【試合中継激減、チケットも売れず“不滅の巨人”は…】
一方、今回の騒動の震源地である日本テレビも火の車だ。昨年9月の
中間期連結決算が37年ぶりの赤字転落となったことを受け、今期の
番組制作費は、およそ150億円ものカットを余儀なくされたともいわれている。
番組制作会社社員のB氏がこうささやく。「あの、みのもんたが
『おもいッきりイイ!!テレビ』を降板させられるんだから事態は当然深刻ですよ。
一説には、これだけで5億円ものコストカットになるって話だけど、20年の節目を
迎える3月に降板とは驚きましたね。今年は系列の読売テレビが制作する
『鳥人間コンテスト』も経費削減を理由に休止されるっていうし、この前も局の
ドラマのプロデューサーが、ある番組スタッフのブログに、“赤字になってから、
会社がドラマに対して冷たくなっている”との書き込みをして話題になった。
まあ、制作費カットで、局内ではあちこちに不満が充満していますよ」
となると、当然、“あのコンテンツ”に対する風当たりも厳しくなってくる。「多くの
日テレ関係者にとって、最大の懸案事項は巨人戦中継です。日テレは、巨人の
東京ドームでの主催試合の放映権料をいまだに1試合1億円で買っていますからね。
つまり、年間で60億円近い金を巨人に支払っているワケです」(日本テレビ関係者)
視聴率の低下により、年々、放送が減っている巨人戦中継だが、そんなご時世に
なっても日テレは巨人戦を放送するしないにかかわらず、放映権料を支払っている
というから驚きだ。
「今年は4月より、月曜から金曜まで午後7時から生放送の報道バラエティ番組を
スタートさせる予定で、地上波の巨人戦中継は20試合前後に激減するといわれて
います。となれば、当然、『いつまで巨人戦にムダな金を使っているんだ!』という
声がこれまで以上に大きくなるでしょう。もちろん、“完全撤退”はありえないにしても、
近い将来、放映権料の引き下げ交渉は間違いなく始まると思います」
テレビ局の広告収入が激減している昨今、日本テレビもいよいよ
“出来の悪い家族”の処遇を真剣に考えなければならない段階にきているのである。
ただでさえ近年はチケットが売れず、東京ドームの看板広告も中継激減で
企業の撤退が危惧される巨人にとって、頼みの綱の莫大な放映権料までもが
目減りするとなれば、それこそ死活問題だ。スポーツ紙の巨人担当記者がこう漏らす。
「それらを如実に語っている問題があります。実は来季の東京ドームの年間指定席
がまったく売れてないんです。全12種類のシーズンシートは、ほぼ全種に空席がある
状況。東京ドームの社員が都内の企業などに飛び込み営業をかけているものの、
“巨人離れ”に歯止めがかからない状況です。これまで毎年、当たり前のように黒字を
計上し続けてきたジャイアンツですが、このままでは赤字転落する日もそう遠くはない
かもしれません…」
かつては栄華を極めたヴェルディが身売りに出され、日テレにも落日が…。
もはや、何が起こっても不思議ではない。巨人が心ないファンから
「よっ!身売りジャイアンツ!!」などと言われる日がこないことを願いたい。
※写真の説明文
・年々、空席の目立つ巨人戦。特に、かつて企業接待の定番だった
年間シートの売れ残りは深刻で、球団もアタマを抱える
・今オフは、珍しく大型補強ゼロ。「若手の育成」を理由に挙げるが、それって本当?
週刊プレイボーイ 2009年2月9日号
ソース
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