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640のら猫:03/02/22 16:20 ID:???

  ∧ ∧  そりゃねぇだろー、なぁ しぃ?       ∧ ∧
 (゚Д゚ ,,)                           (* ゚∀゚)
 ( つ旦)  「 あら? アタシも そう思ってたわ。」   ⊂   |)

『 あははは、ギコは本当に良く頑張ったよ。そうクサる事は ないモナ。』

「 ねぇ モナーさん。アタシたち、これからどうやって マサオくん達を応援して行けばいいのかしら?」

               『 まずは、お姉さんと逢って よくこれまでの事を説明してあげるモナ。
   ∧_∧           お姉さんだって、必ず何か心の問題を抱えているハズだよ。
   (´∀` .)        マサオ君と同じ、お父さん お母さんの下で 大きくなったんだからね。
  ⊂旦と )        だから、お姉さんと一緒に もう一度よく勉強する方がいい。
   (__(__ ̄)           今まで ギコも しぃちゃんも、心理学の本を読んできたんでしょ?』
641のら猫@続きは今夜(予定):03/02/22 16:23 ID:???

「 えぇ、そうよ。全部で7冊も 本を買ったのよ。どれも為になったと思うけど…?」

『 じゃあ、もう その本は捨てるモナ。』

            ス、ステル?!       ∧_∧
      ∧∧         ∧ ∧     (´∀` .)
      (* ゚ o)        (; ゚Д゚)      (旦と  )
       / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|( つ旦)    (__(__ ̄)
    . 〜(, |\||  VAIO  |と___)__)
    .   旦 '\,,|==========|


…モナーは こう言った。 “本当に大変なのは、むしろこれからだモナ。”

あの2人が これから知るべき事は、自分たちが どうやって育てられて来たかだと。
そして、これから立ち向かうのは 自分たちの過去と 自分たちの親になるだろうと。
モナーは そう言って、珍しくため息を一つ ついた…。
642のら猫@続きです:03/02/22 21:03 ID:???

  それから3週間後
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

あれから3回、俺としぃ は、マサオのお姉さんに逢った。2回目にはもう、
お姉さんは マサオを一緒に連れて来て、いつものこの公園で 俺たちに紹介してくれた。

初めて逢った時のマサオは やや血色の悪そうな顔色だったが、
お姉さんが帰って来た事で、幾分かは 精神的にも力付けられたのだろう。
笑顔こそ俺たちに見せなかったが、想像していた程の 対人恐怖は見せなかった。

今日で お姉さんに逢うのは4回、マサオに逢うのも 3回目になる…。

           .     |   |
    .     オネエサ〜ン |緒 | ̄ ̄ ̄ ̄
 ヨゥ、マサオ          |煮 |
       ∧∧ ∧∧   |切 |
      (,, ゚Д゚).*゚ー゚/). |公 |
      (|  つ   ノ .|園 |
     〜   | |  |〜 .|   |
      ∪∪.U U.    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄⌒
643のら猫:03/02/22 21:10 ID:???

初めは 俺たちも、お姉さんが マサオのヒッキー脱出作戦に加わる事で、
事態は すんなりと好転するような、甘い願望を抱いていた。
お姉さんは、あの手紙の文面からは ちょっと意外な感じがするほど
物静かで、口数も そう多くない人だった。

                .   残念ながらというか、当然というか、
        〃ノ^ヾ      モナーの不吉な予言は 的中する。
    ((( ))) ノ´−`ル      お姉さんの意気込みとは 裏腹に、
   (-_-) .(l┴┴lつ   .  マサオの家庭は、マサオ一人の孤立から、
   と    ) .) ゚ .゚(       今度は両親 対 子供たち という、
    | | | /___|  .   深刻な対立へと
    (_._)__)  し´J      変わってゆく事になるんだ…。
644のら猫:03/02/22 21:13 ID:???

「 …どう? あれから何か進展はあった?」

ううん、何も。焦っちゃいけないと 自分でも言い聞かせてるんだけどね。
何だかこっちに帰って来る時に、意気込み過ぎたのかしら?
父や母に マサオや私たちの気持ちや 苦しさを 分かってもらおうと、
色々と説明するんだけどね、一向に反応なしなのよ。

           …ソウナノ
___〃ノ^ヾ  ∧ ∧ _
    ソ´−`ル (゚ー゚*) . |        クルカナ?   クルサ、カヨウビ ダモン
――.( つ O) (⊃ O ―┘、                ∧∧
‐――┐ ) )―ヽ ) )――┐    "  ((( ( ))  (゚Д゚ ,,)
||    (__ノ_ノ    `JJ .   ||        (.-_-)  と  |)
                           ( つと)  〜|  |
                   "~"   | | | .:""(ノ`J :::     "~""~"
                """   .  ::: (_._)__)         ""
645のら猫:03/02/22 21:19 ID:???

とにかく、私がマサオや自分の話を始めようとすると、父も母も逃げ腰になって
すぐに話をはぐらかすのよ。何を言っても うんうん、あぁあぁで…。
そのくせ、ちょっとでも昔の事で 責めたりしたら、
今度は必死になって あの時はあぁだったからとか 言い訳ばかり。
結局最後には、私が勝手に 学校を辞めて帰って来た事を 責め始めるのよね。

「 …そう。大変ねぇ。気を落とさないで、少しずつ進もうね。アタシもギコくんも、
 ずっと あなた達の味方よ。」

___〃ノ^ヾ  ∧ ∧ _       …ありがとう。あなたって友達に逢えて、
    ソ´−`ル (゚ー゚*) . |     私 本当に良かったって、神様に感謝してるわ。
――.( つ O) (⊃ O ―┘、     マサオ程ではなくても、私もやっぱり 自分から
‐――┐ ) )―ヽ ) )――┐    友達を作るのは苦手な方だから。
||    (__ノ_ノ    `JJ .   ||
                    「 あなたも、大人しい性格だったものねぇ。」
             "~"
646のら猫:03/02/22 21:30 ID:???

              えぇ。でも 心理学を勉強するうちに、この内向的な 私の性格さえも、
 〃ノ^ヾ       もしかしたら 両親の影響かも知れないって、そう思うようになって来たわ。
 ノ´−` ル
 /`'-'´/)    .  世の中には、もちろん本当に “大人しい性格” の人も居るわ。
              私も、今までは自分の事 そういう性格に生まれたんだって 思ってた。

でもね、しぃちゃん。本当は違うの。私は自分のどんなものにも 自信が持てないのよ。
容姿にも、才能にも、性格にも、…何もかもに しっかりした自信を持てない人間なのよ。
だから どんな事にも、自分から進んで 何かをやる気が起きないのね。

誰かが自分に 優しい声を掛けてくれるのを待ってるしかない。恋愛だってそう。自分から
誰かの胸に飛び込んで行く勇気が持てないから、ただじっと 王子様を待ってるしかない。
それは 全部、自分に対する自信のなさから起こる事よ。
ただ それが、外から見ている人間には、それが大人しい人間に見えるだけなのよ。
647のら猫:03/02/22 21:36 ID:???

