1 :
のら猫 :
02/12/09 19:09 ID:feEDknRq 陽の当たる場所へ 小高い山の上 リンゴの樹の山 大きく広いこの山の 北向きの端っこが 俺が生まれた場所 土地は痩せこけ 陽は余り当たらず ジメジメした地面 誰からも忘れ去られそうな場所に 名も無い小さなリンゴの樹の実として 俺は生まれた 小さな頃は 陽の当たる場所にいる樹が ほんと羨ましかったな 山の南の真ん中の ちゃんとした場所に生えてる樹々が大嫌いだった こんな場所で花を咲かせても 甘くて大きなリンゴの実なんて できるはずも無いのに どうしてこんな場所で花を咲かせ実をつけたのか 俺の親の木は よっぽど馬鹿だったんだなと思ったサ 俺の親木は そんな生意気を言う俺を どこか寂しそうに 申し訳なさそうに でも一言も言い訳もせずに ただ暖かい眼で見下ろしてたっけ 何も言わず黙々と 痩せこけたまま疲れた顔して 肩寄せ合って生きていた親木たち そんな“生きる事だけで精一杯”って感じの親木が 小さく見えて とてもちっぽけに見えて お世辞にも尊敬する気になれなかった
2 :
のら猫 :02/12/09 19:11 ID:feEDknRq
若い頃は どんなリンゴの実だって 同じようなものだと思ってた 陽の当たらない場所に生まれたリンゴの実でも 頑張ればいつかきっと 立派な樹になって 紅く綺麗な実をつけられる日が来ると信じて 人並みに いや人並み以上に頑張って来たつもりだった まだ青くて小さかった俺 悔しさと 馬鹿でかい夢だけ抱きしめて ついに一人だけの旅に出た あんな寂しい場所で ひっそりと根をおろす気になんてなれなかった こんな場所にいたんじゃあ 俺も親木たちと似たり寄ったりだと 陽の当たる場所へ 陽の当たる場所へ でっかい樹になって 紅々とした立派な実をつけて 誰からも 認められる樹になってみせる あんたらみたいな ちっぽけな樹にはならないと 親木たちに啖呵を切って飛び出した
3 :
うにゃ〜 :02/12/09 19:12 ID:???
にこにこ((( ・∇・)
4 :
のら猫 :02/12/09 19:12 ID:feEDknRq
気が付けば 周りの友人たちは もう皆それなりに 紅い実をつける樹になってたよ それぞれが 自分が根をはって生きてく場所を見つけたみたいだ あきらめの悪い 素直になれない俺は そういう奴らさえ 妥協の人生だと ちっぽけな樹になりやがってと決め付けた そうやって自分の本当の姿 見ようとしなかった 陽の当たる場所へ 陽の当たる場所へ ただ遠くを見ていた日々 きっとどこかに 理想郷はあるはずと 信じて疑いもしなかった 理想郷への地図さえ持たずに 飛び立てば 走り続ければ そこに辿り着けるんだと 単純に信じてたよ 今 俺は枯れ果てた大地にころがってる どうしてだろう どこで何を間違えたんだろう 陽の当たる場所を 理想の場所を目指してたはずの自分が 今は砂漠のような荒地で 一人ぼっちで震えてる 今のこの場所からみれば 俺の生まれたあのうらぶれた北の斜面さえ 暖かに見えちまう
5 :
のほほん名無しさん :02/12/09 19:12 ID:EgnJeKB+
3get
6 :
のら猫 :02/12/09 19:13 ID:feEDknRq
あぁ 遠く離れて初めて分かった がむしゃらに 前だけ向いて生きてきたから見えなかった あの北の斜面 俺が育った場所 そこにも ちゃんと陽は射していたんだな あの痩せた土地で あんな弱い日差しの中で 親木たちは精一杯生きていた 今さらだけど どうしてあの時の自分は そんな親木を軽蔑出来たんだろうな 南の斜面の樹々たちも 北の斜面の樹々たちも それぞれが それぞれの環境の中で 精一杯生きてる ここから見渡せば どんな樹々も 切ないくらいに精一杯生きている 負けるもんかと歯を食いしばり 馬鹿にされまいと自分を飾りたて 優越感と劣等感の間でキリキリ舞いしてた それが今までの俺の全て 初めから 自分を誰かと比べる事なんかに 意味なんてないんだ どこにいるかとか どう見られるかとか どこに生まれたかじゃなく 自分が生きようと決めた場所で どう生きてくかだけが 意味のある事
7 :
(−人ー) :02/12/09 19:13 ID:0ucuwBed
またーりしようぜ。 (´∀`) するならちがうとこ逝け。 (`Δ´)=○
8 :
のら猫 :02/12/09 19:14 ID:feEDknRq
気が付くのが遅かったけど 分かるのが遅すぎたけど 気が付かないよりは百倍もマシ 無いものねだりはもうやめた 俺は 今ここに根を張ろう 親木たちより もっともっと痩せたこの土地だけど 今俺がここにいるのは 誰のせいでもない 自分のせいだ きっとひょろひょろの樹になるだろな 他人が見れば 随分とみすぼらしい樹になるだろな でもいい それでいい ここで精一杯生きることに決めたから だって かすかだけど 弱弱しいけど 俺のいるこの場所にも ちゃんと陽は当たっているから 自分が眼を閉じてしまわなければ いつだって太陽は俺を照らしていたんだな 随分迷ったけれど 随分遠回りしてしまったけど 誰かに自分を誇るためでなく 自分が自分を誇れるために 今 この場所に 生きてゆく自分の根をはろう この荒果てた地で 精一杯のリンゴの実をつけれるように 生きてみよう
9 :
のほほん名無しさん :02/12/09 19:15 ID:vP5YM/m5
10 :
なー :02/12/09 19:20 ID:???
>5 2に続いた時点で、少し待ってやれや。 少しは>9を見習いなはれ。(⊃дT)
腹筋切れそうなほどワラタ>なー
日のあたる場所へ行きたくて、初めて自分から行動しました。 明日から年始まで。早朝のバイトを入れてきました。 その給料で何を買うかも決めています。 少しずつ、今の自分を変えていきたいです。
13 :
のら猫 :02/12/11 07:48 ID:???
>>7 さん、
>>10 さん
すいませんでした。生まれて初めて自分でスレを立てたもので、
そういう約束があるのを知りませんでした。最初、書き始めたら取りとめの無い事
ばかり書いてしまい、これはイカン 自分でも訳ワカランと、ワードで書いて
一気にコピペしてしまったのです。しかも自分で立てたくせに
何だか気恥ずかしくて、怖くて、なかなか返事を書けませんでした。
どうせ自己満足の文章だ、無視されてもいいや、とか思ってみたり。
自分は本当に素直でないですね。これからは気をつけます。
14 :
のら猫 :02/12/11 07:51 ID:???
>>13 さんへ
転げ落ちる事に比べて 這い上がる事は 何て大変な事でしょう。
働いていた頃 自分が生きている気持ちがしなくて
こんな人生が 僕の人生だったのか いや違うはずだと
でも そうやって自分が飛び出した先には 誰かが通ったような足跡は無かったです。
なんだかんだ言っても レールの上を歩いてく事しか教えられて来なかった人間は
そこで簡単に迷子になるんだなと思いました。
頑張って下さいね。頑張り方って人によって違うのかも知れません。
僕にとっては、自分以上の誰かと比べて 自分をこれ以上嫌いにならない事が
頑張るって事なのかもしれません。(^^ゞ
どんなに頑張っても リンゴはトマトやイチゴにはなれません。色は全部赤ですけどね。
リンゴは立派なリンゴになればいい。トマトは立派なトマトになればいい。
あなたは立派なあなたになればいいと思います。他人の人生って、どうしても気になるけど、
自分以外の誰かになろうとすると、終わりの無い競争に疲れてしまう人生になる気がします。
15 :
のら猫 :02/12/11 07:55 ID:???
↑ 上のレスは
>>13 さんへ ではなく
>>12 さんへ でした。
すいません。逝ってきまつ…。
16 :
うにゃ〜 :02/12/11 11:34 ID:???
のら猫タソがんがれうにゃ〜
17 :
のら猫 :02/12/12 07:33 ID:???
うにゃ〜 さん ありがとう。
18 :
のら猫 :02/12/13 07:20 ID:???
幸せって あくせくしてると見えなくなるものらしい だからといって 立ち止まって何もしていない者に 幸せはやって来ないし 幸せは そこに「ある」「ない」ってモノじゃなくて 頑張る事=幸せじゃなくて 頑張った自分を 誰かに認めて貰ったり 頑張ってる自分に満足して 誇らしく感じるところにあるみたいだ 幸せを感じるには いつも気持ちに ほんのちょっとだけ その幸せを詰め込める“空間”が 必要 幸せになろうと必死になり過ぎてる人が 却って辛くなったり いつの間にか幸せって何なのかを見失ってしまうのは 頑張る事に必死になりすぎて 心がいっぱいになってしまって 頑張ってる自分を誉めてあげる事を 忘れてしまっているからなのかも知れません
19 :
のら猫 :02/12/13 07:23 ID:???
そう考えると 頑張れなくて苦しんでる人も 同じかも知れない ダメな自分を責めすぎて 嘆き過ぎて 小さな幸せが心に入ってゆく隙間もなくなってるんじゃないかな 暖かい助言も 心の込もった激励も 心に届かないのは 落ち込んでるせいもあるけど 心にそれらが入る隙間がなくなってる そんな気がします 僕は自分を誉めてあげるのが苦手です 誰かに誉めてもらうのも苦手でした 頑張ってる時は 頑張るって事で心がいっぱいで 落ち込んでる時は 自分を責める気持ちで心がいっぱいでした どうやら僕がいつも「生きにくさ」を感じる訳は そこにあって 頑張る事でも 落ち込む事でも いつでもその事で心がいっぱいになってました 人間が心に幸せが入る隙間を失ってしまう時に その人の幸せも どっかへ消えてしまうみたいです
20 :
のら猫 :02/12/15 07:11 ID:???
激しい落ち込みというのは 自分への怒りの表れだそうです 誰かを責めたくても責められない そんな怒りが 出口を見つけられずに内側へと向かう時に 人間は酷く自虐的になるようです 誰にも怒りを向けられない自分がいて その腹いせに そういう自分を責めてばかりでした 誰かを傷つけないで 自分の怒りを表現できる いい方法ってないのかな いつも“いい人”だと言われるのが いい加減つらい 僕は本当は“いい人”なんかじゃありません そんな当たり前の事を 声に出して叫びたい時がある 悪い人になる勇気のない人間です 自分に自信が持てなくて 嫌われ者になるのが怖い臆病者なだけです 心の中ではよく 誰かに見られたら恥かしくなるほどの 恨みや怒りや妬みが ぐるぐると渦巻いているのです
頑張って書き溜めてHP作りー>のら 気付いたらDATじゃ虚しいでそ。 HTMLなんざ簡単だあ屁でもねえ。
私ものら猫さんはサイト持つと良いと思う。
2ちゃんねるからだと変な人もたまには訪れるかもしれないけど、
ほとんどがのほダメの人になるだろうから、
荒らしの心配もさほどないですし、
>>21 さんと同じ意見でDAT落ちは勿体無いょぅ。
(´・ω・`)<ほのぼのだょぅ。
23 :
のら猫 :02/12/15 15:30 ID:???
>>21 さん、
>>22 さん
カキコありがとうございます。こんな所(笑)に来て頂いて嬉しいです。
今年の春、自分のふがいなさから仕事を失い、そこから立ち上がれないで
大切な人も失いました。仕事を辞めたのは3度目です。
ほとんどヒキに近い状態の中で、誰にも言えなかった想いや、もがきながら
考えた事をワードに書きなぐっていました。今はそれを拾い集めて、推敲しながら
書いていますので、それが尽きた時には、ひっそりとdat落ちかもです。
今はまだ個人的にも気持ち的にも、HPをという意欲までは持てなくて…スマソ。
レスを頂けて嬉しかったので、今日も1つ書かせて頂きます。こんな文章でも
読んでくれた誰かが、ちょっとだけ“のほほん”な気持ちになってくれたら幸せかな…です。
24 :
のら猫 :02/12/15 15:35 ID:???
自分の弱さを憎んで 憎む余りに 自分が弱さの固まりに見えていました 自分の弱さと戦うということは 自分で自分を傷つける事でした それが却って 辛い時期の自分を余計に辛くさせていました 生きている人すべて 恐れも 悲しみも 不安も 誰一人 それらを心から捨て去る事の出来た人は居ないのに それらを捨て去らなければ それらに打ち勝たなければ この先自分は生きてゆけないと 信じ込んでしまっていました 恐れも 悲しみも 不安も 一緒に胸に抱えて 辛いよ 怖いよ 悲しいよと 嘆きながら 生きてゆけばいいだけ みんながそうだから それでいいと思った 無理やりに弱さを捨て去ろうとしてはいけないと分かりました 憎んでいるダメな自分自身とケンカするのはやめて 自分の弱さと仲直りした日… 当たり前の事に気付くのは 意外に難しい事かも知れません 大切な事に気が付いた時って どうしても解けなかった「なぞなぞ」の答えが やっと分かった時に似ています 答えが出るまでは本当に辛いのですが 分かってしまえば “な〜んだ、そうだったのかぁ”って …そんな感じなのです どうして分からなかったんだろうって思うのです
25 :
のら猫 :02/12/17 09:38 ID:???
>>23 に書いたワードの文章ですが…
自分が書いた文章なのに、今読み返すと ほとんどが意味不明
書いてる事の半分以上が 怒りと悲しみと自己嫌悪と嘆きと(苦藁
「死」について書いてる部分も 今読み返すと異常に多い
それだけ死にたかったのかも知れないけれど 見方を変えれば
それだけ生きようとしていたのかも知れません
昨日僕が書きなぐった文章には 昨日生きていた僕がいます
例え死にたいと書いていても 死ねないと嘆いていても
そこには悶え苦しみながらも 生きている自分がいました
誰の目にも触れる事はなくても 今の自分の想いを告白して行く事は
大切な 意味のある事に思えます
昨日見つけた 自分で読み返しても 切なくなった文章
"電話に出れない 電話のベルが オマエは何をやっているんだって
僕を責めている気がする 心配させてごめん 今はそっとしておいて
人の厚意を無にしている 一人きりで閉じこもってるのに
留守番電話のランプの点滅が まだ誰かがこんな自分を思ってくれてるって
証(あかし)のようで なんだか暖かい ずっと聞かないで置いて置こう
今は この小さな赤い光に 生きてく気持ちを支えてもらおう"
26 :
のら猫 :02/12/18 23:19 ID:???
∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ( ・∀・) < 今日からチョトづつ、クリスマスのお話をうpするモナ ( ∪ つ | 暇で仕方がない人だけ読むとイイモナーヨ (_)_) \__________ ホントは創作文芸板で書くべきかも知れないけど、のらはココ(のほ板)が好きだし、 自分の学んできた事を確かめる意味で書く「自己満足的」なものなので、ここで コソーリと書いて行くでつ。許してね。のらが10代の頃に書いたものが原案です。
27 :
のら猫 :02/12/18 23:54 ID:???
〜 これは ある少年とサンタモナーとの クリスマスの夜の思い出です。〜 ∧∧ / 今日はクリスマス…。 (,,゚Д゚) < サンタさん、もし願いが叶うなら1日でいい 争いのない平和な世界を僕に与えて下さい。 / | | こんな醜い世界に住み続けるのはもう嫌だよ。新聞、ニュース、学校、大人たち、 〜(,,_,,) | どこを見てもケンカや差別や裏切りや嘘ばっかりだ。もしそんなものが消えてなくなれば \ きっといい人 いい心だけが残って、僕の周りは どんなに住み良い世界になるだろう。 ○.. | \ .+ [二二二] + / γ⌒ヽ.(λ ´∀`) < ― そうかい? キミがどうしても行きたければ そういう世界に連れて行ってあげる。 / ∩3\,,,,/[]つ | だけど どんな子供にも 聞いてあげる望みは年に1度、1つだけって決まってる。 | Y__:_) +| せっかくのクリスマスプレゼントだよ? キミは本当にそんなものでいいのかな? \_〔__)__) .\
28 :
のら猫 :02/12/19 00:15 ID:???
∧∧ (,,゚Д゚) 僕のお願いって、そんなにおかしいかなぁ? 今のまんまじゃ 僕はちっとも ⊂ ⊃ 幸せじゃないよ。悪い事をしたり、誰かを平気で傷付ける人が居なくなったら、 〜| | 今の世の中だって、きっともっと素敵な世界に変わると思うんだけれど…。 し`J ○. | \ .+ ― 分かったよ。じゃあ僕が“争いのない2ch”の中に案内してあげるよ。 [二二二] + ただし、行けるのはキミ一人だけだ。じゃあこのソリの後ろに乗りなさい。 γ⌒ヽ.(λ ´∀`) 目をつむって眠りにつけば、次に目が覚めたら そこがキミの望んだ世界だ。 / ∩3\,,,,/[]つ あと、さぁこれを持って行きなさい。元の世界に戻りたくなったら、 | Y__:_) Д このベルを鳴らすんだよ。これは私の大切なベルだから、 \_〔__)__) キミが戻ったら返してもらうからね。
29 :
のら猫 :02/12/19 00:31 ID:???
∧∧ ○_ よぅし、もうソリに乗り込んだね。さ、眼をつむって…。 (,,゚Д゚) )_ 丶 サンタさんに言われて目を閉じた時、遠くでかすかな声がこだましました。 /,,⊃⊃(___) /~~~~ 「 キミ ハ マタ オカアサン ノ ナカニ モドリタイノ ?」 γ⌒丶 (λ´∀`) / 誰だろう? 誰がなぜそんな事を 僕にささやくの? / )llつ\,,/llつ けれどそれきりその声は聞こえなくなって 少年はやがて眠りに落ちました。 __(____ノ(__:_)____☆______ ζ ζ \_________ ノ 〜′ ((,,゚●゚) ━┷┷━━━━┷┷━ UU ̄ ̄ U U
30 :
のら猫 :02/12/19 00:39 ID:???
__∧_∧__ | __( ´∀`) | < 今日はココまで。おやすみだモナ〜 |\ ⌒⌒⌒⌒⌒⌒\ | \ \ \ |⌒⌒⌒⌒⌒⌒| ミンナ カゼ ヒクナヨ \ |______|
31 :
のら猫 :02/12/19 21:33 ID:???
さて 眼が醒めると少年はもう新しい2chの中に居ました。 でも…変だな。どうしてサンタモナーは、こんな掲示板の中に僕を連れて来たんだろう? 僕は2chは好きじゃない。だってみんないつもケンカしてるし、嘘ばっかりついてるし、 / 誰かをいじめてるし。正直な事を言ったりしても馬鹿にしたりされるしさ。 ∧ ∧ ホエェ 独り言を言いながらも、彼は板から板へ スレからスレへと歩き回りました。 (,, )  ̄ でも どこにも争いはありませんでした。2ch全体が 平和で暖かい世界でした。 | ヽ/ あっ、ここは僕が前に見た2chとは違うんだ。ここは優しい人ばかりだ。 (___ ノ そう言う人が馬鹿にされない世界なんだ。
32 :
のら猫 :02/12/19 21:52 ID:???
∧∧ (,,゚Д゚) 何時間かの間、彼は楽しげに 色んな板の色んな話を読んで回りました。 ⊂ つ そしてふと気が付きました。以前に見た2chと違って、この世界の2chのスレの数は 0 |〜 前の半分の数もないのです。レスだってあんまり伸びてないのです。 `J でも、それだけクダらない物が多かったんだよね。ここは良い所だなぁ。  ̄ ̄ ̄ ̄ たった1日しか、ここには居られないんだ。もっと色々と見て回ろうっと。 けれど彼が楽しかったのは、それからほんの暫くの間だけでした。歩き回るうちに、 少年は、やっぱりココは何かが変だなぁと思い始めました。
33 :
のら猫 :02/12/19 22:25 ID:???
どうしてこんなに退屈なんだろう? 誰も傷つけ合わずに済む世界、全ての人が正しく優しい言葉 だけしか言わない世界は、とても安らかだけれど、とても退屈。何だかとても退屈……。 どうしてなのかな。誰のスレも 誰のレスも みんな同じようなんだよ。誰の言葉も優しいけれど 何故だか心に響かないよ。前に2chで素敵な言葉を見つけた時は、もっと嬉しかったのにな…。 自分の描いた理想の掲示板とは 何かが決定的に違う気がするのですが、 ∧ ∧ それが何なのかが、まだ小さな彼には分かりませんでした。 ( ・ω・ ) 次第に彼は あの駄スレとか糞スレとみんなが言っていた物が、とても懐かしく ノ U U 思えてきました。ここには「逝ってヨシ!」も「ゴルァ!」も「ツマンネ〜ヨ」もない…。 ∩⌒ ノ∩ ここに居るみんなは これで楽しいのかな。人と違う事を思ったりしないのかな。  ̄ ̄ ̄ ̄ それを誰かに言いたくならないのかな? 色んな人が色んな事を言うのが 楽しくて面白い事なのになぁ。
34 :
のら猫 :02/12/19 23:14 ID:???
∧∧ / ここには何かが足りないよ。 (,, ) < ここは暖かい場所だけど……、 / | \ それだけが僕の欲しかった世界じゃなかったみたいだ。 〜(,,_,,)
35 :
のら猫 :02/12/19 23:43 ID:???
ここは綺麗で安全だけど、やっぱり今 僕はあのグチャグチャの世界が懐かしい。 僕はやっぱり 嫌なものを見て怒ったりもしたいよ。 \ 間違っている事には おかしいって言いたいよ。 ナラスゾ ゴルァ !∧∧ 馬鹿なものを見てみんなで笑いたいよ。…またみんなに逢いたいよ。 ― (゚Д゚, ,) しばらくの間、彼は座り込んで 何かを考えていましたが、 ⊂ つ 「あっ、そうか!」 と叫んで、突然立ち上がりました。そして ((д | . |〜 大切な何かに気付いた彼は、ためらわず あのサンタモナーのベルを鳴らしました。 し`.J
36 :
のら猫 :02/12/19 23:55 ID:???
∧ ∧ | ̄ ̄(´・ω・`) ̄ ̄| 昨日、自分で言っといて |\⌒⌒⌒⌒⌒⌒\ 風邪ひいちゃったよぅ…。 | \ \ おやすみ〜。 \ |⌒⌒⌒⌒⌒⌒| \ |_______| マタ アシタ ネ
37 :
のら猫 :02/12/20 20:25 ID:???
_○ /_ ( ∧∧ 少年はソリの乗ってからも、しばらくは押し黙っていましたが (___) (‐ ‐,) やがてポツリと言いました。ホントの事言うとね、ここに来たかったのは \ (´∀`λ) ⊂ ^ ,,つ 皆に馬鹿だって、オマエはコドモだって言われたからなんだ…。 ⊂[] \,,/とll)γ⌒丶| あの時サンタさんにお願いした事を、この前 みんなの前で話したら… ___ (_:__)(___ )_ 笑われちゃったんだ。「馬鹿かと、アホかと。」 \_________ノ それで…だから、どうしても そういう世界を見てみたかったんだ。 ━┷┷━━━━┷┷━ ねぇ、僕はやっぱりコドモだったんだよねぇ?
38 :
のら猫 :02/12/20 20:35 ID:???
_○ /_ ( ―― 今 大人になったんだよ。 (___) 辛い時には大人だって優しい言葉や優しい世界が恋しくなるものさ。 _ (λ´∀`) キミがみんなに笑われて辛かった気持ちも、 ⊂[] \,,/とll) 正しくて美しい世界を求める気持ちも、それはみんな キミの心の中に居る ___ (_:__) 少年の叫びだったんじゃないかな。 \_____ 人の心の中の少年や少女はね、とても純粋で 正しい事は何なのかを ━┷┷━━━ 大人なんかよりずっとずっと良く知っているよ。 けれど、その“少年の心”ってヤツは、とても傷つき易くて とても臆病なのさ。
39 :
のら猫 :02/12/20 20:58 ID:???
_○ /_ ( ∧ ∧ 虐められて、みんな居なくなれば良いのにと思ったけど、 (___) ,っдT) 誰も居ないのは寂しかったよ。ねぇ、誰でもみんな 大人も子供も \ (λ´∀`) l` ⊂) その"ショウネンのココロ"を持ってるの? ⊂[] \,,/とll)γ⌒丶| 持ってるなら どうして僕を笑ったりしたんだろう? ___ (_:__)(___ )_ \_________ノ ―― ウン、忘れてしまっている方が この世の中を生きてゆくには ━┷┷━━━━┷┷━ 都合がいいから、かな。大人の人も、キミを笑った友達も、 みんな それが誰かに傷つけられないように、自分の心の奥に 大切にしまってあると思うよ。でも、長い間 ずっと大事にしまって置き過ぎて、いつの間にか 自分がそんな気持ちを持っているのを 忘れてしまっている人が多いのかも知れないね。
40 :
のら猫 :02/12/20 21:07 ID:???
そうか。僕はそれを みんなみたいに心にしまっていなかったんだね。 だからいつも みんなと考えたり感じたりする事が違ってたのかな。 でもサンタさん、その“ショウネンのココロ”を持ってると 傷付く事ばかりな気がするよ。 僕も早く忘れてしまいたい。忘れてしまえば もうコドモだって笑われないで済むのかな? ―― 忘れないで、ただ自分の手で守ってあげればいいのさ。簡単に捨てたり失くしちゃダメだよ。 何故ってその心が キミが大人になった時、何が正しい事なのか 優しい気持ちって何なのかを キミに教えてくれるんだから。さぁ元気を出して、これからはキミ自身が その心を忘れないように、 そして傷付かないように 大切に守っていくんだよ。
41 :
のら猫 :02/12/20 22:43 ID:???
捨てなくても良いんだね? 良かった、僕 ホントは捨てたくないよ。 ∧∧ そうだよね…自分でちゃんと守ってあげられなかったから、僕はいつも (,´Д`) 一人ぼっちを感じて辛くなったんだね? 辛かったから、誰にも傷つけられない .⊂ ⊃ 世界に行きたいと 僕は思ったんだ。 そうでしょ? 〜| | じゃあ、あの時の声は 僕の心の声だったのかなぁ。きっと少しの間だけ し`J 優しい場所が欲しかったんだね 僕。でも…僕 自信ないな。僕そんなに強くないし。 僕、もっと強くなりたいけど、どうしたら強くなれるか、サンタモナーは知ってる?
42 :
のら猫 :02/12/20 22:59 ID:???
いつしかソリは もう懐かしい町並みの中に 静かに降り立っていました。 ..○ / | ―― モナーは強くないモナよ。でも みんなと仲良くしたいと思ってる。 [二二二] 自分が強くないと知っていて、それを恥かしがったり、隠したりしない人が (´∀` λ)⌒ヽ 本当は一番強い人かも知れないよ。 (\,,,,/ ) | …そうなの? 僕にはまだ良く分からないよ。でも もうコドモじゃないから、 (_ :_ Y | 僕はもう僕だけで、自分の"ショウネンのココロ"っていうのを守っていかないと (__(__]_ノ いけないんだよねぇ。…できるかなぁ?
..○ / | エッ ? [二二二] ― 大丈夫。 ∧∧ (λ ´∀`) ⌒ヽ あの塀の向こうを覗いてごらん。 三 (,,゚Д゚) (\,,,,/ []つ | / | (_ :_ Y | 〜OUUつ (__(__]_ノ
44 :
のら猫 :02/12/20 23:09 ID:???
...| ̄| ̄ ̄| o O 。 o  ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| | | 。 あっ!!  ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| | | ∧ o 。 O  ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| | |.Д゚) 〇 o O  ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| | ⊂ | 。 O  ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| | | ..|〜 。 。
45 :
のら猫 :02/12/20 23:28 ID:???
。 o ゜ ゚ o 。 o ゜ 。 ○ ゚ 。 。 ゜ o o o 。 o ○ o o ゚ 。 『 みんな ……。』 。 。 o o ○ ∧_∧ / 。 ゚ o ○ o ゚ (*゚ー゚)/) ゜ o ゜ 。 。⊂ く ○ o o ゜ ゜ ノ つつ ○ o o ゜ ゜ ○ / ̄ ̄ ̄ ̄\ 。 o ゜ 。 o ゜ /● ● \ .∧ ∧ / Y Y| .(´ー`) 冫、 ∧_∧ ∧_∧ //(ハヽ∂ | ▼ | || \ < ` /| ( ´∀`) (・∀・ )(`∀´ハ|ヽ(´ー`)ノ|_人_ \/| \.\______// ( ) ( )( )(___) \____ / \ / | | | | | | │ │ │| | (゚Д゚))))〜| | | ∪∪ ̄∪∪ ) (__)_) (_(__ (_(__) ◎ ̄ ̄◎ (゚Д゚))))〜 (__)_) 〇 o o .... o ⌒ ⌒ 。 ○ .... .... .... .... ⌒ .... 。 ⌒ o 。 。 。 ⌒ o
∧∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ̄ ̄( ゚Д゚) ̄ ̄| < 寝まつ。 |\⌒⌒⌒⌒⌒⌒\ \ | \ \  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ |⌒⌒⌒⌒⌒⌒| \ |_______| アシタ デ オシマイ ネ
47 :
のら猫 :02/12/21 10:59 ID:???
○.. バイバイ | \ .+ [二二二] + ―― さぁ行きなさい。もうキミは大人になった。 γ⌒ヽ.(λ ´∀`)∩ミ もうキミに逢うのは今日が最後だよ。 / ∩3\,,,,/[]つ | Y__:_) + 大切なものに気付いたら、それを大切にする。 \_〔__)__) 難しく考えなくても、人生は それでいいんだモナよ。
48 :
のら猫 :02/12/21 11:16 ID:???
