ラブホテルでの怖い話    

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大昔(10年程前)に、栃木の東武●ールド●クエアってとこに当時の彼女と逝った。

その日の夜、そこのすぐ近くのラブホに泊まったんだけど…ラブホっつーより
古いアパートみたいな感じだった。部屋はふすまで仕切られてて、床は畳で。

寝室の、マットぐらいの高さのベッドの横に
2m×1mぐらいのやたらデカイ鏡が、横倒しにでーんと置いてあった。
縁飾りも枠も無い、四隅がボロッとサビついた素鏡。
一応、天井からレースの汚いカーテンが掛かってて、
鏡をすっぽり隠せるようになっていた。その鏡を見付けてすぐ、
「サビが血みたいで気持ち悪い」と彼女がカーテンを閉めた。

このカーテンが何故か勝手に開く。
風呂に入ってる間に。トイレに逝ってる間に。閉めても閉めても。
真夜中、とうとう彼女に叩き起こされて「フザけるのやめてよっ」と
泣かれてしまった。つーか俺、開けてねーってば。
カーテンレールを調べたけど、極々安物のレールだし
鏡の裏側も覗いてみたけど、別に何も変わった所は無い。
変わった所といえば、四隅のサビがますます赤黒く、増えてるような。

二人でカーテンを閉め、しばらくそこで閉じたカーテンを見て
勝手に開かない事を確認して、ベッドの部屋を出た。ふすまを閉めた。
彼女はすっかりこの部屋を出るつもりでいるらしく、
洗面所で自分の化粧品やらを片付けてる。

まだ真夜中だっていうのに…
俺がふてくされてテレビをつけようとした時だ。

聞いてしまった。