7 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 18:11
8 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 18:18
あるところに 子供のない パン屋の夫婦がいました。
村では 一番の おいしいパンを焼くと 評判でしたが、
夫婦は いつも 子供の無いことを とても 寂しく思っていました。
あるとき その夫婦は 村の親切な人の世話で 養女を迎えることを決心しました。
「気立ての良い 働くのが好きな女の子」というのが 夫婦の望みでした。
そして やってきたのが インゲルという 親のわからない 孤児院育ちの女の子でした。
インゲルは 色が白くて 金髪の美しい 誰が見ても 綺麗な子でした。
インゲルは 養女になって 孤児院を出て行くことを 長い事夢見ていたのですが、
自分のような 綺麗な子は どこかのお金持ちの家に引き取られて、
何不自由なく 幸せな毎日を 過ごすべきだと 思っていましたので、
養女に出されることは喜びましたが、パン屋の夫婦の下に行かされると聞いて 大変 悩みました。
しかし 孤児院にいては そう なんども 養女になれるチャンスはないので、
思い切って 表に出て また そこから お金持ちの家に もらわれていけばいい と 考えたのです。
こうして インゲルは パン屋の娘になりました。
夫婦は 綺麗な娘が出来て 本当に 嬉しくて、店にやってくるお客さん達に いちいち 娘のインゲルです と 紹介しました。勿論 その中には 村で一番のお金持ちの 地主さんの奥様もいました。
奥様は インゲルを見ると その美しさに驚いて
ぜひ 行儀作法を仕込みたい と 言ってくださいました。
夫婦は 大変 びっくりしましたが 地主さんのところで 教えてくださるなんて
なんとありがたいことか・・と たいそう 喜びました。
インゲルも また 地主の奥さんに取り入るチャンスがきたことを とても 喜んだのです。
9 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 18:19
インゲルは、毎週、日曜日、朝早くから一番いい着物を着て
地主さんのところに出かけていきました。
地主さんのところでは まず 長くて退屈な 牧師さんの説教があり、
続いて お祈りを覚え 読み書きの練習をし、お昼をはさんで
縫い物と お茶の時間を過ごしました。でも インゲルには 話をすることは 許されませんでした。
本当に 退屈で 堅苦しいことばかりでしたが
もしも これで 地主の奥さんに気にいられれば、あのパン屋の家を出られると思い、
インゲルは 一生懸命 我慢しました。
10 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 18:19
一方 パン屋の夫婦は 自慢の娘が 地主さんのところで
お仕込みを受けているということを 大変名誉なことと考え、
失礼のないよう、娘の着るものや持ち物には とても 気を使って いろいろに 用意させました。
それは それは 大変 お金のかかることでしたが 夫婦は 自分達に必要なものを我慢してでも
娘のために いろいろに 整えてやったのです。
しかし インゲルには そうした夫婦の気遣いの品物も
地主さんの家に行けば たちまち やぼったく 田舎くさく見えるので
だんだん いらいらして 夫婦に文句を言ったり 八つ当たりをしたりするようになりました。
夫婦は 自分達の力の及ばないことを ため息混じりに こぼしはしても、
やはり インゲルが可愛くて 言われるままになっていました。
だんだん インゲルは 店の手伝いもせず、部屋の中で
あれこれ 着るものをあわせたり、髪の結い方を気にしたり
自分を飾ることばかりに夢中になっていきました。
11 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 18:20
そんなある日 お上さんが 急用で、町まで行かなければならなくなり、
店を離れられない主人は インゲルに 「お母さんの代わりに
地主さんのところへ パンを届けておくれ。」と 言いつけました。
インゲルは 最初 とても 嫌がっていましたが、こんなところで
パンの事なんかで言い合っているより 地主さんのところへ行って、お茶でもご馳走になろう と思い
綺麗におめかしして 出かけていくことにしました。
その日の前日は とても ひどい雨が降って 道は あちこち ぬかるんでいました。
インゲルは 水溜りをよけながら 綺麗な靴を汚すまいと 大変 気を使って 歩いていましたが、
後 もう少しで 地主さんの家になる というところに
どうにも越えられないほどの大きなぬかるみに でくわしました。
インゲルは さて どうしたものか と 考えました。
誰かやってきて 馬車にのせてくれないかしら・・とか
こういうときに お金持ちの紳士が来て 私の美しさに目をとめ、
この小さくて きれいな足が汚れないように、コートを脱いで 道に敷き、
わたしを通してくれるものだわ・・とか あれやこれや 散々に考えていましたが、
馬車も 紳士も いっこうに 来る気配がありません。
12 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 18:20
しばらくして インゲルは これ以上待っても どうにもなりそうにないと思い、
スカートをつまみ 綺麗な靴を気にしながら なるべく 浅めのところを
歩いていこうと 一歩を踏み出しました。
ところが ぬかるみは 思ったよりも深く、インゲルの足を捕らえて 離しません。
インゲルは もう一方の足が濡れる前に 急いで もっていたパンを 泥の中に投げこんで、
足が濡れないよう すばやく パンの上に降ろしました。
すると 突然 インゲルの体は ずるずると ぬかるみの中に引き込まれていき、
あっという間に 暗い 何もない ドロだらけの場所に おちていってしまいました。
ドロのそこで あまりのことに 泣き出したインゲルは
しばらくすると 何とか ここから出られないかと 辺りを見回し始めました。
勿論 どこにも なんにも ありませんでしたが、
ただ一つ 高いうえのほうに小さく 丸い穴があって そこから 光りがさしているのが見えました。
しかも その穴は どんどん せまくなっていくではありませんか・・!
