関東某C県に友人とふたりでドライブに行ったときのことです。
天気は快晴、気持ちよい春の午前中。
海水浴場でそこそこ有名なM海岸の端にある小さな船揚場で
私たちはコンクリートに腰をおろして話をしていました。
目の前には10隻くらいの小型漁船(ボートみたいな)が上げてあり、
目の前の船の中でエンジ色の毛糸帽+ゴマシオ短髪の老漁師さんが
魚網をつくろっています。非常にのどかな風景で、気分は最高でした。
まあ、でも海風でそこそこ寒くなってきたので戻ろうかと言うことになり、
立ち上がりました。
一瞬視線を外した隙に、さっきの漁師さんが居なくなっていました。
「あれ?そこにいたおじいちゃんはー?」
友人「え?だれもいなかったよ。」
「私たちがきたときからずーっと網直してたじゃん!」
友人「いやー、居なかったと思うよ」
船のなかを覗き込むと、魚網だけはありました。
見通しがよく、船室のない背の低い船しかないので見落とす
筈もないのですが。
結局、「漁師さんは年取っても体軽くて動き早いんだねー」とかなんとか
いいながら帰りました。
なんだったんだろーー・・。