         「 …でも、それなら アタシだってそうかも知れない。アタシも自分には自信なんて
 ∧ ∧     持てないもの。今はギコくんが そばに居てくれるから、少しはましよ。
 (*.゚ 。゚)   .   でも、それでも ふとした瞬間に、どうしようもないくらい 不安になるわ。
 ノ つO     何がどう 不安なのかも分からないのよ。ただ 無性に心細くなってしまうの。」

子供の頃に、親からの愛情を 充分に感じられなかった子供は、
みんな 大なり小なり、そんな不安を抱えるものらしいのよ…。

例えば 両親が共働きとか、生別・死別とかでね、そばに居て欲しいと        〃ノ^ヾ
子供が願う時に 親が居ないって状態が長く続いた子供たちや、          ソ.´−`ル
反対に 両親の干渉過多によって、自分で自分の不安を解決する事を      と /`'-'´/)
全部 親が代行してしまったりする時に、その子供は 自分の心を
成長させる機会を 失ってしまうのね…。
648のら猫:03/02/22 21:43 ID:???

私なんかが、その良い例よ。母はとにかく 干渉過多だったわ。マサオとも この間話したんだけれど、
母はいつでも 私たちの監視役だったのよね。何かへまをやると、かならず母は
私たちに 口やかましく説教したわ。とにかく、自分の思うように私たちが動かないと ダメなのよ、あの人。

テストが終わる度に 母は私の答案を見て、ここがダメ、ここもダメって…。マサオが昨日言っていたわ。
母さんは 僕らの欠点を見つけ出して、それを叱り付けるのを生き甲斐にしてるって。
ホント、その通りだと思ったわ。学生の頃の私は、そういう母に反感も抱いたけれど、
といって 特別反抗する事もしなかった。母親っていうのは、どこの家でも そういうもんだって思ってた。

今にして思えば、私なんかより マサオの方が よっぽど正しかったのよ。
まだ子供だから、両親の 何がどう間違っているかは 理解出来ないし 説明も出来ない。
だけど、心では 父さん 母さん、それは違うよって、マサオは それをずっと感じ続けていたんだと思うの。
649のら猫:03/02/22 21:46 ID:???

…マサオはどうも 私だけは まともに成長したって、そう信じ込んでいたようなのね。
この前、マサオの部屋で 初めて私の悩みや苦しみを、あの子に話したのよ。
あの子、私なんかより ずっとショックを受けてた。姉ちゃんも そうだったんだって、
涙ぐんでくれた。姉弟二人して 肩を抱き合って、
頑張ろうね、頑張って生きて行こうねって すすり泣きしたわ。

…でも、その部屋の下でビールを飲んで、自分たちは何も悪くない、間違ってないって、
そう信じて 自分たちの過ちを 認める事さえしない両親が 一緒に住んでいるのよ。
これって、やっぱり異常だと思うわ。

           …ホント ソウカモネ
___〃ノ^ヾ  ∧ ∧ _
   .ソ´−`ル. (*.。 。).  |                 オッ、キタンジャネェカ?
――.( つ O) (⊃ O ―┘、                ∧∧
‐――┐ ) )―ヽ ) )――┐    "  ((( ( ))  (,, ゚Д゚)
||    (__ノ_ノ    `JJ .   ||       (( ( -_)   (|  つ
                           ( つと)  〜|  |
                   "~"   | | | .:""(ノ`J :::     "~""~"
                """   .  ::: (_._)__)         ""
650のら猫:03/02/22 21:49 ID:???

マサオが自殺したい程 苦しんでいた事も、この前マサオが居ない所で話したわ。
そしたら、そんな簡単に人間は死にはしない、だって!
もう 私、頭に来ちゃって。そりゃあ確かにそうよね。死ぬ勇気があれば 何でも出来るって、
よくそんな言葉も耳にするわ。それも きっと真実なんだと思う。
だけどね、しぃちゃん。それほどまでの勇気を出して 自分の子供が死のうと考える原因が何かを、
うちの両親は 考えようともしないのよ。

心理学の本に書いてあったわ。心因性の病で 死を選ぶ人たちが自殺する原因は、
社会不適応な 自分の生きづらさを、その将来を悲観しての事よ。でも原因だけじゃない。
目的だってあるのよ。そういう人たちはね、せめて惨めな死を選ぶ事によって、
自分を苦しめた人間たちへ 復讐したいっていう 目的もあるからだって…。

私だって、あの両親と話していると もう腹が立って 腹が立って、私たち姉弟が
2人して自殺でもしない限り、この人たちは 決して現実を見ようとしないんじゃないかって思うくらいよ。
651のら猫@今日はここまで:03/02/22 21:51 ID:???

「 お願い、そんな死ぬなんて 悲しい事言わないで…。」

…ごめんなさい。
大丈夫よ、死んだら あのバカ両親たちの一人勝ちだもん。
マサオの為にも、自分の為にも、死んだりしない。
ほらっ、あぁやって また新しい友達も出来た事だしね…。

___〃ノ^ヾ  ∧ ∧ _
    ソ ´−ル (iーi.*) .   |            アァ、ハシルナ!  マサオニイチャン、
―― ( つ O) (⊃ O ―┘、   .   アッ        ∧∧     ギコニイチャン!
‐――┐ ) )―ヽ ) )――┐    "  ((( ( ))   (; ゚Д゚)       ∩_∩
||    (__ノ_ノ    `JJ .   ||        ( -_)    / つつ      (´∀` )
                           ( つ つ   〜 ,,つ       ⊂  ∪) ))
                   "~"   | | | .:""" (/ :::   "~""~"  し(_)
                """   .  ::: (_._)__)         ""
652のら猫@続きでつ:03/02/23 18:23 ID:???

あの坊や、とっても エキセントリックね。うふふ。

「 う〜ん、たぶん週2回 お昼に あの子のお世話をしてる、
 モナーさんの影響だと思うけど…。何か 問題あるのかしら?」

ううん、全然! あっ ほらっ、見ててご覧なさいよ。

                  シマッタ!  ∧ /(ヽ
                        (.゚д゚ ;) )
  .   ダイジョブ?  スッテン!      ( つ. ノ
   "   ((( )))       . _  __ .〜(   _つ
        (  -_)      ∩_(∩ )  ) (/
         ( つ つ   ⊂(´Д`⊂ ノ 彡
  "~".   ) ) ) .:"""   "" " "  :::   "~""~"
""" .  ::: (_._)_)           ""
653のら猫:03/02/23 18:25 ID:???

うぅぅ…、痛い。涙が出て来たから、
  泣いていい?           ∧∧
 .                ∩_∩ (゚Д゚ ;)
  "    ((( )))  . (´д` ;) ⊂ Uヽ
        (  -_)    O   つ と −O〜
         ( つつ  (⌒)(⌒)
 "~".   と_)_) .:"""   "" " "  :::   "~""~"
"" .  :::            ""
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
        ((( )))  マサオ、いいか? > ∧ ∧
      ( -_)               (゚ー ゚ ,,)
      ( つ O < うん、いいよ。    O ⊂|
    ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

      よぉ〜し! 泣いていいぞぉ〜っ!!

