【科学】新型インフルエンザ対策で注目 「ダチョウ抗体」 さまざまな感染症予防に威力を発揮か
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1228125929/ 新型インフルエンザ対策で注目 「ダチョウ抗体」とは?
12月1日13時57分配信 産経新聞
「ダチョウ抗体」が、新型インフルエンザ対策の“目玉”として注目されている。京都府立大学大学院
生命環境科学研究科の塚本康浩教授らは、ウイルスや病原菌を撃退する抗体をダチョウに作らせて、
卵黄から分離、精製する大量生産技術を確立。低コスト化の実現に伴い、抗体を塗布したマスクも
商品化された。世界規模の大流行(パンデミック)が懸念される新型インフルエンザ対策をはじめ、
ダチョウ抗体はさまざまな感染症予防に威力を発揮しそうだ。(中本哲也)
抗体は、外部から体内に侵入してきたウイルスや病原菌と結合し、感染力を奪う役割を果たす。
従来は、マウスやウサギ、ニワトリに抗原(無害化したウイルスなど)を注射し、体内で作られた抗体
を血液や卵黄から分離、精製していた。しかし、生産コストは極めて高く、これまでは医療、研究目的に
用途は限定された。
■大きな卵、大量生産低コスト
塚本さんは家禽(かきん)の感染症を研究していた獣医師。ダチョウの病気治療や健康管理に携わっ
たことが、ダチョウ抗体開発のきっかけだった。
「感染症に強く、ニワトリの約25倍の卵を産むダチョウなら、抗体の大量生産が可能かもしれない」
着想から約10年、本格的に研究を始めてからは5年でダチョウ抗体の大量生産技術を確立。新型
インフルエンザへの変異が懸念される高病原性鳥インフルエンザ(H5N1型)や従来型のインフル
エンザ、食中毒を起こすノロウイルスなどの抗体を作り、従来の抗体よりも高い効果が得られることを
確認した。
「1個の卵から、4グラムの高純度の抗体が採れる。半年で100個ほどの卵を産むので、ウサギ
800匹分に相当する抗体が1羽のダチョウから半年で作れます」