落に向かおうとする俺に由紀子は言った。
「まあ、いいじゃない、そんなに寒くないし、私泳いでくる」
彼女は急に木の陰で水着に着替え始めた。
「どうしたんださっきまでとまるで違うそわそわしてるし」
彼女は綺麗な水着姿で現れた。見とれていると
「じゃあ、泳いでくる」
そう言って彼女は海に向かって走り出した。
俺は由紀子の豊満なお尻を眺めているしかなかった。
由紀子は海に入ると沖へ向かって泳ぎ始めた。時々俺を見て手を振っている。
珊瑚礁と外海の境目(リーフ)まで泳ぐと彼女は水着を脱いだ。実はずーと
便意を我慢していたのだ。ここまで来れば彼氏に醜態を見られることは無いと
思ったのだ。それに水の中は思ったよりも暖かかった。綺麗な海と空が彼女を
大胆な気持ちにさせていたのだ。そして思いっきり『うんこ』をした。

大きなうんこだった。それが揺れるように海底に向かって落ちていった。
すると小さな紫色やオレンジ色の熱帯魚がこの黒い物体に集まり始めた。
(熱帯魚の名前は自分で調べてくれ)
うんこはオレンジと青い色に包まれた。うんこと言っても彼らにとっては
大切な蛋白元なのだ。それを狙ってたまたま通りかかった鰯の群れが集まり
始めた。それを追って鰹の群れも来た。由紀子は何やら騒がしい気配を感じたが
気持ち良さそうに裸で泳いでいた。鰹を狙って鮫がやって来たとは思いも寄らな
かったのだ。鮫以外にも小さなオキアミも大量に押し寄せてきた。
その頃になってやっと海底の異変に気づいた由紀子は平泳ぎで砂浜をに向かって
泳ぎ始めた。すると遠くの方から大きな物体が近づいて来たのだ。
「なによ、なんなのよ」

いきなり由紀子は大きな口に飲みこまれた。オキアミを食べに来たジンベイ鮫が
彼女ごとオキアミを飲み込んだのだ。

彼女は自然の掟を甘く見ていたのかもしれない・・・
長年警察にいると不可解というか、奇妙というか、言葉ではなんとも形容し難い現象に
出くわす事があります。
どの部署でどのくらい勤めているかとか、個人を特定できるその他の記述は省かせていただく事を
条件に、その不思議な現象のうち、今回はその一部を話させていただくとしましょう。

当然の事ながら不思議な現象と言っても様々で、ほのぼのする話もあれば、首を捻る事
以外どうしようもないようなケース、上にお偉いさんが一枚咬んでて別に現場レベルじゃ
不思議じゃなくても、表向き不思議な事になっている、所謂「迷宮入り」事件等、それらを
全て話せば結構な暇つぶしにはなると思うんですが、掲示板という限られたスペースですし、
それに私もそうそう暇があるわけでもないのでその中の一つをかいつまんで話す事に致しましょう。