13 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 18:21
インゲルは あれがすっかり閉じてしまったら もう 二度と ここから出られない と 思い、
地主さんのところで教わって やっと 覚えたお祈りを 一生懸命大きな声で 唱えました。
すると かすかな声が インゲルに言いました。
「お前は 傲慢で わがままだ。親切なパン屋の夫婦の気持を踏みにじり、
挙句の果てに 彼らの大事なパンを 自分の足が汚れないように というだけのことで
泥除けとして 踏んだのだ。この罪は 重い。」
インゲルは 声の言うとおりだと思い パン屋の夫婦にした
かずかずの ひどい仕打ちを思って ふかく後悔して泣きじゃくりながら、
許しを求め、罪を償えるかどうか 訊ねました。 すると 声は いいました。
「よろしい。それほどに言うのなら お前をここから出してやろう。
しかし もとの姿ではない。お前は じぶんのしたことが
どれほど 大きな罪であったか これから 知るだろう。」
インゲルがいなくなってから 初めの冬がやってきました。
外は 毎日 冷たい霙が降り、北風が ぴゅうぴゅうと 泣き叫ぶように 吹き荒れました。
パン屋の夫婦は ずいぶんと インゲルを探し回りましたが、
誰に聞いても 行方が知れず 村の人々も ”きっと あの子は 町に行ってしまったんだ” とか
”だれか ものすごいお金持ちの家に いってしまったんだ” とか
いろいろに うわさするばかりで、何の手がかりもありませんでした。
夫婦は とうとう 諦めて、また 元の さびしいふたり暮らしになってしまいました。
14 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 18:21
あるとき お上さんは 店の前を掃除していて あることに 気がつきました。
お上さんの はき寄せるパン屑がたまるところに いつも 一羽のすずめが 必ずやってくるのです。
そのすずめは お上さんの掃除が始まると すぐにやってきて
集められたパン屑を 小さなくちばしで 拾い集めると 屋根の上にもっていき、
また すぐに 戻ってきては パン屑を拾い 屋根に運んでいくのです。
屋根には 冬場で 食べ物の少なくなって困っている鳥達が
あちこちからやってきてはすずめの運んだパン屑を おいしそうに 食べるているのでした。
しかし あのすずめは ちっとも パンを食べようとしません。
そこで お上さんが 少し大きめのパン屑を放ってやるのですが、
やはり それも 屋根に持っていき 他の鳥達に 食べさせてしまうのです。
お上さんは 大変 不思議に思いながらも そのすずめが気になって
毎日 すずめのために パン屑を こしらえてやるようになりました。
さて 勘の良い皆さんは もう すでに お分かりでしょう。
そうです。あのすずめは インゲルだったのです。
あの 泥の中で 聞こえてきた声は インゲルに
「人が気にもとめない ゴクありふれたすずめになって 毎日 お前が踏んだパンと同じ重さになるまで
パン屑を 鳥達に食べさせ続けるが良い。
それが叶うまでは 美しい姿とは 縁のない格好で、寒い冬の間
一口も 自分のためために食べず、誰にも気にとめらる事もなく 過ごさなくてはならない。
そうすれば 許されるだろう・・。」と いったのです。
すずめのインゲルは 言われたとおり 冬の間中 せっせと パン屑を 拾い集めまわりました
15 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 18:22
そして 春の日差しが あの寂しいパン屋の窓を 明るく照らす ある暖かな日の朝、
いつものように 店の前を掃除するお上さんのそばに あのすずめが飛んできて
きょうは また どうしたことか いつまでも 纏わり着いて 離れません。
お上さんは うるさくなって 手で払いましたが、すずめは ちっとも 驚く風でもなく、
かえって お上さんの周りを飛び回り続けるのです。と
うとう お上さんは たまらなくなって ほうきを振り回しました。
すると ほうきはすずめにあたって すずめは目を回して 地面に落ちてしまいました。
お上さんは かわいそうなことをした と すずめを拾い上げようとしましたが、
其の時 すずめは さっと おき上がり、チュンっと ひと声高くなくと
勇んで 天の高みを目指して 飛んでいってしまいました。
お上さんのエプロンには 昔 インゲルを胸に抱いた時
インゲルの金色の髪の毛がついていたのと同じように
ひとふさの 薄茶色のすずめの胸毛が 風になびいていました。
お上さんは ただ ぼうぜんと すずめの行方を 目で追いながら、じっと たちつくすばかりでした・・。
ふぅ〜、めんどくさかった
読んでお前らも勉強してください
もったいお化けでるYO!!!!!!