         ウェェ〜ェン       ∧∧
 .                ∩_∩  (ー゚ ,,)
  "    ((( ))) 。゜(つД` )゚゜。⊂ Uヽ
        (  ´_)  . ヽ   、ヽ, と −O〜
         ( つつ  (⌒)(⌒)"
 "~".   と_)_) .:"""   "" " "  :::   "~""~"
654のら猫:03/02/23 18:27 ID:???

___〃ノ^ヾ  ∧ ∧ _      「 …何、あれ?」
    ソ´ー`ル (*.゚ o゚) . |
――.( つ O) (⊃ O ―┘、    うふふ、面白いでしょう? ギコさんが命名した、
‐――┐ ) )―ヽ ) )――┐    その名も “モナー式 子育て法” だって。
||    (__ノ_ノ    `JJ .   ||    もう 私、あの坊やの話を聞くのが
                 .   楽しみで 仕方がなくなって来てるのよ。

「 アタシ、てっきり 3人でいつも、サッカーの真似事ばかりしてると 思ってたわ。」

しぃちゃんは この前、ここに来られなかったから、知らないのも無理はないわ。
私たち3人も、この前来た時、初めて あの坊やとじっくりお話したのよ。

「 へぇ〜、そうなのぉ?」

あの坊や、足が片方 不自由なのに、サッカーばかり やりたがるでしょう? 普通なら 足の悪い子は
運動が嫌いになると思う。もし 嫌いにならなかったとしても、たぶん 足を使わない運動を
選ぶと思うのね。…で、私たちも 不思議に思って、あの坊やに それを聞いて見たの。
655のら猫:03/02/23 18:30 ID:???

そしたら あの坊や、すぐにモナーさんの話を始めてね。それが楽しいのよ!

「 確かに あの坊やは、モナーさんが 是非マサオ君に紹介してやってって 言った子供だから…。
 そうか、きっとモナーさんにも 何か考えがあったのね。」

モナーさんにも 私、是非逢って見たいわ。…お忙しい方なのかしら? モナーさんって。

「 それがねぇ…。いつもは自分に新しい友達が出来たら、必ず真っ先に
 モナーさんにも紹介するギコくんが、今回に限っては 何故か、あなたやマサオくんには
 逢わせようとしないのよ。不思議ねぇ。」

…そう。でも、きっと ギコさんやモナーさんにも 事情があるんだわ。それに、今は あの坊やと
お話できるだけで、充分楽しいから。…あっ、ほら見て! 泣き止んだわ。
656のら猫:03/02/23 18:35 ID:???

      ヨシヨシ…    アリガト   ヨシヨシ
          ((( ))) .      ∧∧
 .           (  ´_) .∩ (( ⊂(ー^ ;) ← 慣れない笑顔で、
  "        (∪ つ( ´д` ) ヾ .∪   やや引きつっている
           ) ) ) O   、ヽ, i  .〜
            (_._)_) (⌒)(⌒)". し`J
 "~".        .:"""   "" " "  :::   "~""~"
"" .  :::            ""
「 げぇ〜、ギコがあんな顔して ヨシヨシしてるぅ。やろうと思えば あんな顔も出来るのね、あの人。」

それより 見て、ほらっ! マサオが笑ってるでしょう? 今のところ、マサオがあれほど
はっきり笑顔になるのは、あの坊やの前にいる時だけなの。

「 ほんとだ。しかもギコの笑顔より 自然だわ…。( 何か複雑な心境ダワ )」
657のら猫:03/02/23 18:39 ID:???

あぁ それでね、あの坊やの話に戻るんだけど、
まず最初に、どうして足が悪いのにサッカーなの? 誰かに勧められてるの? って聞いたの。
そしたら、好きだから! それだけぇ、って。人間は 好きな事をやっている時が、
一番幸せだからぁって。それって あの坊やの歳からすると、ちょっと大人びた答えだったから、
私 それ誰かが言ったの? って聞いたの。そしたら モナーさんだって。

「 ふ〜ん。」

___〃ノ^ヾ  ∧ ∧ _       さっきのあの “泣いていい?” っていうのも、そうなのよ。
    ソ´−`ル (゚ー゚*) . | .     涙が自然に出てくる時は、泣いてもいいんだって言うの。
――.( つ O) (⊃ O ―┘、    普通なら “泣くんじゃない!” って、叱られる所なのにね。
‐――┐ ) )―ヽ ) )――┐    子供は泣かないと強くなれないんだって、あの坊や そう言うの。
||    (__ノ_ノ    `JJ .   ||    そうしないと、大人になったら 泣く時に泣けない人間になるって。

「 …う〜ん。正しいような、間違ってるような。」

そんな事は たぶん大きな問題じゃないと思うわ。子供に 自然なあるがままの自分で居させる事、
そして 保護者も、その子供の あるがままを受け入れて行くって事なんだと思うの。
658のら猫:03/02/23 18:44 ID:???

「 そうなのかしら? 何だか 却って甘やかしてしまってる気も するんだけど…?」

うん、でもね。あの坊やは、本当に嬉しそうな顔で 私たちにこう言ったわ。
“モナーはね、絶対に怒っちゃダメとか、泣いちゃダメとか、僕に言わないんだ。だから大好きなんだ!”
何だか、胸にズキンと来たわ。どうしてなのかと 家に帰って考えたら、それが私たちの親には
無いものだったからって分かった。
私たち姉弟には、自分の意志ってものが ほとんど許されてなかったから。怒る事も、泣く事も、
父や母の前では 満足にさせてもらえなかった…。

「 …なるほどねぇ。」              よーし、チビスケも 泣き止んだ事だし、
                             そろそろ サッカー練習するぞ、ゴルァ!

___〃ノ^ヾ  ∧ ∧ _             ハ、ハイ       ワーイ            ∧∧
    ソ´−`ル (゚ー゚*) . | .             (((. )))     ∩_∩        (゚Д゚ .∩
――.( つ O) (⊃ O ―┘、            ( -_-)   ( ´∀`)      .   (|  ,ノ
‐――┐ ) )―ヽ ) )――┐            ( .つ つ    (O   つ        |  |〜
||    (__ノ_ノ    `JJ .   ||         .   人 ヽノ    (_)_)           し`J
                      .      (_.(_)
659のら猫:03/02/23 18:49 ID:???

マサオにとって何より良いのは、あの坊やが “楽しむ” 事を知っているからなのよ。
それにね、長いこと引き篭もっていた上に、運動神経が今ひとつのマサオには、
体が小さくて 足が少し不自由な あの坊やが、運動相手にはちょうどいい。

しかも 相手は自分より年下で 障害を持った子供だから、マサオも 必要以上に
ダメな自分と坊やを比べて ひねくれたり落ち込んだりする事もないしね。
今はね、自閉症の子供に イルカと泳がせて心を開かせる治療だってあるのよ。
モナーさん、イルカが無理だから あの坊やを紹介してくれたのかも…。

「 なるほどねぇ。モナーさんは、そこまで考えてたのかぁ…。」

ウォリャ〜ッ          ヒイフウ…
             (((. )))      キャハハ
   ∧∧       (-Д-;)      ∩_∩
 三 (,, ゚Д゚)   .   ⊂  ⊂ )    (´∀` ;)
三 / つ  ○      人 Y    ⊂ . と ノ ミ
 〜 ,ノつ       し (___) ∴∴ (__) '(__)
  (/
660のら猫@今日はここまで:03/02/23 18:56 ID:???
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

尚、後日モナーさん本人に、何故マサオ君に
あの坊やを紹介したのかと確認した所……

 ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ∧ ∧       / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 (*゚ー゚)       | いや、ただ単に モナーは運動が
 (|  つ      | 苦手だったから、サッカーの相手を
  .          | マサオ君とギコに してもらおうと…。
             \_____  _______
                    ∨
ナンダ ナニモ    ∧ ∧   .   ∧_∧ スマソ…
 ガンガエテ   (; ゚Д゚)     (´∀`*∩
  ナカッタノカヨ  |つ つ     し    ,ノ
              …だ、そうでした。( チャンチャン )
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
661のら猫@続きです:03/02/24 20:27 ID:???

