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2006/05/06(土) 19:13:59 ID:5X8fFztj
ネイティブの幼児のように英語は学べる?(一部コピペ)
「ネイティブの幼児と同じ方法で、我々も英語を学ぶべきだ」という考え方は、
一見とても説得力があります。私たちも日本語を学習する時は、文法を意識することなく、
自然な文脈の中で言葉を使っているうちに、いつの間にか日本語が使えるようになっていました。
しかしながら、外国語教育理論の分野では、大人は幼児のように外国語を習得することは
できないというのがほぼ定説になっています。このページでは、なぜ我々が幼児のように英語を学習することは
もはやできないのか、その理由を考えてみましょう。
http://www.howtoeigo.net/naturalapproach.html
臨界期という問題
動物の神経活動の中には、生まれてからある一定期間内に学習しなければ、一生学習することが
できないものがあります。例えば、スズメは生まれてから一定期間以内にさえずりを学ぶ機会を
逸してしまうと、一生かかってもスズメらしく歌えるようにはならないことが判っています。
また、アヒルやニワトリは、孵化してから一定時間内に餌をついばむことを覚えないと、
その後永遠についばむことができないと言われています。
このように、ある行動の学習が可能な一定期間のことを、専門用語では「臨界期」と言います。
いくつかの動物の行動に臨界期があるように、人間の言語習得においても、臨界期が存在すると
考えられています。
つまり、人間が(日常生活の中から)自然に言語を習得することができる期間も限られており、
その年齢以降は、幼児のように言語を習得することができなくなるということです。
判りやすく言えば、スズメの歌を聴かずに育った雛が、決してさえずることができないように、
子どもの頃に英語を聞かずに育った我々は、もはや幼児のように自然に英語を学習することは
できないのです。
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マサチューセッツ工科大学(MIT)の認知神経科学センター所長を務めるスティーブン・ピンカー教授は、
人間の言語習得にも臨界期があることを示す具体例を、著書の中で2つ紹介しています。
(スティーブン・ピンカー著・椋田直子訳、「言語を生み出す本能(下)」より)
結論から言うと、過去に行われた研究の多くは、外国語学習にも臨界期があるという説を
支持しています。例えば、ある研究では、ハンガリーからアメリカに移住した57人の被験者を例に、
彼らがアメリカに移住した年齢と英語力との相関関係を調べました。彼らがアメリカに移住した際の年齢は、
1歳〜40歳まで様々でした。彼らに英語の文法力試験を行ったところ、アメリカに移住を開始した年齢と、
文法力テストの間には、強い負の相関関係がありました。つまり、アメリカに移住した際の年齢が
高ければ高いほど、文法力テストでの得点は低くなったのです(De Keyser 2000)。
アメリカに移住した際の年齢と英語の発音との相関関係を調査した別の研究でも、移住の際の年齢と、
英語の発音には、やはり強い負の相関関係があることが判りました。
興味深いのは、多くの研究において、移民の英語力は、アメリカでの居住年数よりも、
アメリカに初めて来た際の年齢との間に大きな相関関係がある、ということです。
つまり、15歳でアメリカに到着して10年間そこで暮らした移民の英語力は、
30歳でアメリカに渡り20年間そこで暮らした移民のそれよりも、全体的に高くなる
傾向があったということです。
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移住開始年齢と外国語能力との相関を調査した研究は、外国語学習の臨界期という問題に、多大なる
示唆を与えてくれます。生後一定期間を過ぎると、スズメが歌を学ぶことができなくなったように、
われわれ人間も、生後ある年齢を過ぎると幼児のように自然に外国語を学習する能力は
失われてしまうようです。
外国語学習の臨界期がいつであるかについては、意見が分かれています。
しかし、ほとんどの専門家が、思春期〜16歳を過ぎてからでは、ネイティブとほぼ同等の文法能力を
身につけるのが極めて困難になるという見解を述べています。また、文法に比べて発音の臨界期は早く、
6歳頃に臨界期が来ると言われています。
(注:臨界期は発音や文法だけでなく全ての技能について言える)
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我々は幼児のように英語を学ぶことはできない
外国語学習に臨界期があると言われていることを考えると、「ネイティブの幼児のように英語を学ぶ」
という学習理論に大きな欠陥があることがお判りいただけるのではないでしょうか?
臨界期を過ぎた我々には、もはや幼児のように言語に触れるだけでそれを自然に習得する能力は、
残念ながら欠けているようです。
アメリカに移住し、日常的に英語に接する機会がある人たちでさえ、臨界期を過ぎてからでは、
ネイティブ並みの英語力を身につけることは極めて困難であることが判っています。
そのように考えてみると、外国語学習において、母語習得過程には見られない「意識的な学習」を
我々が行うのは、理にかなったものであることが判ってきます。
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参考文献
Keyser, R.M. "The robustness of Critical Period effects in second language acquisition."
Studies in Second Language Acquisition 22 (2000): 499-533.
Ellis, Rod. Second Language Acquisition. Oxford: Oxford University Press, 1997.
白畑知彦. 「年齢と第二言語習得.」 第二言語習得研究に基づく最新の英語教育. (監修)小池生夫,
(編)SLA研究会. 東京 :大修館書店, 1994.
スティーブン・ピンカー. 言語を生み出す本能(下). NHKブックス.(訳)椋田直子.
東京: 日本放送出版協会, 1995.
鄭 讃容. 英語は絶対、勉強するな!―学校行かない・お金かけない・だけどペラペラ.
(訳)金 淳鎬. 東京: サンマーク出版, 2002.
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留学で伸びるのは子供だけ :2006/05/06(土) 19:21:08 ID:5X8fFztj
つまり 臨界年齢を過ぎた大人が留学しても勝ち組になれないということでアゲとく。