しまった、民家に続く袋小路だったか!と引き返そうと思ったんだけど、
(小野路とは言え)あまりにも今時で無い佇まいだったので、思わず
繁々と車のウィンドウを下げて眺めてしまった。
そしたら、縁側戸の上の小窓が突然ガラリと開いた。
深夜だったから、車の音に何事かと思って家の人が顔を出したのだと思った。
で、「夜分にスミマセン!迷い込んでしまって。直ぐに引き返します。」
って声を掛けて車を切り返そうとしたんだけど、相手側からの反応は何も無い。
まぁ、怒ってるんだろうな、と思って切り返しを続けて、車を反転させた。
でも、どうにも様子が変なコトに気付いた。
人の気配がしない。
縁側戸の上の小窓も、良く考えたら人が顔を出せる高さじゃない。
で、もう一度小窓の方を見てみた。チラッと。
そうしたら、やっぱり人影らしきものは無いんだな。
あれ?と思って、また繁々と見てしまった。
そうしたら次の瞬間、小窓から手(らしき物)がニュッと突き出た。
良く窓辺に肘を着いたりするでしょ。あんな感じ。
で、突然物体が現れてビックリしたのと、もしかしたら民家の方が
トットと行け!と言う意味でジェスチャーしたのかと思って、
慌てて車を発進させた。
でも、切り返しを済ませたと言っても、車が庭の出口を向いていただけで
スンナリと出て行ける位置付けに無かった。
丁度、内輪差が生じる辺りに背の低い木が植えてあったので、大周り出来る
ように車を平行移動させる必要があった。
(実際には踏ん付けても問題無かったのかもしれないが…。)
で、要は手間取ったんだな。
そうしたら、小窓がビシャッ!と閉まった。
それから少しの間を置いて、玄関部分が騒がしくなった。
この時に、反射的にヤバイ!と思ってウィンドウは閉じた。
正解だったよ。
玄関の木戸がドタドタと騒がしく開けられて、ヒトが飛び出して来た。
で、運転席側に近寄って来たので、一応は頭を下げる程度はしようと思って
そちらを見たんだけど、一目見て「普通」じゃ無いことが判った。
幽霊っぽい、ってのとは違う。そもそも、幽霊は見たこと無いし。。。
ただ、能面のように表情が薄い初老の男性。
裸足。ブリーフ(だったと思う。)一枚。
肩から先が真っ白。何か粉薬を塗っているような感じ。
片手に、何か持ってる(今もって不明)。
で、運転席を覗き込んで来たんだな。
スミマセン、って感じで片手でSORRYポーズを作って軽く頭を下げて
車を発進させたら、その爺さんが突然運転席の窓をベタベタと叩いた。
で、ビックリしてブレーキ踏んで爺さんの方を見たら、降りて来い、
って手招きしやがる。で、同時に片手に持ってる何かを見せるんだな。
薬瓶っぽくもあるんだけど、そんなの確認してる余裕も無いし気味悪いから、
もう一度軽く会釈して車を発進させた。
そしたら、今度はフロントウィンドウに覆い被さるようにして来る。
危ないからもう一度車を止めて爺さんを見たら、今度は少し笑ってる。
少し頭に来たので、危ない!ってジェスチャーして、俺はもう行くから、
って手振りをしたら、突然表情が変わった。
怒ってる。
で、次の瞬間、ドア・ハンドルに手を掛けてガチャガチャと開けようと
しやがった!
うゎ、怖ぇっ!と思って直ぐにアクセルに足を乗せて、急発進させた。
今度はおかまいなし。
そうしたら、その爺さんがしがみ付いて来ようとして、引き摺ってしまった。
それでも車を止めなかったけど。
で、庭を出れた辺りで車を減速させてルーム・ミラーで見てみたら、
爺さんが倒れてるんだな。
ただ、こっちも怖いから降りて行くに行けないし、暫く静観してた。
そうしたら、やがてムクッと起き出して、こっちに走って来やがる!
