>>195 講師が読んだらエライことになってるで…
知り合いの若い坊さんがこんなことを言っていた。
「ネットで、嫌いな奴とか憎い相手の個人情報を漏らしてる人っているでしょ。
ああいうのって、絶対にやっちゃ駄目だよ。
本人は、憂さ晴らしか復讐のつもりなんだろうけど、必ず自分に帰ってくるよ。
人を呪わば穴二つというけど、たとえネットでも、人を陥れようとすると、
絶対に自分に悪想念となって返ってくるからね。本当に気をつけなね」
この話を聞いた次の日、知人のYが交通事故に遭って、右腕切断した。
奴は2ちゃんなどに嫌いな奴の根も葉もない悪い噂を書いているといわれていた。
直接の因果関係はないかもしれないけれど、偶然とはいえ、怖かった・・・
知り合いの某水産物の卸の会社に勤める奴から聞いた話。
半年ほど前に、夜他の社員もみんな帰って一人で残業してた。
事務所のデスクで見積もりか何かを書いていたらしい。
実はその事務所には冷凍庫の操作パネルがあるらしいんだけど、突然けたたましい
音で超低温庫の高温警報がなったんだって。なんでも、そこは常時−50℃の冷凍庫
で、マグロとか入れてるから温度が上がっちゃうとまずいらしいんだ。
だから、一般の冷凍庫の中の奥にその扉がある構造になってたらしい。
それで早速見に行ってみると、超低温庫のスライド扉がなぜか半開きになってる。
おかしいなと思いながら人が居ないのを確認してひも引っ張って扉を閉めたと。
204 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/01 02:06
そんで、さあ冷凍庫でようと思って扉のひも引っ張った。そしたら扉が開かなかったらしい。
あれ?と思って何回かグイグイ引っ張っても開かない。
そしたら丁度そのとき冷凍庫にデフロストが作動してファンが止まって静まり返った。
そしたら、どこからともなく(とはいっても冷凍庫の中であることは間違いないとそいつは言ってた)
「イイイィ・・、ウウゥ・・・」とうめき声とも泣き声とも分からないようなかぼそい声
が聞こえてきたらしい・・・。
どきっとしながらも、だれか冷凍庫の中で倒れてるんじゃないかと思ってすみずみまで探してみたけど
誰も居ない・・・。その声はその間、近づくことなく遠ざかることなくずっと聞こえていたという。
そいつは半狂乱になって崩れた商品の下敷きになりかけながらも必死で出口にたどりつき、
最後の望みで扉のひもを引いたところ、無事に扉が開いたので、もう仕事もほったらかして
必死で逃げ帰ったらしい。
その後そいつは1週間でそこを辞めました。
今、会社で一人なのですがパーテーションの向こうを人の頭がヒョイと通りました
フエ〜・・・怖いのでもう帰ります。
ばあちゃんが死んだ二日後に、ばあちゃんをどこかへエスコートする夢を見ましたが、何か?
エスコートって、高級レストランとか?おばあちゃん孝行な孫だなぁ・・。
209 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/02 03:35
海の近くにある親戚の家に泊まった時の話。夏だったけど、そこの家の子が
喘息もちで、蚊取り線香の類は使っておらず、代わりに蚊帳を釣ってくれた。
夜中寝苦しくて目が覚めた。暑かったので縁側から外に出た。
少し無用心かと思ったけれど、網戸とカーテンだけ閉めて、海の方へ散歩に
出た。昼間歩いたときはすぐだったのに、いつまで歩いても海に
たどり着かない。道の両側の家並みが妙に狭苦しくて、おしつけられるような
感じで、気分が悪かった。やっと海が見えたので砂浜に下りると、昼間は
乾いていた所にまで潮が満ちてきていて、その水が生ぬるく、いつのまにか
サンダルも脱げてしまっていて、恐くなったので走って家の方へ戻ると、
あっという間にたどり着いた。閉めていたはずのカーテンが開いていて、
見ると蚊帳の中に寝ている奴がいる。腹が立ったので近づいて見下ろすと
自分だった。そこではっとして目を覚まし、体を起こして蚊帳の外を見ると、
カーテンが開いていて、もう外は明るくなりかけている。縁側から蚊帳の
裾の畳の上まで、砂まみれの足跡がついていた。布団から足を出して
みたが、少しも汚れていなかった。サンダルはなくなっていた。
210 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/02 08:49
不思議ね、ほんのり
211 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/02 09:16
>209
あんた夢遊病じゃないか。
離人症だとヤバい。
212 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/02 12:58
一瞬、鏡の中の自分と目が合いませんでした。
>212
一行なのにコワイ…
214 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/02 22:01
数年前、友人Aの別荘に招待された。
そのたたずまいは、避暑地の別荘というより、田舎の一軒家という感じだった。
Aの祖父が生前購入したもので、しばらくは家族の者も放置していたらしい。
それでも、ゴルフ場やスキー場、温泉地までのアクセスが便利で、
大学生だったAは、長い休みなどによく利用していた。
徹夜で麻雀を打ちたいというAの要望に三人の有志が集まったのだが、もう一人B
という男も参加したいと申し出た。
朝からAの車で別荘に向かう私たちとは別に、Bだけがバイクで合流することになった。
昼過ぎにはには到着するというBを待って、四人で卓を囲んでいたのだが、
夕食の時刻になってもBは現れなかった。
以前スキーで何度か訪れたというBが道に迷うはずはない。
日も暮れて辺りはしーんと静まり返るなか、私たちは言葉すくなにゲームを続けた。
みんな頭のすみにはBのことがあったと思う。
>214
こ、こわいっ!
