カタツムリを追いかけるのは難しい
ほんのひと足歩いただけで 追い抜いてしまう
しかも相手は一度止まると しばらくそこを動かず
やっと動けば前には行かずに 上下の移動
追いかけるのは 少し退屈
退屈でもよそ見をしてはいけません
油断をして本を読んだり誰かとおしゃべり
ふと見るとどこにもいない 消える時だけは早いよ
ヤカンの下や新聞紙の陰 なぜそこにいる
ついつい指ではがしてしまった
指ではがすと動かなくなるカタツムリ
床に置いて見てないふりでそっと見ていると
少しずつやっぱり出てくる 基本的には動きたい
どうしてそこでそっちへ曲がるの どんな理由が
理由はない 曲がっただけ
窓を開け道を作る 青い夜 月明かりの中 輝く黄金の貝殻
石やガラス 合成樹脂や金属の
宇宙都市も恐れはしない 歩いていくだけ
いつの日か夢にまでみた緑と水の楽園へ
手にのせてつれていくのはやさしいけれど
あとをついて ついていくよ
今はまだ椅子のあしの途中だけど