「どうしたんだよ、何処行ってたんだよ、心配したじゃねえかよ。」みんなが心配顔です。 「これからみんなでクリスマスパーティーなのに、オマエがいないとツマンネェじゃねえかよ!」 え?! 今日は何日? 少年は驚いて 友達みんなに聞き返しました。えっ?24日だよ。 そうかぁ。もう今年のクリスマスは、一人ぼっちで過ぎてしまったって思ってた。 ありがとう!と少年が振り返った時、もうそこに サンタモナーは居ませんでした。 「まったく、心配させやがって!」「オマエ、逝ってヨシ!」 「 シンパイ シタヨ… 」「おかえりゾヌよ〜」「これでみんな揃ったデチネ」 「よ〜し!今日は楽しく遊ぶモラよー!!」
49 :
のら猫 :02/12/21 11:32 ID:???
…みんな、ごめん。でも ありがとう……。 笑顔で怒られるって 何だかとても嬉しいや。 ∧ ∧ ひどい言葉だと (,,・ー・) 思っていた言葉が、 / | どうしてなんだろう (,,_/ 今はこんなに温かい。 /
∧ ∧ つかの間の旅を終えて、少年は またあの日と同じ場所に帰ってきました。 (,,゚Д゚) 彼が何を学んだかは、彼と そして彼の学んだ事を もう体験した事のある あなたにしか / | 分からないのかも知れません。彼は強くなった訳でもないし、何かと戦った訳でもありません。 (,,_/ 戻ってきた世界だって変わっていません。ホントに何も変わっていないように見えるけれど…。 / でも、もう彼は二度とあの世界に行きたいとは思わないでしょう。 〜 おしまい 〜
ここは2ch。こんな小さな世界で ちいさな者同士が、争い合い 助け合い 憎しみ合い 許し合い 笑い合い 涙を流し合ったりしています。 ここを"便所の落書き"という人も居るけれど 僕もそう思うけれど(藁 まぁ、今の世の中自体も そんなものでしょ? 逃れようのない、 そこが僕らの生きる世界なんだし。 ホントの2chネラーは、洪水のような泥水の中から、小さなダイヤモンドの 輝きを見つけ出す、その喜びを知っていると思います。 自分と全然違う他人同士が出逢う中で、「そうだよね、私もそうなんだ」って 言って貰える喜びを知っていると思います。やっぱり叩かれるのも 煽られるのも 笑われて馬鹿にされたり、自分の気持ちを理解してもらえない事は、僕も辛いです。 でも、自分の発した言葉に、奇麗事抜きの本音の反応が返ってくる2chは、 2ch嫌いの皆が言うほど、意味のない世界ではないような気が 最近はしていますが …みなさんは 如何でしょう?
久しぶりにホームラン級の良スレだね。 いい話の途中でレスを入れたら悪いんで、待ってました。 >のら猫さん >51に同意。 板によっては偏りすぎている場合もあるけど、良くも悪くも2ちゃんは 世間の縮図だと思う。のら猫さんのように本質を見抜いている人もいれば、 そうでない人もいる。それをいかに見抜けるかなんだろうね。 馴れ合い、争い、煽り、晒し、そういったものも全部含めて2ちゃんだからね。 ただ、2ちゃん全体的な趨勢として人と人のふれあいから自然に生じる馴れ合い (メールなどでやるべき過度の物を良いと言っている訳ではないのであしからず) が否定されているような気がします。逆に、一般的な世の中ではこれが重要視され ていることを見ると、リアルな世の中の真逆の共同体になりつつあるという 気もします。一般的に遠慮される本音部分も2ちゃんでは全開だしね。 糞レス、スマソ。
53 :
のら猫 :02/12/23 19:37 ID:yr4U2CQV
は〜ウサウサ♪ さん、レスありがとうございました。 私もウサウサ♪さんのご意見と全く同じです。糞レスなんてトンでもないです。 言葉にすれば簡単ですが「あるがままを受け入れる」という事が出来れば、 何かを言われても、何かが不満でも、ほとんどの事は「オマエモナー」「オレモナー」 と、笑っていられるような気がしております。上のクリスマスの話も、 これを読んで「馬鹿みたい」と笑える人は、幸せな人だと思いますし。 もし、何かを感じて頂ける人がいれば、それはそれで嬉しいです。 これからも、コツコツと自分の体験をここで吐露させてもらいたいと 思っております。ウサウサ♪さんも、どうかお元気で…。
54 :
のら猫 :02/12/23 19:38 ID:???
さげ忘れました。m(__)m
55 :
のほほん名無しさん :02/12/23 19:44 ID:MiYzDEBX
のら猫って、素敵やん。
56 :
のほほん名無しさん :02/12/23 21:43 ID:Q5IMKGjq
最初の話は好きだけど、クリスマスの話は違う気がする。 ”悪いことしたり、傷つける人がいない世界”は ”笑顔で怒ってくれる人や真剣に接してくれる人が居ない世界”じゃなくて・・ その辺の問題がすりかわってる気がする。 だから、この話と「あるがままを受け入れる」は結びつかないんじゃないかと。 この話を答えとして生きようとすると、変な違和感を感じつづけて かえってしんどいのでは? 揚げ足取りみたいでスマソ
57 :
のら猫 :02/12/24 00:00 ID:???
>>55 さん
ありがとう。素直に嬉しいです。
>>56 さん
読んで頂いてありがとう。8行もレス書いて下さってありがとう!
いいんです。あなたが感じた事が 今のあなたにとって正しいんだと思います。
自分が感動したから、他人も感動すべきだとか、自分が面白かったから、他人もそう
感じるべきだなんて思う方が、きっとおかしな事なんですよね。そうやって誰かに自分の
意見や感情を押し付け、従わせようとする人が多いから、この世の中は 色んなところで
争いが絶えないのかも知れないです。
数学の答えは正解が1つしかありませんが、読書感想文とかに 正解なんてものは、
元々ありませんものね。きっと世の中の色んな問題は、数学の答えのように1つではなくて、
読書感想文のように、場合によっては どちらも正しいというような事が多いのでは?
…なんて思います。僕も、もしいつか、あなたの書いて下さった事を「あぁ、本当にそうだ。」
って思える時があったら、その時はきっとそれをココに書きますね。もし5年後に、
もう一度このクリスマスの話を題材にすれば、きっとまた違う話・違う結末になるんじゃないか
って、僕自身もそう思っているんです。僕はいつもそうやって同じ題材で、何度もお話を書いたり
している暇人なのでつ(藁
58 :
56 :02/12/24 00:08 ID:oIx/3v00
のら猫がんがれ!! 次の話を待ってまつ
59 :
のら猫 :02/12/24 00:10 ID:???
今年、大好きな人や大切な人とクリスマスを過ごす皆さん、 「メリー・クリスマス!」 今年、色々あって一人でクリスマスを過ごす皆さん、 今年はいつか来るかも知れない、楽しいクリスマスへの「貯金」 だと思って、何とかやり過ごしましょう(苦藁 もうなが〜い間、貯金続きの、のら猫よりみなさんへ、メリークリスマス!
ÅÅÅ ( ^-^ )/ 60ゲット!
今年もサンタさんは忙しいらしく、我が家の前を素通りしそうです(藁 イイ年して ひがむのも情けないので、去年もそうだったけど 今年も 「誰かのサンタさん」になる事で、クリスマスの夜のすみっこの方に、 僕も参加したいと思います。去年は親戚や友人の子供たちに、たくさん クリスマス・プレゼントを買えたけど、今年はダメぽ…。ゴメンネ、みんな。 せめてクリスマス・グリーティングのeカードだけは、メールで送ろうかな。 それから、せめて『しない善より、する偽善』で、コンビニの募金箱にでも 100円放り込んで来よう。(´・ω・`) 喜びを受け取る人には その喜びを与える人が居る。どっちが偉いとかじゃなく、 その受け取る人と与える人の両方が居て初めて、その喜びは言葉になり、形になるんですよね。 来年のクリスマスには、 きっとまた いいサンタに戻れますように…。
62 :
のら猫 :02/12/25 19:46 ID:???
一人で色々と とりとめもない事を考えるのが好き。宇宙の果ては どうなってるのかとか、人はどうして生きるのかとか…。そういう、 コ難しくて しかも一銭にもならない事を ボ〜ッと考えるのが好き。 …と、まぁ そういう人間なので、この厳しい競争社会から落ちこぼれるのも、 ある意味仕方がないのかも知れないです(苦藁 思いつきで書いてみたクリスマスのお話でしたが、自分で書いていて意外に面白かったのと 思いがけず誉めてもらったのが嬉しかった(根は単純な人間らしい)ので、もう1つ だけ何か書きます。昨日書いた文章の「どっちが偉いとかじゃなく」ってフレーズで、 ふと思い出した話があったので、古いノートをめくって見つけてきました。前のお話と 同じく「だから何だよ!?」って話ですけど。(;^_^A
63 :
のら猫 :02/12/25 19:57 ID:???
〜 どっちがエライの?〜 モシ コドモ ガ デキタラ ツタエタイ コト ∧_∧ 『 わぁ〜 カッコいいネェ!』 ∧( ´∀`) どっちが? ワー、スゴイ \ ∧...∧ ( ⊂ ⊃ 『 前のひとぉ〜!』 ― .∧ ∧( ) ( つ ノ ノ そうかぁ、じゃあ どっちがエライ? ( .( ○ ) |(__)_) 『 えぇと…わかんないけど、前の人かなぁ 』 ⊂ ○ | | | (__)_) (__ (__ (__)_)
64 :
のら猫 :02/12/25 19:59 ID:???
∧_∧ じゃあ ちびモナー、社長さんと普通の人は ( ´∀`)∧_∧ どっちがエライと思う? ( ( ・A・) 『 しゃちょーさんがエライ!』 | | |( ) 普通の人は エラクない? (__)_(_)._) 『 う〜んとぉ、比べたら しゃちょーさんの方がエライ 』 う〜ん、パパの考えは ちょっと違うかなぁ よぅく考えてみてごらん? ??? 社長さんと普通の人は どっちがエライ? ∧_∧ パパとママは どっちがエライ? ( ; ´Д`) ウゥ〜ン、ムツカシイ… お兄ちゃんと弟は どっちがエライ? . ( ∪ ∪ パパと ちびモナーは どっちがエライ? (_)_)
65 :
のら猫 :02/12/25 20:01 ID:???
∧_∧ そうだ、友達のちびモララーを呼んでおいで ( ´∀`) 考えても分からない時、人間は どうしたらいいんだっけ? ( つ 『 試してみればいいんだよね?』 | | | その通り! じゃあ、さっき見た あの前の人と後ろの人、 (__)_) どっちがエライか 試してみようよ ∧_∧ ∧_∧ ちびモララー よろしくだモナ ( ´∀`) (・∀・ ) ( ∪ つ ⊂ ∪) いいモラよー (_)_) (_(_)
66 :
のら猫 :02/12/25 20:03 ID:???
じゃあ、ちびモナーは 後ろで ちびモララーを支えてごらん 『 うんしょ、よいしょ… で、できたよぉパパ 』 後ろは どうだい、ちびモナー? オ、オモイ… ∧_∧ 『 うぅ〜ん… お、おもいよぉ〜っ!』 ∧( ・∀・) キモチ イイモラー よぅし、もういいよ よく頑張ったネ (;⊂ ⊃ ∧_∧ さて、前の人と後ろの人 どっちがエライと思った? ( ´∀`) ∧ ∧ 『 うしろの人かも知れない… 』 ⊂ つ( ) そうかな〜? | | | ⊂ ○) 『 ちがうの? うしろは すごく大変だったよ〜? 』
67 :
のら猫 :02/12/25 20:08 ID:???
\ / (⌒) / ̄ ̄| ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||. | 旦 (-∀- ) < 続きは また今夜遅くに \__| ======== \ \______ | | /※※※※ゞノ ,_) AAカツクルノガ ムツカシイ モナー  ̄ ̄ ~~~~~~~~~~~~~~~~
68 :
のら猫 :02/12/26 01:17 ID:???
ねぇちびモナー、前の人が おひざの上に居るから 重いよね? ∧_∧ それを我慢して支えているから 後ろの人がエライと思ったんだね? ( ´∀`) ∧_∧ 『 うん そうだよ 』 ( ) (・Д ・ ) じゃあ 前の人なしだったら 重い? | | | ⊂ ∪) 『 重くない 』 (__)_) (_(_) それは エライ? 『 前の人がいないと ただ立ってるだけだから…エラクない 』 ? 『 後ろの人は 前の人がいるから エラクて ∧_∧ 前の人は 後ろの人がいるから エライ? (; ´Д`) うぅ〜ん けっきょく どっちがエライ? ( ∪ つ エライとかエラクないって どういうことなの?』 (_)_)
69 :
のら猫 :02/12/26 01:28 ID:???
∧_∧ 社長さんだって 社員さんがいるから社長ができるんだよ ( ´∀`) パパは ママが居てくれるから 頑張れるんだよ ( つ お兄ちゃんお姉ちゃんは 弟や妹が居てくれるから | | | お兄ちゃんお姉ちゃんで居られるんだよ (__)_) もう1つ、パパは ちびモナーが居るから パパで居られるんだよ 偉い人にも 偉そうに見える人にも 必ずその人を支えてくれる人が居るよ それは 後ろで一生懸命 前に立っている人を支えている人だ でも、その前の人が居なくなれば 後ろの人だって支える人が居なくなるね 『 うん どっちのひとも 自分のできることをやってる人が エライんだ 』 そうだね。それに自分の出来る事を 一生懸命探している人も、自分に 出来ると思ってる事が 出来なくて苦しんでいる人だって、エライと思う 見た目には頑張ってないように見えても、悩んだり苦しんだり悲しんだり する事が、今その人に出来る事ならね、パパは そういう人だって “今自分に出来る事をやっているエライ人”なんだと そう思ってあげたいんだ
70 :
のら猫 :02/12/26 01:32 ID:???
オンブシテ! ∧_∧ ∧_∧ (´∀` ) さぁ、帰るモナ 三( )⊂ つ ママモナーが待ってるよ 三 / つ | | | (_ソ(_ソ (_.( _) ∧_∧ パパとママがいるから ボクがいる (´∀` ) _∧ ボクがいるから パハはパパ ママぱママなんだ .ゝ く´∀`) パパがいるから ボクはおんぶしてもらえる (| ⊂ ) ボクがいるから パパはボクをおんぶできる ..∨ \  ̄ ) 世界って ふしぎで 何だかとてもオモシロイな…
キミとボクは どっちがエライ? 豊かな国と貧しい国は どっちがエライ? 男と女は どっちがエライ? 子供と大人は どっちがエライ? 神様と人間はどっちがエライ? エライとかエラクないって ほんと どういう事なんだろうね? 〜〜 おしまい 〜〜
72 :
のほほん名無しさん :02/12/26 03:37 ID:dAYQOOZA
AA自分で作ってるのすごいなも! のほほんな話なも〜。
マジで絵本にしてほすぃ…( ´∀`)
74 :
のら猫 :02/12/27 12:00 ID:???
>>72 さん、書きコありがとう。あ、いえいえ、正しくは“作った”ではなく、
“改造”と書くべきでした。AAエディーターとギコペを使ってまつので。
お詫びして訂正させて頂くと共に、元のAA作品を作られた方や、
便利なアプリを作って下さった方にも感謝!でつ。
はんぺんさん、ありがとうございます。時々この板で はんぺんさんの書きコを
目にします。他にも一言レスを書いて下さった うにゃ〜さんや なーさん、はろさん、
は〜ウサウサ♪さんも、皆さんこのノホ板で活躍されてるコテハンさんですよね。
はんぺんさん、そして他の皆さんも、いつか他のスレで のらとお逢いした時は
宜しくおながいしますねー。
大掃除という言葉を聞くだけでブルー入ってしまう、掃除の出来ないのらでした(藁
75 :
のら猫 :02/12/27 16:40 ID:???
あー、やっと台所の掃除だけ終わったよー。もうヤダ!(苦藁 必死こいて掃除なんかしなくても、あと何日か寝て起きたら、新年なんて 自動的にやってくるサ!(激しく言い分け) そろそろ普段の独り言に戻ろうかと思っていましたが、前述のノート(多分10代の 後半から20代前半に書き溜めた雑記帳みたいなもの)を、今改めて見直すと、 書いたのが多感な世代だったせいでしょうか、けっこう面白い。(自分で言うなって) で、また何か“のら猫ショート・ストーリー”の題材になりそうな物を見つけました。 次はかなり切ない話かも、です。 だんだんスレタイからかけ離れていく気もしますが…。これからまたAA探しand改造して、 コツコツと書いて逝きたいと思いまつ。(←要するに、もう大掃除しない言い訳です)
うん、まぁどうでもいいことだけど。 神様は偉いから神様なんだと思うよ。神様だから偉いのではなく。 まぁ、主軸とは関係ないんだけどね。
77 :
のら猫 :02/12/29 20:52 ID:???
>>76 さん
レスありがとさんでつ。神様についての考え方も、人様々ですね。
さて、なかなか次のお話のAAが見つかりません。自分で作れるほどのスキル
もないし、困ってます。字ばっかりより、ちょっとした絵があった方が きっと
読み進みやすいと思うんだけど。
モナ板の職人さんにおながいしてみようかなぁ…。(´・ω・`)
79 :
のら猫 :02/12/30 01:12 ID:???
>>78 さん
こんな良いスレあったなんて…。親切に教えて頂いて、ホントありがとです。
今、眠い眼こすって全部読みました。ないしょさんのAAは、暖かくて イイ! ですね。
今回使うかどうかは分からないですけど、僕のギコペにも、いくつかAAをストック
させて頂きました。
今年もあとわずか。
>>78 さんも、お体に気を付けていい年をお迎え下さいね。
80 :
のら猫 :02/12/30 16:31 ID:???
こんちは。のらでつ。 初めにお断りさせて頂きます。これからのお話の中に盆栽の話題が出てきますが、 僕は全くその方面の知識はありません。もし間違った記述があったとしても、盆栽 という趣味についてどうこう意見するのが、僕の趣旨ではありませんのでご了承下さい。 実際、モチーフは盆栽でなくとも、野菜でも生け花でも良かったのです。 拙いお話ですが、もしお子様のいらっしゃる方がいれば そういう方に 暇つぶしがてら これを読んで頂ければ幸いでつ。
81 :
のら猫 :02/12/30 16:34 ID:???
〜〜 立派な盆栽を作ろう 〜〜 ;ヾ ;ヾ ∧_∧〃;ヾ ;ヾ お隣に住んでるモナーさんと一緒に 盆栽の苗木を買って来た。 ( ・∀・)_‖_ 私のは モナーさんより上等な苗木。ずっと前から一度盆栽を育てて見たかった。 ( つつ\_/ せっかくの盆栽だから 綺麗な良い盆栽に育てよう。 ) ) ) . 幹はシッカリと太く 生き生きと枝を張って (__)__) 根は土を掴み 青々とした葉を茂らす盆栽を育てよう。 (ヽ_/) 私たちの大切な子供 一人っ子のマルモラちゃん。 ∩ ∩ "‘∀‘ ミ 大切な子供だから どうか良いコに育ちますように。 (・∀・) ⊂(┴┴ O 明るく元気で 優しい心を持って ( ) |__.i 幸せな 良い人生を送れる人になりますように。 U~.U (__.(_)
82 :
のら猫 :02/12/30 16:35 ID:???
チョキ! ∧_∧ しかし まぁ… ;ヾ ;ヾ乂 (・∀・ ). 色々本も読んだりしたけど 実際に育てるって難しいな。 〃;ヾ ;ヾ と\ ) 相手は生き物だから そう簡単に自分が思うような形には育たない。 _‖_ ( ( | んっ? ココの葉っぱは ちょっと伸びすぎだな 切っちゃえ。 \_/ (_(_) こっちの枝は もう少し伸びたほうがいいんだけど 伸びないなぁ。 コッチ イラッシャイ (ヽ_/) 毎日仕事に家事に子育てって 本当に大変だわ。 ∩∩ "‘∀‘ ミ 他のウチのお母さん達も 私と同じなのかしら。 (ー` ) と(┴┴ ) あらっ? この子ったら また泥だらけで帰って来て…。 oロc~) . |__.i 元気なのは良いけれど もう少し勉強もさせないとダメかしら。 U U (__.(_)
83 :
のら猫 :02/12/30 16:37 ID:???
∧_∧ コンチハ ∧_∧ スゲェ… あ、お隣のモナーさんの盆栽は 見事な枝ぶりに育って来てる。 ** ( ´∀`) (∀・; ) それに引きかえ…我が盆栽の なんとみすぼらしい事だ。 *** し し ) ア ドーモ (つ ⊂ ) あぁ、またこんな要らない所に 枝が伸びちゃってるよ。 ‖ く く く ドーモ ( | │ 肥料も水もちゃんとやっているのに こんなに手間と時間を 二/ (_(_) し(__) かけてやってるのに どうしてうまく育たないのかなぁ。 ウチの子って 体がチョット小さいせいかしら。 ツギ ナニシテ アソブ? どうも気が小さいみたいねぇ。 (ヽ_/) モナーさんチの子と比べると すごく泣き虫だし。 ∩ ∩ ∩ ∩ (A‘ ,,) せめて 勉強か習い事だけでも頑張ってもらって (・∀・) (´∀`) ( O ) 何か1つでも あの子が自分に自信を持って ( ) ( ) l|. || くれるようにしたいわねぇ…。 U~.U U~.U (_)__)
84 :
のら猫 :02/12/30 16:39 ID:???
あらアナタ また飽きもせず盆栽いじりですか? え、その枝どうして切っちゃうの? せっかく伸びてるのに。 パチン! ∧_∧ (ヽ_/) 綺麗な盆栽にする為には 要らない枝を切るのも仕方がないさ。 ;ヾ乂 ( ・∀・). "‘A‘ ミ 悪い枝葉は切って いい物だけを残して育てるのさ。 ヾ ;ヾ と\ ) (┴┴ O みんなこうやって盆栽を育てているんだからね。 ‖_ ( ( | |__.i _/ (_(_) (__.(_) へぇ そんなものなのかしらねぇ…。
85 :
のら猫 :02/12/30 16:40 ID:???
それより たまにはマルモラーの相手をしてやってよ。あの子ったら 最近お絵かきやプラモデル作りに ばかり夢中で ちっとも勉強しやしないのよ。 良いじゃないか 将来は絵描きになるかもだぞ。 そんな訳ないでしょう!どうせやるならスポーツや音楽にして欲しいわ。あの子も もうすぐ塾に 通わせないといけないし。勉強しないと 将来自分の思った職業にも就けなくなるのよ。 最近は塾に通わないと まともに友達だって出来ないんだから。 自分の好きな事だけやってれば あの子も楽しいだろうけど 今は世の中全体が そういう子育て じゃないのよ。皆のやっている事に合わせていかなけりゃ 結局皆から孤立するのはあの子自身よ。 そうなのか?
86 :
のら猫 :02/12/30 16:42 ID:???
そうよ。私だってあの子に「勉強、勉強」って ガミガミ言いたくないけど マァマァ あなたは知らん顔だし。アタシは あの子の将来を心配して言ってるのに ワカッタカラ… あの子は最近「ママはうるさいよ!」って 口答えばかり…。 たった一人の大事な子供なのよ。幸せになって欲しいから ∧_∧ (ヽ_/) あの子を愛してるから 心を鬼にして叱ってるのに…。 ( ; ´д`) "‘A‘ ミ ( つ と (┴┴ つ う〜ん そうかぁ。最近の子供ってのは大変なんだなぁ。 | | | |__.i 分かったから そうカリカリしないでよ。今度俺からも (__)_) (__.(_) 良く勉強するようにって そうマルモナーに言っとくからさ。
87 :
のら猫 :02/12/30 16:44 ID:???
〜 この続きは、また今夜にでも…。〜
88 :
のら猫 :02/12/30 21:38 ID:???
それからしばらく後… うむ。まだまだ 思った通りとはいかないないけれど やっと何とか この盆栽も思うような形に育ってきたな。 ∧_∧ 何だか 毎日見てると あれもこれも気に入らなくなって ( ・∀・) あちこちハサミを入れて剪定したくなっちゃうんだよなぁ。 ( ) | | | まぁいいさ。きっと みんなが羨むような 立派な盆栽に (__)_) してやるからな。勝手に変な所に枝を伸ばすんじゃないぞ。 ドウシテ まったくパパったら 自分の子より盆栽の方が ママ キライ… イウコト キカナイノ 大事なのかしら。口ばっかりで ちっともあの子に (ヽ_/) 勉強させようとしないで。 ∩ ∩ (A‘ ,,) こらっ! また遊んでばっかりで! 少しはママの言う事 (・A・) と O つ 聞いてちょうだい。ママの言う通りにしてたら ちゃんと ( ) l|. || 立派な大人に成れるんだからねっ! U~.U (_)__)
89 :
のら猫 :02/12/30 21:39 ID:???
それからまたしばらくした ある日… あ、これはこれはモナーさん。例の盆栽品評会まで もうすぐですな。そちらも新人の部に出品されますか? ∧_∧ ∧_∧ ( ´∀`) (・∀・;) えぇ、まぁそのつもりですが。そちらは如何ですか? ( ) ⊂ つ 良い盆栽は出来ましたか? | | | ( ( ( (__)_) (_(_) いやいや 満足には程遠いですが…まあまあですかね。 ― そして 盆栽の品評会当日。モララーが何の賞も取れなかったのに対して、 モナーの育てた盆栽は、見事に 『新人の部・優秀賞』 を獲得しました。 モララーは大変ショックでした。出品前に見たモナーの盆栽は、素人目に見ても それほど綺麗に整った物には見えなかったからです。 どうしてなんだろう? 自分は こんなに綺麗な盆栽を作ったのに。
90 :
のら猫 :02/12/30 21:41 ID:???
モララーは思い切って モナーに聞いてみました。 あのぅ モナーさん、審査員の方たちは、モナーさんの作品を 何と評価されてましたか? 荒削りで 技術も未熟だが、新鮮な造詣と 生き生きとした躍動感に満ちている…そうです。 はぁ、そうですか…。それで 一体どうやってあの盆栽を作られたんですか? …と、言われても 特別何をしたという訳でもありませんよ。水を欠かさず 適度に肥料を与え 虫が付かないようにして…、本当にただ それだけです。 お恥ずかしい話ですが…私もそうやって育てたつもりなんです。私たちの2つの盆栽は 何がそんなに違ったんでしょうか?
91 :
のら猫 :02/12/30 21:43 ID:???
う〜ん、私はただ この木の育ちたいように育てたんですよ。 もちろん、この木にとって悪い枝だけは 切ったりもしましたけど。 * ∧_∧ どう育つかは この盆栽自身に任せたんです。それが一番自然な ** ( ´∀`) 姿のような気がしましてね。 *** ⊂ し ) ほら、ココのこの枝。何だか不揃いでしょ? 私も切ろうかどうか ‖ く く く 迷ったんです。でも、切るのは この枝が充分に伸びてからでも 二/ (_(_) 遅くないと思いましてね。 毎日盆栽を見ていると、あれやこれやと剪定したくなるんですが、そんな風に 私の思うように伸びないからと、毎日うるさく伸びた枝や葉を切り取られていたら、この 盆栽だって 自分から枝や葉を伸ばすのが嫌になるでしょう? 元々、木は自然に 自分で自分を立派にしようって気持ちで枝を伸ばす。それが良い枝になるかどうかは、 時間が立たなければ分からない事も多いし、ましてや 我々育てる側の考えだけで その枝の良し悪しを さっさと決め付けて良いものでもないと、私は思うのですよ…。
92 :
のら猫 :02/12/30 21:45 ID:???
ソウダッタノカ… 実は先ほど、綺麗に手入れされているが、私の盆栽には生気がないと、 ∧_∧ 多くの審査員に言われました。とてもよく出来た「造り物」のようだと…。 ( ´A`; ) …そうですか。私の盆栽は きっと自分で伸びようとする気持ちを失くして し し ) しまっていたのですね。 く く く 私が自分勝手に、この木を自分がいいと思う姿形に押し込めようとしたせいで、 (_(_) 自分が持っている自然な生きる力を、この木は失なってしまったのでしょうねぇ…。
93 :
のら猫 :02/12/30 21:48 ID:???
モララーさん、生き物を育てるというのは難しいものですな。 まったくです。自分が世話を焼いてやらないと…とか、この木を立派に育てたい…とか、 そう思うあまりに、ついつい自分の思う通りに枝を出す事だけを 木に求めてしまって。 一生懸命過ぎるっていうのが、却ってイカンのかも知れませんなぁ。 いや、今日は何故か、何かとても素晴らしい事を学んだような気がしますよ。 まず、この木の力を信じて その成長を見守ってやるぐらいの気持ちでないと、 ダメなのですね。 えぇ、そうですね。成長するにも、結果が出るにも、時間ってものが必要ですからね…。
94 :
のら猫 :02/12/30 21:50 ID:???
(ヽ_/) 『 ねぇあなた。最近ウチの子 "‘A‘ ;ミ ∩ ∩ と(┴┴ つ 元気がないみたいなの。 ( ・A・) |__.i ( ) (__.(_) どうしてかしら…。』 U~.U 〜〜おしまい 〜〜
95 :
nora :02/12/30 22:32 ID:???
