http://members.shaw.ca/canadakonogoro/column087.htm ケベック州のフランス系住民が、カナダの他
の英語系の人たちとは異なる価値判断と慣
習、法体系をもち、その文化とフランス語に
ついても断固ゆずるべきではないと、確信し
ているのは事実です。
そうした信念を実現しようと、具体的な政治
活動が始まったのは 1960年代でした。
1970年には過激派のFLQ (Front de
Liberation du Quebec) がテロ活動をおこし、
州の労働大臣を殺害、英国の商務官を人質
に捕え、トルドー首相がモントリオールに軍
隊を送りこみ、事実上の戒厳令をしく事態を
ひきおこしました。
特に1995年の州民投票では 1%の差で独
立派が苦杯を喫したのですが、パリゾー州
首相は、、「金力 (money) と少数民族
(ethnic) のために敗れた」 と怒りを隠さず、
特定のグループに向けて、その民族的差
別感を露わに示しました。
また強硬派の古老の中には、「独立問題は
内輪の問題。 移民は投票から締め出すべ
きだ」 という声も出ました。
「マニー」 とはユダヤ系のこと。 また「エス
ニック 」 とは、18世紀に移住してきたフラン
ス系の子孫以外の住民をさします。
740万の州民の 25%は こうしたエスニック
に数えられ、その中でも明らかに違う人種や
宗教、言語の人たちは 13%といわれていま
す。 しかし、ユダヤ人の中には、18世紀か
らケベックに住みついている人たちもいて、
フランス系にあらざれば人にあらずという差
別的言辞は、さすがにカナダ国内でも非難
の嵐をまきおこしました。