 それから さらに2週間後
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

今日 しぃ宛に、お姉さんの手紙が届いた。こっちに帰って来て初めての事だ。
長い長い手紙だった。そこには気丈に振舞いながらも、一家の悩みと苦しみを
一人で抱え込んでいる お姉さんの苦悩の様子が見て取れた。

いくら弟の為とはいえ、学校を辞めて帰って来たお姉さんは、ある一面では
弟想いの この上もなく優しい姉だが、一方 別の面から見れば
20歳を過ぎて中退・無職のパラサイトでもある訳だ。
俺たちに お姉さんという、心強い味方が出来たという その喜びもつかの間、
今度はお姉さんに 精神的なピンチが訪れてしまったようだった。

 ドウシヨウ?
        ∧∧         ∧∧  コリャ、ソウトウ
      (* ゚ д)        (゚Д゚ ,,)  _ マイッテルナ…
       / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| つ//
    . 〜(, |\||  VAIO  |_(___つ
       '\,,|==========|
662のら猫:03/02/24 20:33 ID:???

立場が違えば、同じ1つのものでも 見え方が違う。俺たちやマサオにとっては、
まさに 救いの女神といえるお姉さんも、マサオの母親からすれば
とんだ親不孝者に見えるらしい。

        ∧∧          ∧∧    「 考えてみれば 確かにそうよね。
      (* ゚ д)         (゚Д゚ ,,) .    親としては、今まで一人だった
       / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  つ    “穀潰し” が、今度は
    . 〜(, |\||  VAIO  |_(___つ_  二人に増えたんだから。」
       '\,,|==========|   . \\

『 うん。それに、こう言っちゃあ何だが そのうちの一人は、もうずっと前に
 半ば諦められていた存在だ。その分 母親としては、せめて姉の方だけは…って
 気持ちにも なってたんだろうな。』

「 それが 自分の反対を押し切って行った学校を、いきなり 自分に無断で
 辞めてしまって。さらに その上、今度は帰ってくるなり マサオ君の事で
 色々と自分たちの事を責めるんだから…お母さんとしても ちょっとね。」
663のら猫:03/02/24 20:39 ID:???

          はぁ〜…          『 モナーの予言、またも的中かぁ。
        ∧∧         ∧∧        経験者ってのは こういうもんか…。』
      (* 。 。) =3    (,, 。 。) =3
       / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| と )〜    「 ん、ほらっ でも、もしそうなら、
    . 〜(, |\||  VAIO  |_(___つ_      きっとモナーさんの予言通り
       '\,,|==========|   . \\    最後には必ず 何とかなるわよ。」

『 …そうだといいんだがなぁ。』

「 まぁ 私たちまでもが 落ち込んでも仕方がないわ。自分たちに出来る事を
 精一杯 やっていく他に、人間に出来る事なんてないわよね。」

『 そうだな。この前モナーが 言ってたように、俺たちは やたらとお姉さんを
 励ます事を考えるより、お姉さんのガス抜きを してやる方法を考えようか?』
664のら猫:03/02/24 20:49 ID:???

この時期、マサオは家庭の中に お姉さんという庇護者を得た事で、精神的には かなり
安定していた。
                    『 どうだ、マサオ。最近調子はどうだよ?』
    ∧∧  ((( )))
    (,, ´Д)っ.-_- )      「 うん。普通。」
     |∪ ノ.(つ と )
   〜|  |  ││.│     『 そうか、普通か。たとえ 今がいい気分でなくても、
    し^J  (__(___)      普通ってのは 案外素晴らしい事だよなぁ?』

考えてみれば この時のお姉さんは、人生で最も 過酷な状況だったのかも知れない。
それまで 家族の冷たい視線や冷笑を、一身に浴びてきたマサオの代わりに、
今はそれを、お姉さんが 全て一人で引き受けている形なのだから。しかも この時、
お姉さんは 自分のこれからの身の振り方の事でも、母親から 毎日小言を聞かされていた。

母親のイライラをぶつける対象が、マサオからお姉さんに代わっただけ。
結局の所、問題の根本は 未だ何も解決してはいなかった。
665のら猫:03/02/24 20:53 ID:???

モナーは この前、俺の家に来た時、去り際に 俺にこう言って帰って行った。

『 物事は、必ず別の方向からも見ないとダメモナ。          ∧_∧
 そうしないと、必ず自分の意見の押し付けになるからね。     ( ´∀`)
 これからきっとお姉さんは、両親とぶつかる事になると思う。  (    つ
 でも、ケンカするのは、お互いを傷つけ合う為じゃないモナ。
 お互いの本音をぶつけあって、それぞれの立場を知るためにするの。』

  ∧∧   . 「 むぅ…。なぁ、何とかお互いが あまり傷つかないで済むような、
  (,, ゚Д゚)     良い方法は ないもんなのかなぁ? マサオの心はもう 傷つきすぎて
 ⊂  つ     ボロボロだし、お姉さんだって そんなに強くは なれないかも知れない。」

『 ギコ、誰だってそう思う。モナーもそう思う。でも、お互いに未熟で 不完全な人間同士が
 成長する為には、時には避けて通れない道だってあるモナ。そもそも 楽をしようとか、
 手っ取り早く 問題を片付けようとする気持ちから、迷いやイライラが生まれるんだよ。
 両親と戦うのは お姉さんとマサオに任せて、ギコたちは 2人のガス抜きをしてやってよ。』
666のら猫:03/02/24 20:57 ID:???

「 …きっとモナーさんが 本を捨てろって言っておきながら、それでも勉強しなさいって
 言ったのは、そうやって 痛みを覚えながら “体験” する事で、大切な何かを アタシたちに
 学びなさいって 意味なんでしょうね。」

        ∧∧         ∧∧       …そうなのか? よく分からんが、何せモナーを
      (* ゚ д)        (゚Д゚ ,,) .        頼ってばかりじゃイカンからな。とにかく
       / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| と )〜    お姉さんの息抜きに、何をしてやれるかを
    . 〜(, |\||  VAIO  |_(___つ_   二人で考えようぜ。
       '\,,|==========|   . \\  旅行にでも行ければ 最高なんだけどなぁ。

「 もし 本当にお姉さんの息抜きを考えてあげるなら、マサオ君には悪いけど お姉さん一人
 の方が良いわよね。きっと マサオ君には、自分がこんなにも苦しんでいるなんて事、
 悟らせたくはないと 思うはずだからね…。」

…どうして世の中ってのは こうも、優しい人ばかりが 傷ついたり苦しんだりするんだろうな。
667のら猫:03/02/24 21:00 ID:???