何だか唐突に終わってしまう話になってしまいました。最初はもっとマルモナーとママとの 会話をたくさん書くつもりでしたが、読んで頂いたどなたにも、盆栽育てが子育てを暗示 している事はお分かり頂けると思い、割愛しました。最初は子供がグレてしまう所まで 構想が膨らんだんですが、そうなると、あまりに“のほほん”な話でなくなるのでやめました。 原案は若い頃に書いたので、両親や社会に対する不満に終始した内容でしたが、自分も 今は いい年になって、親の気持ちや立場というものも分かる年代になりました。本心では もっと伸び伸びと子供を育てたいのに、否応なく世間の情勢に飲み込まれざるを得ないという、 現代のお母さんの苦悩みたいな所は、もう少し書きたかったですかね。
スーパーに行けば、形の揃ったきれいな野菜ばかりが並んでいます。ファスト・フード店に行けば、 マニュアルどおりの笑顔で、店員が微笑みかけます。あるいは自分も、理想の人間という名の元に マニュアルに沿って大量生産された「良い子」のうちの1人だったのかも知れませんが…。 今、自分らしさを見つけられずに苦しむ人がこんなに多いのも、実はこの話に出て来るお母さん みたいな親御さんに育てられて来た影響もあるのかも? なんて事も考えたりします。 子供の居ない私の話などに説得力などないかも知れませんが、今 子育てに悩んだり、疲れている お母さま方には、この話に出てくるモナーさんの“のほほん盆栽育て”を思い出し、心に余裕を持って 毎日の子育てに望んで頂ければと 心からそう望む気持ちでいっぱいです。 ( …私自身も、いわゆる機能不全家庭に育った者なので )
97 :
のら猫 :03/01/01 03:03 ID:???
のほダメ板の皆様、新年明けましておめでとうございまつ。 本年も“のほほん”をモットーにぼちぼちと生きていきます。 どうぞ、今年もよろしく おながいします。
『 男らしい男 と 女らしい女 』 ((( ))) 俺は男だ。男は強くないといけない。将来家族を守ってやらねばならんからだ。 ( ´ー`) 厳しい社会では、少々のことでは傷付かない強い心が必要なのだ。 ( ♂ ) 男は他人に弱みを見せてはいけない。弱音を吐いてはいけない。 | | | 泣いてはいけない。誰かに頼ってはいけない。 (__)_) 何でも自分一人で出来なければいけない。
99 :
のら猫 :03/01/01 16:58 ID:???
人間は みんなホントは弱いのに、男の子は小さな頃から男らしくないと、親から 友達から 世間から、一斉に責められ笑われる。だから男はだんだん、自分の気持ちを隠そうとする。 そうやって 自分の正直な気持ちを隠し通しているうちに、男は自分が今 何を感じているか すらも自分で気付けなくなってくる。自分の気持ちに無頓着だから、他人の気持ちにも次第に 無頓着になる。そして男はいつも「男らしく」生きねばならないという その心苦しさを、 どこでどうやって発散させるかを考えるようになる。 それを上手に発散できない人は、自分より弱い誰かを見つけて、その弱さを馬鹿にしたり 責めたりするかも知れない。
100 :
のら猫 :03/01/01 17:05 ID:???
「男は強くないといけない」 それが間違ってるとは居えない。みんな子供の頃から そう言われて大人になった。 それが「立派な男の子を育てるマニュアル」だから。 でも ―― . ((( ))) (´ー` ) 強いって事と、強がって生きる事とは、全然違う事なのになぁ…。 . ( ♂ ) ただひたすら 自分の弱さを隠したり、我慢したりするのは、 | | | 本当の強さとは 少し違うと思わない? (_(._)
101 :
のら猫 :03/01/01 17:10 ID:???
.'⌒⌒丶 ′从 从) 私は女。女は従順でないといけない。強さが男の持つべきものならば、 ヽゝ゚ ‐゚ν 優しさや従順さこそが、女が女らしいと認められる条件と教えられたから。 ⊂| | ♀| |つ 女は可愛く綺麗でないといけない。勤めてしとやかに振る舞って、 /____ゝ 親や男に口答えするような 生意気な女になってはいけない。 (_)_) そうゆう風に出来て初めて、女は周りから女らしいと言われるから。
102 :
のら猫 :03/01/01 17:14 ID:???
人間には 良い感情も悪い感情も その両方が必要なのに、女の子は 自分の気持ちを 素直に表現する事は罪だと教え込まれる。何を言われても 笑顔で我慢するようになる。 生意気な女にならないように。そうやって 自分の正直な気持ちを隠し通しているうちに、 女は時に 自分が抜群の演技派女優みたいに感じてしまう。自分の心の中の本当の気持ちと、 言葉や表情で他人に見せるものが ひどく矛盾していて。それが偽善的で、時折 耐えがたく 感じてしまう。そして女はいつも「女らしく」生きなければっていう その心苦しさを、 どこでどうやって発散するかを考えるようになる。 それを上手に発散できない人は、そういう自分を責め続けて、自分や自分の人生に 疲れ果ててしまうかも知れない。
103 :
のら猫 :03/01/01 17:20 ID:???
「女は従順でないといけない」 それが間違ってるとは言えない。みんな子供の頃から そう言われて大人になった。 それが「可愛い女を育てるマニュアル」だから。 でも ―― .'⌒⌒丶 ′从 从) 従順って事と、従順そうに振舞う事とは、 ヽゝ゚ ‐゚ν 全然違う気がするなぁ…。自分の正直な気持ちを ⊂| | ♀| |つ 押し殺してまで、親や 上司や 彼氏の言いなりに /____ゝ なるのは、本当の従順さじゃないと思わない? (_)_)
104 :
のら猫 :03/01/01 17:24 ID:???
ところで… “のほダメ”な 僕らを責める人たちは、きっと今まで 一生懸命頑張って来た人。そして今も 一生懸命頑張ってる人じゃないかな。弱音を吐かずに頑張って来た人だからこそ、自分の弱さを 誰かに受け止めて貰っている人や、自分でその弱さを受け入れる事が出来ている人が、 心の奥では羨ましい( …んじゃないかな?)。 ま、頑張ってる人ほど 僕らが羨ましいなんて そんな事 認められないでしょうけどね。 頑張ってる人達に、頑張らなくていいとか、頑張るのが馬鹿馬鹿しいとか言うのは間違ってますね。 それは、その人の立っている足元を崩すようなものです。だから言いません。今の世の中、 頑張ってる人に「そんな生き方楽しいか?」なんて、そう思ったとしても 決してそれを口にする事は 出来ません。それは王様は裸だと叫ぶのと同じです。(裸の王様の話はご存知ですよね?) 誰もが、今の世界は何かが少しだけ歪んでいると知っているのです。分かっているのです。 でもその矛盾を受け入れて生きている人が ほとんどなのですもんね。
105 :
のら猫 :03/01/01 17:29 ID:???
でも、この時代 この世の中で、敢えて頑張らない生き方を選ぶ事は、もしかしたら 頑張って生きる事を選ぶよりも 勇気の要る事かも知れないとも思います。生き方は違っても、 考え方や心情が違っても、ケンカしないでお互いの違いを認め合える人を見つける事は、 きっと出来ると思います。 今、苦しい気持ちを我慢して 走り続けている人が疲れた時、一服のお茶になれるような人。 そしてこの板で そんな一服のお茶みたいなお話を書ける人。それを目指して、今年も のらは 堂々と(でもコソーリと)“のほダメ”宣言です。 (^o^)
106 :
のら猫 :03/01/03 01:43 ID:???
ところで、
>>12 さんは 元気にしてるのかなぁ?
詳しくお話聞けなかったけど、仕事がうまく行っているとイイなぁ。
107 :
のら猫 :03/01/05 17:47 ID:ZflgX/uT
孤独の王様 ここが自分の居場所 もうこれ以上 誰にも傷つけられないように もうこれ以上 誰も傷つけぬように 私は絶望というレンガと 嘆きというセメントで 高い壁を築く 誰にも入って来れない高い壁を… その壁はあまりに高くて その壁はあまりに分厚くて 気付いた時には もう誰にも越えられない城壁になった 今 私は震えている 自分が築いた壁の中で 一人ぼっちで震えている 孤独こそが 安らぎだと信じていた 何も求めなければ 何も失わないで済むと信じていた この世で一番寂しい事は 大勢の人の中で「一人ぼっち」を感じる事だから そう信じて立てこもった孤独の要塞の中 その壁の高さに震えている 今 私は震えながら 何かを待っている わずかに動く心と手のひらで 闇の中を手探りしながら 私は今もここに居る けれど このわずかに伸ばしたわたしの手に 触れてくれる人を 探している 私が本当に欲しかったのは こんな孤独だった訳ではないと それを認める勇気だけが 立ち上がる為の私の武器
今夜から また何か書きたいと思いまつ。 今度はAAは 挿絵程度で ほとんど使わないと思いまつ。 自分が書きなぐった文章の中から 拾い集めた「どうしようもない自分」を 隠さず晒しだしながら 今の自分を見つめて生きたい。 例え笑われても ありのままの自分を 受け止めて生きる為に。
109 :
のら猫 :03/01/05 22:42 ID:???
〜〜 おっちゃんとさかな釣り 〜〜 そのおっちゃんと初めて出逢ったのは、俺がお気に入りにしてる 街中にある とても小さな公園の 砂場の前のベンチだった。 近くに大きな道の無いせいか、ここは昼間でもとても静かだ。 時折 犬の散歩の人が訪れるくらいで、平日の昼間は誰も居ない。 そこはまるで どこへも行く場所が無い俺の 貸切の場所みたいだった。 おっちゃんの年齢は…あれっ? 知らないな。とうとう最後まで年齢は 聞かず仕舞いだったな。そりゃそうか。だって俺はあのおっちゃんの名前も 住所も知らないんだから。でも、それはお互い様だった。俺は彼を“おっちゃん” とだけ呼び、おっちゃんは俺を“坊主”とだけ呼んでいたんだから。 ―― これは、そんなお互いに何の接点も無かったはずの2人が、出逢って 別れるまでの たった10日間の、短くて、でも深い触れ合いの話なんだ……。
110 :
のら猫 :03/01/05 22:44 ID:???
最初の会話は 実にそっけなかった。見ず知らずの人間に 愛想を振り撒けるほど その時の俺は心穏やかではなかったし、見ず知らずの人間に いきなり心を開いて 身の上話をするなんて事も それは子供向けのお伽話の中だけの事だから。 『 坊主、ここで何してんの? 』 「 あぁ?( 何だ、このオサーン?)」 『 隣、空いてるか?』 「 あ、あぁ。( ンだよぉ、あの向かいのベンチだって空いてるだろうによぉ)」 『 ヨッコラショッート。あぁ〜、良い天気だなぁ。』 ( …ウゼェ、このオヤジ。何だ、自衛隊員の勧誘か何かかよ? ) 『 …で? 何してんのさ? 』 「 ………。」 『 アハハ、言いたくなけりゃ黙ってりゃいいさ。そうだよなぁ、俺だって聞かれたくねぇわな。』
111 :
のら猫 :03/01/05 22:45 ID:???
お前こそ、いい年こいて こんな平日の昼間に何やってんだ…とは、思ったが、ケンカになっても 腕力にはとことん自信がない俺は、ただ黙ってその場を後にした。おっちゃんも黙って俺を見送った。 人と会話するなんて面倒臭い。お互いに見栄の張り合い、腹の探り合いみたいな会話は、特にだ。 同情されるのも嫌だし、説教されるのも御免だ。自分は偉くて、正しくて、優しい人間だと そう思い込んでいる奴の、心の込もったアドバイスを聞かされる事ほど 俺を不快にさせるものはなかった。 その時の俺も、どうせ自分の身の上を話せば、そんな風な事を聞かされるに違いないと思ってたんだ。 ま、とにかく、それがドラマチックでも何でもない、おっちゃんと俺との 最初の出逢いだった。
田舎に住みたい。ひっそりと暮したい。 でも、田舎に住んだら やっぱり都会の便利な暮らしが 恋しくなるのかなぁ。どこに居ても どこで暮しても 僕が僕である限り 一人ぼっちが続くのかなぁ……。 ;;⌒ 、 _,,,...:-‐‐=-..,,,_ (;;; ,,;; ヽ、 ,r'":: :: ::\,,....., ;;⌒ 、 (_,,, ;;ノ ,,r'":: :: :... ::: . ::; :::.`'::.、 (;;; ,,;; ヽ、 ,:r'::: :: .::: :: :: :; ::: .:: `':.、 (_,,, ;;ノ ,r'":::.. ..:: ..:::. .... : :: :; :: ::. ::`'::、_ ,r'":::: ...::: :...::: :: ;,,, - '''' ''':‐-,, ,, ::. ::`'::、_ __,, - ''"" ,r'"...::::.. ......::::: キョウ ハ ココマデネ " ''''‐- ,..,,,... __,, -‐- ,... .-‐‐''''" ,r'":::,,,,,, :::::......:::::: ... _,, - ''" ""'''"" `'' -,.. -‐‐‐-,..,,. ::::,,,::;; ∧ ∧ ::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;::;;;;::::,:::::;;;;;::;;; :::,,::::::: ::::; ;;;;:::::::;;; :::,,:::::::::::::;;,,, ...:::::;;:::::::::::; ( ) ;;;,::::::::::::::::::::://::::,,;;;;:::::::::::;;;;:::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;::;;;;:::;;::;::::://:::::::.:::.. ::::;;; :::,,::::::: ::: ./ | .:; ;;;;:: :::::::::: //...::::.::::;;;;:;;;;;,:;;;;;::;;;;;;;;;;:::::::::: :::::::: ;;;;;;;;;;;; :::://:;::::::::::;::: WWWwwwjij, (___/,.、,、,,,vWWwjjwvjiiijwwiijijyyywWwWWjjwv,,.、,、,,,jiiijwwiijijyyviiijy ',',',',',',',',',',',',',', / ',',',',',',',',',',',',',',',',',','',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',',','',',',',',',',',',',',',',',',','','
田舎≠静かな暮し
115 :
のら猫 :03/01/06 19:40 ID:???
>>114 さん
仰る通り。返す言葉もない…。(トホホ…)
自分の心が静かなら、結局はどこに居ようが、静かな暮らしは出来るんですよねぇ。
次におっちゃんが現れたのは、それから2日後だった。予備校を親に内緒でサボって、昼から近くの 一人暮らしの友人の家に転がり込み、そのまま夕方までゲームに没頭。そんな毎日に、俺は自分でも 飽き飽きしていた。でも、休学中の大学に戻る気にはなれなかった。戻らなければと思えば思うほど 何だか気持ちが萎えてしまう。俺は自分を持て余していた。 とにかく、平日の午前中 俺には何処にも居場所が無かった。そしてこの公園のベンチだけが、俺が誰にも 気兼ねせずに居られる唯一の場所だった。それを邪魔しに来るおっちゃんを、俺が快く思うはずも無かった。 その日も、おっちゃんは昨日と同じ事を俺に尋ねた。『 よぉ、ここ空いてるか?』と。俺が何も言わないのを 同意したと勝手に解釈して、おっちゃんは俺の隣に座る。3人座れるベンチに、2人は真ん中を空けて両端に座る。 俺はもう とことんこのオサーンを無視する気でいた。何かややこしい事を言い出したら走って逃げて、もうこの公園 には来ないで置こう…などと考えていた。 おっちゃんは そんな俺の気持ちを知ってか知らずか、しばらく無言で居心地悪そうに体をモゾモゾさせていた。 それから おもむろに聞きもしない自分語りを始めたんだ。
117 :
のら猫 :03/01/06 19:47 ID:???
『 おっちゃんなぁ、去年の春に仕事なくなってしもうてな。リストラじゃなくてな、自分で辞めたんよ。まぁ、その 色々とあってなぁ。あそこの道を背中丸めて歩いてる人達な、あれ、どんな人達か知ってるか? この先の道 を左に曲がった所に、職業安定所ってのがあるんよ。今はハローワークって言うらしいけどな。この時間に駅とは 反対の道をあっちへ歩いてく人のほとんどは、みな仕事がない人ばっかりさね。』 おっちゃんの問いかけには答えなかったが、その事は俺も知っていた。あるいは 俺がこの公園を心地いいと 感じる理由の一つに、そういう人たちを横目にのんびりしてる自分に、屈折した優越感を感じられたからかも 知れない。もちろんこれは、今思えば…の話だけれど。 仕事といえば短期のバイトぐらいしか やった事がなかった。それも2日で辞めてしまった事だってある。そんな 俺が、仕事を求めて必死な人達に 何の優越感かと誰もが思うだろう。でも確かに、その時の俺は何となく、その 職安に向かう人たちの列を ボーッと見てるのが心地よかった。言葉にすれば「 みんな大変だねぇ」とか「 ダメな 奴は何も俺だけじゃないんだな」とか、そういうシニカルな感情だったと思う。
118 :
のら猫 :03/01/06 19:50 ID:???
おっちゃんの問わず語りはなおも続いた。俺は形だけでも無視を決め込めるつもりで、カバンの中の参考書を 乱暴に開いて、そこに目を落としていた。でも途中からは、参考書の文字など読んでいなかった。目も合わせない ままで、おっちゃんの話に聞き入っていた。 『 …もう仕事ないまま、10ヶ月にもなっちゃったよ。いやぁ、ホント 恥ずかしい話だよな。嫁さんも最近は 呆れ返って口利いてくれないしさ。坊主ぐらいの息子が一人居るんだけどさ、目も合わしてくれないんだよな。 きっと馬鹿にしてるのかも知れないなぁ。今まで偉そうに言ってた親父が、仕事もせずに職安通いだもんなぁ。 社会人で働かん奴は糞と同じだ。だから学生で勉強せん奴も糞だ!ってさぁ、そう言い続けてきたんだよね、 息子にはさ。息子も ざまあ見ろって、心の中でワシを笑ってるのかもなぁ…。』
119 :
のら猫 :03/01/06 19:54 ID:???
( ふーん、そうか。あんたも大変だね。でも何で俺にそんな事話すのさ。恥かしい事なら黙ってりゃいいのに。 誰かに聞いて欲しかったのか。なら、他の人にしてくれよ。)と、そんな風に思った。相変わらず思った事を口に する事は なかなか出来ない俺だった。プライドと信念の固まりだったオサーンが、仕事をなくした途端に 見るも哀れな 人間に変わっちまう。そうさ、偉そうにしてる奴だって自分の居場所をなくせば、ただのちっぽけな人間さ。 そう、だから俺がおっちゃんの問わず語りに答えたのは、同情心じゃなくて 自分を馬鹿にしたり、見下した眼で 俺に やいやいと言う奴等と同じだったおっちゃんが、こうして凹んでいるのが、ちょっと小気味良かったからだ。 俺は自分を正当化したかった。怠けてる俺、やる気の無い俺、どうしようもない俺を正当化するには、頑張ってる 奴等を こっちからも馬鹿にするしかなかった。 そうやって、親や社会や制度やらに 理屈っぽい不満を 日々並べ立ててさえいれば、少なくとも俺はダメな自分と 正面から向き合う事からは 逃げていられたんだよな。
120 :
のら猫 :03/01/06 19:59 ID:???
メシ落ち。今日は久々に酢牡蛎を食べよ。398円もした。 もし、これで腹壊したら、泣くに泣けんなぁ(藁 ま、食ってみないと分からんか。
「 どこの男親も、似たようなもんでしょ。」 『 そうかなぁ。坊主んとこの親父さんはどうなんだい?』 「 どうって…。まぁ、さっきのおっちゃんの話と同じような感じだけど。」 『 親父さんとは、何か話したりするのかい?』 「 …いや。全然。認めたくないんじゃない? 自分の息子がこんなダメ人間だって。口も利かないよ。」 何か気の効いた厭味でも言うつもりだったのに、俺の口から出た言葉は、意外にも おっちゃんに同情的 な言葉だった。人間は時々、自分の頭で考えている事とは 違う言葉を吐くものらしい。それよりも、俺は さっきの自分の発言に しまった!と思っていた。自分からダメ人間だと告白する必要など無かったはずなのに。 でも、おっちゃんはそんな俺の気持ちには気付いてないように、しきりに そうか、そうだよなぁと、呟いて いた。そしておっちゃんは、それからぽつぽつと自分がやってきた仕事に話を始めた。意外にもそれは、俺が 高校生の頃に 密かになりたいと思っていた職業だった。俺はでっかいビルを建てる人になりたかったんだ。
122 :
のら猫 :03/01/06 21:41 ID:???
はっきり言って、おっちゃんは話すのが下手だった。時々言葉に詰まりながら、長々と話したおっちゃんの過去 を俺的に要約すれば こうだ。おっちゃんは高卒で、工業高校の建築科を卒業した。東京の建設会社に就職して、 設計一筋で長く働いたが、これと言った業績には結びつかず、長引く建設業界の不況の煽りで、5年ほど前に 営業課に転属させられた。営業は全くの素人同然で、ますます自分に自信を失い、自分より若い同僚達の中、 おっちゃんはしだいに孤立していった。 それでも 家族を養うために、おっちゃんは歯を食いしばって頑張ったのだそうだ。会社の経営が悪化する中、 おっちゃんの会社にも、リストラの嵐が吹き荒れた。みんな次は自分の番ではないかと、内心ではビクビクしながら 仕事をしていたそうだ。おっちゃんも当然そう思ったそうだ。そして、会社が募集した「自主退社」に 自ら 応募して、僅かばかりの退職金の上乗せで 20年近く働いた会社を去年の春に辞めた。
123 :
のら猫 :03/01/06 21:44 ID:???
ひと通り 自分の事を話し終えると、おっちゃんは急に気恥ずかしくなったのか、ごめんな坊主、つまんない話を 聞かせてしまったと、しきりに俺に謝った。いいよ、おっちゃん。俺はあんたに謝られるような人間じゃないから。 何の夢もないまま 普通高校に進学し、ベルトコンベア式に大学へ。しかも それは第一志望におっこちた末の、 滑り止めの第二志望の大学。大学受験の頃には、何故か建築家になる夢は すっかり諦めていた。 今思えば、自分から何かを自主的にやるような、能動的な人間ではなかった。親や先生の言いつけは良く守った。 それで向こうも満足していたし。子供は親や先生が満足してくれるのが嬉しいから勉強するって所があるし。以前、 どこかの偉い人が言っていた。最近の若者は“パソコン人間”だと。実に優秀な頭脳を持ちながら、自分では動かない、 動けない。誰かに命令されて「Enter」を押されるのを、ただ待っているのだと。小さな頃から親や先生の 言い付けを、素直に守って実行してきた、真面目な子供に多いらしい。あぁ、俺もそうかもって、思ったな。
124 :
のら猫 :03/01/06 21:49 ID:???
当時の俺からすれば、あくせくと働いてる奴は、未だにそんな親や先生の洗脳から 目が醒めない奴に見えた。 親や先生が、会社の上司に代わっただけ。自分でそうと気付かずに、踊らされてる哀れな奴等。誰かの意思を 自分の意志だと信じ込まされ、家庭のため、社会の為に、働いて働いて働いて、疲れ果てて死んで行く。実際は そんな訳でもないのに、少なくとも俺には、そう思えたんだよ。人生って虚しいなって、そういう感想しか 持てない若者だったんだ。もちろん、一番の問題は、そうやって皮肉な目で社会を批判しているくせに、 自分では何がしたいのかも分からず、ただ毎日を無為に過ごしている自分にあった事は、疑うべくも無い。 モラトリアムとか、ピーターパン・シンドロームとか言われて、自己啓発の本を 貪り読んだりもした。こんな自分を何とか 変えたかったけど無駄だった。酒に酔うように その時だけはやる気が出たが、その酔いが醒めると全てが元の まんまで、余計に虚しくなった。当時の俺の偽らざる心境「 万策尽きた。もう、どうにでもなれ。」
125 :
のら猫 :03/01/06 21:53 ID:???
続きはまた明日。文字ばっかりでスマソ。
(・∀・)イイ!
>>126 さん
ありがとです。何が(どこが)イイ!と思って下さったのか分からんですが、
そう思って頂ける事、そして、それを書いて頂ける事は、トテーモ嬉しいでつ。
今日は大事な所用で、夜 書きコ出来ないかも知れないので、早めに起きて、
また少しだけ うpしときまつ。
128 :
のら猫 :03/01/07 07:08 ID:???
「 おっちゃんはさぁ、次はどんな仕事がしたいの?」 正直それは、特に聞きたい話ではなかった。沈黙が続くと、次におっちゃんが自分の身の上を聞いて来そうで 怖かったのだ。それほどまでに、その時の俺は 俺自身の身の上を、心の奥では 恥ずかしく思っていたんだろう。 恥かしくて、恥かし過ぎて、だから…… 平気な振りをしていた。 『 今までは設計の仕事探してきたんよ。でもさ、最近はCADってぇの? あれ使えんとダメなんだわ。』 「 あー、キャドっていうんだよ、それ。パソコンの学校に通って習えばいいじゃんか。」 『 そうなんだけど、退職金のほとんどをさぁ、家のローンの前倒しで使っちまってさ。嫁さんのパート代を使う訳にも 行かなくて…。』 「 子供は? 非常事態なんだし、子供にバイトさせれば?」
129 :
のら猫 :03/01/07 07:10 ID:???
…って、お前が言うなよ。言いながら自分でそう思った。そうだ。うちだって生活はカツカツだ。なのに、 俺はバイトもせず、しかも大学を休学した上に、両親に無理やり勧められた予備校もサボってる始末。 晩飯を食い終わって、俺が2階の自室に戻った後、両親は良く ダイニングで口喧嘩をしていた。喧嘩の訳は いつも決まって金だった。そんなに金がないんなら、大学なんて辞めてやるのに。予備校だって辞めてやるのに。 不遜に聞えるかも知れないが、両親がそうしてくれと言ったら 俺は一も二もなく同意してただろう。いや、 むしろそう言って欲しかった気がする。なのに、どんなに喧嘩しても 両親は大学を辞めろと俺に言わなかった。 何だか自分のせいで 俺の家庭の全てが壊れていく気がして、居たたまれなかった。 何故こんな俺に、両親は夢を見れるんだ?
130 :
のら猫 :03/01/07 07:11 ID:???
『 子供を働かせるって、それは…出来ねえなぁ。子供はさ、美術系の大学行っててよ。毎日すげえ量の課題が あるらしいし。せめてさ、こんなダメ親父でも、子供の夢を奪うような事は したくねえんだよね…。』 「 …………。」 切なかった。何も言わない俺の親父の代わりに、おっちゃんが“親の気持ち”ってのを話してくれた気がした。 どうにもこうにも切なくなって、何だか また責められてるような気がして、俺はそそくさと席を立った。帰り際、 おっちゃんは俺に また来るのかい? と聞いた。もう来たくないと思っていたのに、俺は「 あ、あぁ。」と 頷いた。何せ、おっちゃんに こんな風に言われると、もう尻尾を巻いて逃げ出す事しか、俺には出来なかった。 どうしてまた来ると、俺は答えたんだろう。自分が一番見たくない物を おっちゃんに見せられたのに。それとも やっぱり、俺は誰かに 今の自分を責めて欲しかったのか? 今思い返してみても、この時の自分の気持ちは 良く分からないままだ。
131 :
のら猫 :03/01/07 07:13 ID:???
それから2日間、俺はまたあの公園に行こうか行くまいかと迷った。でも結局、3日後に行った。行ったら おっちゃんはその日は来なかった。逢えなくてほっとしたような、残念なような不思議な気持ちだった。ただ、 人を待つって事自体が 随分と久しぶりだなぁと思った記憶が残っている。 おっちゃんが現れたのは、次の日だった。おっちゃんに逢えなかった日の夜、俺は部屋で色んな事を考えた。 色々とおっちゃんに聞きたいことが頭に浮かんできて、自分でも可笑しかった。可笑しかったというのは、 それまでの俺のスタンスが“他人事には不干渉”だったからだ。まぁ、自分の事でさえ どうでもいいやと思ってる ような人間だったから、当たり前といえば当たり前だが。 そういう自分が、その日は 初めて自分から おっちゃんに挨拶した。そして、自分の事も少しだけだけど おっちゃんに話した。情けない事に、まだ俺は自分の事を全部 おっちゃんに話す勇気がなかった。
132 :
のら猫 :03/01/07 23:26 ID:???
『 いやぁ、参った。実はさ、ワシ、まーた面接落ちちゃったんだよ。』 「 そうなの。落ちたの何回目? あ、ごめん。聞いちゃ失礼だったか。」 『 いやいや構わんよ。聞いて驚くな、7回目だ。ラッキー7で いけるかと思ったんだけどな、ダハハ!』 「 よく笑ってられるね?」 『 笑うしかあんめぇよ。ま、慣れだ、慣れ。』 「 アハ、あんまり慣れたくないね。」 会話しながら、かすかに笑ってる自分がいた。どうしてだろう、この人は何だか俺を安心させる。もちろん、 おっちゃんも俺と同じ“ダメ人間”と、世間から見られるだろう存在だという事もあるけれど、何だかそれだけ ではない気がした。その時の俺には分からなかったが、おっちゃんは俺のように力んでなかった。ダメな自分を、 開き直って笑えるというか、そう言う所が 自分とは違っていた。そう言えば、おっちゃんは こうも言っていた。 「 苦笑いも笑いのうちだ。笑えるときは笑うに限る。」と。
133 :
のら猫 :03/01/07 23:29 ID:???
その日は、それ以上おっちゃんの就職の話はせずに、結構たわいもない話をした。俺が色々聞きたかった事も、 2つ3つぐらいは聞く事が出来た。俺はおっちゃんの息子の事が聞いてみたかったんだ。何だか俺と似てるんじゃ ないかって思っていたから。それは図星で、割合 内向的な性格とか、インドア派な所とか( つまり、家でゲームとか ばっかやってる )親近感みたいなものを 俺はおっちゃんの息子に感じた。 おっちゃんは、結構子供の事で悩んでいるみたいだった。おっちゃんが ぼそっと呟いた一言が、俺には今でも 忘れられない。 『 おっちゃんなぁ、息子の考えてる事が分からんのよ。だから、何を話していいか、分からんのよね…。』 あの時は何も言えなかったけど…。おっちゃん、子供だって親の考えてる事、分からんのよ。特に俺みたく ダメな子供ほど、親が自分をどう思っているかが不安でさ。親子なのに お互いが思ってる事が見えないって、 結構辛いよね。親も辛いけど 子供だって辛いよ。いや、きっと親子だからこそ 変に照れくさくて、そんな風に なってしまうのかな。おっちゃんの その言葉、そのまんま息子さんに伝えてみれば 良かったのかもね…。
134 :
のら猫 :03/01/07 23:41 ID:???
