プロ野球のゴタゴタを嘲笑い、その終焉を語るスレ

2014年春、東京。
今日は東京ドームでWWEのレッスル・マニア30が開催される。
競争率の高かったチケット入手に運良く成功したせいか、
気分は高揚している。そんな気持ちを抑えながら最寄の西武池袋線の駅へ。

所沢方面に向かうホームには、各自思い思いのメッセージが書かれた
団扇を持った少女たちの一団が。
「西武ドームでは『ジャニーズ・ベースボール・フェスタ』か。」
今や一般的に野球といえば『ジャニーズ・ベースボール・フェスタ』をさす言葉になっている。
お目当てのイケメン選手のプレーと歌とダンスを楽しむために
月に1度の開催日には、各地の球場には大勢のジャニヲタ達が集まってくる。
そんな少女たちを尻目に、地下鉄直通・元町・中華街行きの電車に乗り込む。

駅の売店で買い求めたスポーツ新聞の見出しはレッスルマニア一色。
やはり、期待は凱旋試合のあの男か。
かつて一流のプロ野球選手だった彼は、引退後格闘技へ転進して
今やWWEのスーパースターの一員になっている。

新宿3丁目で地下鉄を降りて、待ち合わせ場所に向かう。
新宿線のホームに向かう日本代表サッカーの
ユニフォームを着た一団に逆らうように掻き分けながら進む。
彼らは京王線の飛田給まで向かうのだろう。
味の素スタジアムでは、ワールドカップに向けた日本代表の強化試合が行われる。
それにしても、サッカーは強くなった。アジア予選は敵なし。
欧州・南米とも互角に戦える力をつけた。
それと比べると、メジャー選手が参加しない野球の日本代表は弱すぎ。
やはり、2004年アテネ・オリンピックでオーストラリアに2連敗した後遺症は深い。

新宿東口・アルタ前で仲間たちと合流。みんな懐かしの野球ユニフォーム姿。
思い思いのプラカードには、あの男に向けた熱いメッセージが書きなぐられている。
「カビ臭いな。」「このユニフォーム出すの、ほぼ10年ぶりだぜ。」
「電車の中でこれ着てて恥ずかしかった。」「今更野球見に行くの？ダッセー、なんて言われたぞ。」
そんなやり取りをしながら、JRの改札口へ一団は向かう。
JRの電車には、レッスルマニアの広告ラッピングが施されていた。
車内広告もレッスルマニア一色。あの男の顔がずらりと並んでいる様は壮観。
一同皆、気分が高まってくる。
水道橋駅に着くと、更にボルテージは上がった。
10万人近い人並みが東京ドームに吸い込まれてゆく。
かつての巨人戦を思い起こしそうだ。いや、それ以上かもしれない。

最近の東京ドームは、専らコンサート会場や格闘技イベント、
何年か前に復活した「東京ドーム・ケイリン」に使用されるケースが殆どで、
本来の使用目的である、野球の試合は『ジャニーズ・ベースボール・フェスタ』のほかは
巨人×阪神戦が数試合だけである。巨人×阪神戦の動員数はかつての半分以下にまで落ち込み、
最近は地方の球場を巡業しながら細々と行われているに過ぎない。

さてレッスルマニアもよいよ佳境、ついにあの男が登場する。
これまでの、様々な因縁のビデオがオーロラビジョンに流れ
会場の興奮も最高潮になった頃、ライバル・NORI中村の入場。
彼も凱旋だが、会場からは割れんばかりのブーイング。
そして、長渕剛が登場して生で彼の入場曲を歌い始めた！
「Woo Woo Woo Woo Woo Woo Woo Woo…」
会場内も割れんばかりの大合唱！
そして、子分・MOTOKIに先導されてBANCYO清原が登場！

よいよ因縁の戦いが始まる…