百物語2002　　奥信州　旧佐々木邸より

◆◆◆【７６／１００】◆◆◆
大阪のある小学校の話です。
その小学校は元々墓地があった所を埋め立てて
作られたので、いろんな噂話がありました。
数年前、Ａ君が夜遅くに学校へ忘れ物を取りに行きました。
すると、運動場を通るとき地面の下から、チリン・・・という
鈴の音が聞こえてきたのです。
気のせいかと思いましたが、やはり聞こえて来ます。

チリン・・・チリン・・・チリン・・・

Ａ君は怖くなって、教室へは行かずに家へ飛んで帰りました。
次の日、学校でその話をすると、誰かが言いました。

「昔、あるお坊さんが死んだ時、大切にしていた鈴と一緒に
お墓に埋められたらしいよ」と・・・
だから、今でも時々地面の下から鈴の音が聞こえてくるのだそうです。

チリン・・・チリン・・・チリン・・・