オヤスミ ___∧ ∧ / ,( ゚Д゚) (____/つ))_))  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 今日は もうねりゅ。また明日ね。
135 :
山崎渉 :03/01/08 05:35 ID:???
(^^)
136 :
のほほん名無しさん :03/01/08 18:18 ID:R/yaZqz0
保全
137 :
のら猫 :03/01/08 19:37 ID:???
>>136 さん
おろろ、保全なんて してもらいましターヨ。
ありがとさんでつ。自分以外に、このスレを保全しようとしてくれる人が
居たとは…。( ´Д⊂ オロロ〜ン、ウ、ウレスイ…
138 :
のら猫 :03/01/08 19:59 ID:???
その次に おっちゃんと逢ったのは、それから2日後だ。 本当は暇を持て余しているくせに、俺はわざと忙しいような振りをして、次に公園に来れるのは あさってだと、 おっちゃんに答えたから。公園に行かなかった日、つまり昨日、俺はかなり久しぶりに予備校に顔を出した。 俺が居ても居なくても、進んで行く授業。俺が来ても来なくても、いつもと変わらない連中。元々 ここで友達を 作ろうとか、そんな事は考えもしなかった。面白い事に、こんな狭い予備校って世界の中でも、ちゃんと自然に グループが出来上がる。現役高校生、ダブリ、浪人、ほとんどの連中が、それぞれの枠の中で、またそれぞれに 自分と気の合う連中同士で つるみ出す。俺は一人。一人ぼっち。それが俺なんだと 信じ込んでいた。 忌々しかったのは、講師の一人が俺を覚えていた事だった。俺を見るなり、最近どうした? と、聞いてきた。 丁寧に嘘を並べて答えながら、どうか講師先生、俺の事は忘れてください。俺には あなたに存在を覚えて貰う 価値すらもありませんから、と 考えていた。誰かが自分を覚えていてくれる、心配してくれるってのは、本当は 喜ぶべき事なんだ。それは分かる。分かるけど…苦痛だったよ。
139 :
のら猫 :03/01/08 20:02 ID:???
おっちゃんから驚くべき情報がもたらされたのは、その4回目に逢った時だ。おっちゃんは今まで、何気に 自分の息子の自慢話を 会話に織り交ぜていた。何処の親も そんな感じだろうから、俺も別段 気にとめなかった。 ところが、俺が息子さんと同じく 好きなゲームの話をおっちゃんとしていた時。 『 あいつ( おっちゃんの息子 )さぁ、何が気に食わないのか 分かんないけど…、大学辞めて働きたいって、 こないだ女房に話したらしいんだな…。』 「 …そうなの?」 『 うん。でさ、ひょっとして 俺の仕事が見つからないせいかもって思ってさ。子供にそんな気を使わせてるのか って 気になって、息子に聞いてみたんだよー。』 「 うん、そしたら? 息子さんは何て?」 『 …うん。息子の言うには、大学辞めたいのと、俺の仕事の事は関係ないって。女房と二人で しつこく 聞いたんだけど、関係ないって。』 「 ……そう。」 『 じゃあ、どうして辞めるんだって思うだろ? 聞くよな、普通? その…辞めたい理由ってのをさ。』
140 :
のら猫 :03/01/08 20:05 ID:???
「 うん…まぁ、普通は聞くよね。」 『 大学言ってる意味が 分からねぇんだと。だから辞めたいんだとさ。ずっと一人で悩んでたらしい。 なぁ…どう思うよ? 』 どうもこうもなかった。痛いぐらいその気持ち、その辛さ、苦しさ、もやもやした気持ちが 分かった俺だった。 で、柄にもなく 俺はおっちゃんの息子に“感情移入”ってやつをしてしまった訳で。今現在 休学中だって事実を、 “俺も昔はそう思った事がある”って話にして、俺はかなり必死に、おっちゃんの息子の気持ちを代弁してやった。 残念ながら、俺とおっちゃんの想いは、平行線を辿るばかりだった。当たり前だ。人間 立場が違えば、言う事 だって、考える事だって変わるんだから。おっちゃんはあくまで 親の立場から物を言ったし、俺は息子さん(自分) の立場から、その もやもやした気持ちを理解して貰える事を、おっちゃんに求めていた。 話していて、気持ちが通じないと、俺は段々とイライラした気持ちになってきた。自分でも分からない気持ちを、 どうして分かるように説明しろと俺に言うのか? 分からないから苦しいのに。苦しい事を分かって欲しいのに…。
↑ 大学言ってる → 大学行ってる でつ。恥かすい…。
142 :
のら猫 :03/01/08 22:07 ID:???
おっちゃんが俺の本当の親父なら、たぶん本当に 喧嘩腰の言い合いになってたかも知れない。というか、俺の親父 とは、そういう喧嘩すら出来なかった。だから、俺もたぶん その時のおっちゃんを“仮想 自分の親父”に 見立てて いたんだろう。そしておっちゃんも たぶん…。 そんな訳で、はっきり言って その日の別れ際は、おっちゃんも俺も 相当気分が悪かった。いつもの悪い癖で、 俺は家に帰り着いた頃には「 あんたなんかに俺らの気持ちが分かるか!」って、お決まりの一人台詞を吐いて部屋に 閉じこもった。結局おっちゃんも 俺らの親父と同じなのだ。自分の立場とか、苦労とか、注いできた愛情とかを盾に して、俺たち子供に 自分らの思った通りに踊るよう 指図するんだ。もういい、知らん! 二度と逢わん! そう思って、 その日は飯も食わずにふて寝した。 でも、次の日に目が醒めると、俺はもう既に かなり気まずい気分だった。考えてみれば馬鹿馬鹿しい。何で 赤の他人の息子の事で、こんなにも自分の気分が悪いのか。“他人事には不干渉”が、俺の身上ではなかったのか。 と、そう思う気持ちとは裏腹に、何とか おっちゃんを説き伏せたい気持ちや、大人気なかったと反省する気持が、 俺の中でゴチャゴチャに絡まっていた。
143 :
のら猫 :03/01/08 22:14 ID:???
で、その日は珍しく、自分から母親に 今日は予備校は休む旨を伝えた。俺は一人 部屋の中で、来たるべき次の 論戦を予測して、自分の脳内で おっちゃんと論戦を戦わせていた。若いときの人間は、自分の行動に 頭が付いて 行かない奴か、自分の頭に 行動が付いて行かない奴かの、2つに1つな事が多い。俺は思いっきり後者だった。 とにかくその時 俺は、おっちゃんを言いくるめる確固とした論理とか、論証とか、そういうものが欲しかった。 ところが そう考えて行くと、悔しかったが なるほど おっちゃんの言う通り、結局は この自分の“もやもや”の 正体を、まず自分なりに結論付けて、説明する事が必要と思われた。 …が、肝心のそれが分からない。色々と思い当たる節はあるのだが、どれも「これだ!」という理由ではない 気がした。結局“もやもや”の理由は、1つだけではないようだった。実に様々な理由で、それは発生する。 家庭環境、親の教育方針、親の性格、子供の性格、トラウマや喪失感 etc…。 それらをいちいち クドクドと説明するのか? 説明するのも大変だが、それを正しく理解して貰うのは、もっと 大変なことに思えた。何よりも、おっちゃんが何を言っても自論を曲げないなら、全てが徒労に終わるだろうし。 それは、俺が自分と家族の 今の関係を、外の世界にも広げる事のように思えて嫌だった。何とか避けたかった。
144 :
のら猫 :03/01/08 22:21 ID:???
まったく、あの時の俺は、どうしてあんなに必死になれたんだろうか。もし、自分が自分の親を説得する為に それを考えていたとしたら、俺は3時間前後で「 あ〜ぁ、もういいや。面倒くせぇ。」と、思考停止していただろう。 それは、自分と同じ境遇の人間を救うという、子供じみたヒーロー願望だったのかも知れない。あるいは 自分自身の事 ではなく、自分にそっくりな人間の為にだったからこそ、俺は 変なプライドや自己嫌悪に襲われずに いつもより深く、 色々と考える事が出来たのかも知れないとも思う。 「 あ〜ぁ、もういいや。面倒くせぇ。」という想いは、その頃の俺にとっては“魔法の言葉”だった。全てをその 一言で片付ける事が出来た。考えたくない事、直面したくない事、見たくない現実。そういう物に出くわす度に、 俺は「 あ〜ぁ、もういいや。面倒くせぇ。」と書かれた扉から出て、自分だけの かりそめの安息に落ち着けた。 今にして思い返せば、あれは“魔法の言葉”なんかではない。それは極めて危険な常習性を伴う、麻薬と同じだ。 ( つまりは諸刃の剣。シロウトには お勧め出来ない。)
145 :
のら猫 :03/01/08 22:54 ID:???
「 あ〜ぁ、もういいや。面倒くせぇ。」と、思っては また考え込む。考え込んでは また投げ出して…。 それを何度か繰り返すうちに、はたと気が付いた。大事な事だ。おっちゃんの息子は、本当に俺と同じ気持ち なのか? もしかしたら、俺なんかより もっと親思いで、正直な奴で、本当におっちゃんの為に 大学を辞めようと しているのかも知れない。 大体、今の世の中に、自分が大学に行く理由を、自分で考え それに納得して通学している ような奴が、どれほどの数 居るというのだろう? 大学に行くという意味を、深く自分で問い正して見た事のある奴が どれだけ居るというのだろう?
146 :
のら猫 :03/01/08 22:58 ID:???
…そうだ、俺も おっちゃんの息子も、大学に行って見て、初めてその“自分が大学に行く意味”を 自分から 考えてみようとし始めたんだよ。たとえ その答えが「 いい会社に入って、裕福な生活をする」って、ありふれた答え であったとしても、俺たちは やっぱり自分でそれを考え、自分の今やっている事に、ちゃんと納得したかったんだ。 誰かに与えられたような答えではなく、みんなそうするからって自分もそうするって生き方でなく、辛くても 悩んでも 苦しんでも 自分で見つけたと、胸を張って思える答えが 欲しかったんだ。そうだ、そうに違いない! ― それは 分かってしまえば当たり前の事。分かっているつもりで居る人にも、もう分かっている人にも、きっと 何を今さら…って思われちゃう事だろう。でも、俺は興奮していた。恥かしいけど、やっと…本当にやっと 俺の人生 にも、何か 僅かな光が見えてきたような そんな気がしたんだ。
147 :
のら猫 :03/01/08 23:04 ID:???
そう…まず何より、おっちゃんの息子に逢って それを確かめないと 俺は馬鹿を見ると思ったんだ。自分が見つけた “もやもや”の答えを、おっちゃんの息子にも 正直にぶつけて見たかった。そう思うと現金なもので、俺は無性に おっちゃんの息子に逢いたくなって来た。でも、おっちゃんの息子に逢うには、もう一度 おっちゃんに逢わなければ いけなかったんだ。…おっちゃん、怒ってるかな 俺の事。 あ〜。素直さってやつを、俺は幾つの頃、どこでおっことしたんだろ? おっちゃんの息子に逢う。そこまで考えが進んで、後は行動するのみって所で、俺はまた いつもの如く、足踏みの 状態になった。こういう時、あまり何も考えずに パッと行動を起こせる奴が、俺には 羨ましくて仕方がない。 その日は それからも色々と考えたが、結局俺は 自分の家に閉じこもったままだった。
.オヤスミ〜 ∧_∧ ( ・∀・) )) /つ( ̄`ヽO_ノ⌒ヽ ノ ) \ )) (__丿\ヽ :: ノ:::: ) 丿 ,:' )) (( (___,,.;:-−''"´``'‐' マタ アシタネ…。
明日はおっちゃんの息子登場ですか、激しく期待。 のらたんがんばれ!
150 :
のら猫 :03/01/09 22:30 ID:???
>>149 さん
あーい、本人が考えていたより、ずっと長い文章に育ってしまい、
困惑してます。根気なしの自分がこんな長い文章が書けたのかと(汗
ぼちぼち、楽しみながら書きます。たぶんあと2〜3日で終わるかと…。
151 :
のら猫 :03/01/09 22:39 ID:???
次の日の朝、目が醒めると 俺はモリモリ朝食を食べた。いつもほんの少ししか食べないのに、お代わりまでしたので 母親が驚いていた。昨日の夜遅くになって、俺はようやく決心が付いたんだ。それと共に、何だか自分の頭の中も スッキリ整理されて、上手くおっちゃんを説得出来そうな気になったし、これが上手く行けば、俺の人生も 何かが 動き出すような期待すら感じていた。今日は決戦の日だ。母さん、今日から数日の間だけは、俺は密かに胸を張って 予備校をサボらせて貰うよ。ちっぽけでも、自分からやりたいことが 1つだけ見つかったんだ。 公園が近くなって来ると共に、またいつもの「 …でも、もし○○だったら どうしよう?」的 思考が、俺の頭に もたげて来た。俺のような人間が、そこで立ち止まると、なかなか次の一歩が苦しい。歩け、歩き続けろ! 何となる さ! …それは 今までの俺が もし誰かに言われていたら、己の片方の口角を3mmだけ吊り上げて、ふふんと笑って 聞き捨ててしまうような台詞だった。でも、その時の俺は 必死に自分に そう言い聞かせていた。 何かに一生懸命になれる自分を感じるのが、余りにも久しぶりで、自分を励ましている自分に 照れてしまった。
152 :
のら猫 :03/01/09 22:43 ID:???
おっちゃんは 居た。あの背中は間違いない。おっちゃんに声を掛けるまでの数秒間、まるで自分が ドラマの主人公を 演じているみたいな感覚を 俺は味わった。 「 おっちゃ〜ん! 」 『 おぉ…。』 「 おっちゃん! 釣りに行こう! 息子さんと俺と 3人で釣りに行こうよ!!」 俺の脳内の予定では、まず俺が おっちゃんにごめんなさいを言って、それから おっちゃんも俺に、この間は すまんかったと答えて…という筋書きだったのだが、俺は気持ちと共に、言葉も先走ってしまった。でも、不思議な 事に、おっちゃんが この前の事など少しも怒っていないという事を、俺はおっちゃんの顔を見るだけで理解出来た。 ところで、俺が考えに考えた作戦が この“おっちゃんと魚釣り作戦”だった。おっちゃんは、息子さんが小さい頃 よく親子で釣りに行ったという。その思い出を話してくれるおっちゃんの 優しい横顔を 思い出した時、俺の作戦は 決まったんだ。俺も高校生の頃、友人と何度か釣りに行った事がある。自慢じゃないが 波止で40cm近い「フッコ」 ( 鱸の子供 )を釣り上げた事もある。…1回きりだけど。でも、何とかなる!
153 :
のら猫 :03/01/09 22:50 ID:???
「 何とかなる!」の 一言で動ける人間は、きっと俺とは違う人種なのだと、俺は常々そう思っていた。 でも、どうもそうでは なかったようだ。心がウキウキするように、何かを自分からやりたい時には、人間は こんなにも 楽観的になれるものなのか。別に振り絞ったりしなくても、小さな勇気が どっからか自然に湧いてくる。それは、 新しい自分の発見だったのか、それとも、忘れてしまっていた自分を ようやく思い出したからなのか…。 結局の所、おっちゃんと息子さんの世話を焼いた所で、それが直接、俺自身の人生の問題解決には つながらない のだが、その時は とにかく、それが俺のやりたい事だったし、唯一 今の自分にやる価値のある事だとも思っていた。 …しかしまぁ、会話が嫌いと公言して憚らない俺が、その日はよくあんなに喋れたもんだ。何となく腑に落ちない 表情のおっちゃんを、俺は「 誰にだって息抜きは必要だ。」とか、「 息子さんだって疲れてるんだ。俺も息抜きしたい んだよ。」とか、綿密に練られた俺の作戦は 絶対秘密にして、とにかくおっちゃんに どうしても息子さんを釣りに 誘い出すように説得した。もうほとんど駄々っ子みたいに懇願した。凄腕セールスマンも顔負けだったかも知れぬ。
154 :
のら猫 :03/01/09 22:58 ID:???
小さな頃から、親にだって あまり我が侭を言った記憶がない自分が、とにかくこの時は 甘えん坊の少年になって いた。我が侭を言うのは 悪い子だから言わなかっただけ。でも、我が侭を言える相手が居る事も、それを言える自分も、 不思議と ちっとも嫌な気分じゃなかったよ。 それから、おっちゃんが再び現れる日まで、とにかく毎日がドキドキ、ワクワクだった。昔々に何度か使ったっきり、 庭の物置に放置されていた、可哀想な釣り竿を引っ張り出して磨いたり、なけなしの小遣いをはたいて、本屋で 「 楽しい波止釣り入門 」って本も買って、穴の開くほど読んだりした。最初は 釣りは単に、おっちゃんの息子を 連れ出す口実だったのに、最後の方は 自分が釣りに行きたくて行きたくて 仕方がなくなっていた。 そして、4日後。意外にも おっちゃんは、何と息子を公園に一緒に連れてきた。そこでまず、俺の1つ目の幻想が 壊れ去る事となる。俺の脳内では、おっちゃんの息子は 俺より少し背の小さい、弟みたいな可愛い奴だったのだが…。 歳は俺の方が1歳年上なのに、おっちゃんの息子は俺より背が高かった。しかも体重も重かった。何でこんなゴツイ奴が 美大に行ってんだ? と、小一時間 問い詰めたいような奴だった。確かに、ちょっと気の弱そうな印象はあるのだが…。
155 :
のら猫 :03/01/09 23:04 ID:???
おっちゃんは、その日初めて 息子を一緒に職安に連れて行った帰りだったらしい。おっちゃんにすれば、 というより 親父という立場の人間からすれば、それは相当に格好の悪い事だっただろうと思う。 結局 最後の最後まで、おっちゃんが自分の息子を 一緒に職安に連れて行った気持ちを聞く事は出来なかった。 ただ、今 その気持ちを察するに、あの日の 俺とおっちゃんとの 激しい言い争いから、おっちゃんの気持ちの中で きっと何かが変わって来ていたのだろう。俺のその想いは、それから5回にも渡って 3人で釣行した中で、 おっちゃんと息子さんの姿を眺める中で 次第に確信へと変わっていくのだ…。 1回目の釣行。いきなり俺の計画は頓挫する。何と約束した釣行日前日になって、おっちゃんが面接で来れない 事になってしまったのだ。振り返れば、この事が却って後に幸いするのだが、その時は本気で残念がった俺だった。 結局、最初の釣行は2人だけだった。折角だからと、おっちゃんが息子に強く勧めたのと、俺も この息子さんが、 どんな人間なのかを見ておきたいと、2人でも行くことを望んだんだ。
今日は もうチョト うpするにゃ。
157 :
のら猫 :03/01/09 23:17 ID:???
残念ながら、現実は 小説のようにはいかない。ましてや、俺が勝手に思い描いた通りになぞ、いく訳もない。 2人で釣りに行ってから 最初の4時間は、ただただ それを思い知らされた俺だった。会話がないのである! 2人には、共通の話題が少なすぎた。ゲームという共通の話題もあったが、それだけで初めて逢った2人が、 仲良く打ち解けあうなどという事は…なかった。一通り 差し障りのない会話が済むと、気まずい沈黙だけが続いた。 お互いが「 何か話さないと」と、感じている事だけは 間違いなかったのだが、話し好きとは とても言えない2人である。 それでも、時々釣れて来る、小さな草フグや何かの話題で、どうにかこうにか 俺たちの会話は続いていた。 息子さんに言いたい事、言おうと思っていた事は、山ほどあった。でもそれは、いきなり話し出せるような内容の ものでは、全然なかった。サビだけ完成しても、イントロが出来ていない歌は いつまで経っても歌い出せやしない。 …つまりそれは、その頃の理想だけが肥大した“頭でっかち”自分そのものだった。とにかく、いつまで経っても 俺は肝心な事は 何も息子くんに言い出せなかった。
158 :
のら猫 :03/01/09 23:32 ID:???
きっかけは、意外な話題だった。恥を忍んで、俺はちょっと前にやった事のある、エロゲーの話を振ってみた。最初は 明らかに 向こうは引いていた。俺はもうどうにでもなれって気持ちで、構わずそのゲームのエロネタをしゃべりまくった。 それまでは、( 今だってそういう傾向は消えていないが ) 自分が恥かしいと思う事は 他人の目から徹底的に 隠そうとする自分だった。そうする事で、俺は俺のちっぽけなプライドを 守って来た。たぶん その頃の俺は、周囲から さぞ理屈っぽい 可愛くない人間と 思われていたろう。でも俺的には、それが自分って存在を守る 唯一の方法なんだと 信じていた。ちっぽけなプライドよりも大切なものを見つけらなかったから、それを…捨てられなかったんだ。 ― 話を戻す。俺がエロゲーネタを話し終えてしまうと、また沈黙。やっぱダメだったか…と、諦めかけていたら、 何と息子くんが照れながら 俺に ぼそっと言った。 「 …すんません。俺もそのゲーム、やった事あります……。」
159 :
のら猫 :03/01/09 23:42 ID:???
『 なんだぁ、そーかよ! あれ、けっこうハマるよな、なっ?!』 女には理解不能かも知れんが、男同士が心打ち解けあうには、時として こういう自分の恥かしい部分をさらけ出す 必要があるのだ( …と、思う。)そして、それが共有出来た時、説明不可能な、ある種の連帯感の如きものが生まれる ( …んじゃ、ないかな?)。 それをきっかけに、さらに意外な共通の話題が見つかった。何を隠そう“2ch”である。一般人的には、自分は 2chねらーであると告白する事は、これもかなり 恥かしい部分なのであったりする。 それからは、色んな話題で盛り上がった。UNIX事件から始まって、感動したFLASHや、笑えるスレ、さらには 息子くんが自らスレ立てしたものの、レスが30も行かずにdat落ちした事や…。まだまだ ギクシャクする所もあったが、 帰る前頃には もう2人とも、釣れた草フグに「 ゴルァ!」とか、「 逝ってヨシ!」などと叫んで盛り上がっていた。 平日の昼間で、周りに誰も居ないので 2人共、思いっきり2ch用語を叫びまくった。 たぶん おれも息子くんも、2人共 久しぶりに…思いっきり笑った。
160 :
のら猫 :03/01/09 23:46 ID:???
…今日は、ココまででつ。また明日ね。
1回目の釣行が終わっての別れ際、俺はもう何だか自分でも あんまり格好付けるのがいやになっていたんで、 あっさりと息子くんに 自分の正体をバラしてしまった。第二志望の大学に行ったものの、何だか詰まらなくて、毎日 もやもやした気持ちだった事。暗い性格で、コミュニケーション能力が低いのに、変なプライドを捨てられなくて、今のところ 本当に友達だって言える奴も居ない事。休学したのが3ヶ月前で、今は何にもしない訳にもいかないから、両親の 勧めで予備校に行かされてる事。その予備校すらも 最近は全然行って居ない事…。 …しかし、どうだ。このダメさ加減。我ながら心の底から情けない。息子くんは、ただ「 はぁ、そうですか。へぇ、 そうなんですか。」と 相槌打って俺の話を聞いていた。家に帰ってから、頭の中で 俺は全部を正直に話してしまった 事を かなり後悔したんだが、気持ちの方は 逆に変にスッキリとしていた。溜まっていた毒を吐き出したような感じだった。 その日の夜、教えておいた俺の携帯に、息子くんから電話があった。短いお礼の挨拶だけ言って、すぐにおっちゃんが 電話を代わった。俺は ちょっとドキドキしていた。息子くんが、おっちゃんに俺の正体を話してしまい、おっちゃんが もうあいつとは付き合うな、みたいな事になるかも知れないと 危ぶんでいた。
162 :
のら猫 :03/01/10 20:01 ID:???
実際、それは杞憂で終わった。後日、俺自身の口から 正直に自分の事を話すまで、息子くんは 俺の身の上の事を おっちゃんには 何も話さないで居てくれたようだった。 電話の内容はというと これが実にあっけらかんとしていた。釣りから帰った息子が、ものすごく楽しかった!を 連発するので、おっちゃんからも是非お礼を言いたいって事と、次は必ず 自分も一緒に行かせてもらうから、との事。 短い電話の中で、おっちゃんは“ものすごく楽しかったと言ってた”を、俺に3回も言った。たぶん、電話の向こうで 息子くんは 照れていたに違いない。んで、俺も気を良くして 今度の釣行の大体の日程が決まれば、また電話か公園で 逢った時に俺に伝えて欲しいと言い、その日はそれで受話器を置いた。
163 :
のら猫 :03/01/10 20:10 ID:???
その翌日は、朝から大雨だったので、俺は公園へは行かず自宅待機。この所の俺は、釣りだ何だと 公然と予備校を 休む日が何日か続いていたので、母親から、パートに出る前のほんの数分だったが、久しぶりに“あんた、それでこれから どうするつもりよ?”攻撃を喰らった。「 …うん、まぁ、色々と考えてるし。」と、俺のこの返答自体は 今まで通りで、 それに対する母親の答えもまた いつも通りだ。お互いが気まずい想いをするだけで、答えが出ないまま会話が終わる。 違っていたのは、母親がパートに出て居なくなってからだ。いつもは もうその時点で、母親の言葉は 忘却の彼方に 押しやられていたんだが、その日は 何だか久しぶりに、自分もそろそろ何か考えなくては…と思えた。どうか、笑って くれるな 読者諸君。それまでの俺は それを考える事すら しなくなっていたのだから、これでも俺にとっては 蟻の 一歩程の前進なのだ。
164 :
のら猫 :03/01/10 20:18 ID:???
それでもやっぱり、自分の事を長く 深く考えるのは まだまだ苦痛だったのか、いつの間にか俺は 息子くんの事を 考え始めていた。あいつは、何で美大へ行った? 少なくとも何かやりたいことがなければ、美大なんて行かないだろう。 色々と考えて行くと、結局俺はまだ 彼については情報不足な事 この上もなかった。で、それ以上 あれこれ考えるのを 止める替わりに、机の上にあったコンビニのレシートの裏側に、今度逢ったら 彼に聞く事を 走り書きしてみた訳。 ・今の大に行ったのはどうして? ・将来の夢は? ・学業の成績はどんな感じか? ・何か他にやりたい事が 頭に浮かんでいるのか? ・父親や母親とはどんな感じか? ・友人たちはどうか? ・悩みはないか?
今の大に行ったのは → 今の大学に行ったのは でした。
…と、ここまで書いて気が付いた。これじゃあ まるで息子くんを尋問してるみたいだ。将来の夢は なんて、そんなの さっき俺の母親が 自分に聞いてきたのと同じじゃん。ダメだ、ダメだ。意味ねえよ。俺はレシートを丸めて、ごみ箱に投げ入れた。 …そうだよ、そういう事の全てが、こう…何か ぼやぁ〜っとしてて、本人にすら見えないって所が、問題の核心なんだ からなぁ。うむ、そこは分かったんだよ。じゃあ それからはどうすりゃいいんだって話だ。 考えた。考えに考えた。そして分かった。自分にも分からん事を誰かに教えようなんてのは、無理。土台、俺などが 息子くんに 何か将来の指針になるような事を教えようとしている事自体、ちゃんちゃら可笑しいのである。 …しばらく その結論を頭の中で反芻して、俺はさっき丸めてごみ箱に投げ入れたレシートを、もう一度拾い上げた。 そして、見ながら独り言をつぶやいた。 「 …これ、全部、俺がまず 考えなきゃいけない事じゃんかよ。偉そうに、俺は何様のつもりだったんだろ…。」 それまでの元気はどこへやら。俺は再び“鬱モード”突入の予感に震えていた。
167 :
のら猫 :03/01/10 20:47 ID:???
俺をそこから救ってくれたのは、その日の夜にかかって来た、1本の電話だった。おっちゃんだ。面白い事に、前の 電話と逆で、おっちゃんが挨拶し終えると、今度はすぐに 息子くんが電話口に出てきた。 「 あ、どうもすいません。あのぅ、次の釣行の件なんですけど、あの、すいません…… 」 意味もなく“すいません”を 会話で連発するあたりが、妙に俺と似ている息子くんだった。キミも自分を“生きてて すいません”な人間だと、自分でそう思っているのか。俺はキミの倍ほど、“すいません”な人間なのだが…。 普段から“すいません”と口にする人には、心の奥に 何かしらの劣等感を感じている人が多いと、以前友達が そんな ようなうんちくを語っていたな。そして劣等感とは、それを感じる対象が、必ず身近に居るものだと。その時は もちろん ふ〜んの一言で聞き流していたのだが。でも、この一瞬の回想が後に、俺が改めて自分を知る為の 大きな1つのヒントに なって行く事になるんだ。
168 :
のら猫 :03/01/10 20:49 ID:???
今日はここまででつ。また明日ね…。みんなも風邪引かないようにね。 のらも、今から びたみんCを飲みまつ。
169 :
のら猫 :03/01/11 21:00 ID:???
∧∧ 今まで書いた 短いお話は、自分でだいぶ推敲してから (,,゚Д゚) うp しましたけど( それであの内容かよ! というツッコミは なしね) ⊂ ⊃ 今回は、本当に好き勝手書かせて貰ってまつ。無駄に長い分、 〜| | 興味のない人間は 読むのも敬遠してくれるだろうという、小ずるい し`J 計算があったりして…。 ホント、もう1回書きますけど、板違いなことは勘弁して下さいませ。自己満・オナーニ文章 ですけど、のほダメな自分を 隠さず この板の人に見てもらいから書いてまつ。
170 :
のら猫 :03/01/11 21:05 ID:???