童謡の歌詞はそんなスレがあったからそっちを見れ
>16=神
凄い!
感激です!
長い文ありがとうございました!
ずっと気になってたんでスッキリしますた!
18 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 18:44
>>17 マンセー えがったね
>>18 この話しをNHKでやっていた事実が怖いんだよ
しかも、漏れがまだ消防の頃に。。。
たしか、一部、二部とかに分かれてたよ
これを題材にした歌もキモかったし
20 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 19:03
怖い…かなぁ
21 :
Nanashi&Co. ◆G3Y.p.pQ :02/07/05 19:19
>>19 「歌がすげぇ怖い」って話は前にどっかのスレで見た。
でも聞いた事ないんだよね。だれかうpしてくんねかな
>>21 漏れは持ってない
でも、チコタンの歌詞の方が怖いと思うよ
なぜ、消防のオレ達にあんな歌を歌わせたのか
あの時の音楽の先生にマジで聞きたい・・・
チコタンの歌詞なら持ってるんだけどナw
23 :
ひみつの検疫さん:2025/01/10(金) 19:06:18 ID:MarkedRes
汚染を除去しました。
笑うな! チコタン!
写真の中なんかで笑うな!
25 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 20:05
インゲルタン (*´д`*)アハァ
26 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 21:09
ここ見てたらウイルスに感染したんだけど〜なんで〜
>>26 それマジ!?実は俺もさっきノートン先生から警告きちゃってさ
全然原因わからなかったんだけどここなの??
ひっかかっちゃったのね。
30 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 21:15
>もっちゃん
どゆこと?何か原因知ってるん?
31 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 21:18
>>27 警告だけだ、安心せー
感染なんかしとらんよ
32 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 21:19
>>30知らないよ・・・けどこれはウイルスだと思うよ。
34 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 21:20
パンを〜ふんだ〜娘〜・・・・♪
パンを〜ふんだ〜娘〜・・・・♪
うらさびしいコーラスがいまだにみみにのこってるよぉ
>>31 いや感染してますっていってきたから、とりあえず検疫しといた
37 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 21:30
今年の3月ぐらいにやてたぞ、暫く歌が頭から離れなかったぞ、
インゲルは、マルコ(松尾佳子)ロッシが声やってたな。
38 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 21:36
こんなのに引っかかる奴がいるとは……
39 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 21:47
萩尾望都も描いてる。「白い鳥になった少女」
20年程前の作品になるけど。
40 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 21:51
日本昔話でも、似たシーンのあるオハナシがあったんだけど・・・
デカイ庄屋さんの娘の嫁入りのときに、足が汚れるのをきらって、
地面にもちをしいてその上をあるくやつ・・・
なんだっけこれ?
うおー懐かしい!俺もトラウマになってるよ。
パンを踏んだ娘〜♪パンを踏んだ娘〜♪
地獄にーおーちーたー♪
かみさまーにそむいたーインゲルー♪
42 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 22:05
パンを踏んだ娘〜 パンを踏んだ娘〜 地獄に〜落〜ち〜た〜 幼稚園で何回か見た記憶が…。たしか、パン踏んでメデューサがでてきて石にされて…みたいな話で幼稚園の頃すごく恐がってた記憶が…。歌もその部分しか思い出せん。
43 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 22:07
44 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 22:09
ノートンやってて感染してた人イル?
45 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 22:11
なんかせつないっす
そうでもないよ
俺を信じてくれよ(泣
49 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 22:23
>>42 正確には
パンを踏んだ娘〜 パンを踏んだ娘〜
パンを踏んだ罪で〜 地獄に落ちた〜♪
だな。鮮明に覚えてる。
パン”ツ”だともっと怖いね
>>50 (´д`*)アハァ(*´д`*)アハァ(*´д`)アハァ
52 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 22:39
今でもやってるよ
最近見たもん
たしか前後編で。
ノートンをやっていない人は、感染してしまうとおもうんだが…
もう何も言うことは無い
55 :
あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/07/05 23:00
覚えてる。ああ、キモイ影絵のやつだな。
機関車やえもん調のアレですな。