新・サイコにまつわる怖い話 2

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映画館でバイトしてた時の同僚(女性・28歳独身)。
入って2日目に手首を切った話を個別にバイト全員に披露。9割がひく。
半端に同情した1割(男女各1名、以下X男とY子)が標的となる。
まずX男が歪な恋愛対象となり、毎日謎の煮込み料理を受け取るはめになる。
困ったX男、やんわり断るも毎回リストカットの話ではぐらかされ、鬱になる。
悩んだX男、Y子(シフトが同じ)に相談。気の良いY子、女に同情まじりの注意。
翌日から女態度急変。皆にケーキを買ってきてY子にだけあげないなどの
露骨な嫌がらせ開始。日報を赤いボールペンで書くと言う奇行も同時に発生。

つづく
女、「日報は赤字で書くな」という至極当然の専務の注意に顔を紅潮させる。
翌日無断欠勤。その翌日、手首にあからさまな包帯をして軽やかに出勤。専務鬱になる。
いっぽうY子への攻撃も続行。夜中の無言電話の連発、これは後にY子の実家にまでおよぶ。
(後にこれはNTTの発信元通知で女の仕業と即座に判明、クビの決定打となる)
コーヒーに異物、カバンの取っ手に切れ目、ロッカーから異臭(原因わからず)
制服隠し、きわめつけは小動物の毛(多量)がY子の家の前にばらまかれる。

つづく
Y子、X男に相談。もとはといえば俺のせいだと意を決したX男は
(この実直な性格がつけこまれる原因ではと私は考えるのだが)
女を呼び出し問いただす。女号泣。Y子が自分を陥れようとしていると説得。
勿論そんな言い訳を信じないX男、「辞めさせる!」と怒鳴る(X男は正社員)。
翌日無断欠勤。女、翌日何故か坊主頭で出勤(以前はロン毛パーマ)。
しかも凄まじい虎刈り。手づかみで弁当を食い、突然切符切りつつ泣き出す。
勝手に館内に入り最前列で映画を観賞し、駄作だから止めろと専務にねじこむ。
このあたりで女が上役の親戚で容易には辞めさせられない事が判明し一同驚愕。

つづく
誤解が解けたと思ったのか再びX男へのアプローチがはじまる。
どうやらY子はどうでも良くなったらしく無視を決め込むようになる。
あからさまにX男と交際中だと周囲にふれこむ。勿論誰も信じてないが。
鍋ごとシチューを贈呈。巨大タッパーの炒飯。恒例の煮込み料理。X男が外食に
行くと、鬼のような顔で机の前で立っている。
この頃になると職場全体が神経症の様相を呈してくる。誰かが言わねば。
専務、直々に上役と相談の結果、月初めに今月で解雇、と通告。
そこから「二月事件」と呼ばれる恐怖の一月がはじまる。

つづく
解雇通告の翌日、女の携帯が紛失する(と本人が絶叫しながら主張)。
犯人さがしを勝手に始め、職場の温厚な局が激怒、「キチガイ」と口走る。
その瞬間、椅子机書類書棚植木湯呑、あらゆるものが局に投げつけられる。
女、そのまま外へ逃亡。何と警官を呼んできて捜査をして下さいとせまる。
その晩職員バイトで緊急会議IN飲み屋。このままでは仕事どころじゃない。
二時間程飲んで皆で外に出ると、なんと女が店の戸口に立っている。凍りつく我々。
聞いてないふりをする女、今日はすいませんでしたと頭を下げる姿が逆に恐い。
話をはぐらかし解散。家についた直後、私の携帯に電話。X男からである。
彼女が家に来て30分以上チャイムをならしてるとの事。やむなく私もX男の家に向かう。

つづく(次でオシマイ)
X男の家につくと中で女とX男が対峙。泣いてる女。泣きそうなX男。
皆が私とX男の事を嫉妬して嫌がらせをする、私は無実だ、という主張。んな事ぁない。
我々で神経を逆立てぬ様にやんわり説得してる最中、女、こっそりリストカット。
救急車。ゴメンネを繰り返す女。泣くX男。傷は浅く軽症。警察が来て徹夜となる。
翌日上役直々に女を説得。その日づけで解雇。職場に平穏が戻る。が、
女、翌週から客として来る。文句も言えず対応する我々。何故か晴れても傘をさして
来場。3週間ほど続くも、ある日からピタリと止む。それが9ヶ月ほど前の話。
その後、私もそこを辞め(就職決まっったため)消息を知らなかったが、
先日、映画館そばのギフトショップで働く彼女を見つけた。恐かった。

おわり。長文すいませんでした。