俺たちが無理に お姉さん一人を遠出の旅行に誘っても、お姉さんは きっと謝辞してくるだろう。
しぃは 何とか少しでも お姉さん一人の時間を作れないかと、彼女に電話をして 何気ない
世間話や マサオの話題を話しつつ、それとは悟られないように 気をつけながら様子を探ってみた。

お姉さんは、最近マサオの気持ちも 少し安定して来ているので、バイトを始めるつもりだと話した。
マサオの事も考えて、午後から夕方の時間だけの 本屋のレジのバイトにしようと決めたそうだ。

どこへ行くとも、何をして気晴らしするかも分からないまま、とりあえず俺たちは その2日後の、
お姉さんがバイトの面接に行った日の帰り道で、2人して お姉さんと会う約束を取り付けた。
668のら猫:03/02/24 21:03 ID:???

    __ .      『 ごめんなさぁ〜い。面接 予定より立て込んじゃって…。』
  〃_@_li
  ||BUS|     やぁ、どうも。すいませんね、お忙しいのに。
  ヾ.二.フ
   _ ||     ______      ∧∧ ∧∧ ゲンキダッタ?       〃ノ^ヾ
  || ̄ ̄|  ||三三三三三三|    (,, .゚Д).* ゚ー/)            (ヽノ−`;ル
  ||≡≡|  ||三三三三三三|    (|  つ   ノ             ヽlj _ソ jlつ
  ||__|  |\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \  〜   | |  |〜              )-[[二]
     ||    \| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|   ∪∪.U U                く__i〉
  .((二二)     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                         し'ヽ) ))

2日後、俺たちは思案の末に、お姉さんを ある場所に連れ出す事にした。
旅行は、お姉さんの金銭的都合も考えて 諦めた。でも 近場でゆっくり出来る所なら、
こんな都会でも 電車とバスを1回ずつ乗り継げば 見つけられるんだ。
669のら猫:03/02/24 21:09 ID:???

  [||   ___||         [:]| | ||  || |   ||._.||._.||  |||.| ̄|| | |_||. | 軟骨公園行き
   ||  _|二二|||.       .:  | | ||  || |   ||   .||  |||.|  || | |    |  ご乗車の方は
   ||  (`∀´.|||\.       .:  | | ||  || |   ||   .||  |||.|  || | |  <     お急ぎ下さい
   ||  ⊆⊇⊂||||  \.     ;  | | ||  || |__||_____ ||_|||.|_|| | |二二 \_______
   |二二:二二二二:二二二ニニ| ||  ||  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |   | |  ̄ ̄ ̄ 〃ノ^ヾ. |
   |                   |   || ||  || /⌒. ∧∧ ノルゾ!  ∧∧ .ノ´ー` ル |
   |―――――――――‐.|― || ||  || || .  (,, ゚Д゚)っ      (*.゚ヮ゚) .(lj _ソ jlつ
  [|口口 ┌―┐   口口| [] || ||  || .||| 0  |っ  ノ    | | (|  つ )-[[二] |〕
  |二口二└―┘二二二口二ニ|| ||_||__||| 〜|  |   |_ | |〜|  | く__i〉/
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ゝ_ゝノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ゝ_ゝ . し^J ̄ ̄ ̄   U'ヽ)  し'ヽ)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
軟骨公園のある街は、俺が今の街に流れてくる前に しばらく住み着いていた所だ。
公園には、俺のとっておきの場所が 2ヶ所ある。

公園でゆっくりする事が、今のお姉さんにとって どれほどの慰めになるかは分からない。
でも、この人の為に とにかく何かしてあげたい。
頑張っている人を つい何処までも応援したくなるのは、俺の性分だから。
670のら猫:03/02/24 21:13 ID:???

::.                             ...::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::.....                   __,,,,,_         ..:::::::::::::::::::::::::::::
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. .:. . .. :      . : : :___,,ii i|iiiii=.  i 「,ii//ii ;;| |||||.i//iiii;;;;;;;;;;.!i|:::::|:::....:::::...:::::
,,, .  : .         |::::|| |iiiiiii| _,,ii | ii//ii ;;| |||||.i//iiii;;;;;;;;;;;!i|:::::| :..  __,,,,
||ii==「!!!!!!!!!!!!_ . :: i'Ii ii! |iiiiiii| || |; ii//ii ;;| |||||.|//iiii;;;;;;;;;;;!i|:::::|/ヽ__i-|; ; ;
||__| ̄|||||||||||||iii   | ii iii |iiii|~~~~~~~~~~~i~~~~~~''''i-;==;;=iii|「「司 ii三.|; ; ;
||||||||||||||||||||||||| TTT」iiiiiii |iiii|.[[[[[[[[[[[[[[ i;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |iiii| |「「| ̄| ii三|.|; ; ;
ii|||||||||||||||||||||||| iiiiiii| iiiiii;;---;|.[[[[[[[[[[[[[[ i;;;;;;;;;;;;;;;;;;|__iiiiii| 「「=i i~i三 ,|; ; ;
 iiiii--「ii!!!!!!!!!!____;;;=;; ;;;;;;;;;;;;|.[[[[[[[[[[[[[[ i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|三三三三三三三三

バスは 立ち並ぶビルを走り抜けて、海沿いの小高い丘にある公園を目指した。

走るバスに揺られながら、しぃは 隣に座ったお姉さんの心を労わるように、
彼女がポツリポツリと話す 最近の出来事に いちいち頷いては、“大変ね”
“偉いわね” “気の毒ね” “良かったわね” “きっと大丈夫よ” と答えていた。

ただ相手の話を聞くって事が どういう事を言うのか、少し分かった気がした。
671のら猫:03/02/24 21:18 ID:???