次回の釣行は、明後日と決まった。大雨の2〜3日後は、魚の食いも上がる。電話を切る時に、息子くんが言った 楽しみにしてますという言葉に、俺は少しだけ救われた気がした。 その後、2回目、そして3回目の釣行も、劇的なドラマの展開と言えるようなものは なかった。その理由の1つは、 紛れもなく 俺のモチベーションの低下が原因だ。もう1つは、おっちゃんと息子と俺が 釣り場で3人 肩を並べて雑談する ような事がなかったからだ。おっちゃんは、意外に落ち着きのない人で、釣れないとなると、すぐにあちこちと釣坐を 変える。ウロウロして 全く落ち着かないのだ。 親子の語らいの場ってやつを演出するつもりが、気が付くと いつも俺と息子くんだけが その場に残された。釣りに 来たからには、何が何でも 何か釣らねば!とは、おっちゃんの言。そのくせ、まるで何も釣れないおっちゃん。どこに 行ったのかと心配になって、2人で おっちゃんを探しに行くと、仕掛けを竿先に絡ませて、一人泣きそうな顔しながら それを解いていたりして…。 すかさず俺が、横に立ってる息子くんに言って、それを解きに行かせる。おっちゃんは 照れくさそうに言い訳を しながら、それでも嬉しそうに 仕掛けを解く息子を見ている。やれやれ、世話の焼ける親子だと思いつつ、その2人 の姿に、何とも言えない羨ましさと 微笑ましさを感じる俺だった。
171 :
のら猫 :03/01/11 21:21 ID:???
そう、あわてちゃいかんのだ。じっくり行こうと、俺はそれを見ながら自分に言い聞かす。おっちゃんと息子くん との関係だって、あの絡まった仕掛けと同じ。十数年にも渡って絡まっていた糸は、そう簡単に解けるものでもないさ。 ところで、俺と息子くんの2人は、順調に仲良くなって来つつあった。最初にカラ勇気を出して、自分の事を白状した せいか、それからは 息子くんとは気楽に何でも話が出来ていた。これも俺が学んだ大切な事だと思うから 少し書く。 人間は、自分に隠し事が多ければ多いほど、他人との会話は苦痛とストレスを増す。常に自分の隠している事や嘘を、 話し相手に見抜かれまいとするから、自然と相手に対して身構えていなければならないからだ。 って、これも こうして書いてしまえば当たり前の事なんだけどね。元々 会話が嫌いな人間も もちろん居るん だろうが、自分は 必要以上に会話が苦痛って人は、俺みたいになってないか 一度自分を見つめてみては くれまいか。 どんなものでも 苦痛は少ない方が、人間生きやすいと思うし。ホント、そう思うし。人に説教出来る立場の人間じゃない のも、良く分かってるんだけど。
172 :
のら猫 :03/01/11 21:32 ID:???
3回目の釣行も終わると、もう俺もそれなりに 発想を転換する事を考え始めていた。サビだけ完成して浮かれていた俺も、 イントロの大切さってのを再認識していた。だから次に、まずは おっちゃんを懐柔する作戦に出たのだった。 久しぶりの公園だった。おっちゃんは、ほぼ毎日 朝の決まった時間に、職安に通っていた。毎日行っても その度に 新しい仕事先が見つかる訳でもないらしいのだが、家に居ると却って落ち着かないそうだ。ダメでも、見つからなくても、 毎日通うことが、失業保険を貰っている者の義務だと思うから…と言っていた。それは いかにもおっちゃんらしい、 律儀な考え方だった。そういう おっちゃんに影響されたのか どうなのか、俺も最近は予備校に行く回数が増えていた。 相変わらず面白くないし、出来れば行かずに済ませたいという気持ちは変わっていなかったが、おっちゃん流に言えば、 予備校に通う事は、働きもせずに 親に学校に通わせて貰っているダメ学生の 義務って事だろうか。 それに、予備校とはいえ ちゃんと授業に出て帰って来る時は、サボって家に帰る時とは 気分が全然違っていた。 まだまだ肩身は狭いが、やるべき事をやっている俺は、とりあえずは この家に居てもいいと、そう認めてもらえている ような気がした。ともかく 気が付けば、おっちゃんは俺に一言の説教も言わずに、俺を変え始めていた訳だ。
173 :
のら猫 :03/01/11 21:44 ID:???
その日 公園で、俺はおっちゃんと 久しぶりにたくさん話した。何をどう話せばいいか迷ったが、素直に自分の悩み を聞いてもらうという作戦を採用したんだ。…で、俺は今まで黙っていた 自分の全てを話した。その上で、自分もまた 父親との会話がない事が 本当は寂しいんだと思うけど、どうしても父親と面と向かうと 素直になれないのだと そう おっちゃんに打ち明けたんだ。 おっちゃんは「 …まぁ、あれだ。つまり…… 」と、言ったきり黙ってしまった。そして、それからは まるで石に なったように考え込んでしまった。丸まったまま固まった おっちゃんの背中は、どことなく寂しそうだった。 黙っているおっちゃんの背中が、俺の親父と重なって見えた。家族を養う為に、毎日2時間近い通勤を続ける親父。 嫌な事も、腹の立つ事も、泣き言は決して家族に漏らさず、じっと耐えて来た親父。それでも時々、母親に稼ぎが少ない と言われ、すまんと謝る親父。喧嘩になっても、決して母親には手を上げない親父。傲慢で、頑固で、いつも上から物を 言う親父。こうして思えば実に立派なのに、やっぱり好きになれない親父。親父はいつも そうやって偉そうに言うから、 こっちも素直になれないんだよう。 ― おっちゃんも、息子くんも、俺の親父も、そして俺自身も……男って、どうしてこうも 不器用なんだろうか。
174 :
のら猫 :03/01/11 23:43 ID:???
そして、4回目の釣行の日。その時点では、これからも3人の釣行は、ずっと これからもマイペースで続いていくものだと 漠然とそう思っていた。3人での 最後の釣行となる、次回の釣行までは この日の釣行から2週間以上も後になる―― 。 その日俺は おっちゃんのいない所で、息子くんに思いっきり おっちゃんの事を誉めてやった。それは、作戦どうこう ではなく、純粋に 自分がそうしたかったから。他人から見れば、あんたの親父は こんなにも素晴らしいんだって、それを 息子くんに伝えたかったんだ。俺も正直言えば、おっちゃんが俺の本当の親父だったらと、何度か そう思ったからね。 「 …そうですかねぇ。」 『 そうだよ、格好いいよ。格好悪い所も、ちゃんとキミに見せようとしてるおっちゃんは、格好いいと思うよ。』 「 ん〜。最近、何か変わってきたみたいです。」 『 やっぱさ、相手が素直でないと、こっちも素直にはなれないよね。』 「 そうっすね。」 『 別にさ、完璧な親父でなくても いいもんね、俺たち。人間臭い親父のほうが、親しみが持てるよな。』
175 :
のら猫 :03/01/11 23:57 ID:???
それよりも…と、息子くんは そこで俺の話を遮って、突然 相談を始めた。 息子くんは、大学を休学する時の、俺の気持ちや 俺の両親の様子を 詳しく聞きたがった。どうやら やっとイントロが 終わったようだった。…後で本人に聞くと、息子くんは 俺がおっちゃんの密かな命を受け、彼の大学中退を諌めに来て いるのでは…と、警戒していたらしい。それは違うよ、息子くん。確かに、最初は完全に キミの味方をするつもりだった。 でも、今は違う。どっちの味方とかじゃない。上手く表現出来ないが、どっちも間違ってないんだ。どっちも悪くない んだよ。それぞれの立場で 自分の意見を押し付けるんじゃなくて、お互いが ちゃんと自分の意志を伝え合う事さえ 出来れば それで良いと、そう俺は思っていたんだ。自分と自分の親父に足りない物も ちゃんと分かって来てたんだ。
176 :
のら猫 :03/01/12 00:08 ID:???
そこで俺が彼に語ったのは、ああしろ、こうしろという話ではなく、正直な俺の気持ちだった。ちゃんと話したかった から、俺は一旦 釣り竿を上げて 手元に置いた。それから 息子くんと同じく、自分のやりたいことが見つからないとか、 行く意味が分からないという理由で 大学を休学した俺が、それからどんな気持ちで 毎日を過ごしたか、そして今も 何を どんな風に苦しんでいるのかを、淡々と息子くんに話した。 結論を言えば、それだけの理由で大学を辞めるのは、やっぱり もったいないのである。それは 自分でも不本意だが、 おっちゃんや 俺が休学した時の 両親の意見と同じだったが、俺のは 理由というか、中身は 全然違うつもりだった。 『 俺もキミも 大学に行って、初めて気付いた事があるよな。初めて自分で 真剣に考え出した事もあると思うよ。それと 同じようにさ、 俺も大学を休学してみて、初めて分かる事があったんだ…… 』
177 :
のら猫 :03/01/12 00:20 ID:???
そう言って、俺はこの時初めて、今まで自分の考えてきた事、そして おっちゃんと出逢ってから 気付けた事なんかを 彼に打ち明けた。誰が何を言おうとも、結論は自分自身で出す以外ない。それが俺の答えだった。その考える時間の中で、 どれだけ自分と正直に 真剣に向き合う事が出来るかが、勝負の分かれ目だ。 失敗すれば 俺の二の舞になる事だけは、しつこいぐらい 彼には強調しておいたつもり。どうしても、どうしても、 じっくり考える時間が欲しければ、辞めるんではなく 俺みたいに休学にすればいいんじゃないかとも 彼に言った。 休んだから、必死に考えたからといって、やりたい事が その時に見つかる保証はないのだとも、言っておいた。 どうしても見つけるつもりで、自分的には かなり強い決心で休学してしまったから、俺は余計に 何となくまた復学する 事が出来なかったんだ。 まぁ、今考えれば 言い残した事や 言い忘れた事も たくさんあった気もするが、とりあえず息子くんに言うべき事は ちゃんと 俺なりの言葉で 伝えられたと思う。
178 :
のら猫 :03/01/12 00:31 ID:???
そう、もう後は息子くんが 自分で考えるだろう。悶え苦しむかも知れぬ。却って 迷いが深まる事になるかも知れぬ。 でも、たとえそれがどんな答えでも、俺は彼が彼自身で出した結論を支持してやるつもりでいた。 後は こっそり おっちゃんにも、この俺の気持ちを伝えようと思った。人間、迷った道は 覚えるっていうし。 おっちゃんだって、今は休んでるんだしね。人間には、そういう時間も必要だと思うから。おっちゃんも 息子くんも、 ( もしかしたら この俺も)本当は自分が感じている程 ダメ人間じゃないんだよ。俺はこれまで 神様とは 縁がない 生き方だった。けれど、きっと 今のこの時間は、神様が おっちゃんと息子くんと、それから俺に与えてくれた、 今までと そして これからの自分達を考える、大切な時間なんだろうと思ったよ。 こんな事言うと 怒られるかも知れないけれど、おっちゃん 仕事辞めて良かったね。ダメな自分を 素直に息子さんに 見せられて良かったね。時間は掛かるかも知れないけれど、きっともつれた親子の糸は ほどける日が来ると思うよ…。 立ち上がるために、奇跡なんて 待つ必要はないんだ。分かり合うために、ドラマなんて起こらなくても良いんだ。
今日は、ここまで。読んでくれてありがとう。
180 :
のら猫 :03/01/12 16:48 ID:???
ガムばって書こうと思ったが、風邪気味で体調悪いので 今日はちょとだけ にしときまつ。明日中に終われれば いいんだけどなぁ。 「 落ち込んだりもしますが、私は のん気です。」 …違うって。(;´_`)
4回目の釣行が終わったのを機に、俺は自分でも じっくりとこれからの事を考えてみたりした。残念ながら、やはり 今の時点では、これだ! というような希望や夢はなかった。そういうものは、見つけようとして必死にもがいてみても、 見つけられるものではない。その事は、この休学中に嫌と言う程 理解出来た。その時になって はたと気付けたのだが、 そもそも 悩んで考えて決めるものでもないのだ。本当の夢や やりたい事ってのは、自分の中から 自然に湧き上がって 来るような物でないと、決して本物の夢とは言えないような気がしたんだ。 それが 自分で分かってしまうと、俺はもう 自分を無理やり追い込んで その答えを出そうとは思わなくなった。そして、 自分で心に決めたのは、たった2つだけの事だった。自分がやりたいと感じた事、やっていて楽しいと感じられる事を、 これからはウジウジと悩む前に やってみようと思った事。そして、大学への復学だ。 それは、妥協といえば妥協に違いなかったけれど、もう俺は それで充分だったし、不思議と不満も感じなかった。
182 :
のら猫 :03/01/12 17:09 ID:???
ただ、俺にはその前に どうしても やりたい事があった。バイトだ。前回の釣行は、お昼から夕方にかけての釣りだった。 夕暮れで 暗かったせいもあるのだが、俺は その時、うっかり自分の釣り竿の先っちょを テトラポットにぶつけて へし折って しまったんだ。竿はその1本しか持ってなかったのである。元々、それまでの釣行で使っていた竿は、磯竿3号という、 かなり固いめの竿だったから、防波堤での小物釣りには不向きだった。 俺は、自分の考えを決めた日の夜、決心が変わらぬうちにと、両親に 大学への復学と、短期アルバイトをする事を告げた。 ところで、俺は両親が もっと色々と、俺の心境の変化に興味を示すかと思ったのだが、実際は そうでもなかった。 母親は単純に復学を喜んだが、どうして俺が そう思えるようになったかには 興味がないのか、何も聞いてくれなかった。 親父はと言えば、ただ一言“そうか”とだけ答え、ニコリともしなかった。変な期待などはしていなかったつもりだが、 俺は何だか ちょっとだけ寂しい気持ちになってしまって、自分から両親にその理由を話すのを、俺は止めてしまった。
183 :
のら猫 :03/01/12 17:28 ID:???
それからは、まるで 俺が動き出すのを待っていたみたいに、バタバタと 色んな変化が訪れた。 まず、何よりも一番嬉しかったのは、おっちゃんの再就職が どうやら決まりそうだって事だ。収入は、それまでの 会社よりは全然低いらしい。だが このご時世、自分が働ける場所が見つかっただけでも 喜ばないといけないよと、 おっちゃんは 喜んでその会社のお世話になる決心をしたらしい。と、これは本人ではなく 息子くんが これまた嬉し 恥ずかしな口調で、電話口の俺に告げてくれた事だ。 まだ 実際の勤務先が どこになるかだけが確定していないらしいが、とにかくめでたかった。自分以外の人間の事で、 こんなに嬉しい気持ちになるなんて、ちょっと前の自分からは 想像も出来ない事だった。もうすっかり、自分は人間 らしい気持ちなど 失くしてしまったように、自分では思っていたんだけど。
184 :
のら猫 :03/01/12 17:36 ID:???
そして、もう一つ。息子くんは 何か思うところがあったのだろうか、大学の中退は取り止める代わりに、突然 一人旅 に出る事を宣言したらしい。本人曰く、これはもう 留年覚悟の自殺行為に近い…らしい。それでも、その旅行で 中退 するのを思いとどまってくれるならと、おっちゃんらは OKしたそうだ。良く一人でおっちゃんに それを話せたな。 それに 一人旅なんて、俺だってした事がない。息子くんは、ああ見えて意外に 俺なんかよりずっと度胸があるのかも 知れない。と、この話は 実は息子くん本人ではなく、おっちゃんから電話で知らされた。 つまり この2つの報告は、それぞれが自分の電話で 俺の携帯に掛けてきてくれた訳。息子が おっちゃんの再就職を 俺に知らせて、おっちゃんが 息子の中退取り止めと、一人旅の事を伝えて来たというのが、何とも笑ってしまった。 だけど、そうやって真っ先に、自分の家族の朗報を 俺に知らせようとしてくれる、あの2人の気持ちが暖かくて、何だか 久しぶりに 胸がじぃ〜んとした。 そして、その後から じんわり寂しさが湧き上がった。もう自分の出る幕は ないんだろうなって、そう感じたから。
185 :
のら猫 :03/01/12 17:46 ID:???
んみゅ。今日はこれで…。明日で終わる……予定は未定っと。
と、まぁそんなこんなで、3人共が それぞれに慌しかったのも手伝って、俺たちの5回目の釣行の話は ずっと 伸び伸びになったままになっていた。俺は その間、久しぶりのバイトに精を出し、釣り竿のカタログと にらめっこしては、 己の闘志を湧き立たせていた。 5日間のバイトを終えると、久しぶりに 福沢諭吉と夏目漱石が数人づつ、俺の財布に収まった。俺はソッコー 自転車を 飛ばして 近くの釣具屋に行き、自分が欲しかった竿と ついでに中型のリールも手に入れた。 あと、両方とも定価より3割も安く買えたんで、その帰り道に、俺は母親が前から欲しがっていた、何とかっていう、 マイナーなブランドの財布を ついでに買ってやった。改まって手渡すと照れくさいので、何も包まずに そのまま ぽーんと テーブルに投げて、2階へ上がる背中越しに母親に話して 財布をやった。10分後ぐらいに 小便しに下に降りたら、 母親が目を真っ赤にして 嬉し泣きしていたので、こっそり逃げるように2階に戻った。 こんな事ぐらいで泣くなよ…。男は そういうの苦手なんだから。
187 :
のら猫 :03/01/13 11:11 ID:???
それから2日後くらいだったかに、おっちゃんから俺の携帯に電話が入った。お互いに、それぞれの状況は それなりに 話をし合っていたんで、まずはここ数日の近況報告をして、それから 伸び伸びになっていた 次の釣行の話を始めた。 ところが、その日は何となく、おっちゃんの電話の声に 元気がない気がした。何となく気になって、どうしたのかと 俺が聞くと、きっと おっちゃんは、自分からは言い出しづらかったのだろう。そこで初めて こんな事を口にした。 『 実はさ、勤務先が ちょっと遠くに決まっちゃったんだよね。』 「 へぇー。どこ? 俺の親父も 毎朝2時間くらい掛けて通勤してるよ。」 『 うん、いや。あのぅ、こっちじゃないんだ。』 「 はぁ? どこよ?」 『 面接の時はさぁ、勤務地は 本人の希望を考慮するって言ってくれてたんだけどさ。』 「 うん、だからどこにきまったのさ?」 『 …銚子。千葉の。予定では3年くらい。そこの支社が、今までの自分の経験、一番生かせる所だって思うんだよね。』 「 ……何だよ、それ。」
188 :
のら猫 :03/01/13 11:20 ID:???
もう、それしか言えなかった。呆れたと言うか、ショックだった。もちろんそれは、随分悩んだ末の決断だったのだろうが、 バラバラだった おっちゃんたち親子の気持ちが、やっとこさシンクロし始めた矢先に、おっちゃんは会社のあてがった社宅で、 しばらくの間 単身赴任の生活と相成ってしまったのだ。 もちろん俺はすぐに、心の中に 反対したい気持ちが いっぱいになったよ。でも、それは言えなかった。40過ぎの男 が 覚悟して決めた事だったろうし。おっちゃんとその家族が、それでやむなしと決めたのならば、他人の俺に とやかく 口出しする事など、出来ない事は分かっていたから。 「 そ、そっか。でも良かったじゃん。頑張り屋のおっちゃんが、頑張れない姿を見るのは、家族も辛かっただろうしさ。」 『 うん。まぁ息子がさ、あいつが心配なんだけどさ。ほら、もう坊主っていう 良い友達も出来たしさ。』 「 いや、良いかどうかは分からんけど…。」 『 いやいや。あの時、坊主に勇気出して声かけて、本当に良かったと思ってる。感謝してるよ。』
189 :
のら猫 :03/01/13 11:26 ID:???
照れくさい事を言わないでくれ。感謝したいのはこっちの方なんだ。息子くんっていう それまでのナアナアの関係じゃない 友達が出来た時には、俺は嬉しくて 風呂場でこっそり“バンザ〜イ!俺にも友達出来たぁ!”って、叫んだんだから。ホント、 そうなんだから。まだ電話中なのに、俺は頭の中が 色んな想いで、ぐちゃぐちゃになりそうになった。 『 だからさ、予定は3年だけど、いつまであっちで仕事する事になるか 分からないんだけど…。』 「 うん。」 『 取り合えず、3人で釣りに行くのはさ、今度で最後になるかも知れないんだわ。』 「……そか。…そだね。」 『 ………。』 「 まぁ、あれじゃん。一生の別れって訳でもないし、ほら、また息子さんと一緒に逢いに行ってやるからさ!」 『 うん。』 「 元気出してよって言うと変だけど、向こうで頑張って また一旗上げて帰ってくればいいよ、ね?」 『 …うん。』
190 :
のら猫 :03/01/13 11:40 ID:???
電話の後半は、俺が一方的に喋った。おっちゃんは何を言っても、うんとしか言わなかった。落ち込んだ、小さな 男の子みたいに――。 電話を切って、ふぅーと長いため息をついて、俺は色々と物思いに耽った。そっか。こういうのを“一期一会”って、 そういうんだよなぁ。結局、理由は 他にも色々とあったのだろうが、おっちゃんは 友達もなく いつも一人で部屋に 篭もっている息子に、何とか友達を作ってやりたかったのだろう。それまでの自分達の関係から考えても、親子が一緒に 魚釣りってのが 恥かしかったというのもあっただろうけど、必要以上に おっちゃんが俺たち2人を残して、自分だけ 一人釣座を離れる事が多かった訳も、それで分かった気がした。それを知らない俺は、すぐに一人で居なくなってしまう おっちゃんにヤキモキしてたよ。おっちゃんの気持ち 分かってやれなくて、正直スマンかった。 その日の夜、俺は3人での 最後の釣行になるかも知れない今度の釣りを、思いっきり楽しもうと心に決めた。 あれこれと ない頭を捻って“おっちゃんと魚釣り”作戦などと 考えたりもしたが、結局おっちゃんと俺の、どっちが 救われたのか分からない。結局 俺は2人には これといった何も出来なかった。いや、そういう下手な考えなど、結局 親子の絆ってやつには 勝てないんだろうなって思った。お互いが素直になる為の キッカケと時間と場所。それさえあれば、 何もドラマチックな出来事など 必要なかったんだよな。
191 :
のら猫 :03/01/13 11:48 ID:???
何とか今日中に書き上げたい。最初の計画では、昨日の成人式に書き終わる はずだったのだが…。のらは仕事で 成人式には出れなかった人だから、これを 書き上げることで、自分の中での成人式を もう1回自分で祝いたかったんでつ。 …続きは、今夜かきますね。
192 :
のら猫 :03/01/13 21:31 ID:???
最後の釣りは、楽しい中にも それぞれの心の中に、これが最後になるかも知れないって想いが去来するせいで、何だか しんみりしていた。息子くんは、その日は一番良く喋った。今まで おっちゃんが横に居る時は、決して話さなかったような 事も話した。顔は俺の方を向いて話していたが、きっと息子くんは 今日だけはもうウロウロせずに、その横に座っている 自分 の親父さんに向かっても話していたんだろうと そう思う。 小さい頃に描いた絵を、親に誉めて貰ってから 絵を描くのが大好きになった事。中学・高校でも 美術の点数だけは、 唯一自分が自慢出来る事だった事。父親が設計の仕事だったから、余計に将来は そういう平面デザインの仕事に就きたいと 思った事。でも、いざ美大へ行くと そこには自分よりもずっと才能のある奴が、そうでもない自分よりも もっともっと 努力している姿があった事。絵を描くという自分の唯一の楽しみが、仕事というお金を得るための仕事に変わる事への 不安と、自分の才能の限界を知る事への恐れ。そこには 決して これまで親には見せてこなかった、息子くんの 懸命に 自分で自分を自立させようとする、孤独な戦いがあったんだ。
193 :
のら猫 :03/01/13 21:34 ID:???
おっちゃんは 自分のやりたい事が見つからない、息子くんのように何かの才能もないこの俺も、心から労わってくれた。 俺は賢すぎるんだと おっちゃんは そう言ってくれた。色んな事が見えすぎる、分かりすぎる事が、決して幸せって事では ないからな、と そう言ってくれた。それから、自分が若い頃 一度だけ会社を辞めた話をしてくれた。自分の色んな失敗談 も話して聞かせてくれた。それは、息子くんも初めて聞く話だったみたいで、みんなで 楽しく語ってくれる おっちゃんの 若き日の失敗談を笑った。ずっとずっと すれ違い、重なり合う事のなかった おっちゃんたち親子が、本当は それぞれに 心の奥底で待ち続けていた時が、やっと少しだけ訪れた日だったと思う。 俺は その時やっとハッキリ気が付いた。父親と息子の間に、いつしか深い溝が出来上がってしまう、その訳を。 それは誰が悪いという訳でもない。どんな親子にも当てはまる事ではないかも知れないが、おっちゃんと息子くん、 そして 俺と俺の親父のような父と子の関係であれば、きっと そうなんじゃないかと思う。
194 :
のら猫 :03/01/13 21:39 ID:???
おっちゃんも俺の親父も、本当は決して ものすごく強い男ではない。ものすごく立派な男でもない。もちろん、世の中 には スーパー・マンみたいに、非の打ち所もないような父親も存在するかも知れないけれど。それ以外の、ごく普通の男が 自分 の実力以上に強くなれて、立派になれるのは、守るべき家族を持ち、愛すべき子供が居てくれるからなんじゃないだろうか? 自分の子供が 理想と思ってくれるような、立派な親父になろうと、生まれてきた俺たちの顔を見て、親父たちは そう 心に決めたと思う。だからこそ、親父というのは こと息子の前では、いつまでも 常に立派に振舞おうとするんだろう。 親として 男として、凛々しく 雄雄しく 強くあろうとするんだろう。そういう父親を見て、俺たちは大きくなったんだ。 でも子供は 自分が成長してゆく過程で、それまで“絶対神”のように見えていた親父が、実は 弱いところも 悪い所も ずるい所も 情けない所もある、ただの一人の男なのだと気が付くようになるんだろう。本当は 父親といえども 実はただ の男なのに、それで良いのに、そういう父親が 自分に対してだけは、常に弱さを隠して 偉そうに振舞う事に、矛盾や反感 を覚えてしまうんじゃないかな。
195 :
のら猫 :03/01/13 21:42 ID:???
それは、子供の言葉で言えば「 父さんは、母さんに自分のダメな所も、ちゃんと受け止めてもらってるんだろ。そして 母さんのダメな所も、それなりに受け入れてやってきたんだろ。どうしてそれを自分の息子にだけはしてくれないのさ?」 って、言葉になるんじゃないだろうか。 子供は、父親という人間の 良い所や 強い所だけを見せられていては、大人になれない。その矛盾を上手に乗り越えて 行ける子供も居るけれど、却って 父親のように強くも賢くもなれない自分に傷ついて、自分に自信を持てなくなってしまう 子供だって居るんだ。レールを一歩踏み外すと、その下はもう奈落の底のように感じている子供が。 やっぱり、誰が何と言おうとも、子供が最初に見る“大人の男”は、父親なんだから。子供は、自分の父親を手本にして、 自分という存在を確かめるのだから…。
196 :
のら猫 :03/01/13 21:45 ID:???
―― そして 祭りは終わった。 おっちゃんが新しい人生のステージへ 一人旅立ってからしばらくして、今度はその息子が生まれて初めての一人旅に出た。 旅行中は連絡もなく 心配したが、1ヶ月ぐらいして電話があった。旅先でバイトしながら ゆっくり西日本を回る計画だった らしいのだが、現実はそう甘くなかったようで、半月ぐらいで 金が全部尽きて帰って来たらしい。どうだ? キミの心が探し ていたものが、この旅で 何か1つでも見つかったか? と、俺が気取って聞いてみたら、全然! と、屈託のない笑い声が 返って来た。そうか、ま それも良し、だ。 息子くんとは メッセもつないだ。ある日、メッセで話していたら 今から画像を送るから、という。DLしてみたら、二次元 半角画像が描かれていた。そうか、やはりあいつは 葉鍵板系の住人だったかと笑った。何でもいいから、自分の絵を見た 感想を聞かせて欲しいという。俺は二次元エロ画像には 興味がなかったが、一生懸命描いたんだろうと思い、2時間ほど 悩んだ末に、3文字“萌えた”とだけ書いて送った。その1時間後、さらに同じような絵が 今度はメールに添付で、十数枚 も送られてきて 頭を抱えた。…いや、良い奴なんだけどね、彼。
197 :
のら猫 :03/01/13 21:53 ID:???
おっちゃんとの 直接連絡は…ない。息子くんが時々メッセやメールで 俺に知らせてくれる。元気でやっているみたいだ。 息子くんの大学が忙しいので、釣りにも ほとんど行けていない。それでも2ヶ月に一回ぐらいは、息子くんを釣りに 連れ出している。これは、おっちゃんとの内緒の約束だったから。今でも「 あいつは、放っとくと何日でも部屋に 篭もってるから。」と 嘆きつつ、顔は全然笑っている、おっちゃんの姿を思い出す。 今 この文章を書いてる俺は、あの辛かった、そして楽しかった日々から、いつの間にか もう2年もの月日が経った 事を、今さらのように懐かしむ。あれから俺にも色々あったが、それはまた 俺がおっちゃんに逢える その日まで、 話さないでおくつもりだ。
198 :
のら猫 :03/01/13 21:57 ID:???