216 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/02 22:17
214はこれで終り?
217 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/02 22:23
「今バイクの音がしなかったか?」
Cがそう言うと、他の三人も手を止めて耳を澄ました。
「ほらっ」
「あっ、本当だ」
Dもうなずいたが、私とAにはまったく聞こえなかった。
「ちょっと外に出てみようぜ」
Cにうながされ、私たちは従った。
懐中電燈を手にしたAを先頭に、ぞろぞろと農道から舗装道路へと歩いた。
「もう近くに来てるみたいだな」
「あっ、遠去かった」
Aは怪訝そうな顔つきでCとDを見た。
私は首をかしげてAに目くばせする。
何か気味が悪かった。虫の音だけが聞こえている。
県道に出ると、Aが懐中電燈を振り回し始めた。
雑木林に阻まれて視界は悪かったが、カーブの向こうからこちらは見えるかもしれない。
「ええっ?」
「あっ?」
CとDは驚いて叫んだ。
「おいっ、さっきから何にも聞こえないんだけどさ」
二人にからかわれているような気がして、私は怒鳴った。
その瞬間、全員がたじろいだ。
ドップラー効果のように、バイクのエンジン音が鳴り響いた
実はBは事故で死んでた…というオチだったら泣く。
219 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/02 22:31
220 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/02 22:47
あ〜あ〜
221 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/02 22:52
コピペ覚えろよ
222 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/02 22:54
222
223 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/02 22:58
>>214 話は面白いが、下げでコピペ。
次はがんばれ
224 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/02 23:13
「聞こえた」
ライトが小刻みに私たちを照らした。Aが震えているのを見て、Cが叫んだ。
パニックになってみんな駆け出した。
私が振り返ると、雑木林の間を抜けて、ヘッドライトらしき光が見えた。
そのことを伝える余裕もなく、Cが「早くカギをしめろ」と私に怒鳴った。
部屋に入ると、Aが少し冷静さを取り戻した。
「Bの身に何かあったんじゃないか?」
「虫の知らせかな」
私は怯えているCに話し掛けた。
「とにかく、ここは電話も引いてないし携帯も入らない。ちょっと車で出よう」
Aは耳をふさいでいたDにうながす。
「おまえら聞こえないのか?」
まるでCの声に答えるかのように、一度アクセルをふかす音がした。
すぐそこで。もう、別荘の玄関の前で。
私たちは黙り込んでしまった。
どれくらいの沈黙があっただろうか。
「何にも聞こえないよ。俺は出るぞ」
Aは苛立たしそうに、誰ともなく声をかけた。
「今までこんな事は一度もなかったんだ」
Dが顔を上げ、うらめしそうに呟く。
「頼むから………」
私は背筋が冷たくなって部屋の扉を見た。
玄関のドアを激しくノックする音が、
225 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/02 23:28
コピペしろって言われても
絶対しない214がほんのり怖い
226 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/02 23:42
「さあ、続きをやろうぜ。次は誰の親だっけ?」
異様な雰囲気の中、みんなが息をひそめ耳をそばだてていると、Cがつぶやいた。
そして、やおらテーブルで洗牌を始めた。
A、私、最後にDが席についた。
全員が無心で麻雀を打ったと思う。カーテン越しに朝日がさしていた。
昼過ぎになって役満が出た。
歓声や悲鳴が上がり、ひとしきり盛り上がった。
「おーい、あけてくれよ」
玄関で声がした。
Bが到着したようだった。
>>218 それらしくなってまいりますた ヽ(`Д´)ノ ウワァァン
228 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/03 00:19
229 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/03 00:28
230 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/03 00:33
>>224 >玄関のドアを激しくノックする音が、
これ切れてない?このあと何かいた?