 ;;:.:. ;;:.:)`).( ;;:. 「 素敵な公園ねぇ。ギコさん、前は こんな街に住んでたのね。」
 ;;:.:. ';;:.:;:.):. `;;:'.:. ;;:.:. ;;:.';:. ;;:.):. ,,,';;:.;ヽ:. ;;:`.:. ;;:.:.)  . . . . .. . .. ... . . . . . . . . . . . . . ;:
 ':;;`;:;;;:;;:;;)';;:;;;. ;';:.):. 『 この先の階段を登れば、すぐに海が見えるよ。』
 :;;;:;;:;`);ヽ';;;: .) '''|| ' ''' '''                     , .,.., .,(;:.:. ;;:.';:. ;:)
 ;;:.:. ;;:.;;;;;;:. )゙,,, ,||. ,,., .,.., .,., .,.,               , .,.., ., (;:.:. ;;:.';:. ;:).:. ;;:.')
 i! ii!! i!i,. ;i;';;. ,,.;||;.;i;';.,,;;`;;;;`;;      ___  __  (;:.:. ;;:.'(;:. ;:.:. (;;:.';:;:.';(:. ;:
 i!i!i! i!i,.;;.;i;' . :;,||.;;.;,.;;. i;'; ,;;`;;`;;   |iiii| |!!!!!!!!|(;:,;:;;;:';;;:;:,;(:;;;:;; ;:;;;:';;;: ;.;;.:;;`;(
  i!i!i!|/ ,.;;.;i;;.,; ;;;;||;;;,;;`;,.;;;;;;;i`.;;.;i;';.,,;;.     .|!!!!!!!!|.;;.;,.;;.;.;;.;:;;`;,.;;.;.;;.;,.;;.;ii|;.:;;
  `i!i!i ,.;;.;i;';. :;;`;||;,.;;.;|i |i;';.,,;;`;;,i;';., 〃ノ^ヾ    .;;.;,.;;.;.;:;;`;;.;,i|.;;|ニニニ|i;.;;.;
  |!i!i,.,;:;;`;`;;i`,||.,;:;;;|i;`;;|i`,.,;:;;|i`;;; ソ ´ー`ル  ∧ ∧     ∧∧ ;||;:::`;.;||i|;,.;;:
  |!i!i,.,;:;;`;`;;i`,||.,;:;;`|i;`;;|i`,.,;:;;|i,; とlj _ソ jlつ (゚ー゚*)  (ヽД゚ ,,) ;:;;:;`;:;;;:;;:;`;:;;
__,,,,,,,,,,-----;;;;:::::::)''''''''''''''"""""~~  /.)--[[]  (|  |)   ヽ  |っ ""'''''''''---
:::::::::::::::::::   ,, --''''''"       / く__i〉  |  |〜 〜|  0 ヽ
  _, --'''""~           /    U`J  . (/`J    し´   \

ここは、しぃ と初めてちゃんとしたデートをした場所だ。
この街に居た頃には、何もいい想い出なんて 残ってない程 嫌いな街だったのに。
久しぶりに来た この街、この公園は、何だかとても優しく 俺を迎えてくれていた。
672のら猫:03/02/24 21:25 ID:???

    ⊂二⊃                             ⊂二⊃
                     ⊂二⊃

......................................................................................................................................................
: : : : : : : :: : : : : : :: : : : :: : : :: : : : : :: : : : :: : : : . :: .: : :.. :. :.: :. .. . .:. :.: :. .:.: :
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::, -‐ ' "  ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄
品ロ口//;;;品呂|區旧ロ目;;;;田;;;;;;;/ .............................. ;'''';,,;''''''';;,;''''';;;'''''';,,;'
====././=====.| |=======;;;;;;;;;;;/ .......,,,,,,,........,,,,,,,,,,,,,,,`ii"i;:,;:,;:,,:i;;;;;i;; :;:;;;i;;
∃//日Π 口|. |;;;;;;囗Π 日;;;./ ... , , , , , , , , , , , , , , , ,`,.li,", !!, ,`li,"`l
/ .‐‐───┘└ -    / , .,'⌒⌒ヽ, , , , , , __,,,...-‐…・・・
              / __,,,..ソ     ル・'''''' "~"''''"~   ∧∧
,,,...-‐…・・・''''"~"::;;,    ;; とljノ从从つ   ∧∧ . (゚,,   ) ::;; ..,::
           ::;   :::;; ..,:: []]-- (    (゚*  ,)   U  |
                    〈___>   .  iヽ)(/   |   `〜
      .::;; ..,::              し'ヽ)   . |  `〜  U U
                            し'ヽ)
「 うわぁ〜ぁ! すてきぃ〜っ!!」
673のら猫@今日はここまで:03/02/24 21:30 ID:???

お姉さんは 暫く無言のまま、立春を過ぎた 穏やかな日の海を眺めていた。

ようやく口を開いて出た言葉は、マサオにも見せてやりたかった だった。
こんな時でさえ 弟を想うお姉さんの気持ちに、俺たちは ちょっとジーンとした。

それから俺たちは、公園の屋台で 焼きそばを頬張って 平日の静かな公園の
ベンチに座って、今までの事 これからの事、色んな話をした。
結局の所 お姉さんは、いつでもどこでもマサオの事が 頭から離れないようだった。

俺たちとしては、ほんの少しの間でも マサオの事・家庭の事なんかを忘れて、
ゆったりした気持ちになって欲しかったんだけど、それは無理みたいだった。
674のら猫@続きでつ:03/02/25 19:38 ID:???

 (、、             ))   「 …それでね、マサオが坊やに ボソッと
    \_ヾ       _ゞ )   言ったの。俺は強くないから みんな
 ゞ  ,(、、ゝll ;l //ノ   ノ .  から いじめられたんだ、って。」
  (、、   ,) ll  ノ   )).
    ゞ  ,r  |ll lll  ,,ノ~      『 へぇー。マサオもだいぶ あの坊やに
       〉 /ヾ l|         慣れて来たと思ったけど、そんな事
        |l ゝノ/l |         まで話すようになったのかぁ。』
        |l ll 〉 |
        ||l i ∧∧ .〃ノ^ヾ         ∧∧
.     [: ̄ (*゚ー゚)ソ´ー`ル  ̄ ̄]    (Д゚ ,,): ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:]
      ,_|:|| ̄O ⊂| ( つO)  ̄|:||_     と、Oヽ:|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .|:||_
     /,,,,,,,,,,, ( ( ノ (⌒⌒) ,,,,,,,,,,,〈       ( ( ,ノ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,ヽ
     ̄| l| ̄. しし ̄ ノ./ ノ  ̄| l| ̄     し'ヽ)| l|'  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | l| ̄
      ^~'      (/(/   ~^~          ^~          ^~
675のら猫:03/02/25 19:43 ID:???

「 そしたら坊やがね、じゃあマサオ兄ちゃんも 僕と同じだね。僕と一緒に
 柔らかくなる練習しようよ、って言ったの。」

『 柔らかくなる練習? もしかして それ、例のモナー式 何とかなのかしら?』

       |l ll 〉 |             「 えぇ そうよ。モナーさんはね、坊やに
       ||l i ∧∧ .〃ノ^ヾ        石ころと 柳か何かの木の枝を見せて、
.    [: ̄ (*゚ー゚)ソー` ル  ̄ ̄]  .   どっちが強いかって事を 坊やに
     ,_|:|| ̄O ⊂| ( つO)  ̄|:||_    見せてあげたんだって。」
    /,,,,,,,,,,, ( ( ノ (⌒⌒) ,,,,,,,,,,,〈
    ̄| l| ̄. しし ̄ ノ./ ノ  ̄| l| ̄   『 石と木の枝と…? ねぇ、どうやって
     ^~'      (/(/   ~^~       坊やに 説明して見せたの?』
676のら猫:03/02/25 19:46 ID:???

