百物語2002  奥信州 旧佐々木邸より

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133あなたのうしろに名無しさんが・・・
◆◆◆【 008/100 】◆◆◆

漏れが中学生の時の話。

とある授業中、教科書を出そうと自分の机の中に手を入れた。
しかし、なにやら変な感触。
見てみると、赤ん坊くらいの小さな手が俺の手を掴んでいる。
正直、背中に電気が走り、声も出なかった。息もできなかった。
一瞬あとにそれは跡形もなくなり、賢明な俺は冷や汗ダラダラながら、
声も出さなかった。

後日、担任が放課後遅く、窓からこの教室で大勢が大騒ぎしていたのを見たという。
しかし、教室にいってみると誰もいなかったとも。
漏れはその話を聞いて、怖いというよりも、なるほどね、と思った。