231 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/03 00:47
今から数年前の夏のころ。
夜遅くに友人から麻雀の誘いがあった。
週末これといった予定もなかったので、出かけることにした。
終電で辿り着いた友人宅は、世田谷の奥まった場所にある。
寝静まった住宅地は昼間の記憶を危うくし、道に迷ったことに気が付いた。
暗い夜道を行きつ戻りつしながら、公団住宅らしき場所で立ち止まった。
宅地地図の表示板の前であたりを見回すと、何気に視線が建物にいく。
外階段の踊り場だろうか、人影があった。
232 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/03 00:48
暗くて男女の区別はつかないが、五階の窓台に両肘を乗せ、下を覗き込んでいる。
誰かに道を尋ねたいという気持ちはあった。
声をかけるには離れすぎている。というか、背中に悪寒が走っていた。
「あれは違う」と感じた瞬間、その人影がすっとこちらに顔を向けた。
そして、まるでこちらを確認したかのように、ふっと姿を消した。
階段を下りるぺたぺたという音がコンクリートに反響する。
それを聞いて慌てて走り出した。
なぜ逃げるのか、どうして追われるのか、その時は何も考えられなかった。
ぺたぺたという足音が、一定のリズムでこちらに迫っていた。
五分ほど走って、狭い道からようやく広い通りに出る。
肩で息をしながら、額の汗をぬぐうと、行き交う車の音で足音は聞こえなくなっていた。
233 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/03 00:49
人心地ついて、友人に携帯で電話する。
「そんな団地みたいな建物ないぞ」
携帯で誘導してもらいながら、今しがたの出来事を話すと、友人はそういった。
「いや、学校の敷地を通り過ぎたあたり」
そこまで話すと、電話が不通になった。
「圏外?」パネルのマークを見ながらつぶやく。
あたりは思いのほか静寂に包まれていた。
そして、あのぺたぺたという足音が聞こえてきてた。
今度は立ち止まって、その足音の主を確かめようと思った。
外灯の下に立ち、身構えると、全身に震えがきた。
なぜたか分からない。そんな体験は初めてだった。
足音は消えて、何かの気配があった。
結局、負け犬のようにびくびくしながら道を引き返した。
友人の誘いを無視して、自宅に帰った。
世田谷で起きた幾つかの未解決事件。何の根拠もないのだが、個人的に気になる
今日この頃だ。
234 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/03 01:44
世田谷って広いせいもあるけど、昔からいろんな話を良く聞くよ。
小さい路地が多いから、どんどん道に迷っちゃうし。
一度、車で迷っちゃって、出るに出られないし抜け道を探してたら、
前のカーブから、セダンの車が。
「よし、あの車の後を付いてけば、出られるぞ!」と思い、進むまま、右へ左へ。
しばらく付いて行って「えっ?ここは曲がれないだろ?」というカーブをいとも
簡単に曲がったから、「よーし、俺のは軽だし楽勝だろ。」と曲がったら…
そこは袋小路で、大きくて古い廃屋があるだけ。
もちろん、車庫になりそうなとこなんて、どこにもない。
あの車、どこに消えたんだよーーーっ!と、震えながら、切り替えして脱出しますた。
ああ、怖かったよ〜
ブルった
236 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/03 10:26
占い好きの友人にある知り合いの先生を紹介してもらった。
50代の女性なんだけど四柱推命メインで霊感もあるらしい。
で、色々見てもらっていたんだけど、先生が最初からそわそわしていて
落ち着かない。何度生年月日を言っても間違えるしなんかおかしい。
こりゃ、まだ経験浅いのかな・・なんて思ってて小一時間ほど
しゃべってたら「実は・・あなたに会った瞬間からずっと鳥肌が
たちっぱなしで、変だったでしょ私・・」と言われ最後には
「今日はあなたにあえて良かった」と感激したふうに握手まで
求められてしまった。
私も霊感はあるほうだけど、逆に占い師に感謝されるなんて・・。
ほんのりと怖いというか、、わけわからんというか・・。
>>236 私はかつて占い業界にいた者ですが、そういう手口で客の心をつかむ
あさましい占い師もいるので、あまり気にかけないようがいいっすよ。
238 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/03 11:43
239 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/03 13:01
237さん
ぎゃくに良い占い師を見分けるこつってあります?
なにより恐いのは、どんな調査結果を報告されても
全然信用しない、拉致被害者の家族達。
すべてを否定する姿はほんのり恐い。
家族の皆さん全員、かの国へ行っていただいて
自らの眼と足で納得行くまで調べてもらうより他の道はないのでは?
>>237 238
そっか、そういう怖い占い師もいるんだね。
でも、この人はプロなんだけど主婦で安価で2時間くらい見てくれた。
その後も電話で無料で何度か見てくれたのでそう悪い人ではないかと。
その人は、どんなに約束をしても波長の合わなさそうな人とは
絶対に会うことができないらしいよ。
何度約束しても必ずどちらかが都合が悪くなってキャンセルに
なるらしい。
242 :
枯葉No.1 ◆.QWINDZhus :02/10/03 14:17
>>239 スレ違いになるんで短く…
占い師としての立場をわきまえている人が良い占い師と私は思いますよ。
>>240 あんな報告、信用しろって方が無理。
あんた、チョソ?
>241
をいをい、もしかして「あなたは特別な人」とか言う占い師じゃないだろうな…
あんたしっかりしないと食われるぞ。
そうだYO!すっかり信用した頃えらい目に遭わされるかもしれないんだぞ?
