【KHP/HP2/LS/MRS】京都ホットポイントグループ57
そうだ。噂のあそこのサイト覗いてみよ〜
おっ!さすが土曜日やな。
なかなかメンツ揃ってるやんか。
おぉ〜この娘もいいなぁ〜
スレンダー美人かぁ
なかなか捨てがたい。
清楚なお嬢様系かぁ
これもいいなぁ。
妻の澄んだ瞳を見つめていると、捨て去った筈の良識が頭をもたげてくる。まだ間に合う。まだ引き返せる ── 声が耳の奥に響く。
しかし、答えは既に決まっている。愛と欲望の導くところへ行くしかない。それが、どこへつながる道であっても。
「ここなら、誰も知っている人なんかいない。それに、知り合いだって、お前と気づかなかったんだ。安心して、恥を晒してごらん」
握った手のひらを通して、妻の怯えが伝わってくる。手を引いて歩き出すと、ヒールが床に当たる音が地下駐車場に木霊した。
エレベータの前に、何人かが立っていた。家族連れの姿もあったし、若いカップルもいる。
私は一瞬迷ったが、その向こう側に見えている非常階段を昇ることにした。静かなエレベータの中では、ローターの音に気づかれないとも限らない。
彼らの脇を通り過ぎる時、カップルの男の方が妻の姿をちらっと見た。ニヤッと笑い、連れの女の耳元で何か囁く。
あのオバサン、いい歳してお前と同じくらい短いの穿いてやがる。そう嘲ったのだろうか。女は化粧が濃かったが、おそらく十代。細い足がミニスカートの裾から伸びている。
他人の趣味に文句をつけるつもりは毛頭ないが、私はスレンダーな脚線美よりも、妻のように女らしい曲線の方を艶かしく感じる。
それに、時の経過は残酷だ。彼女が妻と同じ歳になった時、同じほど魅力的な肉体をしている保証はどこにもない。