自分の事に ちゃんと興味や関心が持てない人間は、他人の人生にだって 同じように興味や関心を失って行く。 いつの頃からか、出会う人たち全てが 幻のように儚かった。どうせ いつかは別れがくるのだから。だったら最初から、 深く人と関わる事など虚しいんだと そう思っていた。そうやって築いた自分の壁の中で、身もだえしながら生きていた。 それが、そんな生き方が寂しくて、もう何も感じないようにして生きていた 自分に気が付いた。 自分は何かを感じる前から、頭の中で 世界は虚しくて、人間は孤独で、人生は儚いのだと、そう決め付けてきた。 そういう眼で この世界の全てを見ることで、自分が こんなにも孤独な訳を 自らに納得させて生きてきた。それは もしかしたら、本当はそうじゃない、この世は そんな世界じゃないはずだと 信じていた、自分の子供の頃の想いが、 生きて行く中で 傷つき裏切られたと感じた時の、反動だったのかも知れない。
今はこう思う。やっぱり人生は孤独だし、世界は虚しいかも知れない。人生だって儚いものだろう。ただ、それだけが この世界の全てではないと…。 今だって、俺はたくさんの友人に囲まれている訳じゃない。相変わらず孤独癖も逃避型思考も治らない。恋人も出来 ないし、世間から見れば やっぱりダメ人間に分類されちゃうんだろう。それでも、何とか生きて行く事は出来るよ。 あの頃の自分と 今の自分、何が変わったかと言えば、もう自分で自分を傷つけるような考えを捨てたって事だけだ。実際、 人生は素晴らしいとか、そういうのを感じられる事は、生きていても少ない。けれど、少なくとも 人生ってのは虚しい だけじゃないんだという前提で生きている。 あの おっちゃん達との魚釣りのような、そういう素敵な経験に これからも出逢える事を夢見て、俺は今も生きている。 〜〜 おしまい 〜〜
200 :
のほほん名無しさん :03/01/14 01:57 ID:aDeDh791
完結記念and保全age
201 :
のら猫 :03/01/14 23:51 ID:???
>>200 さん、200ゲトー、おめ! and 書きコ、ありがd
202 :
のら猫 :03/01/15 00:01 ID:???
のらは あんまり真剣に心理学など勉強した事がないので、こんな考えが正しいかどうかは分からない。もしこんな事は 誰か偉い心理学者によって、とっくに出版されている ガイシュツの理論であったとしても、それを読んだ自分が、それを頭の中 だけでなく 心から理解出来たとは思えないよ。それに、その事が分かったからといって、問題は解決しなかったろう。 実際に自分と親とが お互いに関係改善の行動を起こせて初めて、問題は解決するんだろうしねぇ。 たとえ未熟であっても 成長した子供は、父親に 自分の子供としてではなく、一人の男として相対して欲しいのでは あるまいか? 子供が大人になる日は、成人式に参加した日からではない。子供が それをきちんと感じられた時から、 子供の 本当の意味での成人式が 終わるのではないか? のらは そう思うんでつよ。
どんなに偉い人の本を読んでも、どんなに自分と似た人を参考にしても、どんなに心理学を勉強しても、そこには あなたが自分の人生をどう生きればいいかは 書いていない。 誰もあなたの人生を あなたの代わりに生きる事は、出来ないから。やっぱり自分の人生をどう生きるかは、自分で 見つけるしかない。 世の中には、のら達みたいに 自分の生きる意味や 大学に行く意味や 働く意味を考えなくても、幸せでいられる人が いっぱいいる。そういう人たちが、自分達より劣っている訳でもないよ。それを探そうとしている自分達が変な奴だって 思う必要もないし、それが見つからずに苦しんでいる 今の自分を、馬鹿だと思う必要もないよ。 大切なのは、生きる意味や 勉強する意味や 働く意味を 見つけたいと望んだのは、他でもない自分自身だって事だよ。 のらもそうだけど、例えば誰か( 親とか教師とか上司)に強制されて、お前が生きる意味や 大学に行く意味を考えてみろ! って言われてたとしたら、誰でも3日も経たずに そんな事考えなくなると思うんだけどね。 だから、自分は今 自分でそれを望んで 悩んで、苦しんでいるんだって事、忘れないでほしいな…。自分で望んでやって いるんだから、悩むのに飽きたら、いつだって 悩むのは止めていいんだから…。
204 :
のら猫 :03/01/16 09:56 ID:???
昨日は頭痛が痛くて、命が死ぬ危険が危ないと思うほど、体が だるかったのだ。 今は、自宅から のほほんと書きコ。風邪は治った…と思う。でも、私は家に居る(謎)。 もうねー、しばらく長い文章は嫌っ!(藁 今日から、また のほほんな話を、のほほんな のらが、のほほんと書いて行きまつ。 今後とも よろしくおながいしまーす。m(__)m
205 :
のら猫 :03/01/16 10:00 ID:???
シリーズ 〜 モナーとギコ 〜 その1 あ〜、毎日毎日 クソ忙しいぞ、ゴルア! ∩ 大学じゃあ、課題に レポートに 追われて、卒論で死ぬ思いして、 γ'⌒ヽ ∧ ∧ 会社に入ったら、今度は残業に 接待に 会議に、 し'ゝつ(; ゚Д゚)つ むぉ〜おぉ〜! もう 俺DMP( ダメポ)だぞ、ゴルァ!
206 :
のら猫 :03/01/16 10:01 ID:???
おっ、モナーだぞ ゴルア! ___∧∧ < あいつは何でいつも 〜' ___(,, ゚Д゚) のほほ〜ん と、 ♪スン スン ス〜ン…と。 UU U U 何の悩みもないような 顔してられるんだ…? ∧_∧ (´∀` ) と つ Y 人 (_」 J ))
207 :
のら猫 :03/01/16 10:02 ID:???
俺は お前が羨ましいよ…。いつも のん気でいいよな。 『 どうしたモナ? 元気ないようだモナ。』 ___∧∧ < 〜' ___(,, ゚Д゚) オイラ、もう生きてく事に疲れたようだぞ、ゴルア…。 UU U U 何か 元気の出るような事ないかよ? ∧_∧ 『 疲れた時は、休むと良いモナよ。』 > (´∀` ) ( ) …休めねぇから 疲れてるんだろうがっ、ゴルァ! | | │ 『 そうなのかモナ?』 (_(_.)
208 :
のら猫 :03/01/16 10:03 ID:???
ったく、モナモナ、モナモナと。何でそんな顔して 生きて居られるのかを、俺にも教えろよ ゴルァ! ___∧∧ < 『 ん〜、ギコは 疲れたら休んでるモナ? 疲れてるのに 〜' ___(,, ゚Д゚) 休めない自分に 怒ってるから、余計に疲れるんだモナ。』 UU U U そんな当たり前の事を 今さら言うなよ。分かってるさ、 それぐらいの事。 ∧_∧ 『 分かってるのなら、今すぐ休むモナ。自分の楽しい事 > (´∀` ) するモナよ。 .( ) 誰かにやらされていると 自分が感じてる事は、 | | │ それが勉強だろうが、仕事だろうが、家事だろうが、 (_(_.) やっぱり苦痛だモナよ。』
209 :
のら猫 :03/01/16 10:05 ID:???
そりゃ、そうだろうけど…。でも誰でも、その 自分の したくない事をやっているから、俺もお前も、 ___∧∧ < こうして 誰かの世話にならずに 〜' ___(,, ゚Д゚) 生きて行けてるんだろうがよ。 UU U U . ∧_∧ 『 そうだモナ。だから、自分のしたい事が 今自分の > (´∀` ) やってる事なのが、一番良いんだモナ。 ( ) だけど、それは普通の人には難しいんだモナ。 | | │ だからこそ、ちゃんと休むんだモナよ。 (_(_.) 無理して働いた人には、無理して休む権利も あるモナ。』
210 :
のら猫 :03/01/16 10:07 ID:???
…とは言ってもよぅ。 そうやって休んでばかりだと、人に遅れを ___∧∧ < 取ってしまうぞ ゴルァ。 〜' ___(,, ゚Д゚) 人が休む時にも 頑張るから、人の先を UU U U 歩けるんだぞ。 . ∧_∧ 『 …ギコは 休みたいのか、働きたいのか、 > (´∀` ) どっちなんだモナ? 働きたくて働いてる人は、 ( ) 今のギコみたいに、そんなに疲れた顔は | | │ してないモナよ…。やっぱり、本当は (_(_.) 休みたいと思ってるんじゃないモナか?』
211 :
のら猫 :03/01/16 10:08 ID:???
『 モナーは、ちゃんと休めない人は ちゃんと働けない人と 同じくらい ∧_∧ ∩ 良くないと 思ってるモナ。 > (´∀` )丿 んじゃ これからモナーも、モララーんとこ ⊂ 丿 へ 遊びに行って来るモナ。』 ノ γヽ .(__.丿\__ノ ∧ ∧ Σ (; ゚Д゚) < お、おいっ、行っちゃうのかよ / ⊃⊃ ゴルァ! 〜( ( U~U
212 :
のら猫 :03/01/16 10:09 ID:???
自分の気持ちに 素直にならないと、 クルッ 結局一番苦しむのは、自分だモナ。 ∧_∧ > ( ´∀`)彡 オイ… 愚痴なら いつでも聞いてあげるから、 ( O ) ギコは、辛いのに休まず頑張ってる自分を ││ │ ∧ ∧ 自分でもっと 大切にするモナよ。 (__(__) ( ;) ./ つ (___/ /
213 :
のら猫 :03/01/16 10:10 ID:???
んじゃあねぇ〜っ。 > ∧ ∧ バイバ〜イ! ( ) / | ……………。 (,,_/ /
214 :
のら猫 :03/01/16 10:12 ID:???
∧∧ … 今まで のほほんダメな奴だと 思ってたのに、 (;゚Д゚ ) < 何か、あいつの方が 俺より格好良く / . | 見えてきたぞ ゴルァ! 〜OUUつ 〜〜 おしまい 〜〜
215 :
のほほんだけじゃダメかしらん :03/01/17 01:51 ID:XQVh3DzO
漏れも休みたい・・ でも試験がっ・・単位がっ・・卒業がっ・・ ヨギナクサレ ヨギナクサレ ヨギナクサレ ヨギナクサレセザルヲエナイ! とりあえずageときます。
216 :
:03/01/17 01:53 ID:???
とりあえず、バンプオブチキン好きだろと、言いたい。
こうたのいる世界は日の当たる場所だ
>>215 さん、
>>216 さん、
>>217 さん、
書きコ、ありがd。バンチキは、実は この2chのフラッシュで聞いた事が
あるだけでつ。「K」だったかな? あれは禿しく感動しましターヨ。
217さんの書いた“こうた”って人が、バンチキのリーダーか ヴ゙ォーカルの人かな?
215さんは、せめてメ一杯嘆いてくだされ。気の効いた事を言おうとすると、
何も書けなくなるので、きっと のらにはありきたりの慰めの言葉しか言えません。
だから、世の中にイパーイ居る、頑張ってる215さん達に、1つ作品うpするにゃ。
219 :
のら猫 :03/01/17 08:51 ID:???
シリーズ 〜 モナーとギコ 〜 その2 生きてても 楽しい事なんて ___∧∧ 何にもない気がして来た…。 〜' ___(,,´Д`) 他人は みんな楽しそうに見えるのに、 UU U U 俺だけが取り残されてるみたいだよ。 はぁ〜、ため息ばっかり出るぞ ゴルァ…。
220 :
のら猫 :03/01/17 08:52 ID:???
∧∧ いやっ! 泣き言を言っても始まらない。 _(,,゚Д゚) 俺は一匹狼(猫)のギコだぞっ、ゴルァ! ⊂ ⊃ 他人の泣き言を聞かされるのが嫌だから、 ♪ネラッタ エモノハ 〜| | 俺だって、誰かに泣き言なんて カナラズ…と。 し`J 言わないんだ。今までだって ∧_∧ そうやって生きてきたんだ。 (´∀` ) と つ Y 人 ∩ (_」 J ))
221 :
のら猫 :03/01/17 08:53 ID:???
アッ! ツラヌ…でぇっ! ∧ ∧ 煤i,,゚Д゚) ∧_∧ / ⊃⊃ (´∀` ;) 三 〜( ( と つ U~U \ \ \ ∩し(__)
222 :
のら猫 :03/01/17 08:54 ID:???
…コケタ。 ∧ ∧ (,, ゚Д゚) / / ⊃⊃ どてっ! / 〜( ( / U~U ∧_∧ ○ ⊂(´A`;と⌒⌒つ  ̄  ̄ ̄ ̄ ̄
223 :
のら猫 :03/01/17 08:55 ID:???
…ナイタ。 ∧ ∧ ウェエエェ〜ン! (;´Д`) / ⊃⊃ ∧_∧ 〜( ( ・゚・(´Д ⊂ ヽ・゚・ U~U ⊂ _ノ _(__( __)_
224 :
のら猫 :03/01/17 08:57 ID:???
ッタク、 泣くんじゃねぇよ。 ナニヤッテンダヨ コッチが 泣きたい気分の グスン… ∧∧ 時に、先に泣かれたんじゃ (,,゚Д゚) たまんねぇよ、ゴルァ! ∧_∧ / つ (´Д ⊂ ヽ 〜( ,ノつ 『 だって、痛かったんだモナ…。』 ⊂ _ノ (( (/ _(__( __)_
225 :
のら猫 :03/01/17 08:58 ID:???
男はなぁ、どんなに辛い時も ∧∧ 涙をたやすく他人に見せちゃ ∧_∧ (,,゚Д゚) いけないんだぞ、ゴルァ! (´Д` ) ⊂ ⊃ 辛い事も じっと耐え抜くんだ。 し し ) 〜| | く く く し`J 『 ………。』 (_(_)
226 :
のら猫 :03/01/17 08:59 ID:???
エッ !? 『 じゃあ、ギコは どこで弱音を 吐いたり、泣いたりしてるモナ? ∧ ∧ ギコは“他人”じゃなくて、 . ∧_∧ (,,゚Д゚) モナーの親友だモナよ…。親友の > (´A` ) と ⊃ の前でも、泣いちゃいけないの?』 ⊂ ) 〜( ( | | │ U~U ……いや、それは。そのぅ。 (_(_.)
227 :
のら猫 :03/01/17 09:00 ID:???
『 ちょっと、モナーと一緒に来るモナ。』 ∧∧ ∧_∧ お、おいっ、どこへ連れてくんだよ (; ゚Д゚) (´∀` ) ゴルァ! /,,⊃⊃⊂ ) ~て ) _) 人 Y 『 いいから。見せたいものがあるモナよ』 (( (/ ∪ し (_)
228 :
のら猫 :03/01/17 09:04 ID:???
つづく…。暇なので、今日中に書けると思うよん。 家でAA話を作ってると、お金も使わずに済むし、イイ! えっ、仕事でつか? まぁ、あったりなかったりで、 それを、また したりしなかったりと…。でへへ。
『 これだモナ。』 何だ、ただの花じゃんかよ。これがどうしたってんだよ。 『 世の中で 一番難しいのは、当たり前の事に気が付く事だと思うモナ。』 ∧∧ ∧_∧ (,,゚Д゚) (´∀` ) / | ( つ つ (○) 〜OUUつ _( ̄__)__)_ ヽ|〃  ̄ ̄ ̄
230 :
のら猫 :03/01/17 11:41 ID:???
『 双葉が出ずに、本葉が出る植物はないモナ。蕾が膨らまずに花が咲く事もないし、 花が咲かずに、実を付ける木だってないモナ。』 …言ってる意味が 分かんねぇよ。当たり前じゃん、そんな事。 『 蝶々だって、必ず さなぎになってから 空へ飛び立つモナ。月曜日の後には 必ず 火曜日が来るし、ドレミの音階も 虹の七色も、ちゃんと順番に並んでいるモナよ。』 ∧∧ ∧_∧ (,,゚Д゚) ( ´∀`) / | ( つ つ (○) 〜OUUつ _( ̄__)__)_ ヽ|〃  ̄ ̄ ̄
231 :
のら猫 :03/01/17 11:42 ID:???
『 自然は みんなちゃんと順番を守ってる。だから上手く生きて行ってるモナ。 なのに、人間だけが 時々その順番を守らないで、余計に苦しんでるよ。』 …順番って何だよ。何の順番だよ? 『 辛い時や苦しい時、 泣いたり、嘆いたり、誰かに慰めてもらったりする事だモナ。』 ∧_∧ ∧∧ (´∀` ) (,,゚Д゚) ( つ つ / | (○) 人 ヽノ 〜OUUつ ヽ|〃 (__(__)  ̄  ̄ ̄ ̄  ̄
232 :
のら猫 :03/01/17 11:44 ID:???
『 ギコは、本当は寂しがり屋だと思うモナ。だけど いつだってそれを自分だけで 黙って隠してしまうのが、見ていて寂しいモナよ…。』 “転んでも泣かない”ってのが、俺の生き方なんだよ。お前、2chのマスコット・キャラ のくせに、ひろゆきの言う事に 異議を唱えるってのかよ? 『 そうじゃないモナ。そう思う事は間違ってないよ。人間だから、そう思っていても 辛い時は やっぱりあるんだモナ。そういう時には、ちゃんと順番を守る方が、 人間は幸せを感じられるし、結局は 早く立ち直れるって言ってるんだモナ。』 ∧_∧ ∧∧ (´∀` ) (,,゚Д゚) ⊂ つ / | (○) ( ( ( 〜OUUつ ヽ|〃 (_(_)  ̄  ̄ ̄ ̄  ̄
233 :
のら猫 :03/01/17 11:45 ID:???
『 ギコは、ちょっとだけ 人より恥かしがり屋で、ちょっとだけ 誰かに甘えるのが 上手じゃないだけだモナ。だからって、それが いつだって一人ぼっちって居なきゃ ならないって事じゃないんだモナよ。』 ……お、俺は それが格好良いと思ってるんだよ! コ…゙ゴルァ…。 『 転んでも泣かないと思って生きる事も、それでも涙が出そうになる事も、つい嘆いて しまう事も、そしてそれを聞いた誰かが、慰めてあげる事も、その全部が間違ってない んだモナ。全ては 自然が決めた順番で、その1つ1つに ちゃんと意味があるんだから。 それを、頭でっかちに 感情を抑え付けたりしてしまうから、人間は余計に辛くなったり、 一人ぼっちを感じてしまったりするんだって、モナーは そう思ってるんだモナよ…。』 ∧∧ ∧_∧ (;゚Д゚) (´∀` ) | つつ ⊂ つ 〜 | (○) ( ( ( し`J ヽ|〃 (_(_)  ̄  ̄ ̄ ̄  ̄
234 :
のら猫 :03/01/17 11:48 ID:???
『 …じゃあ、モナーは これで帰るモナ。』 あっ、お、そ…そうか。じゃあな…。 ∧ ∧ ∧_∧ ∩ Σ (; ゚Д゚) (´∀` )丿 / ⊃⊃ ⊂ 丿 〜( ( (○) ノ γヽ U~U ヽ|〃 .(__.丿\__ノ  ̄  ̄ ̄ ̄  ̄
235 :
のら猫 :03/01/17 11:55 ID:???
『 一匹狼が格好良いと思ってるのは、ギコだけかも知れないモナよ。 …でも、そうやって頑張ってる、一匹猫のギコは 結構好きかも、だモナ。』 クルッ ∧_∧ ∧ ∧ > ( ´∀`)彡 ( ;) ( O ) ./ つ (○) ││ │ \(___/ ヽ|〃 (__(__)  ̄  ̄ ̄ ̄  ̄  ̄
236 :
のら猫 :03/01/17 11:56 ID:???
んじゃあねぇ〜っ。 > ∧ ∧ ……………。 バイバ〜イ! ( ) / | (○) (,,_/ ヽ|〃 /  ̄  ̄ ̄ ̄
237 :
のら猫 :03/01/17 11:57 ID:???
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ギコは、本当は寂しがり屋 | だと思うモナ。ちょっとだけ | 人より恥かしがり屋で、 | ちょっとだけ 誰かに ∧_∧ | 甘えるのが (´∀` ) | 上手じゃないだけだモナ。 ⊂ つ \  ̄ ̄ ̄ ○  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ∧ ∧ 。○ ( ) ・ / | (○) (,,_/ ヽ|〃 /  ̄  ̄ ̄ ̄
238 :
のら猫 :03/01/17 11:58 ID:???
ったく、な〜んにも考えてねぇような 顔して生きてるくせに。 俺を 見抜いてんじゃねぇよ…。 ∧ ∧ ( ) / | (○) (,,_/ ヽ|〃 /  ̄  ̄ ̄ ̄
……ゴルァ。 ∧ ∧ ・゚・(TД⊂ヽ・゚・ ./ ノ. (○) (___/ ヽ|〃 /  ̄  ̄ ̄ ̄ 〜 おしまい 〜
240 :
のら猫 :03/01/18 14:00 ID:???
…暇なんで、使えるAA漁りにAAサロン板行った。“鬱”って、スレ見てたら、 泣けてきた。何処の板にも、俺みたいなのが居るのねん…。
∧__∧ 最近、携帯を新機種に変えた。 .| (´∀` ) . []二 O オマケのアプリで、タマゴの育成ゲーム . | l | が付いていた。早速育ててみよう。 . (__(__) セツメイショ…と。 ∧__∧ _ …おかしいな。何日待っても .| ( ´A`)|| タマゴが孵らない。 . []二 ソ ̄ . | l | え〜と、何々? このゲームは、 . (__(__) メールを送受信する事で、 タマゴが 成長します… ::::::::::::::: どよょ〜ん… ::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::: メールする相手なんて、 . ∧__∧ ::::::::::::::::: 俺に 居るもんかよ…。 ( ;;;;;;) ::::::::::::: .| / :::::二) :::::::::: [] . l ;;;ィ;;;) ::::::::  ̄  ̄  ̄
242 :
のら猫 :03/01/19 16:35 ID:???
今日は、簡単なAAだけ用意して、ぶっつけ本番で書いてみる。のらに 何かを書く気持ちと ヒントを下さっているのは、この板の皆さん一人一人の、 飾らない言葉と 精一杯に生きる気持ちでつ。
243 :
のら猫 :03/01/19 16:41 ID:???
一体、いつからだったんだろう? 俺が こんなにも懸命に 走り出したのは。 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ∧ ∧ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; (;´Д`)つ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; (つ、丿 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;; (ノ/ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;; (_/ ;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
244 :
のら猫 :03/01/19 16:43 ID:???
…とにかく、気が付いたら 俺は走っていた。一緒に走る連中は、 中学 高校 大学と変わっていったけれど。 最初に走り出した頃は、まだ一緒に走る者同士で 励ましあったり してたような記憶が、かすかに残っている。今は 仲間同士で走って いる気は、ちっともしない。大人になるって言うのは、その心細さが 当たり前に感じられるようになってくるって事なんだろうか?
245 :
のら猫 :03/01/19 16:47 ID:???
「 おいっ、俺たち何で走ってるんだ?!」 知らねぇよ 「 おいっ、そっちのお前。俺たちは、何で走ってるんだよ?!」 競争してるんだろ? 違うのか? 「 何の競争だよ?」 何って、生きる競争だろ。 「 …そうだったか?」 ハァハァ… ゼイゼイ… ∩.∩ ∧ ∧ (\ /) (;´Д`)っ (;´Д`)つ (;´Д`)っ ( つ / (つ、丿 ( つ / | (⌒) (ノ/ | (⌒) し'⌒^ミ (_/ . し'⌒^ミ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
246 :
のら猫 :03/01/19 16:50 ID:???
「 …おいっ、お前 苦しくないのか?」 苦しいよ。 「 おいっ、そっちのお前。お前はどうなんだよ?!」 みんな辛いんじゃないのか? それでも走りつづけた奴だけが 幸せになれるって、俺はそう教わったぜ。 「 誰に教わった?」 …もう、忘れたよ。とにかく走ってればいいんだよ。 ハァハァ… ゼイゼイ… ∩.∩ ∧ ∧ (\ /) (; ´Д)っ (Д` ;)つ (;´Д`)っ ( つ / (つ、丿 ( つ / | (⌒) (ノ/ | (⌒) し'⌒^ミ (_/ . し'⌒^ミ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
247 :
のら猫 :03/01/19 16:54 ID:???
「 …おいっ、そろそろ休まねぇのかよ。」 休めるもんなら、休みてえよ。 「 おいっ、お前。お前は休みたいと思わねぇのかよ?!」 休んだら置いていかれるぜ。それでもいいなら 勝手に休みなよ。競争相手が減るのは大歓迎さ。 ゼイゼイ… ハァハァ… ∩.∩ ∧ ∧ (\ /) (;´Д`)っ (; ´Д)つ (Д` ;)っ ( つ / (つ、丿 ( つ / | (⌒) (ノ/ | (⌒) し'⌒^ミ (_/ . し'⌒^ミ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
248 :
のら猫 :03/01/19 16:57 ID:???
「 別に俺は お前と競争してるんじゃねぇよ!」 じゃあ、誰と競争してるんだよ? 誰だって、自分の身近な奴を 競争相手に選んで 走ってるんだぜ?! 「 …分かんなくなって来たよ。自分が…どうして…こんなに 辛いのに、苦しいのに…走っているのかが。」 ははっ、正直言うとさ、俺も…分かんねぇよ。 それでも走ってるよ。辛いけど…走っていないと不安なんだ。 ハァハァ… ゼイゼイ… ∩.∩ ∧ ∧ (\ /) (;´Д`)っ (;´Д`)つ (;´Д`)っ ( つ / (つ、丿 ( つ / | (⌒) (ノ/ | (⌒) し'⌒^ミ (_/ . し'⌒^ミ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
249 :
のら猫 :03/01/19 17:01 ID:???
「 前を見たら 見える奴のほとんどが走ってるし、 後ろからも、どんどん後をついて走ってくるよ。 この競争は、いつまで続くんだったけかよ?!」 さぁな。生きてる間、ずっと続くんじゃないのか? 「 そうなのか? 死ぬまで、こんなに苦しいままなのか?」 みんなそうやって生きてる。リタイヤした奴は、即、他人に 出来る事も満足に出来ない、無能者って呼ばれるぜ。 落伍者って、笑われるぜ? いいのかい、それで?! ハァハァ… ゼイゼイ… ∩.∩ ∧ ∧ (\ /) (; ´Д)っ (Д` ;)つ (;´Д`)っ ( つ / (つ、丿 ( つ / | (⌒) (ノ/ | (⌒) し'⌒^ミ (_/ . し'⌒^ミ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
250 :
のら猫 :03/01/19 17:08 ID:???
「 …嫌だ。人に笑われて生きて居たくねぇ。」 そうだよな。俺だって、それが嫌だから走ってるんだ。 正直言うと、もう苦しくて、それしか考えられなくなってるんだよ。 「 みんな走るのが馬鹿馬鹿しくならないのかよ?」 何を言っても、走るのを止めたら 言い訳だとしか思ってくれねぇよ。 見ろよ、走るのを止めた連中の顔を。みんなうつむいてる。 俺も…本当は苦しいけど、自分があんな風になるのは怖い。…それだけだ。 ゼイゼイ… ハァハァ… ∩.∩ ∧ ∧ (\ /) (;´Д`)っ (; ´Д)つ (Д` ;)っ ( つ / (つ、丿 ( つ / | (⌒) (ノ/ | (⌒) し'⌒^ミ (_/ . し'⌒^ミ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
251 :
のら猫 :03/01/19 17:14 ID:???
…すまん。米洗うのを忘れてた。続き考えながら晩飯の用意でもするわ。
ハァハァ…お、俺、もうだめぽ…。 「 がんがれ、みんな苦しいんだぜ。」 駄目だ、もう走れねぇよ。2人共、先に行ってくれ。 「 お、おい。大丈夫かよ? おいっ!?」 もうダメポ… ハァハァ… .。∩.∩ .。 ∧ ∧ (\ /) 。 (;´Д`)っ (Д` ;)つ (Д` ;)っ ( つ / (つ、丿 ( つ / | (⌒) (ノ/ | (⌒) し'⌒^ミ (_/ . し'⌒^ミ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄
253 :
のら猫 :03/01/20 19:23 ID:???
やっ…やっぱりダメだったんだ…。 今まで みんなに遅れを取るまいと、必死に走ってきたけど、 元々 俺はそんなに足が速い訳じゃなかったんだ。だけど、 そういう俺が 人並みにみんなと肩を並べて走って来れたのは、 人の倍ほども自分を励まして、人の倍ほども自分に鞭打って、 そうやって走ってきたからだったんだ…。 ゼエゼエ… ハァハァ… .。∩.∩ .。 ∧ ∧ (\ /) 。 (;´Д`)っ (Д` ;)つ (Д` ;)っ ( つ / (つ、丿 ( つ / | (⌒) (ノ/ | (⌒) し'⌒^ミ (_/ . し'⌒^ミ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄
254 :
のら猫 :03/01/20 19:29 ID:???
…わ、悪いな、俺は先行かせてもらうぜ。 あぁ、そうしてくれ。今まで一緒に走ってくれてありがとよ。 「 って おいっ?! 放っといて行っちゃうのかよ?!」 し、しょうがねぇじゃねぇかよ!! 走らなきゃ、どうやって 今まで俺を支えてくれた人に 顔向け出来るんだよ?! (\ /) ∧ ∧ (Д` ;) ∩∩⊂(;゚Д゚) と 〇 (; ´Д) \ ∪,)〜 ||| ( つつ ( (| ||,ノ ( ̄__)__) ∪ ∪ . (_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄
255 :
のら猫 :03/01/20 19:35 ID:???
…あいつん家は、家が色々と大変だったからな。どうあっても、 苦労して育ててくれた親に 恩返ししたいって、いつもそう俺に 言ってたから。もし あいつに追い付いたら、気にするなって言ってくれ。 お前も もう行ったほうがいいぜ。どうやら俺は、ここに来て 今まで無理して頑張って来たツケが 一気に回ってきちゃったんだろう…。 がんがれよ…。俺はもう無理せず、休みながら 自分のペースで走るから。 ∧ ∧ ∩∩⊂(゚Д゚ ,,) (; ´Д) \ ∪,)〜 ( つつ ( (| ( ̄__)__) ∪ ∪ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄
256 :
のら猫 :03/01/20 19:46 ID:???
…これで良いのかヨ、俺。仕方ないんだよな? 俺。 クッ… ∧ ∧ ∩∩ (;´Д`)つ (;´Д`) (つ、丿 ( つ つ (ノ/ ( ̄__)__) (( (_/ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄
257 :
のら猫 :03/01/20 20:02 ID:???