霊感占いで四柱推命ってどっちやねん、とか思うし、個人的にはかなり胡散臭いと思う…
中学の時、一週間の修学旅行から帰った翌日のこと、その日は休みだった
ので一日中家でごろごろしていた。夕食を終えて部屋のベッドに寝ころがって
いると、突然まわりががたがた揺れ出した。こんな大きな地震を体験するのは
初めてだったので、パニくって階段を駆け下りると、家族は平気な顔でテレビを
見てる。地震なんて感じなかったと言う。そんなはずはない、吊り下げた
蛍光灯が天井にぶつかるのをこの目で見た、すごい揺れだったと
言い張っても相手にされない。旅行の疲れやろ、はやく寝ろと言われた。
首をかしげながら部屋に戻ると、あれだけ揺れていたのに物が動いた様子は
無い。しばらくテレビをつけていたが、速報も入らなかった。
あくる日友達の何人かに訊ねてみたが、誰も地震なんて知らないと言う。
やはり自分の勘違いだったのだろうかと思った。
その日の放課後、僕は担任の車に乗って近くの総合病院へ向かった。
病気のため修学旅行に参加できなかった同じクラスの生徒を見舞うためだ。
僕は学級委員だったので、クラスを代表してみんなで買った土産を渡した。
担任はしばらくすると、知り合いか誰かがここの病院に入院しているらしく、
ちょっと挨拶に行ってくると言って僕を残して出て行った。
同級生は調子が悪いらしく、こちらが話しかけてもろくに返事もしない。
もともと東京からの転校生で友達も少ないようだったし、同じクラスになって
からはほとんど入院していたので、あまり親しくはなかった。そのうち彼は
ベッドにもたれて寝てしまったようだったが、僕は勝手に帰るわけにも
いかないのでぼんやりと外の景色を眺めていた。
そのとき、突然彼が「ゆうべ地震があっただろう」と訊ねた。
251 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/04 01:08
「ええとたしか、九時ごろ……」不意をつかれてしどろもどろになりながら
僕がそう答えると、やっぱり、と言いながらすごい力で僕の腕をつかんで
引き寄せ、秘密を打ち明けるような小さい声で、
「すごい揺れだった。遠くから地面が鳴り出して、いつまでも響いてた。
先生や看護婦は地震なんか無かったって言い張ってたけど、
僕はだまされなかった。この次はもっと大きいのが来るよ。
そしたらもうごまかせない。このあたりも危ない。みんな死ぬよ」
それだけ言うとベッドに体を沈め、今度は本当に眠ってしまったようだった。
その年の冬に彼は亡くなり、それからしばらくして阪神大震災が起きた。
(終り)
254 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/04 17:23
以前遠距離恋愛をしていた。
彼女は関西、俺は東京に住んでいた。
九月の三連休、知人に車を借りて彼女に会いに行くことになった。
会社での仕事を終えて、夜の十一時くらいに東京を出発した。
体は疲れていたが、彼女会いたさに強行した感じだった。
途中のサービスエリアで仮眠をとるつもりだったが、
久々の長距離運転で興奮し、まったく眠たくなかった。
それでも、どこかで休まなければ、翌日の予定が狂ってしまう。
浜名湖のSAなんかいいかもしれない、売店が開いてればうなぎパイでも買うか、
車のスピードを落とし、トラックの後を追走しながらそう考えた。
255 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/04 17:24
サービスエリアでトイレに入り、売店をのぞいたが閉まっていた。
自販でジュースを買い、あたりを少し見て回った。
普通車の駐車区画では、何台かの車が仮眠の為に停車している。
俺は少し離れた場所に車を移動し、寝ることにした。
蒸し暑い夜だった。湖に近いから多少涼しいだろうと思っていたが、
そうでもなかった。
ウィンドウを半分開けて、シートを倒して目を閉じる。
車のエンジン音が遠くなり、うとうとしかけた頃、
コツコツという音で目がさめた。
誰かが窓をノックしていた。
256 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/04 17:25
黒いノースリーブのワンピースを着た女性が立っていた。
いきなりの事で驚いたが、眠気はいっぺんで吹き飛んだ。
目の前にいる女性は若く、何か場違いのような妖艶さを全身から醸し出している。
「どうしました?」
どきまぎしながら訊ねた。
「名古屋まで行きたいのですが」
女性はそれだけぽつりと答えた。
名古屋で高速を降りる予定はなかった。時計は二時を回っている。
仮眠をとらなければ、朝には京都で彼女と落ち合うことになっている。
「だめですか」
「これってテレビの番組か何かですか?もしかしてタレントの人?」
女性は潤んだ瞳でこちらをじっと見つめていた。
興奮気味に色々話し掛けるが、憂いのある表情を浮かべて黙っている。
そして、小さく頭を下げると、立ち去ろうとした。
257 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/04 17:26
「名古屋までいいですよ」
俺は焦ってそう声をかけた。こんなことめったにあることじゃない。
女性は一瞬微笑んだようにも見えた。
助手席の方に回りこみ、隣に座るのかと思ったが、ドアノブに手を掛けて躊躇した。
(まあ初対面だし、ちょっと警戒してるのかな)