「 石と木の枝なら、石の方が硬いっていうのは 子供でも分かる事よね。でも、
 モナーさんの言うには 強さには2つの種類があるんだって事ね。
 ほら、私たちも 諺で聞いた事があるでしょう? “柳に雪折れなし” ってやつ。
 あれを 本当にあの坊やの目の前で 見せてあげたみたいなの。」

『 なるほどねぇ。柔能く剛を制すってのと同じね。子供には そうやって
 “体験” を通して教えてあげないと、難しい事は理解しにくいものねぇ。
 モナーさんらしい 素敵な教え方ね。』

( …俺は子供並みだと あいつは思ってたのかな? ちょっとショックだぞ、ゴルァ。)

「 それをマサオに説明する時の 坊やの目が、もう キラキラと輝いてるのよ。
 自分が知った素敵な事 楽しい事 不思議な事を、誰かに教えたくて、
 聞いて欲しくて 仕方がないのね。」
677のら猫@晩飯食おう:03/02/25 19:52 ID:???

       |l ll 〉 |               「 見ていて 純粋に羨ましかったわ。
       ||l i ∧∧ .〃ノ^ヾ        家に帰ってから、マサオと話したの。
.    [: ̄ (゚ー゚*)ソ´−`ル  ̄ ̄]  .  私たちにも あんなキラキラした頃が
     ,_|:|| ̄O ⊂| ( つO)  ̄|:||_    あったのかしらって。
    /,,,,,,,,,,, ( ( ノ (⌒⌒) ,,,,,,,,,,,〈    …あったのかも知れない。いえ、
    ̄| l| ̄. しし ̄ ノ./ ノ  ̄| l| ̄    たぶんあったのだと思うけど、
     ^~'      (/(/     ~^~      私たち2人共、思い出せなかった。

 何をやっていても、“だから、お前はダメなんだ” とか、私が何かをやりたいって
 言っても、“どうせ、続かないに決まってる” とか…。嬉しい事、楽しい事を
 学校から持ち帰って、一生懸命 父や母に話しても、父は小さい頃はマサオばかり
 世話を焼きたがって居たわ。マサオが小児喘息に罹った時は、私 子供心に
 本当に寂しくて、マサオの事 恨んだりもした。
 あんたのせいで、私が愛してもらえないんだって。」
678のら猫:03/02/25 20:49 ID:???

「 父には 自分が見て見ぬ振りされているように、小さい頃の私は感じていたわ。
 といって 母はというと、とにかく 何か私が言う度に、“いや、それは こうこう…” とか、
 “そんなはずはないわ。あなたが間違ってるんじゃないの?” とか、何を言っても
 批判的で 否定的な内容の返事をされてた、そんな思い出ばかり残ってる…。」

『 気の毒ねぇ。良い事した時は、誉めてもらいたかったわよね。嬉しい事があった時は
 一緒に喜んで欲しかったわよね。辛い事があった時は、ヨシヨシして欲しかったわよね。
 それが子供の ホントの素直な気持ちなのにね…。』

「 ありがとう、しぃちゃん。…でもね、こっちに帰って来てから すごく分かった事があるの。
 私、母とそっくりな性格なのよ。私は母のように、思った事を 何でも構わず口にするのは
 出来ないけれど、頭の中の思考パターンが、母とそっくりなのよねぇ。
 気が付けば、いつも誰かを 何かを批判しているの。顔では笑いながら、頭の中では
 自分の気にくわない物や人を、馬鹿にしたり 鬱陶しい奴だって 思ったりしてるの。」
679のら猫:03/02/25 20:56 ID:???

        |l ll 〉 |
        ||l i ∧∧ .〃ノ^ヾ          ∧∧
.     [: ̄ (*.゚ -゚).ソ ー`ル  ̄ ̄]  .  ( ・д・,,): ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:]
      ,_|:|| ̄O ⊂| ( つO)  ̄|:||_     (つとヽ:|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .|:||_
     /,,,,,,,,,,, ( ( ノ (⌒⌒) ,,,,,,,,,,,〈       ( ( ,ノ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,ヽ
     ̄| l| ̄. しし ̄ ノ./ ノ  ̄| l| ̄     し'ヽ)| l|'  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | l| ̄
      ^~'      (/(/   ~^~          ^~          ^~

「 私も マサオも、自分が大嫌い。自尊心や自信とは無縁の自分たち。心の底から誰かを
 信じたり、好きになったり出来ない、自分たちが大嫌い。無気力で 何かをやりたいって
 気持ちを持てない。いつもビクビクしてて、他人の目ばかりが気になって、言いたい事も
 満足に口に出来ない自分が、大嫌い……。ごめんなさい、また愚痴っちゃった。」

『 いいのよ。その為に私たちが居るって、そう思ってね。…そして信じて。決して私たち
 あなたを笑ったりしない。煙たがったりしないからね。』

「 ……どうする しぃ、そろそろ あそこへ行こうか?」
680のら猫:03/02/25 21:05 ID:???

あそこっていうのは、俺が一人ぼっちで まだこの街に居た時に見つけた 秘密の場所だ。
この街に居る時、俺には しぃもモナーも…いや、一人の友達も居なかった。
馴れ合いだけの仲間。週末に、ただ 一時の楽しみを追い掛け回すだけの、
そんな 上っ面の付き合いの仲間しか居なかった。

誰にも言えない事を、誰も聞いてくれないような話を ただ黙って聞いてくれるのが
本当の友達だって分かったのは、今の街に住んで モナーに出逢ってからだったんだ…。

だから その頃の俺は、そんな気持ちを 全部一人でこっそりと抱えて、時々その場所に
一人で捨てに来ていたんだ。
681のら猫:03/02/25 21:08 ID:???

;;。"'`; ;,.,| .------- | |l |゚ ゚̄l.,,_i.,,,___,| ̄ ̄ ̄|i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,__
 "'`,,;';;:..|l |゚ ゚̄i ;  | |l i . |___,.,.,.,_,,||     |.__i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i_
'`;;';;,.、`)";|i |。__。l ;  | |l |。__。|,,__i.,,,__,,||o   |i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.__,
 ゛"`(,,'" |l  ; ;   | |l.,.,.,__.,,i,___,.,.i.,_.:|L____._|,__i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i_
`);;,,__,,,,| |l  ニニニ.  | |l_;;;_,i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,__;;
;、'"__.,.::| |l  ; ; .○.| |l.,.,.,_∧∧ . ,,.,_;;| ̄ ̄ ̄|__,i.,,,___,_i.,,,_. 〃ノ^ヾ .,,,___,_i.
'";、__i,.::| |l  ; ;   | |l.,,,_(゚Д゚ ,,) . :___,|L_____,|,___,_i.∧∧  ノ´。`ii.ル i.,,,___,
;、'"_____| |l  ; ;   | |l__i.と   つ .,.,.i.,_.;::__,i.,,,___,_. (*.゚ヮ゚)⊂lj_ソ ilヽ ,,__,.,_i;
;:; ;;:;:;:; ;|_;;|`ー──ー |_,;|L_.,.⊂_)〜 ___,_i.,,,___,_i.,,,.., (|  つ . )-.[[∪] i.,,,___
                  ヽ)          〜|  |  く__i〉
 ;:;: ,.,. .                ,.,. .,. ; 。     U'ヽ)  し'ヽ) ,. ; 。

「 ちょ、ちょ、ちょっと…どこへ行くのかしら? 私、暗い所とかダメなんだけど。」

『 大丈夫よ、中には電気も通ってるから。ここは この公園の噴水や何かの
 管理施設でね、地下には 貯水タンクがあるのよ。もちろん 普段は鍵が掛かってる
 んだけど、ある日 ギコが偶然 その鍵の隠し場所を発見したの。』
682のら猫@今日はココマデ:03/02/25 21:13 ID:???

