日刊スポーツ 栗田成芳記者のコラム
まさかの開幕黒星 とっておきネタお蔵入り
「想定外」の連続
Qちゃんじゃないけど、いきなり「やっちゃいました」。日本最大の人気クラブを担当させてもらい、1面を書くつもりで意気揚々と日産スタジアムに乗り込んだのに、まさかレッズが負けるなんて。
「2人担当にした意味がない」って会社のデスクから理不尽な怒りをぶつけられたけど、はあ、言い返す元気もでなかった。
思えば、出足から「想定外」の連続だった。先月のグアム合宿。サッカーの取材はこれまでもやってきたし、合宿ならもっと取材が出来るだろう―そう高をくくっていた。
だが現実は、1回の練習での取材時間はわずか5分から10分。頑張っても聞けるのは1人から2人だった。デスクからは「グアムまで行って、お前は何をやっているんだ」と怒られる。
日本時間の朝7時に起きて午前練習を取材。午後練習を取材後、デスクと打ち合わせをし、原稿を書いて出稿。何回か書き直しを命じられたら、すでに日付は変わっていた。
初日の夜ご飯はコンビニで買ったインスタント焼きそばの「一平ちゃん」。結局2週間、その繰り返しだった。こっそり忍ばせた水着はグアムの太陽を浴びることなく、トランクの底で眠り続けた。開幕勝利に備え準備していた、とっておきのネタもパソコンの中でお蔵入りです。
・・・正直、終わってんな。
スポ新って何のために存在してるんだろうな。