女性が後部座席の真ん中あたりに座るのを確認して、俺はエンジンをかけた。
ライトに映し出された二人組みの男がこちらを伺っていたらしい。
ハンドルを切ろうとして横を確認すると、車のドアを開けっ放しにした若い男が、
上目遣いでこちらを見ている。
(こんなモデルみたいな女が俺を選んだんだ。羨望の眼差しってやつかね)
その時は脳天気にそう考えた。
258 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/04 17:27
高速に出てから、その女性はバックミラーごしにこちらをじっと見ていた。
まずヒッチハイクすることになった経緯から聞こうとしたのだが、
列をなす大型トラックの騒音にかき消され、声が届かないようだった。
なかなか話が通じずに、というより、会話にならないまま車は西に向かった。
時々バックミラーに目をやると、女性は少し眉間にしわを寄せ、俺をじっと見つめていた。
「ちょっと気分が悪いので横になります」
「あっ、はい。どうぞ」
車はトンネルに入っていて、かなりの騒音だったのだが、はっきりと聞き取れた。
少し動揺してバックミラー越しに確認すると、女性の姿は見えなくなっていた。
話し掛けることがなくなって、少し落ち着いてきたのだと思う。
自分の今の状況を考える余裕が出てきた。
女性への下心や彼女に対する苦しい言い訳、友人らのうまくやった話などが
頭を駆け回ると、たちまち余裕はなくなった。
トンネルのゆるいカーブで突然側壁が迫った。
慌ててハンドルを戻すと、トラックのホーンが反響する。
ぎりぎりでやり過ごすとメーターは150キロを超えていた。
あやうく事故を起こしかけて、動悸が激しくなっていた。
スピードを落としてトンネルを抜けてから、前後を走る車のライトが消えた。
259 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/04 17:29
(疲れている。やっぱり休もう)
「具合どう?」
ほとんど車の流れが途絶え、一呼吸ついたところだった。
「いやあ、さっきはちょっと危なかった。」
返事はない。
すぐに美合PAの道路標識が見えた。
「寝てるのかな?」
見晴らしのいい直線で振り返ると、まっ白いふくらはぎが目に入った。
心もちスカートがめくれている。もう一度確かめようとすると、
突然女性が運転席に手を伸ばした。シートの左肩のあたりを指でつかんだようだ。
「大丈夫?」
そう声をかけると、苦しげにうーんとうめいている。
スピードを上げてPAに向かう。具合はどうか、持病があるのか質問するが、
女性は低い声で唸っているばかりだった。
車を駐車区画に入れ、いったん外に出て助手席の扉を開けた。
すると相手は体を起こし、一瞬こちらを睨みつけた。
「ねえ、どこが痛いの」
不安と混乱で強い口調になった。
「黙っていても分からないよ」
「水を」
女性は怒ったような顔でそれだけ言うと、額に手を当て頭を伏せた。
260 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/04 17:29
言われるままに車を離れ、水を求めて休息所へ走った。
ここまでくると、女性に対する好奇心より、不審な感じが勝っていた。
不安は的中した。
エビアンを買って車に戻ると、女性の姿はなかった。
トイレに行ったことも考え、しばらくあたりをうろうろしたが、
ついに女性は見つからなかった。
半ば放心状態で車にいると、彼女から携帯に電話があった。
「今どこらへん?ちょっと嫌な夢を見て目がさめたの」
どんな夢だったか聞くと、唖然とした。
俺が交通事故を起こし、救急車で運ばれるというのだ。
そのうえ、彼女は知らないはずの車種と車の色まで言い当てた。
「救急車に乗ろうとすると、知らない女がそこにいるの」
膝がガクガクと笑い出し、言葉を失った。
「あなたも連れて行くわよ」と女に話し掛けられ、彼女は目がさめたらしい。
261 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/04 17:30
その後、京都で無事に彼女と会うことができた。
ただ、一つだけ不思議なことがあった。
彼女にもらった室生寺の根付のお守りがなくなっていた。
紐の部分を残して、木彫りの花の根付だけがなかった。
部屋のカギといっしょにつけていたもので、東京を出るまでは確かにあった。
彼女にドライブでの経緯は話せなかったが、感謝の気持ちでいっぱいだった。
………あと反省の気持ちも。
後日談はあるが、洒落にならないのでやめておく。
263 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/04 17:55
おらも聞きたいのでアゲ
下げでコピペして欲しい
間にレスが入ったら気分悪い
265 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/04 18:00
バクモコはヤバいよね
266 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/04 18:29
後日談キボン!ヽ(`Д´)ノウワアン
267 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/04 18:53
はやく書け
漏れも読みたい。おながいします。