おい、あんた。あんたもお人好しだな。さっき、倒れた奴を介抱してる 姿にゃあ、後ろから見ていて感動したぜ。ケケッ…。 「 ハァハァ…テメエ、何が言いたい?」 別に。ただ、1つあんたに言ってやりたい事が ないでもないぜ。 あんたはな、競争には向いてない人間だ。さっさと別の生き方を探した方が いいと思うぜ、へへへ。 ∧ ∧ ∧ ∧ (;`∀´)っ (Д` ;)つ ( つ / (つ、丿 | (⌒) (ノ/ し'⌒^ミ (_/ . ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄
258 :
のら猫 :03/01/20 20:06 ID:???
この競争ってのはな、運と才能と根性のない人間も落ちていくが、 クールになり切れねぇ奴も、そういう脱落者と共倒れになって落ちてくぜ。 落伍した奴が 言い分けを並べて必死に自己弁護するように、クールになれねぇ 奴も、優しさとか思いやりとか、そういう言葉で自分を正当化して落伍して行く。 …俺は あんたもその口だと見たが、どうだ? あははっ。 ハァハァ… フゥフゥ… ∧ ∧ ∧ ∧ (;`∀´)っ (Д` ;)つ ( つ / (つ、丿 | (⌒) (ノ/ し'⌒^ミ (_/ . ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄
259 :
のら猫 :03/01/20 20:12 ID:???
「 ……ハァハァ。1つだけ聞かせてくれ。お前は今まで 1度も悩んだ事はないのか? 自分がどうして走っているのかを。」 ひひひっ、こりゃ傑作だ。何で走ってるのか? そんな事考えながらじゃ とてもじゃないが走れなくなっちまうぜ…。 余計な事は考えない。これ、最強。そう思わねぇ? ハァハァ… フゥフゥ… ∧ ∧ ∧ ∧ (;`∀´)っ (´Д`;)つ ( つ / (つ、丿 | (⌒) (ノ/ し'⌒^ミ (_/ . ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄
260 :
のら猫 :03/01/20 20:16 ID:???
「 ……先に行ってくれ。」 あぁ? 「 いいから、好きなだけ先に走って行ってくれ!」 あぁ、そうかい。あんたぐらいの年齢の人間を、俺はもう何人も 追い抜いて来たけど、みんな根性なしのヘタレどもだったぜ。 まぁ、いいさ。俺も暇つぶしに声かけただけだしぃ。アヒャ。 じゃあな、せいぜい無駄な悩みを抱えて、無駄な努力を続けるんだな。 ハァハァ… フゥフゥ… ∧ ∧ ∧ ∧ (;`∀´)っ (;´Д`)つ ( つ / (つ、丿 | (⌒) (ノ/ し'⌒^ミ (_/ . ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄
261 :
のら猫 :03/01/20 20:25 ID:???
…テメエはきっと、自分が誰よりも強いと信じてるんだろうな。 だが、そうじゃねぇ。テメエはただ、運良く 今まで1度も負けた事がねぇだけだ。 それは本当の強さじゃねぇよ…。自分が絶対勝てねぇ相手の事は 決して見ないようにして、自分よりも弱い相手だけを選んで戦えば、 誰だって 負けを知らずに生きて行く事は 出来るんだぜ…。 ∧ /:. `, /::::. '、 ∧ ∧ ___/::::::::. `、 (,`Д´)つ ::::::::::::::::::::: \ (つ、丿 :::::::::::::::::::::::::: ヽ (ノ/ ::::::: ヽ-=・=- :.. i (_/ ::::::::::::::::::::::::::::::: l ___| ::::::::::::::: | ⌒ | :::::::::::::::: l ⌒ |:::::::::::::::::::: /
262 :
のら猫 :03/01/20 20:41 ID:???
ハァハァ… ∧ ∧ 100人のうち 99人は、さっきリタイアしたあいつより、今 前を走ってる (;´Д`)つ テメエの方が偉いって、そう見えちまうんだろうな。…クソッ 悔しいな。 (つ、丿 だけど、俺は 俺だけはそうは 思わねぇぞ。 (ノ/ あいつは今まで、歯を食いしばって 自分の限界以上に走って来たんだぜ。 (_/ . それでも まだ俺たちを気遣ってくれる優しさを、捨てずに持ってたんだぜ。  ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒
263 :
のら猫 :03/01/20 21:02 ID:???
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 元々 俺はそんなに足が速い訳じゃなかったんだ。 。○ だけど、そういう俺が 人並みにみんなと肩を並べて ∧ ∧ ・ | 走って来れたのは、人の倍ほども自分を励まして、 (;゚Д゚)つ . | 人の倍ほども自分に .。∩.∩ .。 (つ、丿 | 鞭打って、走ってきた 。 (;´Д`)っ (ノ/ | からだったんだ…。 ( つ / (_/ \  ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ …誰か お願いだから俺に答えてくれっ! あいつの言葉は、言い訳か? 本当に言い訳なのか? あれが あいつの本当の、心からの叫びだったんだろうに…。 誰にも それを言わずに、誰にもそれを言えずに 走ってきたんだろうに。 それでも、それが 走るのを止めた者の、負け犬の言い訳だって言うのか?!
264 :
のら猫 :03/01/20 21:07 ID:???
休憩。ぼちぼち行こう。
265 :
山崎渉 :03/01/21 09:19 ID:???
(^^)
266 :
のら猫 :03/01/21 22:03 ID:???
みんなが 走り疲れてる。自分の事で精一杯だ。リタイヤして行く奴らを、 見て見ぬ振りをして通り抜けるしかない。明日は自分が こうなるんじゃないかって 不安を押し隠して、その不安をバネにして、ただ前だけ見て走ってく。 誰もが、自分だけが走るのを止める勇気を持てずに居る…。そう、俺自身も。 フゥフゥ… ハァハァ… (((( ))) ∧ ∧ ∧ 三 (;´Д`) (;´Д`) ( ´ 三 ⊂ O ⊂ O と 三 ( / 〜( / 人 .⊂\_) .(( ⊂\_) (__(_ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒
267 :
のら猫 :03/01/21 22:07 ID:???
ダメだ…、追い抜かれていく…。どんどんと。 お人好し。競争には向いていない人間。ははっ、確かにそうかも知れねぇな。 畜生っ! あの野郎、ムカつく奴だったけど、本当の事言ってたぜ。 こんな事考えながら、走る事に悩みながらじゃあ、走れねぇよ。 俺が今こうして こんな事を考えているのさえ、自分が走るのを止めたいが為の、 言い訳を探しているんだろうか…? ハァハァ… フゥフゥ… ∧ ∧ ∧ (((( ))) ∀`) (;´Д`) 三 (;´Д`) つ ⊂ O 三 ⊂ O ヽノ 〜( / 三 ( / .__) (( ⊂\_) . ⊂\_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒
268 :
のら猫 :03/01/21 22:13 ID:???
ゼイゼイ… あんな奴に負けるのは 嫌だ。だけど……。 ∧∧ 分からねぇ。考えれば考えるほど、どうすりゃいいのか、 (;´Д`) 一体何が正しい事なのかが 分からなくなってくる。 O ⊃ 走るだけでも辛いのに、悩みながら走るのは、まるで拷問だ。 〜| 0 結局、悩むのを止めるか、それとも走るのを止めるかの、 し'´ どちらか1つしかないのか…。 ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒
269 :
のら猫 :03/01/21 22:23 ID:???
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ∧ ∧ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ⊂(´Д` ;) ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ダメだ。もう、走れない ――。 \ ,)〜 ;;;;;;;;;;;;;; ( ( | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ∪ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒
270 :
のら猫 :03/01/21 22:33 ID:???
どさっ! / / / こんな時、せめて誰かの為に走れれば、 / / / いや、自分にもっと ハングリーさがあれば…。 ∧∧ ) あるいは俺も ――。 ⊂(;´Д`⊂⌒つ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄⌒
271 :
のら猫 :03/01/21 22:42 ID:???
ハァハァ… (( (⌒⌒) …畜生、ちくしょうっ! ∨∨.\ とU UO〜 ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒
272 :
のら猫 :03/01/21 22:46 ID:???
今日は ここまで。まだ ラストの展開、考えてません(藁
273 :
のら猫 :03/01/22 00:04 ID:???
…また一人死んじゃった。顔も見たことない、ただHPで知ってるだけの 人だったけど、話した事もなかったけど、その人の言葉が好きだったのにな。 「打つ出汁脳」って、言葉。冗談で言えるんだとしたら、それは 幸せなんだよ…。 久々に激しく鬱入った。
走っている時は、走るのを止めさえすれば 楽になれる気がしていたけど、 こうして自分だけが、周りの奴らから 取り残されていくのを感じるのは、 それはそれで 例えようもない苦痛なんだな。 これからどうしようか? どうやって自分を支えて行けばいい? じりじりと胸が焼かれるような、この焦燥感。 ジャマダ、ドケヨッ! λ λ ∧ ∧ (; `Д)っ (゚Д゚;) ウワッ ( つ / / ⊃⊃ | (⌒) 〜| 0 し'⌒^ミ し'´ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒
275 :
のら猫 :03/01/22 15:16 ID:???
走りたいのに、気持ちが言う事を聞いてくれねぇや。 …孤独だ。走っていても、立ち止まっても、俺が孤独な事には 何も変わりがなかったみたいだな。心のどこかで、 俺自身も リタイアして行く奴らを、馬鹿にしていたのかな。孤独だったけれど、 走っていたから、走っている奴とは、何とか 連帯感みたいなものを持てた。 アゥ… ブツブツ…ブツブツ… ∩ ∧ ∧ ヽ(;゚Д゚) (-_-)っ \⊂\ ( つ / O-、 )〜 . | (⌒) ∪ し'⌒^ミ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒
276 :
のら猫 :03/01/22 15:18 ID:???
じゃあ、もう俺は そいつらとは違う人間になっちまったのかな。 もう 落ちこぼれた者どうしで 傷を舐めあう事しか、俺には出来ねぇのかな。 …それも嫌だな。まだどっかで、俺は俺を信じたい気持ちが ちょっぴり 残ってる気もするんだけどな。 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;::::::::::: :::::::::::;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;::::::::::: ∧∧ :::::::::::;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;::::::::::: ( ゚Д゚ ) :::::::::::;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;:::::::: ∪ ∪ :::::::::::;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;::::::: 〜| | :::::::::::;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;::::: し`J ::::::::::;;;;;;;;;;;; ⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒
277 :
のら猫 :03/01/22 15:42 ID:???
たくさんの人が 俺を見る事さえせずに、隣を行き過ぎて行く。 まるで河に浮かぶ 小さな板切れのように 彼らは流れて行くよ。 俺は今まで、自分の意思と自分の力で 走って来たつもりだったけど… こうして見れば、俺も奴らも あがなえない大きな流れに流されていく、 河に浮かんだ 小さな板切れみたいだったのかも知れねぇなぁ。 ∧∧ ( ゚Д゚ ) ⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ∪ ∪  ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ⌒ 〜| | し`J ⌒ ⌒ )っ つ / ハァハァ… (⌒) ヒィヒィ… ⌒ '⌒^ミ ( )っ ⌒ ( つ / ( )っ . | (⌒) と / ( )っ し'⌒^ミ ク、クルシイ… . | (⌒と / し'⌒^ | (⌒) ⌒ ( )っ し'⌒^ミ ( つ /
278 :
のら猫 :03/01/22 17:27 ID:???
…あれっ? あいつは 確か、さっき追い抜いた奴。 ∧_∧ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ( ´∀` ) ⌒ ̄ ̄⌒ ∧∧ と っ (,, ゚Д) | (⌒) ∪∪ .(__).iiii | |〜 し`J
279 :
のら猫 :03/01/22 17:29 ID:???
∧_∧ ( ´∀`)  ̄ と つ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ 人 ヽノ (( (__(__) ∧∧ (゚ ) 〈|: 〈l 〜|:: l し`J
280 :
のら猫 :03/01/22 17:31 ID:???
∧_∧ ( ´∀`) ⌒ ̄ ̄⌒ ̄ と つ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ 人 ヽノ (( (__(__∧∧ ( ) 〈|: 〈l 〜|:: l (((( ))) し`J 三 (;´Д`) 三 ⊂ O フゥフゥ…
281 :
のら猫 :03/01/22 17:46 ID:???
ピタッ! ∧_∧ ( ´∀` ) ⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ と つ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ 人 ヽノ ン ? .∧∧ (__(__) ( ゚) 〈|: 〈l 〜|:: l し`J (((( ))) フゥフゥ… 三 (;´Д`) 三 ⊂ O
282 :
のら猫 :03/01/22 18:15 ID:???
∧ ∧ / ・ / ';, ./ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ / '; / '; | のほほん!! / ;______/ ; \ / \  ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ / / \ \ /´ |____| | | ///// | | ///// | | :| | | | | | | | '; / / \ \/ ../ ヽ ........:::::::<
283 :
のら猫 :03/01/22 18:18 ID:???
∧_∧ ( ´∀) ⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ と つ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ 人 ヽノ ……キモッ! ∧∧ (( (__(__) . ( lll゚) . 〈|: 〈l 〜|:: l し`J
284 :
のら猫 :03/01/22 18:19 ID:???
世の中には、平然と落ちこぼれてる奴も いるんだなぁ…。 ∧_∧ ( ´∀) ⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ と つ 人 ヽノ ………。 ∧∧ (( (__(__) . ( lll゚) . 〈|: 〈l 〜|:: l し`J
285 :
のら猫 :03/01/22 18:58 ID:???
…何が“のほほん”だ。そうやって諦観ってのを体得出来た お前さんみたいな奴も、俺は禿しく羨ましいよ。 走っても辛い。悩んでも辛い。悩みながら走れば 尚辛い。 立ち止まっても、やっぱり辛い。一体どうすりゃいいんだよ。
286 :
のら猫 :03/01/22 19:02 ID:???
∧∧ (;゚Д゚) ん? いや、待てよ…。 ⊂ ⊃ 何か 違うぞ。何か俺、間違ってねぇか? 〜| | し`J  ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
287 :
のら猫 :03/01/22 19:26 ID:???
ヘタッ… ( ( ) ) ∧ ∧ (,,゚Д゚) ………。 (⊃ ⊃ と_)_)  ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
288 :
のら猫 :03/01/23 18:53 ID:???
ノホホン ∧_∧ . ∧ ∧ アヒャ ( ´∀` ) (;`∀´) 今の俺、結局 どっちにも 追い抜かれてるじゃん!! \ /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ / λ / λ / λ / λ / ||||  ̄ ̄ ̄ \ / <◎> (_人_)<◎> λ マ、マジっすかぁ?! |||||||| |∨ ∨| | |||||||| | | |  ̄ ⌒⌒
289 :
のら猫 :03/01/23 19:06 ID:???
平然と落ちこぼれてる…?! 冗談じゃねぇや。あいつは笑いながら、 今までヒイヒイ言って走って来た 俺を追い抜いた。 あんな、歩いてるんだか 走ってるんだか 分からねぇ速さで…。 ∧_∧ ( ´∀` ) ∧∧ (,,゚Д゚) ………。 / | 〜OUUつ ⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
290 :
のら猫 :03/01/23 19:13 ID:???
何で笑いながら走れるんだ? 何で あんなに余裕の表情なんだ? / お〜い! ∧∧ (,,゚Д゚) ………。  ̄ ̄ / | 〜OUUつ ⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
291 :
のら猫 :03/01/23 19:24 ID:???
どうしたんだ? まさか、俺を待ってくれてた訳じゃないよな? 「 …いや、そうじゃない。俺も さっきまで、ここでヘバッテたんだ。」 ∩ ∩ ( ´Д`∩ミ ∧∧ ⊂ つ (゚Д゚,,) ( / / | (( ⊂\_) 〜OUUつ ⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
292 :
のら猫 :03/01/23 19:32 ID:???
そうか。それで、もう だいぶ休めたかい? 「 あ、あぁ。体は楽になった気がするよ。」 そりゃ良かったな。 ∩ ∩ ( ´Д`) ∧∧ ( つつ (゚Д゚,,) ) ) ) / | .(__)__) 〜OUUつ ⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
293 :
のら猫 :03/01/23 19:45 ID:???
どうだ、大丈夫そうなら また一緒に走らないか? 「 あぁ、そうだな。」 俺の辛くないペースで走るんだったら、お前も きっと そんなに辛くはないと思うぜ。 サァ、イコウゼ! ∩ ∩ ∧ ∧ ウ、ウン… ( ´Д`) (゚Д゚,,) と つ / ⊃⊃ 人 ヽノ 〜( ( ミ (__(__) U~U ⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
294 :
のら猫 :03/01/23 20:01 ID:???
「 お前、何だか変わったな。」 …疲れて、休んで、落ち込んで、それから 色んな事を考えたんだ。 「 俺もだ。」 上手くは言えないけど、生きてる以上は、 立ち止まったままって訳にも いかないからね。 「 うん。」 ∩ ∩ ∧ ∧ ( ´Д`)っ (´Д` )つ ( つ / (つ、丿 | (⌒) (ノ/ し'⌒^ミ (_/ . ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄
295 :
のら猫 :03/01/23 20:08 ID:???
「 俺さぁ、どうしても追い付いて 話してみたい 奴が 一人居るんだ。」 そうなのか? 「 あぁ。どうみても 頑張ってるようには見えない くせに、何だか楽しそうに走ってる奴なんだ。」 へぇー。 「 きっと そいつと話しながら走れば、楽しい気がする。」 ∩ ∩ ∧ ∧ ( ´Д)っ (Д` )つ ( つ / (つ、丿 | (⌒) (ノ/ し'⌒^ミ (_/ . ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄
296 :
のら猫 :03/01/23 20:20 ID:???
…俺の走るペースは、もしかしたら 今俺の横を 走ってくれてるコイツとも、違うのかも知れない。 俺が走っていて辛かった訳は、きっと色々あるんだろう。 だけど、俺はいつも誰かの走るペースに 無理やり 自分を合わせて 走って来た気がするよ。 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ∩ ∧ ∧ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;´Д)っ ( ´Д`)つ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; / (つ、丿 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;⌒) (ノ/ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;^ミ (_/ ;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
あいつみたいに、笑いながら走るのは無理でも、 休みながら、嘆きながら、俺も マイペースで走ろう。 もう片意地張って、誰かと自分を比べて走るのは止めだ。 自分を追い詰めないペースで、一番楽しい走り方を探そう。 たぶんそれこそ、俺が 一番早く走れる方法だと思うから…。 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ∧ ∧ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ( ´Д`)つ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; (つ、丿 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;; (ノ/ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;; (_/ ;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; 〜〜 おしまい 〜〜
298 :
のほほん名無しさん :03/01/23 21:52 ID:FSn3/wfH
age
299 :
のら猫 :03/01/23 22:23 ID:???
>>298 書きコ、ありがd。上げてくれると見つけやすくて助かるけど、
地上に自分のスレが上がってるのは、恥かしいというか、申し訳ない
というか…複雑。
ところで、誰か300ゲト汁。↓
いつも感想を書こうかなと思いつつ、話の途中で書くのも良くないな と思って書けないでいます。(苦笑) 前の親子との話は特に好きだったなぁ。 せっかく300ゲトで流れが途切れたんで、ちゃっかりゲトしつつ乾燥をば。
301 :
山崎渉 :03/01/24 19:27 ID:???
(^^;
302 :
のら猫 :03/01/24 23:48 ID:???
は〜ウサウサ タソ、2回目の書きコ まりがd。 あんまり気を使わなくても 良いですよん。お好きな時に 何でも書いてね。 色々書いて来ましたし、多分これからも書いて行くんでしょうけど、 1つの作品と言わず、たった1つのフレーズ、1つの言葉だけでも、 読んで下さる方の心に それが残れば、のらはそれで良いんでつよー。
| ii| i i li |il l l i |i l| ii i |i ii l l l li |il i |i ii il l | ii|i i li |il l li |ill l |i ∧∧ li li il l il /⌒ヽ) i | l il ll li il 〜(_ __) ⌒ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ | ii| i i li |il l l i |i l| ii i |i ii l l l li |il i |i il l | ii|i i li |il l li il l l |i ∧∧ li li il lil /⌒ヽ) ≡3 | l il ll 〜(_ __) ⌒ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
304 :
のら猫 :03/01/26 12:39 ID:???
l l li |il il l | ii|i i li |il l li ∧∧ li li il l il /⌒ヽ) i | l il l ll l 〜(_ __) ⌒ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ l l li |il il l ミ ∧∧ | ii|i i li |i ( ゚) li li il l il /⌒ヽ i | l il l ll l 〜(_ __) ⌒ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
305 :
のら猫 :03/01/26 12:41 ID:???
l i |i l| ii i |i ii l l l li |il i |i il l | ii|i i li |il l li il l l li |i __......。....__ li |il li |il ./ / l ヽ \ li |il |il 'ーーーッーーー |il i ∧__∧ || |il i ( ) || .∧∧ ミ |il li i i ( O つ (゚ ) li il l | l | /⌒ヽ il l li il l ( .( 〜(_ __) ⌒ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ l i |i l l| ii i |i ii il l |ii|i ii|i i li |i __......。....__ li |il li |i | i |il / / l ヽ \ li i |ii|i |il 'ーーーッーーー / | ii|i i |il || ∧__∧ ― iii i i li |il ∧ ∧|( ´∀`) i i| li l ii| li (,, ゚Д) ) |i ii|i i il / | | l | . 〜(,,_/ .(_)_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
306 :
のら猫 :03/01/26 12:42 ID:???
l i |i l l| ii i |i ii il l |ii|i ii|i i li |i __......。....__ li |il li |i | i |il / / l ヽ \ li i |ii|i |il 'ーーーッーーー / | ii|i i |il || ∧__∧ ― iii i i li |il ∧.∧|(´∀` ) i i| li l ii| li (・д・ii) ) |i ii|i i il / | | l | . 〜(,,_/ .(_)_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ l i |i l l| ii i |i ii il l |ii|i ii|i i li |i __......。....__ li |il li |i | i |il / / l ヽ \ li i |ii|i |il 'ーーーッーーー | ii|i i |il || ∧__∧ il iii i i li |il ∧.∧|(´∀` ) i i| li l ii| li (,,・д・) ) |i ii|i i il / | | l | i . 〜(,,_/ .(_)_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
307 :
のら猫 :03/01/26 12:43 ID:???
∧ ∧ (*゚ー゚) ⊂ ⊃ l i |i ii il l 〜O,, ,,つ l __......。....__ li |il \ / l / / l ヽ \ li  ̄ ̄ ̄ 〇 ̄ 'ーーーッーーー | ii|i i 〇 o 。 || ∧__∧ il iii i i li l ∧.∧|( ´∀`) i i| li l ii| li i (,, ・Д) ) |i ii|i i il / | | l | i . 〜(,,_/ .(_)_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ i |ii|i |il 'ーーーッーーー | ii|i i |il || ∧__∧ il iii i i li |il ∧.∧|(´∀` ) i i| li l ii| li (・д・#) . ) |i ii|i i il / | | l | i . 〜(,,_/ .(_)_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ /| / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \
308 :
のら猫 :03/01/26 12:46 ID:???
| ∧∧ / (,, ゚Д゚) ― ⌒ ̄ | つつ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ 〜 | ∧∧___ し`J (.。。*)__ 丶〜 U U U U ∧∧ / (#゚Д゚) ― ∧∧ ⌒ ̄ ⊂ ⊃ ⌒ ̄ ̄ ̄⌒ (*・ ・) ⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ 〜| | .( ^ ) し`J | |〜 . し`J
309 :
のら猫 :03/01/26 12:50 ID:???
| ∧∧ / (#`Д´) ― ∧∧ ⌒ ̄ ⊂ ⊃ ⌒ ̄ ̄ ̄⌒ (*。 。) ⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ 〜| | . ( ) し`J 〜| | . (/~U ∧∧ . (;゚Д゚∩ ∧∧ ⌒ ̄ ( ,ノ ⌒ ̄ ̄ ̄⌒ (*。 。) ⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ 〜| | {{( )}} し`J . 〜| | . し`J
310 :
のら猫 :03/01/26 12:51 ID:???
∧ ∧ / (;゚Д゚) ― / ⌒ ̄. / ⊃⊃ ⌒ ̄ ̄ ̄.∧∧.。―  ̄ ̄⌒ ̄ ̄ 〜( ( 。 。 (*´д⊂ 。 U~U / .,ノ 〜OU つ ξ ∧ ∧ | (;´Д`) / ⌒ ̄ ⊂ ⊃ ⌒ ̄ ̄ .。∧∧.。 ―  ̄ ̄⌒ ̄ ̄ 〜( ( . 。 (*Tд⊂ 。 U~U 。 / .,ノ .。 〜OU つ
311 :
のら猫 :03/01/26 12:53 ID:???
/ ∧∧ ― (;゚Д゚) / ⌒ ̄ / ,,⊃⊃ ⌒ ̄ ̄ ̄⌒ . ∧ ∧。―  ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ~て ) _) 三 。(*Tд⊂ 。. (/ .∪ 三 。と .,ノ.。 〜| 0 し'´ ∧∧ (;゚Д゚)っ ⌒ ̄ |∪ ノ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ 〜| | し^J . ∧ ∧。. 三 。(*Tд⊂ 。
312 :
のら猫 :03/01/26 12:58 ID:???
⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ∧ ∧ / (♯`Д´) ― / っ \ 〜O U つ \  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ i |ii|i |il 'ーーーッーーー | ii|i i |il || ∧__∧ i iii i i li |il ∧.∧|( ´∀`) i i| li l ii| li (・д・#) . ) |i ii|i i il / | | l | i . 〜(,,_/ .(_)_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
313 :
のら猫 :03/01/26 13:01 ID:???
…続きは 明日以降。腹減ったにょ。
l i |i l l| ii i |i ii il l |ii|i ii|i i li |i __......。....__ li |il li |i | i |il / / .l ヽ \ li i |ii|i |il 'ーーーッーーー | ii|i i |il || ∧__∧ iii i i li |il . |(´∀` ) i i| li l ii| li (⌒⌒) . ) |i ii|i i il / ∨∨| l | i . 〜(,,_/ .(_)_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ l i |i l l| ii i |i ii il l |ii|i ii|i i li |i __......。....__ li |il li |i | i |il / / l ヽ \ li i |ii|i |il 'ーーーッーーー / | ii|i i |il || ∧__∧ ― iii i i li |il ∧ ∧|(´∀` ) i i| li l ii| li (,, ゚Д) ) |i ii|i i il / | | l | . 〜(,,_/ .(_)_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
315 :
のら猫 :03/01/26 23:18 ID:???
li |i | i |il / / l .ヽ \ li i |ii|i |il 'ーーーッーーー' | ii|i i |il ? || ∧__∧ / iii i i li |il ∧ ∧|( ´∀`) ― i i| li l ii| li (,, ゚Д) . ) |i ii|i i il / | | l | . 〜(,,_/ .(_)_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ /| / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ____ || / ∧| ∧ ∧ || (゚ | (゚Д゚,,) || と.| と つ || . | ⊂_)〜 )) || /./ | ヽ)  ̄ ̄ ̄ ̄
316 :
のら猫 :03/01/26 23:25 ID:???
____ ||/∧∧. | . ∧∧ || (,,゚Д゚) | ( ) || | つつ| | つ ||〜 |. | 〜 | || し//| し`J  ̄ ̄ ̄ ̄ ____ …? ||/∧∧/| . ∧∧ || / /) | ( ) || | つつ| | つ ||〜 |. | 〜 | || し//| し`J  ̄ ̄ ̄ ̄
317 :
のら猫 :03/01/26 23:27 ID:???
____ ||/∧∧. | . ∧∧ || (*゚ー゚) | ( ) || | つつ| | つ ||〜 |. | 〜 | || し//| し`J  ̄ ̄ ̄ ̄ ┃ !! ∧ ∧ . ┃ ∧ ∧ c(*゚Д゚) ┃ (゚Д゚;)っ ヽ ⊃ ┃ ⊂ ,ノ ヽ ヽ〜 ┃ 〜/ / ミ (/ \) ┃ .(/ヽ)
∧ ∧ .∧ ∧ (* ゚ロ゚) (゚ロ゚ ;) /つ つ と とヽ 〜' / ヽ ヽ〜 .(/`J し'ヽ) ∧ ∧ . ∧ ∧ ……。 (* ゚ o゚) (゚o ゚ ,,) U | | U 〜| | | |〜 U U U U
∧ ∧ ∧ ∧ サッ (ヽ*゚ -゚) (゚- ゚ ,,/) ミ . ヽ | | ノ 〜| | | |〜 U U U U ∧∧ .∧∧ パッ ( *T。) (。T ,,) 彡 / ⊃ ⊂ ヽ 〜(,,_,,) . (,,_,,)〜
320 :
のら猫 :03/01/27 18:53 ID:???
. ∧ ∧ ∧ ∧ フリフリ (( ∩*゚∀゚) (゚∀゚,,∩ )) ヽ U U ノ 〜〇- ⊃ ⊂ -〇〜 ∧ ∧ ∧ ∧ ………。 (* ゚д゚) .(゚д゚ ,,) ノ | | ヽ 〜〇,UU⊃ ⊂UU,〇〜
321 :
のら猫 :03/01/27 18:56 ID:???
