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名無しさん:
第10章 黒人兵は何処に
アメリカ第92師団「バッファロー部隊」が五ヵ月間苦戦していた「ジョージア高地」を、
日系部隊はわずか三十二分間で攻略した。
「黒人兵が言うには、必死に戦ったが、気がついてみるといつも後退していた」
と、黒人兵が話していたのを思いおこし、
高橋アルバートさんは苦笑する。
吉武ハンクさんはバッファロー部隊について、
「彼らは夜間の戦闘を嫌がっていた。
白人将校は銃を突きつけて逃亡しないようにしなければならなかった。
われわれは四千の兵力で戦い、ジョージア高地を攻略した。
かれらは機会を与えられたが、その機会を生かさなかった」
と、きっぱり言った。
『ゴー・フォー・ブローク! 〜日系二世兵士たちの戦場』(光人社刊)より