この前トンボが飛んでて、秋だよね〜とか思ってたら落ち葉がひらひら飛んできて
胸のあたりについたので、はらったらひらりと落ちた。
ゴキブリでした。
しかも巨大でした。
>269
コワイ
あまり気は進まないが、後日談を書こうか。
その時は漠然と、何か悪意のあるものに魅入られたと感じていた。
思い当たる節はあった。最初浜名湖のSAで女に話し掛けていた時、
周囲は引いた視線で俺を見ていたんじゃなかったか。
女は俺にだけ見えていた存在だったんじゃないかと。
結局俺は助かった。それは彼女のお守りのおかげかもしれない。
とにかく、明後日は東京に戻らなけりゃならない。一人で、
あの女を乗せたこの車に乗って。
俺は彼女に室生寺のことを聞いてみた。今はよく思い出せないが、
尼寺もあるとのことだった。
京都を散策しながら、俺はある尼寺でお守りを買った。
それを車のダッシュボードの奥にしまいこみ、厄除けになることを
祈った。
無事に東京に戻ると、知人に車を返しに行った。
何となく、お守りはそのままにした。当然縁起でもない話はせずに、
すべては俺一人の胸にしまった。
それから二ヶ月ほど過ぎた頃。
俺の住むアパートの郵便受けに、ぼろぼろになったお守りが放ってあった。
悪い予感がして、すぐ知人に連絡した。
彼は仕事が忙しいらしく、お守りの話は切り出せなかった。
それでも、最近は私用で車を乗っていないこと、遠出する予定もないことを
聞き出せた。
一安心して暮れを迎えたある日、彼と共通の友人から電話があった。
彼が交通事故で亡くなったと言う。
家族にちょっと出掛けると話したまま、数百キロ離れた場所で事故を起こした。
彼になにがあったかは分からない。
ただ、あの女は今も、深夜の高速道路を彷徨っているような気がする。
おわり
275 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/04 23:58
>>272 閉じる方法も一緒に書いとけ!このヴォケがっ!!
>274
…マジで洒落にならねぇー!!!!
277 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/05 00:21
こここ、、、怖い…
後日談怖かったです。
特に
”俺の住むアパートの郵便受けに、ぼろぼろになったお守りが放ってあった”
の部分が・・・・o(;△;)o エーン
278 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/05 00:56
友人の長距離ドライバーから聞いた話。
高速のサービスエリアでエンコウする女がいるらしい。
噂によるとデリヘル業者だって。もしかしてその業者のしわざかも。
279 :
掃除機 ◆q6LZPu7fRI :02/10/05 03:28
俺が高校生の頃。
友人達7〜8人で肝試しをやろうという事になり近所の墓地へ行った。
しかし、人数が多いこともあり、いまいち盛り上がらなかったので
近くの高校に忍び込もうという話になった。
この高校は田舎にあるためか門や昇降口の鍵は開いていて、
よく友人達は忍び込んで黒板に落書きなどを残してたらしい。
なのでその日も落書きをしにいくことになった。
280 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/05 03:33
最近アホな寄稿を見つけてさ・・・///
御巣鷹の日航ジャンボ123便墜落事故の話なんだけど。
http://www.cwo.zaq.ne.jp/yurari/s001.html 自衛隊の標的機が当たったって言い張ってるんだよね。
520名もの大切な命を奪われ、未だ遺族が健在の
デリケートな事故を、三流ドラマの事件に仕立上げて
あらこれ興味を惹こうとするその根性が許せない。
520名の御霊に申し訳なくて、涙が止まらないよ・・・
みんなでよ〜く言い聞かせてやってくれ。
281 :
掃除機 ◆q6LZPu7fRI :02/10/05 03:36
高校に着いたのは夜中1時過ぎ。
いつもは正門から入るのだがその日はグラウンド側から入る事になった。
グラウンドの奥にそびえ立つ校舎というものは不気味なものだ。
しかしその時の目的は肝試しっていうより落書きという悪戯だったので
さほど恐怖心はなかった気がする。
その時、校舎の2階の教室の窓に人らしきものを発見した。
最初はカーテンか何かだと思ったのだが
他の友人も発見し「人が居るじゃん」と言ってたので
見間違いではないようだった。
282 :
掃除機 ◆q6LZPu7fRI :02/10/05 03:40
でもよく見るとちょっとおかしい。
その人は子供?を肩車してるように見えた。
夜中に暗い教室で、しかも肩車して窓を覗いているって言うのは
俺にとって充分不気味だった。
でもそこに居た連中全員が見てるので幽霊じゃない気はした。
「あいつ何やってるんだ?」
その時である。
283 :
掃除機 ◆q6LZPu7fRI :02/10/05 03:47
肩車をしている人間がそのままの状態で平行移動した。
なんというか、説明しづらいのだが、
肩車して窓の前に立って身体をこちらに向けている状態なのに
身体の向きを変えずそのまま横に動いた。
普通の人間だとしたらスケボーにでも乗ってる感じ。
その場に居た全員がそれを見て
瞬時に恐怖を感じみんな一斉に逃げ出した。
今となっては生身の人間なのか幽霊なのか確認できないが
俺は思い出すと今でも怖くなる。
長文スマソ