件の事件というのは、数年前のあの事件(あえてボカシますが)の影に隠れ、
一部夕刊紙の社会覧に数行載った程度でテレビ報道もされなかったのですが、犠牲者の数で
言えば同じ一家四人という事もあり世間の注目を十分浴びる根拠があったわけです。
が、新聞発表では「老夫婦が無理心中か?」という具合にゴシック体が鎮座し、その死体の身元を
紹介する簡単な記述以外、詳しい事は書かれていなかったんですね。それに犠牲者の数にしても
その夫婦以外は存在しない事になっている。正確に言えば、残る二人は、二「人」、と呼ぶのも
微妙な形体で、老夫婦の傍らに存在していたのですが。もちろん、見た目には生命反応らしきものは
ありませんでしたがね。その塊にしても元々生命の息吹があったとは思えないのですが・・・
ここはなんとも言いがたい状況であったという事で納得していただくしかないですが。
(ここで当該の物体に対して「二人」と表記した理由は、後に戸籍を調べたところ、この老夫婦には息子夫婦
 がいるという事実が判明したから。ひょっとして大きな誤謬を犯しているかもしれないですけれど。)
運子こわい。
そういった至極簡単な新聞の内容に反し、あの時現場には通常の倍ぐらいの人数が割かれ、
現場の責任者から厳重な緘口令を敷かれたのも、新聞を読んだ後で思い返してみると不思議でしたね。
当然マスコミも完全シャットアウト。尤も、同じ日に起こった例の事件のほうへ殆どのマスコミが
駆けつけたせいで、こちらにはあまり来ませんでしたけどね。それでも一部ハイエナのような連中
が顔見知りの刑事の周りで色々と聞き出そうとしてたみたいですが、上手くいかなかったみたいですよ。
それと現場には、ちょっとその場には相応しくない連中も来てまして、所謂「チヨダ」って連中なんですが、
責任者と何やら声を潜めて話してましたよ。内容までは聞き取れなかったんですけど、何故私が「チヨダ」の
連中の顔を知っているかってのは話せませんが、とにかく神妙な面持ちで声を必要以上に潜めてたんで
皮肉にも余計目立ってたんだけど、よくよく考えてみればチヨダの連中がそんな間抜けな行動をするはずも
なく、その現場にいる誰かしらに対するアピールだったような気がしないでもないですね。
そうそうあと一人、スラヴ系(という事にしておいてください)の白人男性が現場に紛れ込んでいましてね。
彼は日本語がしゃべれないみたいで、チヨダの連中と英語らしき言葉で話していましたね。
私自身英語が話せないので推測ですが、訛りから察するにどうも英米以外の国の人みたいでした。
なんか無骨な感じから察するに北欧あたり(スラヴ系と書いておきながら・・・)じゃないかな、と。
さて、周囲の状況はこれぐらいにして現場のほうへ目を移すと、きちんと整頓された六畳間の中央に
例の仏さん二体が布団に仰向けに、両手を握り合わせて横たわっていました。
パッと見外傷らしきものはなく、ただ寝間着(黒っぽいパジャマ)のちょうど心臓の部分が、まるで
内側から圧力でもかけられたみたいに破られていました。両人共にです。
かけ布団は傍らの化粧台の上に放り投げられており、その勢いで倒れたと思しき鏡の破片が布団の下で
散乱している様が確認できました。その様は整頓された部屋とのアンバラスさという点で十分注目を集めて
しかるべき状況でした。
上に目を向けると、天井には染みのような物が、鶏の羽みたいな白い羽毛と一緒に所々に付着しておりました。
もちろん畳や死体の上にも若干は落ちているのですが、天井のほうが圧倒的に多かったですね。
その類の動物を飼っていた形跡はなく、果たしてこれがどこからやってきたものなのかは分かりません。
例の染みなんですが、夫婦が寝ていた布団の上、頭の付近にも付着しており、ようく確認するとそれは耳から
流出したもののようです。尤も、天井の染みと耳から流出した染みが同一のものかというのは分かりませんが。
何しろ私は鑑識の結果を知りえる立場になく、その手のルートをあたっても沈黙が返ってくるのみという様ですので。
肝心の二体の塊(?)に関してですが、一言で表現すれば「肉塊」。しかし、列車事故等での壮絶なイメージを
喚起させる「肉塊」というイメージよりも、進化の果てというイメージに近いような
(かなり恣意的、抽象的な表現になりますが、その理由は後ほど判明します)状態でした。
具体的に申しますと、全身の皮膚を剥がされた嬰児が未だ人間の形を整える以前の形体とでも
形容可能かと申しましょうか、形にならない形、全身赤くぬめった感じでかろうじて胸の上に腕を組んでいる
のが判別できるといった感じですが、そのような腕を組んでいるという印象も、傍らに横たわる老夫婦の姿から
連想されたに過ぎないかもしれません。
話は前後しますが、大きさは二体共に50cmぐらで部屋の隅の畳の上にひっそりと横たわっており、
粘着性の液が二体の塊を取り囲むようにして畳に染み込んでました。色は赤っぽく透き通っており、陽の当たり
加減ではキラキラと輝いており、そこからは湯気らしきものが光を浴びて微細な塵とともに立ち上がっていました。
そして特筆すべきはその香りです。部屋の中はなんともいえないよい芳香に満たされており、痛ましい現場に
あっても捜査員たちの顔を綻ばせる程にそれは影響を及ぼしていたようです。
後で現場にいた顔見知りの人間にその事を尋ねてみたところ、「なんか懐かしい香りがした」と重い口を開きました。
私も同様に、懐かしいというか甘い乳液のようなにおいのように感じ、心安らぐような気にさせられました。
この香りの印象がその「肉塊」を壮絶なイメージよりは進化の果てと表現したほうが適切とした理由ですが、
つまるところ、外形の如何にかからわらず、安らぎが生命の最終到達点だと直感的に感じさせる何かが
その肉塊から香りと共に発せられていたのです。
形が形だけに、なかなか上手く描写できず、これ以上書いても観念的な記述が多くなりそうなのでこのへんに
しておきますが、警察内部にはこのような不可解な話が数多く秘められており、国家的な策謀が絡んでいるケースも
なきにしもあらずという事をちょっとでも知っていただければ幸いです。

それではこのへんで。
またお会い出来る事を祈って。
渋井選手は胸が大きくなったのではないでしょうか?
今日のレースを見てそう思いました。
最近、良い成績が残せていないのは胸が邪魔になり始めているのでは?
とまじめに思ってます。
走る上では女性の乳房は非常に邪魔でスタミナをロスする元にもなります。
前に映像で見たときにはほかの選手と同様にフラットに近い
女性としては理想的なランナー体型に見えたのですが。
966頭痛:04/01/26 22:01
頭痛が止まない。