ソレがリアルに速いもんだから猛烈に怖くなって、もうその後は
後を見ずに全力疾走でした。。。
家に帰って車を降りた時、窓に泥汚れ混じりの手の痕がベタベタと付いてた。
完璧にリアルだったけど、どこか現実離れしたような感覚を伴う、不思議な
感じを覚えてる。
で、問題なのは、後日の日中、友人を連れて件の場所に行ってみたんだが、
見付からんのだよ。近道しようとした小道すら。
地図で確認しても判らんし。
コレがオカルトかどうかは分からんのだけど、このエピソードから判明する
実在する物件/人物、あるいは近辺で似た体験をされた方が居られましたら、
何等かの情報と共に安心させて下さい。
怖い話が出て来たりして…。
MAPでポインタが突き刺さっている道をいつも通っていました。
日中は勿論、夜でもそこそこの車通りがある狭い道ですよね。
深夜は、さすがに通りませんが。
事件(?)当日は、その道を多摩市方面に北上して帰宅途中でした。
これってショートカット出来るのでは?と思えてしまう小道があったんです。
Y字路の分岐、ではありませんでした。完全に横道、って感じです。
今思えば、近道に成り得るような角度で分岐していなかったのですが、
当時は地図が頭に叩き込まれて無かったので、かのように判断してしまいました。
今日、件の農家を愛車のMTBで探してみました。
結論から言えば見つかりませんでした。
街道筋には広い農家が立ち並んでいますが
一歩中に入るとボロッちい家並が多いです。
右側のダートの脇道は全て一本杉公園や女子大の脇につながっています。
妙な農園がありましたが旧家風の農家にはどうみてもみえないし・・・
犬四頭とニワトリを飼っている農家もありましたが
ここに入ってくれば凄まじい勢いで吠え立てるはず。
逆に左側の脇道は皆奥行きに乏しく該当しません。
唯一野菜直売所の手前の道だけが伸びていますが
この奥の3つの枝道にも旧家風の農家はない。
そのうち一本はとても車の走行に堪える道ではありませんが
小山田まで続いていました。
どうもお力になれなかったようですみません。
なんと、わざわざ探索頂いたのですね!
ありがとうございます。
そうですか。やっぱり見つかりませんでしたか…。
まぁ、当方も半分以上諦めてはいたんですが。
当時、自分達でも足を使って、相当な範囲を隈なく調べて周りましたし。。。
友人が「通った道そのモノを間違えている可能性があるのでは?」と
疑問を提示したので、その他の通りについても調べましたし…。
ただ、小野路の例の道にハンドルを切った記憶だけは鮮明なんですよね。
だから、通りそのモノを間違えている可能性は無いと思うんです。
横道に逸れた時の映像も割と鮮明なんですよ。
ただ、それが通りのどの辺りであったか、サッパリ思い出せ無いんです。。。
(続き)
実はこの話、あまりにも夢のようなので長いコト封印してたんです。
所が半年ほど前、何処かの掲示板(2chだったと思うんだけど…)で
似たような体験をした人が居るのを発見したんですね。
小野路近傍で。
その人は、農家を発見したわけでもなく、爺さんに追いかけられた
わけでもなく、只ひたすら道に迷い、既知の場所に出られず怖かった、
と言う話でした。
そのエピソードが私の話と関連性があるのか無いのかは判りませんが、
あの辺りには似たような話が多いのかと思い、書き込ませて頂いた
次第です。
単に小野路近傍には迷い易い旧道が多いだけかもしれませんが(笑)。
皆さん、色々とレスどうも。
私も当時は最初に「狐」が頭に思い浮かんだのですが(笑)、不思議なコト好きでは
あれども信じる性質じゃないので、暫くは変な親父が世の中には居るもんだな、と
考えていましたね。
リアリティを決定的に高めていたのは、爺がしがみ付いた時に生じたと思われる
Aピラーの傷。。。かなり深い傷で、当時はかなり落ち込みました。
結局、手放す時まで残ったままでしたが。
>>164氏の話ですが…、私は昔、近くに住んでまして…。
結構ありましたよ。その手のエピソードが。
中学の先生が大真面目に「昨日、部活が遅くなったから、女の子達送って帰ったんだよ。
そしたら、同じ所グルグル周らされてさぁ。最後に遠くでコーンて鳴きやがんの。
皆、聞いてたからさぁ。気味悪くて参ったよ。」なんて授業中に話してましたし。
当時は、アホな教師が居るもんだ、と思いながら聞き流してましたが(笑)。