随分前、聞いた話です。
某雑誌の編集部が、夏だから恐い話の特集でもするかな、と
(当時まだ取り壊されていなかった)火事で廃墟になった
某ホテルに取材に行きました。まあ当然夜中に。
別に何が起きるわけでもなく、写真を撮って帰ったそうです。
でも結局その企画は流れました。
撮影した写真が使えなかったから。
その写真。
廃墟になっていて誰も使っていないはずの某ホテル。
その窓に煌々とした灯がともっていたそうです。
285 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/06 00:36
さがりすぎ
286 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/06 01:48
去年の夏の超オフレコというスペシェル番組が幽霊物件特集でした。
かなり背筋が凍った。
ある古いアパートの101(?)号室で霊が出るというのが定説で、入居者はすぐ出て行ってしまうとのことでした。
そこを早速取材することに。(取材現場に向かう前にスタッフが交通事故に遭うというアクシデント発生)
飾ってある額の裏にはお札が。
押入れの壁には爪でかきむしるような痕と女性の長い髪が・・・。
他の部屋の人に聞いたら、101号室には誰もいないはずなのに夜中に壁を爪で引っかくような音がするとのこと。
お風呂はすごい色で塗って改装してあった。
取材陣がそこに一晩止まったが特に何も起きず。
ここからはあんまり覚えてないんだけど・・・幽霊が出るという噂は、
ある女性の入居者が退室していってからだった(3年程前かな?)。
後日、不動産屋で書類を調べていたら、その女の人の名前や実家の住所が判明。
電話して「○○さんいますか?」と親に聞いてみると、「なぜそんなこと言わなきゃいけないのですか?」と
怒ったような感じで切られた。
そこで実家まで行き、インターホン越しに「○○さんいますか?」と聞いてみると、口をにごして・・・
「あー・・・○○は、亡くなってるんですよ・・・」との返事・・・。
その亡くなった時期は、ちょうどそのアパートを退室してから1ヶ月も経たない頃。
原因は交通事故だったかな・・・?病気だったかも。
この話は正直ゾッとした。
和田(アキ子)さんとかは、「こういう結果だったからと言って、この女性が幽霊だと決め付けるわけにはいかない。
そんなことない」みたいな風に言っていた。
しかし、どう考えてもその女性がそのアパートに出ている幽霊だとしか考えられない話(番組)だった。
番組側も、その女性の親に遠慮して詳しいことは聞かなかった。
でも気になるなぁ。本当に怖かった。
>>286 壁に備え付けてある鏡と壁の隙間に「助けて」とか「怖い」とか
その他サイコチックなメモがたくさん詰められていた、っていう話題も
出てませんでしたっけ?
たしか、同じ物件だったと思うんですが…。
あれは俺もかなりガクブルました。
では隙間つながりで…
当方ゲーセン勤務。
先日店内の掃除をしていたら、プリクラと壁の間(約30cm)に
片手ではつかみきれないくらいの髪の毛が…。
感触からしてウイッグとかではなかったです。
いろいろと「出る」噂のある店なんで余計に気味悪い。
289 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/06 14:14
地元の繁華街にある某デパートの話・・・
そのデパートは。道路をはさんで向かいの別のデパートと、地下道で繋がっていました。
その、地下道の入り口と、階段をおりきった所の正面の壁(…の足元)に…
白い紙に赤い鳥居の書かれたものが張ってあります…。
私は、まったく見えない達ですが、自称“見える”友人は、地下街に行きたがりません。
頭痛が酷くなるとか、息が出来ん…とかおっしゃいます…。
ちなみに地元とは…某南国リゾート施設が立ち行かなくなったところ…デス。
290 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/06 14:21
彼女がちむぽにお口でゴム付けてくれた話が怖かった。
どこで覚えたんじゃい
私が小学校1年生の時の話。記憶がとびとびなので経緯などはご容赦を・・
放課後、学校の敷地内で遊んでいたら同級生達が
「へんなおじさんがキタ━━━━(゚∀゚)━━━━━!!」とはしゃいでるのが聞こえた。
当時志村けんが流行ってたので単に遊んでくれる人だと思い、一人でぼやっとしていた私。
気づくと、噂のヘンなおじさんと思われる男と小屋で2人きりだった。
なにかの話で、私が虫歯があると言うと、
「おじさんはねぇ、実は歯医者さんなんだ」
「目を閉じて、口をあけてごらん。パンを詰めて治してあげる」
・・・私は律儀にぎゅっと目をつぶっていました。
その「パン」、妙にしょっぱい、指のような味だなあと・・・
10年後、高校生になり友人に話しているときに「パン」がなんだったのか気づいたのでした。
当時は先生が発見して事情を話すため校長室に呼ばれたり大騒ぎだったと思うんだけど
トラウマにならなくてよかった。今ごろほんのり怖くなった話。
>>291 きっと指のような大きさだったんでしょーね(w
293 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/06 22:54
中学生の頃、仲の良い友人Sが転校していった。
両親が離婚し、郊外の新興住宅地に母親と引っ越した。