近所にある古屋敷、その2階の窓から髪の長い女性がこちらを見ていた。
その女性と目が合った瞬間から、何故か頭痛が止まなくなった。
薬を飲もうが、横になろうが、頭痛は止まなかった。
理由はわからなかったが、原因はあの女性だと私は確信していた。

大きな取っ手に手を掛けると、扉は何の抵抗もなく大きな音を立てた。
目の前に広がる闇。そしてとてもホコリっぽい空気。
やはり、長い間人が住んでいないのは本当らしい。
懐中電灯を灯してみると、中は意外と狭かった。
心細さを補う為だろうか、私は玄関に置いてある大きな金属製の靴べらを手にとった。
見かけよりは全然軽い。これなら、いざというときには武器になるだろう。

あの女性がいた部屋を目指して、階段を上っていく。
お約束どおり、一段一段足を掛けるたびに大げさな音が屋敷内にこだまする。
頭痛は益々酷くなるばかりだ。
その部屋が近づくたびに痛みが増していくような気がする。
まるで危険を知らせるアラームのように。
967頭痛:04/01/26 22:02
そして、とうとうあの部屋の正面にたどり着いた。
取っ手に手を掛けて回してみる、
が、ガチャガチャと音がするだけでドアは開かなかった。
私は靴べらの先を隙間に差し込むと、反対側をぐっと押した。
メキメキメキッ!!!と悲鳴のような大きな音を上げて、ドアは開かれた。

明かりを部屋の中へ向ける。
部屋の中にはボロボロになったベット、スタンド、そして何故か小さな冷蔵庫が置いてあった。
電気が通っているのだろうか、冷蔵庫からは独特のモーター音がする。
静かな部屋にその音だけが静かに響いていた。

女性は確かにその窓からこちらを見ていたはずだ。
だが、部屋の中には誰もいない。
頭痛は何も考えられない程に酷くなっている。

私は冷蔵庫を開け放った。理由なんか必要なかった。
中には大量のビン。そして、ビンにはカプセルがぎっしりと詰まっている。
蓋を開けて、次々と口の中へ流し込む。本能がそう命じていた。
気が付いたときには、空のビンが一つ転がっていた。
968頭痛:04/01/26 22:03
しばらくの間は呆然としていた。
頭痛はいつの間にか治まっていた。
ふと目線をドアの方に向ける。
そこには、あの女性が微笑み携えてこちらを見ていた。
妖しい口元に濡れた目線、そして何とも艶めかしい肌。
彼女は後ろ手にドアを閉めると、私の方に近づいてくる。
もう、何も考える事はできなかった・・・

窓から差し込む光で目が覚めた。
私はあのベットで横になっていた。
あの後何があったのか、全く思い出せなかった。
相変わらず、部屋の中では冷蔵庫の音が静かに響いている。
気になって中を覗いて見たが空になっていた。
空きビンの一つすら見つからない。
床には靴べらが置いてあるだけだ。
多くの謎を残したまま、私はその古屋敷を後にした。

