農水省コイヘルペスウイルス病対策制度について

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127農NAME
茨城県:コイヘルペスに負けない 養殖再開プロジェクト

 茨城県は06年度、コイヘルペスウイルス(KHV)の感染で中止されている霞ケ浦の食用コイ養殖再開
を目指すプロジェクトを始める。再開の前提として国が求めるKHV根絶は困難と判断、感染しても発病
しない耐性コイ開発、安全な出荷・流通確立などウイルスと「共存」して約3年後の再開を目指す。
06年度予算案に約8800万円を計上する。

 プロジェクトでは、昨年8月に始めた耐性コイの開発研究を継続し、加工・流通マニュアルを作成。コイ
の消費県などと調整して出荷体制を整える。コイは通常、生きたまま出荷するが、当面はKHVが死滅
するよう加工して出荷する。

 霞ケ浦では、かつて全国のコイ出荷量の半分を超える年間5000トン以上を生産していたが、03年秋
にKHVが発生し、養殖コイをすべて処分した。県は「コイ養殖の長い歴史がKHVのために途絶えてしま
うのは避けたい。KHVとうまく付き合う『茨城方式』を確立したい」と意気込む。農水省水産安全室は
「県の具体的な方針を聞いて対応を考える」と話している。【須田桃子】

毎日新聞 2006年2月15日 3時00分
ttp://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060215k0000m040143000c.html

>再開の前提として国が求めるKHV根絶は困難と判断、感染しても発病しない耐性コイ開発、
>安全な出荷・流通確立などウイルスと「共存」して約3年後の再開を目指す。
128農NAME:2008/12/12(金) 02:46:05
■知事定例記者会見における発言要旨 平成18年2月21日(火曜日)

(霞ヶ浦北浦網いけす養殖業対策事業について)

毎日:新規事業の中で,「霞ヶ浦北浦網いけす養殖業対策事業」というのがあるのですが,これは,
コイヘルペスで休止となっているコイ養殖の再開に向けた事業なのですが,知事は,昨年6月の
記者会見のときには,業者に対して,廃業もそうせざるを得ないというようなお考えを持っていらっ
しゃったのですが,今回,方針転換とも言えるような事業ということについて(どのようにお考えですか)。

知事:方針転換というわけではなくて,我々として,養殖業者の皆さん方が同じ方向を向いてくださる
のであれば,コイ養殖を廃止して,霞ヶ浦の浄化を少しでも進めたいなと考えておったのですが,
一部の方たちは,どうしてもコイ養殖に再度挑戦してみたいということでありますので,あまり長いこと
現状のままというわけにもいきませんから,網いけす施設の撤去費について全面撤去する人には
きちんと対応する,そして,一部しか撤去しない人についてはその半分だけ助成させてもらうという形で,
とりあえずの対応策を講じる。そして一方では,コイヘルペスウイルスにきちんと立ち向かっていける
ような,そういうコイができるのかどうか,天然ゴイを中心として,実験を現在行っているところであります
が,それができなければ,多分,今,再度,コイ養殖に挑戦したいと言っておられる方々も,それが
不可能になってまいりますので,そのときにはまた,もう一度考えなくてはいけないと思っております。
 とりあえず,我々としては,それだけコイ養殖を再開したいという熱意があるのであれば,天然魚を
中心として,この病気に強いコイができるかどうかの試験を行うとともに,一方では,当面の対応策として,
もう長いことコイ養殖事業をできないでいるために,日々の生活の面でも影響を受けている方に対し,
やめる人を中心にとりあえずの支援をして区切りをつけておこうということです。

毎日:そうすると,現在,霞ヶ浦でやっている天然ゴイの試験というのは重要だと思うのですが,
コイヘルペスが発病してくるような6月,7月あたりの結果を見て,改めて県としての方針を決めるという
ことなのでしょうか。
129農NAME:2008/12/12(金) 02:47:56
(128つづき)
知事:県としての方針というより,彼らが全面的にコイ養殖は技術的に無理だなと思ってやめるかどうか
ということだと思います。多分,天然ゴイによって,その中から耐性ゴイができてくれば,あの方たちは
何とか進めたいという話になると思いますので,そのときにすぐ養殖に取りかかれるのかどうか,
これについてまた農林水産省のほうと十分な協議をしていかなければいけないなと思っております。
 耐性ゴイといっても,コイヘルペスウイルスを持っている形になるのかどうかとか,いろいろな問題が
出てまいります。そのときに,ほかのところへ今までのように生きたままで移出できるかどうかといった
問題は当然出てくるわけです。耐性ゴイ自体は強いけれどもウイルスは持っているというような場合には
(生きたままでは)出荷できないわけで,そうすると,その場合にどういう活用方法を考えるのか。
地元で加工までしてから流通させればいいのかとか,いろいろな話がまた課題としてあがってくると
思います。そういったことをやった上でないと養殖を本格的に再開するというところにはいけないのだろ
うと思います。

毎日:今後は再開するにしても,加工しての出荷になると思うのですが,知事もおっしゃるように,生きた
ままでの出荷というのはなかなか法律的にも厳しいということで,将来的にも本格的に再開できるように,
コイヘルペスを(持続的養殖生産確保法の)特定疾病から外すような提案を国に対してしていくという
ような考えはありますか。

知事:それは,こう言ったら何ですが,(耐性ゴイが)できてから考える話になると思います。しかし,
できてきた場合でも耐性ゴイができたということと,その病気がほかのコイにうつらないということとは
別問題ですから,(特定疾病から)外せという主張にはなかなか結びついてこないだろうと思います。
ttp://www.pref.ibaraki.jp/press/06press/p060221.htm