僕と友人KはSが寂しがっているんじゃないかと思い、
バスで一時間かけて遊びに行った。
Sは僕らの訪問をとても喜んでいた。市営アパートのS宅で
しばらく歓談した後、町を案内してもらうことになった。
そこは僕らが生まれ育った町並みとはおよそ違っていた。
路地裏も商店街も駄菓子屋もなかった。整然とした市営住宅と
同じ外観の建売住宅。広い舗装道路と駐車場付きの大型店舗。
僕らはたちまち退屈してしまった。どこか面白い場所はないのか
とSに訊ねると、幽霊が出るという噂の家があるとのこと。
294 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/06 22:54
何でも、肝試しを試みた上級生が精神に異常をきたしたという
実話があるそうで、学校やPTAから立ち入り禁止の通達が出ている
そうだった。
「サーチ&デストロイだな」
僕は気負って2人に言った。
なかなか学校に馴染めないSに一つ大ねたをプレゼントしてやるか、
くらいのノリだった。あと、新興住宅地のクリーンな雰囲気に反感を覚えていた
ような気もする。
Sにその家を案内してもらい、周囲を窺うと、少し異様な感じがした。
まず、家の横が用水池になっていた。区画の切れ端というか、日当たりの悪い
斜面にあり、裏手には未整地の崖があった。
まだ日も高いし、それほど威圧感はない。
持ち主が手入れしてないのは明らかで、小さな庭は雑草が生い茂っている。
僕らは隣家に人気がないのを確認して、こっそりと侵入した。
295 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/06 22:55
持ち主が手入れしてないのは明らかで、小さな庭は雑草が生い茂っている。
僕らは隣家に人気がないのを確認して、こっそりと侵入した。
築五年くらいのものだろうか。正面のつくりはしっかりして、当然カギが
かかっていた。裏手に回りこむと、勝手口の小窓にダンボールが張ってあった。
僕がそれをはがして内カギを開けた。
いよいよ家の中に入る瞬間、僕らはかなり緊張した。
意を決して僕が先頭をきると、2人も後に続いた。
部屋の中はがらーんとしていた。
キッチンには剥き出しの水道管があるだけで、流し台はない。
さらに進むと、畳もない。リビングと応接間、和室を仕切る扉もない。
何にもない家の中で、しばらく僕らは立ち尽くしていた。
人間が生活していた痕跡が、意図的に取り去られた感じだ。
296 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/06 22:56
床にうっすらと積もった埃に、僕らの足跡だけが残っている。
Kが突然きょろきょろし始めた。耳に手を当てる仕草で、僕らに喚起を促す。
カッチ、カッチ、カッチ………。
時計の秒針の音だろうか。
どこから聞こえて来るのか、僕は確かめようとして玄関に回った。
二階へ続く階段があり、さすがに一人では行けそうにない。
「おい、もう出よう。やばいよ」
Kは明らかに怯えていた。
かすかにテレビの音声が聞こえているような気がした。
「分かった。ちょっと二階を確かめてから」
Sが僕にすがりつくようにあたりを窺ってる。
急にはっきりと音が聞こえた。
それはニュース番組で、アナウンサーがニュースを読んでいる声だった。
そして、一斉に部屋中から音が溢れ出した。
まな板の上で包丁を使うコツコツという音。トイレの水を流す音。
僕らのすぐ近くで、誰かがあくびする声がした。
Kは突然駆け出し、そのまま玄関の鍵をあけると表に出た。
僕らもつられて走った。
297 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/06 22:58
そこでやめておけばよかった。
明るい日差しの下で話し合ううち、玄関のカギを閉めた方がいいんじゃないかな、
とSが言い出した。
みんなで叫びながら家を飛び出したのだ。誰かに見られてもおかしくない。
結局、Kが家の前で見張り、Sが勝手口で僕を誘導することになった。
僕はSに見送られながら、玄関の扉を閉めた。
三メートルほどの細い廊下をはさんで、応接間とトイレ、風呂があった。
どちらも扉はなく、便器も浴槽もない。
さっきとは打って変わってしーんとしている。
勝手口が開いたら、僕はダイニングリビングを駆け抜けるつもりだった。
けれど、薄暗い二階から誰かが降りてくるような気がして、怖くて待てなかった。
玄関からは壁に隔たれて勝手口は見えない。
298 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/06 22:58
三十秒も待てずに、僕はそこから飛び出した。
ダイニングに入った瞬間、そこには人がいた。
さっきまでなかったダイニングテーブルに、四人の人間が腰掛けていた。
中年の夫婦と二人の娘が、一斉にこちらを見た。
じろっと睨みつけた。
僕は気を失っていたらしい。
SとKによって救出された。情けない話だが、Sに下着とズボンを借りて帰った。
おわり
299 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/06 23:06
4人が幽霊だったということでよろしいか?
300 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/10/06 23:35
空き家だと思ってたら人が住んでたということでよろしいか?