         \________/..; .  『 この階段を降りた所に、もう1つドアが
          . |. ..┌- ... _     .|...::;;     あってね。そこまで行くと、もうどんなに
     .      |. 「 |:〃ノ^ヾ    :|.:::;;;     大きな声を出して叫んでも、外には
      .     |. | .|::ソii´_`ル  ∧∧::::;;    ほとんど何も聞えないのよ。』
.          ∧∧.|:( つO) (ー゚ *):::;;
    .      (゚Д゚ ,,)|::.)--.[[].⊂|  U.:::;;  . 「 さっきみたいな 見晴らしの良い場所も
         ⊂  U|:く__i〉  |  |〜;    素敵だけどな。人間には そういう美しい
      .   |  |〜(/~U   し'ヽ)::;;;     場所ばかりあれば いいって訳じゃない。
       /.=U~U======:::::::::::::::::;;;;;;;;;    時には 誰にも言えない呟きや叫びを
 .     /f─────‐::::::::::::::::::::::;;;;;;     こっそりと 捨てる場所だって必要さ。」
    .   /ト──────‐:::::::::::::::::::::;;;
     /. |  : : : : :.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::;;;;;;;  . 『 お姉さんも 勇気を出してやってみれば、
 .   /[ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:::::::::::;;;;;;;;;;;     ここが なかなかどうして素敵な場所だって
.     / | . . : : : : : :.:.:.:.:.:::::::::::::::;;;;;;;;    きっと分かるはずよ、うふふ。』
   /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:::::::::::;;;;;;;;;;;  .
  ./  . . ... ..:: ::: ::: ::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;   「 俺も今日は、久しぶりにやってみるかな。」
683のら猫@お願い:03/02/26 20:31 ID:???
☆ のら猫からの お願い ☆

 はろタソ、昨日はご親切にも お声を掛けて頂いてありがとうございます。
 この先どうしようかと考えましたが、やはり 描くのを途中で放り出す訳にも
 行きませんし、といって自分で これからHPを立ち上げる事も出来ず、
 はろタソのご厚意に甘えさせて頂こうかと思いますた。

 当方、その辺の知識に関しては 全くの初心者ですが、どこかに このスレの
 ログを置いて頂けるという風に解釈させてもらって 良いのでしょうか?
684はろ ◆HARO//48S2 :03/02/26 23:42 ID:???
うぃ〜。ミラー(のようなもの)出来たよん。

http://www.ismusic.ne.jp/haroin02/sunnyplace/

というか、専用のアカウント取った方が良かったかな・・。
685のら猫:03/02/27 11:56 ID:???

   ∧_∧  わーい、はろタソ まりがd!
  ((∀`*/゙) 
  ヽ   〈  最近は 他の方の書きコもないので、
   |    i)  感想用に残しても仕方ないと思います。
.    し'"ヽ,_,) ログも置いて頂いたので、次スレ立てて
  .          このスレは 続きをうpして埋め立てます。
686のら猫:03/02/27 12:17 ID:???
☆ のら猫から 静かに見守って下さった方々へ ☆

 いつ規定上限になるか分からないので、先に書いておこうと思います。
 
 この板に張り付くキッカケとなったのは、前にも書いた通り 会社を辞めて
 その上に 軽い人間不信と対人恐怖から、半ヒキになってしまったのが
 原因でした。子供の頃から 一人で何かお話を考えたり 書いたりするのが
 好きで、誰に見せるでもなく書き溜めた 1冊のノートから このスレが
 始まりました。
687のら猫:03/02/27 12:24 ID:???
この板で、自分と似たように 自己不信や社会不適応に悩んだり 苦しんだり
している人を見て、安心もして また励まされもしました。

自分の日々を正直に告白してゆく事は、意味のある事だと知りました。
たとえそれが、愚痴や泣き言であってもです。書く事、そしてそれを
自分自身が読み返す事で、人間はいくらかは 自分を客観視出来るからです。

スレを立てた一番の目的は、そうやって書く事で自分の頭を整理する事と、
自分と似たような人に読んでもらう事で、ほんの少しでも “あぁ、辛いのは
自分一人だけじゃないんだなぁ”と、思って欲しかったからです。
688のら猫:03/02/27 12:31 ID:???
自分がここを読んでいて、励まされたようにです。

いつの間にか、最初の目的は自分の話をうpするだけのスレに変わってしまい、
それを 心苦しく思う気持ちは ずっと持ち続けてきました。
それでも、優しい言葉で応援して下さる方が居て、その嬉しさで 元々三日坊主
の自分が、こんなにも長く何かを続ける事が出来ました。

改めて、読んで下さった皆さん 書きコして下さった皆さんに、
篤く御礼申し上げます。何処まで続けられるかは分かりませんが、
“のほほんとがんがる”精神を忘れずに、Part2へと進みたいと思います。
689のら猫@では、続きです

     l, ‐ '     l   ` 、l      /   ..::::::::::::  「 うわぁぁ〜っ、すごいわねぇ!」
.      l       l.     l     /  ..::::::::::::::
ヽ.    l.      l     l.      /  .:::::::::::::::  . 『 ここは本当は 俺としぃだけの
 ヽ    l.    ._i_    .l     ./   .:::::;__;;.  /.  秘密の場所だったけどね。
  | 、  l_  ‐   l   ‐ _l    ./ ..::::::;;.|::::::L/  .  お姉さんは 特別に招待しました。』
  | 、 . l.     !    ./     / ..::::::/ .|::::::|
  |.  、 /.   /  /    /_.::::/ . _」|::::::|    「 お姉さん? ここで何をするかを、
  |  |:::|⌒○  / _...○⌒|::_「     .|::::::|     今から アタシとギコが実演するわ。」
  |  |:::|  ,.=_, '┌ . ~ | |. -‐'|::|_, -‐ '" !::::::!
  |  |:::| .:ll ||  | !  | |   |:::|:  ‖ ::|::::::|    『 OK! じゃ どっちから行こうか?』
  |  |:::| .:ll ||  | !  | |  .「|:::|:  ‖ ::|::::::|
  |  |:::| ,;ll ..||  | !,.  | |   !.! :|:  ‖ ::|::::::|    「 そうね、じゃあまず アタシから
  |  |;;」 ∧∧ .  `└'  -.L.l、. ‖ ::|::::::|     スッキリさせてもらう事にしようかしら。」
  |/ ‐ (,, ゚Д゚)           ,   `  、」::::::|
  ┘   | つつ   ,'⌒⌒ヽ   .    └‐-  ── ここは 誰にも気兼ねせず 心の中を
     〜   |   ソ    .ル  ∧∧      ぶちまけて、普段の鬱憤を晴らすには
      し`J   (li从从i)  (゚*  )        最高の場所だった。
            []]-- (  と  |   .    お姉さんが 恥じらいを捨てて
            <___〉  |   `〜     勇気を出せるように、俺たちがまず
             (/~U .   U U   .   それぞれに 力一杯 絶叫したんだ。