敗戦後「ペナルティー」野球猛特訓で中2死亡…京都
京都府京田辺市の木津川の河川敷グラウンドで1日、
地元の少年野球チームに所属する中学2年の男子生徒(13)が試合後、
敗戦のペナルティーとして課された約3時間におよぶ猛練習中に突然倒れ、
翌日に搬送先の病院で熱中症による多臓器不全で死亡していたことが6日、わかった。
過度の練習が影響したとみられ、田辺署は当時の状況について、
指導していた男性の総監督(63)らから事情を聞いている。
関係者によると、この生徒は1日に同府宇治市で開催された少年野球大会に出場。
トーナメントで午前9時20分からの初戦は一塁手、午後0時50分からの2回戦は一塁手や投手として出たが、チームは敗退した。
試合後、総監督はチームの約20人に対し、「ペナルティーをする」と言い、
午後4時30分から、河川敷グラウンドに移動、約1時間のミーティングの後、練習を始めた。
この生徒を含む投手、捕手の計6人は、ストライクが連続10球入るまで投球練習。この生徒は約1時間投げた。
さらに6人は20メートル走100本、30メートル走100本をこなし、
土手の堤防ののり面を利用した「坂道ダッシュ」(約8メートル)300本をしていたが、
約200本目に入った午後8時30分ごろに生徒が倒れたという。
生徒は意識がなく、総監督や保護者らがお茶を飲ませたり、体をマッサージしたりした。
しかし、回復しないため、病院に運ばれたが、翌2日午後9時58分に死亡した。
男子生徒は身長1メートル85、体重90キロで、持病などはなかったという。
京都地方気象台によると、1日の京田辺市内の最高気温は28・2度で、平年に比べ約4度高かった。
総監督は30年以上、少年野球とかかわり、名門高校の監督を務めたこともある。
総監督は「休憩や水分補給をしており、普段と変わらない練習だったが、異変に気づけなかった責任を感じている」としている。
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20051007i301.htm