結局、女性は二度と私の前に現れる事はなかった。
いつの間にか、屋敷は取り壊されていた。
あれから変わった事はただ1つ。
私が男性として機能しなくなった事だった。
(終わり)
969歌:1 ◆cBCRASH/NU :04/01/26 22:35
 歌うんですよね、夜中に。
 誰がって、私のお袋なんですけどね。
 ここ何年かで老人性痴呆症が進行しちゃいまして、はい。
 最近じゃもう、実の息子の私のことさえ忘れちゃってるくらいなんですから。
 用便だって、自分の意思で制御できない状態でしてね。
 布団はどれもこれも汚臭だらけですよ、ほんとに。
 これで寝たきりならまだ良かったんですけどね。
 生憎と足腰はしっかりしてましてね。
 あれですよ、夜間徘徊症。
 毎晩ね、家中をどかどかと歩き回るんですよ。
 それだけならまだいいんですけどね。
 冒頭で述べたように、歌うんですよ。
 それこそ昔の歌謡曲だとか浪曲だとか。
 最近では、どこで憶えたんですかね、アイドルの曲まで。
 音程が狂った歌を、夜中の二時三時になると歌うわけですよ。
 丑三つ時の、老女による世にも奇怪な巡業ですよ。
 だから、毎日寝不足なわけでしてね。
 目が離せないじゃないですか。
 相手は身体の大きな子供みたいなもんですよ。
 何をするか判らないし、何か起きてからでは遅いですからね、ええ。
970歌:2 ◆cBCRASH/NU :04/01/26 22:37
 何年か前に、老人ホームに入れようか、なんて女房と相談した事もありますよ。
 ところがですね、ここのところ老年層の人口が多くなってるじゃないですか。
 医療の進歩と食文化の発達で、寿命が伸びてるわけですよ。
 老人ホームは軒並み満員なわけでして、はい。
 最低でも二年は待たないと、入所させてもらえないんですね。
 しょうがないから自宅で看護、というわけなんですよ。
 そうしてる間にも、痴呆症状はどんどんと進行していきまして。
 あれですね、人間て生き物は赤ん坊から大人になって、また赤ん坊に戻るんですね。
 周りで何が起きてるのか、自分がどういう状況にいるのか、判らなくなるんです。
 赤ん坊と何ら変わらないんです。
 悲しくなってきましたよ、ええ。
 自分をこの世に生み出した人が、自分が見ている前で壊れていくんですからね。
 ああ、今晩もまた、お袋が歌っていますね。
 亀が這うように緩慢に家中を動き回りながら、歌っていますよ。
 歌いながら、この部屋に近づいてきていますね、はい。
 けど、ですね。
 有り得ないんですよ。
 お袋の歌声が、聴こえてくるはずがないんですよ。
 だって、お袋は昨日の晩、私が絞め殺したんですからね。
 そうでもしないと、こっちが狂ってしまいそうでしたから。
 死体は、畳をはぐった床下に埋めました。
 匂いが漏れないように、深い穴を掘って埋めたんですよ。
 それなのに、ですね。
 どういうわけだか、お袋の歌声が聴こえてくるわけですよ。
 女房なんて、先程から私の傍らでガクガク震えております。
 私だって、震えと汗が止まりませんよ。
 足音と歌声が、この部屋に確実に近づいています。
 背後の襖一枚隔てた向こう側に、お袋はいるのだと思われます。
 何の歌を歌っているのかも、判る程に近づいていますね。
「長崎は今日も雨だった」
 お袋が生前好きだった歌ですよ。
 恍惚になる前は、よく私に歌って聞かせてくれたものです。
 お袋は、今でもそれを憶えているのでしょうかね。
 いやいや、憶えていなんでしょうね。
 だって、先程も申した通り、お袋は赤ん坊になってしまっていたんですから。
 恐らくは、自分が殺害されたことすら判っていないんじゃないでしょうかね。
 だからこうして、生きていた頃のように、歌いながら徘徊しているんですよ、ええ。
 ただ、ですね。
 もしかすると、お袋は気づいているのかもしれませんね。
 自分が誰に何をされたのか、という事にですよ、言うまでもなく。
 今こうしてこの部屋に近づいているのも、自律的な行動なのかもしれません。
 私に会いに来ているのかもしれませんね。
 生き恥を晒している現状から解放してもらった事に対する感謝の気持ちを示すためでしょうか。
 それとも、命を奪われた事に対する憤怒の感情をぶつけるためでしょうか。
 本人に訊いてみないと、何とも言えませんね。
 答えてくれれば、の話ではありますが、勿論。
私の親友「O」の兄貴は、いわゆる霊感の強いタイプで、母親とともに
しょっちゅう奇怪な体験をしていた。
今は「O]も兄貴も独立して別々に暮しているが、数年前は一家4人で
とある団地に住んでいた。・・・この部屋がまさに怪異現象の巣窟だったのだ。
・ある夜のこと、「O」の兄貴はいつものように自室で寝ていた。
・彼の部屋は4.5畳にモノがあふれており、非常に狭い状態で、
 横向きに寝ると、鼻の先にラジカセが触りそうになるほど窮屈だった。
・突如彼を金縛りが襲った。が、心霊体験に慣れていた彼は「またか・・」と思い
 いつもの様に「完全無視」を決め込んでいた。
・しかし今回は少し様子が違う。・・・いつまでたっても「立ち去らない」のだ。
 それどころか、金縛りは苦痛をともなってだんだんひどくなる。
・彼は少し焦り始めた。目はすっかり覚めて、部屋の景色もはっきりみえている。
・彼は、辺りに何者かの気配がないか注意深くさぐった。・・・実は彼には
 心当たりがあったのだ。それは・・・ 
・数日前、真上の階の住人が変死していたため、嫌な感じがしていたのだ。
・執拗に続く金縛りの中、とうとう彼は得体のしれないモノを発見した、
 というより、不意に「そいつ」が現れたのである。
・仰向きで寝ている彼の枕もとから、黒い影がたちのぼり布団のまわりを
 ゆっくり廻りはじめたのだ。
・霊感の強いわりに、怖がりの彼は必死に助けを呼ぼうともがいたが
 体の自由が完全にうばわれている。
・(はやく消えてくれ!!)と心の中で哀願するも虚しく、「そいつ」は
 不気味な行動にでた。