516 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:
ある男が夜の山道を車で家路に向かっていました。
あるところに差し掛かったとき、どこからともなく声がしました。「右・・・」
男は不審に思いましたが、しばらくすると右カーブがありました。
また同じ声がしました。「左・・・」
今度は左カーブがありました。
また声がしました。「左・・・」
今度も左カーブ。
この声はその後も何度も続き、その通りにカーブも続きました。
男はもうその声の聞こえることに何も感じなくなっていきました。
暫くして、これまでのように声が聞こえました。「左・・・」
男は無意識に、左にハンドルを切りました。
しかしそこは右カーブで、男の目の前にはそこだけガードレールが途切れた暗闇が!
男は我に返り急ブレーキ!なんとか車を止める事ができました。
外に出て前方を見てみると、ガードレールはどうやら以前の事故により破壊された様子。
その向こうは深い谷底。あのまま進めば命は無かったでしょう。
そして側には「死亡事故発生地点!!スピード注意!!」の看板。
男は気を取り直し、家路を急ごうとまた車に乗り込みました。
そのとき、またあの声が聞こえました。
「ちくしょう・・・」