ブサイコにまつわる怖い話12

このエントリーをはてなブックマークに追加
110108
ネットゲームをしてる彼氏『あきら』(仮名)の話なんですが・・・
長文になりますが聞いてください。
彼のキャラA(♂)には仲間に恋人を自称してるキャラB(♂)と云うのが居るんです。
そのプレイヤー(♀)『ケイ』(仮名)が怖いんです・・・。
ネット上の架空のキャラ同士の恋愛ごっこは
ヤキモチを妬くレベルでは無いと判断していたんですが・・・。

ネット上だけの筈が、ネットで仲間同士で動く為に必要だと
電話番号を教えてくれと『あきら』が言われたのは一緒にネットで遊ぶようになって
『ケイ』のキャラBが恋人宣言し出した頃だそうです。
都合でネットにつなげない事もあるだろうし、と
何気無く『あきら』は教えてしまいました。
それまでも、ちょくちょくメールが届き、メッセンジャーで話し掛けて来るので
遊んでいる間中(毎日3〜5時間ほど)ずーっとメッセンジャーで話してるのが
普通になってました。
メッセンジャーでよく彼女(私)の話もしてるみたいでした。
私自身は、会った事も無い人間とのやりとりに嫉妬するほど暇でも無いですし、
婚約して一緒に住んでいたので、今更他の女に乗り換える事も無いだろう。
乗り換えるんなら早くしてくれといった感じでした。
彼氏も、ネットゲームと割り切ってキャラを演じているのが楽しかったようです。
そのゲームのオフ会と言うのが、暫くしてからあり、『あきら』も参加しました。
参加して、見るからにオタクといった格好の人の多さに吃驚したようです。
『あきら』はどちらかと云うとオタクと言う人種に免疫が無かったので。
そして、その場に『ケイ』がいました。
居酒屋の座敷席の奥角、十数名集っていたようですが、
同じネットゲームに参加してる友人の話しを聞くと、
そこだけ真っ黒に塗りつぶされた様に空気が違ったそうです。
『ケイ』のキャラBは男の子の割に小さくて可愛らしく顔は美少女タイプなので、
プレイヤーが女性だと知った男性から人気は高かったようです。
プレイヤー本人は山田花子(並みの身長)を横に2倍に伸ばし、髪型は貞子風。
顔は狛犬とかシーサーに肉付けしたような感じだそうです。
服装はネルシャツにジーンズ。
年齢は30は越えていそうな感じ。
確かに、聞いていた話では『●小型犬っぽい●長い黒髪●ぽっちゃり』でした。
間違ってはいません・・・。
その後、ゲームの話をする為に(パーティーの仲間である他の人間は遠距離だったので不参加)
主に『あきら』は『ケイ』と話しをしてたようです。
112110:01/12/26 13:13
その後、一ヶ月・・・二ヶ月・・・
メールとメッセンジャーの数が増えたなとは思ってました。
ケイタイの方へもちょくちょくかかってくるようになりました。
浮気でもしてるのかと、話しを聞くと内容がゲームの話だったのが
悩み事相談と自作の詩(メール)の発表(?)に変わっていってたようです。
恋愛で失敗した話が殆どだったらしいのですが、ある時から
優しい人が好き。彼女が居ても気にしない。だけど彼女は大切にしてあげてね。
などと言うようになったそうです。
言われるまでも無いよと返してたそうなのですが・・・
そうすると、ふふふ・・・と笑って電話が切れ、その後、メールで詩が送られて来る・・・
そんなパターンが出来てきた頃には私もウンザリとし始めていました。
見た事が無かったので、どんな女か判らなかった所為もあり、
本当は浮気してるんじゃないかと喧嘩にもなりました。
詩は、全部、苦しい胸の内を綴ったと公言してるような恋愛物でした。
あなたは知らない・・・とか、ほんとは気付いてるんでしょ・・・とかは可愛い方で、
あの女を抱きながら他の女を思う俺は駄目なオトコさ・・・と言う詩もあったりして。
初めてオフで会ってから数ヶ月・・・、その間に『遊ぼう』と誘われたりもしたものの、
『あきら』は、暇と金が無いと断わってました。
その頃には家ではケイタイの電源を切るのが当り前になっており、
仕事の忙しさもあって、あまりネットに繋がない日が続きました。
113110:01/12/26 13:13
暫くぶりにネットに復活した時、『ケイ』にキャラを通して怒られ、
恋人(『ケイ』のキャラB)を構わなかった罰として
今度(『ケイ』と)会ってくれと言われたようです。
忙しかったと同じパーティーで行動してる事で迷惑を掛けた事は謝罪したものの、
何故『ケイ』と会わなければならないのか判らなかった『あきら』はやはり忙しさを理由に断わりました。
最近は送られてくる詩の内容が、助けて・・・とか、涙が止まらない・・・とか
いっそ死んでしまえたら楽になるのに・・・といった物に変わってきてました。
そして、クリスマス。
『あきら』と、仕事帰りにホテルで食事と一泊を約束してた私は、待ち合わせである駅前で3時間程待たされ、切れて家に帰りました、
電話を掛けてもケイタイは通じず、会社に電話を掛ければもう帰ったと一蹴。
始めは怒り心頭だったものの、その内、事故にでもあったんじゃないかと心配して
再び駅まで行く途中で、私のケイタイが鳴りました。
平謝りに謝る彼の声を聞いて、ホッとして力が抜けました。
114110:01/12/26 13:14
話しを聞けば、会社から出て来た所に、『ケイ』が待ち伏せをしていた。
彼女の言い分では、
 普段は離れ離れで寂しい思いをさせて悪いと思ってる。
 恋人同士が一緒にクリスマスを過ごすのは当り前。
 イブは家族と過ごしたからクリスマスは一緒にいたい。
だそうです。
会社の目の前で揉めるのが嫌だった『あきら』は近所の喫茶店に入り、
自分にはもうすぐ結婚する婚約者(私)がいるし、一緒に住んでる。
恋人同士なのは架空の世界の住人であるネットゲームのキャラであって
現実の自分たちじゃないし、自分は婚約者(私)以外の女に興味は無い。
だから『ケイ』と一緒にクリスマスを過ごすのはおかしい。
と説明したそうなのですが、納得せず、3時間も説得してやっと帰ってくれたそうです。
ケイタイは会社から出るまで切ってあるので、切ったままだったようです。
ようやく会えた私達はホテルの食事と楽しい一時にすっかり忘れてました。
今日、休みを取っていた私達は、帰ってきてメールをチェックした所・・・
以下のようなメールが届いてました。
115110:01/12/26 13:15

大好きな大好きな・・・・・・大好き過ぎていっそ殺して独り占めしてしまおうかと思うくらい大好きなダーリンへ・・・・・・

昨日の話、よく判りました。
今は彼女と別れないと私と一緒に居れないって事だよね・・・。
真面目なあなたらしい・・・。
私に悪いなんて思わなくても良いのに・・・
気持ちは通じ合ってるのに・・・辛いね・・・。
でも、忘れないで・・・。
いつでもどこでも、私は月の光のようにあなたを待ってるから・・・。
来年は一緒に聖夜を過ごしたいよ・・・。
また、電話します。

     マリア
・・・あなたの聖処女『ケイ』より・・・
116110:01/12/26 13:16
一気にクリスマスの楽しかった空気が一転しました。
怖がって良いのか浮気を疑ったら良いのかもうグチャグチャで判りません。
彼は頭を抱えて布団に入ってしまいました。

私達は来年、春、結婚します。
とりあえず、どこかで吐き出したかったので・・・長文失礼しました。