\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\| ̄ ̄ ̄ ̄ i |ii|i |il 'ーーーッーーー | ii|i i |il ||.∧__∧ i iii i i li |il ??∧.∧|(´∀` ) i i| li l ii| li (,, ・д.) ) |i ii|i i il / | | l | i . 〜(,,_/ .(_)_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ l i |i l l| ii i |i ii il l |ii|i ii|i i li |i. __......。....__ li |il li |i | i |il / / l ヽ \ li i |ii|i |il 'ーーーッーーー i | ii|i i |il || ∧__∧ iii i i li |il \ .∧∧|.( ´∀`) i i| li l ii| ― (. ,, ゚)と . ) |i ii|i i il / つ l | i . 〜(,,_ノ (_)_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
322 :
のら猫 :03/01/27 19:01 ID:???
l i |i l l| ii i |i ii il l |ii|i ii|i i li |i. __......。....__ li |il li |i | i |il / / l ヽ \ li i |ii|i |il 'ーーーッーーー i | ii|i i |il || ∧__∧ / iii i i li |il ∧.∧∧.∧ (´∀` ) ― i i| li l ii ミ (`д´≡`д´) ) |i ii|i i ノ U U | l | i . 〜(,,⊃ つ (_)_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ l i |i l l| ii i |i ii il l |ii|i ii|i i li |i. __......。....__ li |il li |i | i |il / / l ヽ \ li i |ii|i |il 'ーーーッーーー i | ii|i i ∧∧ / || ∧__∧ iii i i li (#.゚Д゚) ― . || (´∀` ) i i| li l ⊂ つ と ) |i ii|i 0 |〜 . | l | i . `J )) . (_(_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
コーシー・ブレイクと称して、短い話をうpするつもりが…。 AAで雨を描くのが こんなに面倒だとは思わなかったよー。(泣 ところで、今回は台詞一切なしで行きまつ。今まで描いた分、 意味分かりますでしょうか? 不安になってきた。
324 :
のら猫 :03/01/27 23:04 ID:???
l i |i l l| ii i |i ii il l |ii|i ii|i i li |i i __......。....__ li |il li |i | i |il / ./ l ヽ \ li i |i |il 'ーーーッーーー \ ∧∧ |il || ∧__∧ l ― (Д´,,) |i ||( ´∀`) i i ⊂ つ i li と ) i |i と ,,ノ〜 il l | l | . `J )) (_)_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ 'ーーーッーーー l| i ii i | ||∧∧ ii / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ||´∀`)っ . | __∧ ∧。. 〇 ) < /\ 。(T‐T*)\。 ⌒ ̄ . | l |  ̄ ̄ | \/| ̄U U  ̄|\ . (_.)) . | \| みかん. | |ii| ii|i i li |  ̄ ̄ ̄ ̄ i|i i|i ii \_______ l| ii .∧∧ |il (,,゚Д゚) 彡 |ii|i ii|i i | i i ⊂ つ l l| ii i | l i 0 |〜 l l| ii i|ii | . `J
325 :
のら猫 :03/01/27 23:07 ID:???
'ーーーッーーー l| i ii i ||∧∧ ii i|i ii |i ||. ´∀) i|i |i i|i 〇 ) ⌒ ̄ . | l |  ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ . (_.)) . i ii|i i li |ii| ii|i i li i l i i|i i|i ii i ii|i i li l| ii i ii | i i li |il i i |i ii|i i i i \ ∧∧ | ii | l i ― (`Д´∩ミ ll|ii | ⊂ つ __......。...._ i i|i ii i l / ./ l ヽ \ i ii |i i li 'ーーーッーーー l| i ii i ∧|| ii i i ii |i .(. ||´) i|i |i i|i ( 〇 ) ⌒ ̄ | l.|  ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ (_).) . i ii|i i li |ii| ii|i i li i l i i|i i|i ii i ii|i i li
326 :
のら猫 :03/01/27 23:10 ID:???
l i |i l l| ii i |i ii il l |ii|i i li |i __......。....__ li |il i | i |il / / .l ヽ \ li i i|i |il 'ーーーッーーー li l .ii|.i i . |il ∧__∧ || i li |il. ( )|| i li l i li l ii.| ( 〇 つ i | i i il i | l | l i li l . ( ( . .) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ l i i l i i i il l |i l i __......。....__ l i i il / / .l ヽ \ l i i il 'ーーーッーーー li l .i i i . il ∧__∧ || i l ( )|| i l l i l l ( 〇 つ i | i l i | l | l i l . ( ( . .) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
327 :
のら猫 :03/01/28 20:13 ID:???
i i i l l l i __......。....__ l i i l / / .l ヽ \ l i 'ーーーッーーー l .i i \ ∧_∧ || i l ― (` . )|| l i l . と 〇 つ i |i i | l | l l ( ( . .) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ i i i i l i l i __......。....__ l l / / .l ヽ \ 'ーーーッーーー i ∧_∧ . || i l ( ´) || ∧ i l . ( 〇 つ . ;) |i i | l | l . ( ( . .) ヽ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ J
328 :
のら猫 :03/01/28 20:16 ID:???
i i i i l i l i __......。....__ l l / / .l ヽ \ 'ーーーッーーー コソーリ… i ∧_∧ . || i l ( ´) || ∧ ∧ l . ( 〇 つ ( ;) |i i . | l | l ./ つ つ . ( ( . .) 〜(_⌒ヽ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ノノ `J i i i l l l i __......。....__ l i i l / / .l ヽ \ l i 'ーーーッーーー l i .i . l ∧__∧ || i ( . )|| l l i l . ( 〇 つ ∧∧ |i . | l | . (゚ ; ,,) l l ( ( . .) / ⊂.) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄⌒ 〜( _つ  ̄⌒⌒ (( し'
329 :
のら猫 :03/01/28 20:17 ID:???
i i i l l i __......。....__ l i l / / .l ヽ \ l i 'ーーーッーーー l i . l ∧__∧ || i ( . )|| l l . .。 i l . ( 〇 つ 。.∧∧ | i. | l | . l l 三 (,, ;`) ( ( . .) 三 ⊂/ つ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ 〜 ,ノつ テテテテェ〜ッ (/ i i i l i __......。....__ l i l / / .l ヽ \ i 'ーーーッーーー l i . l ∧__∧ || i ( . )|| l l i l . ( 〇 つ | i. | l | . l l ( ( . .) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒
330 :
のら猫 :03/01/28 20:20 ID:???
i i i l l i __......。....__ l i l / / .l ヽ \ l i 'ーーーッーーー l i .∧ ∧ || i ( ´∀)|| l l i l . ( O つ | i. | l | . l l . . ( ( . .) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ .__......。....__ i l l ./ / .l ヽ \ i i 'ーーーッーーー i || ∧ ∧ ♪ l l |(∀` ) i と ⊃ i Y 人 l (_」. J )) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒
331 :
のら猫 :03/01/28 20:25 ID:???
長くなっちゃったので、ここで第一部 完。
332 :
のら猫 :03/01/29 19:21 ID:???
i i l l i l ∧∧ l i (,, ゚Д) i l / つ _____ 〜( ,ノつ | | | (( (/ | ミカン | | ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ l i i i l l i l ∧∧ / i (,,゚Д゚)っ ― i |っ ノ _____ 〜| | | | | し^J | ミカン | | ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄
333 :
のら猫 :03/01/29 19:28 ID:???
l i i i l l i l ∧∧ i (,,゚Д゚) ………。 i |っ っ _____ 〜| | | | | し^J | ミカン | | ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ i l l i i i i l ∧ ∧ / (;´Д) ― i i (( / ⊃⊃ ._____ 〜( ( | | | U~U | ミカン | | ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄
334 :
のら猫 :03/01/29 19:29 ID:???
i l l i i i i i l ∧ ∧ l (; ゚д゚) i ………。 / ⊃⊃ _____ 〜( ( | | | U~U | ミカン | | ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ l ………。 i i l l i i i ∧ ∧ l l i (,,Tー) i i U | _____ | | | | | /U~U | ミカン | | ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄
335 :
のら猫 :03/01/29 19:31 ID:???
l i i l l i i i ミ .∧ ∧ l l i (ーT,,) i i U | _____ | | | | | /U~U | ミカン | | ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ l i i l l i i i ∧ ∧ l コソーリ… l i (ーT,,) ___ i | U 彡 ∩∧ ∧ \ | | | ̄ ̄ ̄ ̄| ̄| U~U\ | . ミカン . | | ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄
336 :
のら猫 :03/01/29 19:32 ID:???
l i i . (( ………。 i ペタン )) i ∧ ∧ _ ∧ ∧ _ l (i д i ,,) i ∩(´- `*). | | ヽ | ̄ ̄ ̄ ̄| ̄| とUU,,O〜 | . ミカン . | | ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ l i i クルッ i i ∧ ∧ 彡 \.从从./ l (,, i д i) サッ! | ヽ | ̄ ̄ ̄ ̄| ̄| とUU,,O〜 | . ミカン . | | ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄
337 :
のら猫 :03/01/29 19:35 ID:???
l i i グスン… i i ………。 ∧ ∧ l (´- `,,) i | ヽ | ̄ ̄ ̄ ̄| ̄| とUU,,O〜 | . ミカン . | | ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ i i ピチョン…/ i ∧ ∧ l i ( - `,,) i | ヽ | ̄ ̄ ̄ ̄| ̄| とUU,,O〜 | . ミカン . | | ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄
338 :
のら猫 :03/01/29 19:41 ID:???
今日は ここまででつ。
339 :
のら猫 :03/01/30 19:10 ID:???
l i i ン? l i i ミ ∧∧ l (・ ,,) i | ヽ . | ̄ ̄ ̄ ̄| ̄| U,と )〜 | . ミカン . | | ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ l i l i i l i ∧∧ ) . _____ (,, γ´⌒``) | . | | し.ソ ヽ)`J )) . | ミカン. | | ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄
340 :
のら猫 :03/01/30 19:12 ID:???
l i i ………。 l i ∧∧ l i ( ,,) 彡 . _____ i | ヽ | | | . と ,,_)〜 | | . ミカン. | ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ l i i i ∧ ∧ i (・。・ ) l | ヽ/ . | ̄ ̄ ̄| ̄ ̄.| ___ .⊂∪∪O__ | | ミカン | ,,― ⊂∩∩O ― -、 ⌒ ⌒⌒ ‐゙^ . | ノ\ | l / . (・゚ ・ ) ゙,l / . ∨∨ . /,-‐'" ⌒ `''ー-i、 / ,/ i \,,,、 _,,/ ⌒  ̄ ゙゙̄ ⌒
341 :
のら猫 :03/01/30 19:14 ID:???
l l i i i ∧ ∧ \ カサコソ… / ( ゚- ゚ ) | ヽ/ . | ̄ ̄ ̄| ̄ ̄.| ___ .⊂∪∪O__ | | ミカン | ,,― ⊂∩∩O ― -、 ⌒ ⌒⌒ ‐゙^ . | ノ\ | / . (.。- 。.) ゙,l / . ∨∨ . /,-‐'" ⌒ `''ー-i、 / ,/ i \,,,、 _,,/ ⌒  ̄ ゙゙̄ ⌒ l i i ∧∧ ________( )__ __ __ ⌒ == /⌒ヽ三= ⌒ ⌒ .  ̄(_ __) . . _∧∧ _ ( ミ /と(* ) /\ i /| ̄ ̄∪ ̄|\/ ミ | |/ i .  ̄ ̄ ̄ ̄ パカッ!
342 :
のら猫 :03/01/30 19:19 ID:???
i i ∧∧ ________( )__ __ __ ⌒ == /⌒ヽ三= ⌒ ⌒ ………。  ̄(_ __) . _∧∧ ._ ( / ( *) /\ i /| ̄ ̄ ̄ ̄|\/ | |/ i .  ̄ ̄ ̄ ̄
343 :
のら猫 :03/01/30 20:44 ID:???
| | | ..------、,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,, ,_ / ,l,`゙゙'''ー-、_、 / / |.| `"'ー-,,、 / `゜ `'ヽ、 ゙i、 ,i、 ,i、 .| / / ゙l 丿.゙l ,l゙ / l゙ .゙l │ .| .゙l,、 / _,/ `゙゙゙゙゙゙゙゙゙" ヘx、 ゙゙'''ー-,,、 ,/゛ ゙┐ ゙'-、 l゙ 〇 〇 .│ . / .゙'i、 { _ ,!_ / _ ゙l ヽ ( . ) . ,,l゙.|`'i、 |゙'i、 ゚ヽ__  ̄ __,ー°,!;;;;;;ヽ |;;;.ヽ _,-''′ \ . _,,|;;;;;;;;;゙=-----│;;;;;;; ‐" ,i´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`
344 :
のら猫 :03/01/30 20:45 ID:???
`゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙^'''''ー-,,,,,,,,,,,,,__ / /  ゙゙̄''ー、,、 / ゙゚"―ー-,,、 / _,,,,,,,, .,,,,,,,,,,,,,,、 ` ポッチャーン…… '''" ` ー-,,,_ ..,,-''" _,,,,,--、 ‐,!――-、,,,,,、 `゙''ー ゙l ′ .,-‐'"` ,,,--―‐ケ―--、,,,、`゙''ー、. .゙l、 ,‐ 、‐'′ ,-.''''ミ,|ll,,广''‐.,、`''-、 、 ゙'-,,,、 .i、 (、 .ヘニニ" ,! .,! ヽ 。‘'-、 .i、 \、 `'ー----ー',″ .,,,i´ ,l゙ ′ `'i、 \ ``ー-、,,,,,,,,,,,,,,,,,,ィニ−,` .,,i´ ,l゙ `i、 `''-、 .jz. ,rト `'ー'',、.''_,,,,,,, 丿 .゙l ~" .、,二,二二,ン-- .'''V ,,,r‐′ ‐′ |^゙ヽ " 、 ,-ー ."″ .,,,,-, .「`|^'x、 .|;;;;;;.゙'i、 `''ー、 ゙l,,,,,,,、 'l゙l'゚゚”_,,―' .|;;;;;;;ヽ ,,,,,,v-!;;;;;;;;;;;゙'〜 `′ ー--,,,,,,,,,,,,,ミ’ ---ー''''" 亅;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; rレ .,r'″;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; '" ";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
345 :
のら猫 :03/01/30 20:46 ID:???
`゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙^'''''ー-,,,,,,,,,,,,,__ __ .---.゙ ̄"ー、,、 _、 '''"゛ ~"―ーュ,,、 ンンン ─── :''"` _,,,,,,,,,,,,. ,,,,,,,,,,,,,,、 ’`''-,、 '''" ` ー-,,,_ `'i、 ..,,-''" ,,,--、 ―ー` -、,,,,、 `゙''ー ゙l ′ .,-‐'"` ,,.ー―‐ーー- _ `゙゙''-、、 .゙l、 ,‐ 、‐'′ ,- ‘^ ` ー.,、^\ 、 .゙'-,,,、 .! . 、 'i、 " 。‘'-、 .i、 .、、 `'' -、-−',、 _,-` , ′ ゙'i、 \ ``ヽ ,,,,,,,,,、 ,,,iニ−、´ ,,ヾ ,l゙ \ `''-、 s .lッ,,ri、 r|r `ニー,、.''_,,,,,,, 丿 .ノ .゙l .,~"″ .、,二,,二,ヽ二-- ."" .,、‐" .‐′ |^゙ヽ " 、 _|゛ .゚″ ,-・ .`"` ,,,,y、 "|゙゙'x、 ,,‐| .゙'i、 `''ー、 ‘ ゃ !,,i,,,,、 `゛ .,,,―' .| .ヽ ,,,,,,v-! ゙← .,″ ー--,,,,,,、,,,,ミ″ ---ー''''" 亅 ゙″ .,_ ゙ーi、 zレ .,r'″ : ‘"'`.i、 .--"''' '" .,. ." .,r‐
346 :
のら猫 :03/01/30 20:47 ID:???
`゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙^'''''ー-,,,,,,,,,,,,,__ __ .---.゙ ̄"ー、,、 _、 '''"゛ ~"―ーュ,,、 :''"` _ .,,,,, .,,,,,,,、,,,,,、 ``゙'-,、 '''" ` ー-.、 \ .‐" .、.--、 ー丶 .-、.,,,_ `''ー ゙l ′ 、 '′ `゛''-、、 .゙l、 ,‐ ゚ー,,,、 ヽ .。‘'-、 .i、 ,,、 ., ′ ゙'i、 ` ,i、 ゙l゙゙'x,、.,‐ " \ .-、 .,)ュ |゚i、| `!,,,,,v" .," .ノ .l゙ ゙l, ~" ." .ヽ. ." ゙,-- ''"o .゙ヽ .‐′ |^゙ヽ " 、 .,/'″ o ,l'゙ o ゙l |^'x、 ,,‐|;;;;;;.゙'i、 `′ {.lli、 │ Д.,,,,-ー |;;;;;;;.ヽ .,,,,。r-!;;;;;;;;;;゙← `′`ー--、,. .,,,,,," .---‐ ''" `・,};;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; .,_ ゙l ''┬ .,r';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; : ‘"'`.i、 .r'゜ ,/ ";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; `
347 :
のら猫 :03/01/30 20:51 ID:???
/ヽ /ヽ |\ ./ iii'i, _,.,./ 'i, .| \ / iii'i, く ̄ ̄`゙""~ ̄ / 'i, | `゙""~ iiiiii! ヽ、 i! ,i' iiiii, ,i' 'i, iiiii! i i! ● ● iiiii! l, O O i* `* iii/' 'i, ,/'ヽ., . Д iii''' ヽ., Д ,/' ゙''ァ "ヽ, ゙''ァ "ヽ ,/i, 'i, /i, 'i, /,/' `i, 'i, ,i' ,i' i/' 'i, 'i,
348 :
のら猫 :03/01/30 20:54 ID:???
`゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙^'''''ー-,,,,,,,,,,,,,__ . /  ゙゙̄''ー、,、 ./ / ―ー-,,、 / / `゙'-,、 / `'i、 / │ iヽ /ヽ . iヽ ニコッ /ヽ ゙l、 . | ゙ヽ、 / ゙i . | ゙ヽ、 / ゙i `'-,,,、 | ゙''─‐'''" l.. | ゙''─‐'''" l.. `'i、 ,/ ゙ヽ ,/ ゙ヽ ゙l .,i゙ ● ● ゙i .i、 _ -、 ゙i |^ヽ、." i! ,l i! ´ ト─‐イ ,l |^'x、 .|;;;;;.゙'i、 ゙i,, * . Д *,/ . ゙i,, .ヽ,_ノ ,/ |;;;;;ヽ ,,,,,,v-!;;;;;;;;;゙← ヾ、,, ,/ ヾ、,, ,/ │;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゜ /゙ " γ"'丶 . /゙ " r'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
349 :
のら猫 :03/01/30 20:55 ID:???
`゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙^'''''ー-,,,,,,,,,,,,,__ . /  ゙゙̄''ー、,、 ./ / ―ー-,,、 / / `゙'-,、 / `'i、 ニコッ / │ iヽ /ヽ . iヽ /ヽ ゙l、 . | ゙ヽ、 / ゙i . | ゙ヽ、 / ゙i `'-,,,、 | ゙''─‐'''" l.. | ゙''─‐'''" l.. `'i、 ,/ ゙ヽ ,/ ゙ヽ ゙l .,i゙ ● ● ゙i .i、 _ -、 ゙i |^ヽ、." i! 、__,. ,l i! ´ ト─‐イ ,l |^'x、 .|;;;;;.゙'i、 ゙i,, * .ヽ ノ *,/ . ゙i,, .ヽ,_ノ ,/ |;;;;;ヽ ,,,,,,v-!;;;;;;;;;゙← ヾ、,, ,/ ヾ、,, ,/ │;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゜ /゙ " γ"'丶 . /゙ " r'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
350 :
のら猫 :03/01/30 20:57 ID:???
/ヽ /ヽ _,.,./ 'i, |\ ./ iii'i, く ̄ ̄`゙""~ ̄ / 'i,.| \ / iii'i, ヽ、 i| `゙""~ iiiiii! ,i' 'i,i' iiiii, i i, iiiii! l, O O ! ● ● iiiii! 'i, ト─‐イ ,/i ト‐‐イ ` * iii/' ヽ., .ヽ,_ノ ,/' 'ヽ. ヽノ. iii''' ゙''ァ "ヽ ゙''ァ "ヽ, /i, ,/i, 'i, ,i' ,i' /,/' `i, 'i, i/' 'i, 'i,
351 :
のら猫 :03/01/30 20:58 ID:???
雨上がりの街角 雫流れるショーウィンドゥ あの子にセーター買ってやりたくて ポケット探れば 小銭が少し そしてため息ひとつ ケンカする度 僕は 悪いのはみんな君だよと 思い込ませた 憐れなあの子 涙に濡れて どうして良いか分からないと うつむいた (::::::::::( ⌒ ) ノ (ソ:::::::⌒ ノ へ ) (:::: ⌒ へ へ (:::::::::: /`ヽ )ノ (::: ⌒ へ ) ソ ) ヽ(:::::::: ノ )' . (::) (:::::::へ:::::::::: ) '(ヽ(::::::: ) ソノ ))) || ((ヘ) (::::: (:::::::: \ へ ) ヽ(:::::::: )ノ ノ/|| . |:| (:::: ( (:::::::::: ⌒ ) `ヽ从人/ノ::::: )) || / \ |:| ヽ从ヽ(:::::::::: ソ )' |;;:::: |'ヽ,、,、ノ / \ |l| (:::::: ) ソ ) |;;:::: |/|::| / \ |l| 〃(::::::: ノ )ノ)
352 :
のら猫 :03/01/30 20:59 ID:???
哀しい夢を見た 僕の名を呼ぶ あの子が誰かに 連れ去られてく夢 Lalala … 悪いのは僕 許して 悲しい想いさせて '(ヽ(::::::: ) ソノ ))) || ((ヘ) (::::: (:::::::: \ へ ) ヽ(:::::::: )ノ ノ/|| . |:| (:::: ( (:::::::::: ⌒ ) `ヽ从人/ノ::::: )) || / \ |:| ヽ从ヽ(:::::::::: ソ )' |;;:::: |'ヽ,、,、ノ / \ |l| (:::::: ) ソ ) |;;:::: |/|::| / \ |l| 〃(::::::: ノ )ノ) |;;:::: | |::| / \ |l| ( ノ人从ノ)ノ)) |;;:::: | |::| ./ . \ ゝ|:::::::: |ノ /|;;:::: | |::|/ \ . |:::::::: | / |;;:::: | / \ . |:::::::: | / |;;:::: | ./ ∧∧ ∧∧ \ |:::::::: | / |;;:::: | / ( *)( ,,) . \. |:::::::: | . | と. っ
353 :
のら猫 :03/01/30 21:14 ID:???
+ iヽ /ヽ . iヽ /ヽ + | ゙ヽ、 / ゙i | ゙ヽ、 / ゙i * | ゙''─‐'''" l.. | ゙''─‐'''" l.. * ,/ ゙ヽ * ,/ ゙ヽ * ,i゙ _ -、 ゙i ,i゙ ● ● ゙i + i! ´ ト─‐イ ,l i! ト─‐イ ,l + ゙i,, ヽ,_ノ ,/ ゙i,,* . ヽ,_ノ *,/ * ヾ、,, ,/ ヾ、,, ,/ + /゙ " γ"'丶 /゙ " ヽ `ヽ从人/ ヽ从ヽ(:::::::::: ソ )' |;;:::: |'ヽ,、,、ノ / \ |l| (:::::: ) ソ) |;;:::: |/|::| / \ |l| 〃(::::::: ノ )ノ) |;;:::: | |::| / \ |l| ( ノ人从ノ)ノ)) |;;:::: | |::| ./ . \ ゝ|:::::::: |ノ /|;;:::: | |::|/ . ∧∧ ∧∧ \ . |:::::::: | / |;;:::: | / ( *)( ,,) \ . . |:::::::: | / |;;:::: | ./ . | と. っ. \ |:::::::: | 〜' |.| `〜 U U.U U 駅前の並木道 あの子の好きな黄昏 悲しい事は 何もなかったような笑顔で僕の 肩に頭を乗せて 帰る散歩道 … 〜〜 おしまい 〜〜
354 :
のら猫 :03/01/31 16:15 ID:???
…え〜、只今TVの裏蓋を開けました。(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル でつ。 多少の汚さには 耐性のある漏れも、この凄さにビクーリしますた。 多分、壊れなければ一生見なかったであろう、TVの中身。10年分の埃は 大変なものでつ。
355 :
のら猫 :03/01/31 16:27 ID:???
TVの中って、意外にゴチャゴチャしてる。前に自分のPCを放熱ファン交換の 為に開けた時は、あまりの部品の少なさに驚いた記憶がありますた。 細かい配線コードを一旦抜いて掃除したら、もうちょっと綺麗になりそうだけど、 たまに 自分が抜いた配線が、何処にささっていたか忘れちゃうんだな、これが。
356 :
のら猫 :03/01/31 16:34 ID:???
考えるに、電源を入れてもすぐに電源が落ちるというのは、おそらく湿気を 含んだ埃のせいで、どこかで配線がショート・サーキットを起こしてるんだろうな。 冬はいつも乾燥対策で、加湿器を入れているのが原因なんだろうか? これから、1つ1つコネクタを外しては掃除して、また戻す作業に入るのら。
357 :
のら猫 :03/01/31 16:47 ID:???
固く絞った雑巾で、中をふき取ってます。水道水は電気を通すので、 完全に乾くまで このまま暫く放置してみます。
358 :
のら猫 :03/01/31 16:54 ID:???
この際だから、接点復活剤をスプレーして見ようかな。 ツタヤからメールだぁ。今日からビデオ旧作が半額だって。直ってくれないと ビデオも見れないや。(´・ω・`)
359 :
のら猫 :03/01/31 17:01 ID:???
のらは 普段は掃除大嫌いでつ。でも、1度やり始めると結構とことん やるタイプでつ。ところが、掃除しているうちに 本とか何かをハケーンし、 ふと読み始めたりして…。そこから脱線して、いつも最後まで綺麗に 出来ずに終わりまつ。…情けない。
360 :
のら猫 :03/01/31 17:10 ID:???
∧_∧ ■ (・ω・)丿 ッパ . ノ/ / ノ ̄ゝ 雑巾、マクーロになりますた。
361 :
のら猫 :03/01/31 17:30 ID:???
メーデー、メーデー! 裏蓋が元のようにはまりません。何か引っかかっているみたいで、 力ずくで押し込んだら 何か“パキッ”って、音が…。
362 :
のら猫 :03/01/31 17:47 ID:???
…何だか分かりませんが 上手くはまってくれません。(ノ_・、)しくしく イライラしてきたので、気分転換にエアコンのフィルターを掃除したりしてまつ。 ここも埃がイパーイ溜まってました…。
363 :
のら猫 :03/01/31 18:03 ID:???
…はまりました。5分ほど前にスイッチ入れました。このままずっとついて いてくれますように…。
364 :
のら猫 :03/01/31 21:41 ID:???
雨にも風にも 雪や夏の暑さにも負けない エアコン完備の家に住み 自分を滅ぼす程の 欲や怒りは持たず なるだけいつも笑ってる 3日に1度は吉牛“大盛りネギダク ギョク”を食べ あらゆる事を 自分を勘定に入れた上で 得はせずとも無駄損だけはしないようにし 良く見 聞き 分かり そして意味のない事はさっさと忘れ 都会の片隅の 小さなアパートの一室に居て 東に落ち込んだ香具師のレスあれば 逝ってのほほんとがんがれよと言い 西に疲れたという香具師が居れば 逝ってまぁニラ茶でも飲めやフォラと言い 南に死にたいという香具師が居れば 逝ってイ`と言い 北にケンカや殺伐したスレあれば 逝ってマターリ汁と言い 祭りの時には わいわい騒ぎ 閑散としてる時には しんみりし のほ板の皆に「空気コテ」と呼ばれ 誉められもせず 苦にもされず そういう者に 私はなりたい 宮沢賢治が好きでつ。あん人の言葉の持つ、不思議な響きが何故か心地よひ。 「クラムボンは かぷかぷ笑ったよ」とか色々と。
うわごめん
366 :
のら猫 :03/01/31 21:42 ID:???
すいませんでした。
367 :
のほほん名無しさん :03/01/31 21:59 ID:NohqTNZq
コピペ改竄はネット文化の真髄よ、べらんめぇ。
368 :
のす :03/01/31 23:52 ID:???
おやっ、あがってるね。 のら猫サンのAA大好きでつ。 これからも、楽しみにしてまつ。
369 :
灰 :03/02/01 02:34 ID:???
うわぁ 一気に読んでしまいました。 モナーが大好きなのでギコとモナーシリーズが特に(・∀・)イイ!! 何度も読み返してはそうなんだよなぁ…と納得しています。 ちょっと救われました( ´∀⊂ヽ
370 :
のら猫 :03/02/01 08:23 ID:???
のすタソ、灰タソ、お二方共書きコありがd。 僕が「のら猫」って、コテを持つ前から知っている皆様に こうして 拙い僕の作品を誉めて頂けて、本当に嬉しいです。のらはコテハンさん 名無しさんを問わず、この板の住人さん達の 暖かさが好きです。 それは 痛みや孤独を、その身で体験した者だけが持てる優しさ なのかも知れません。誰かに 思いやりのある言葉を掛けられたなら、 誰かに 心が軽くなるような励ましを与えられたなら、今まで自分が 抱えてきた悲しさや孤独や苦しさも、意味があったのだと そう思えます。 のすさん、灰さん、そしてこれまで その“暖かい言葉”を僕に下さった 多くの皆さん。改めて「 ありがとうございます。」
371 :
のら猫 :03/02/01 08:37 ID:???
…ところで、最近は次から次へと 次回作の案が浮かんで来て、困ってます。 最初は自分でも「お話を書くスレ」にするつもりは、毛頭無かったのであります。 若い頃 形に出来なかったお話の卵達が、今頃になって やっと自分で殻を突付いて 出て来たような感があります。 加えて、昔と比べて 今は便利なWordと、これまた最近手に入れたボイスメモ の出来る携帯電話のお陰で、思い付いた言葉をいつでもどこでも記録出来るように なったのが嬉しいです。 これからも 思いつくまま、感じるまま、楽しんで書いて参ります。 ただ、正直AAはしんどいですね。文章作る3倍ぐらい時間掛かります(藁
372 :
のら猫 :03/02/01 19:46 ID:???
>>367 さん、
大変申し訳ない。ウカーリ見落としてしまいますた。書きコまりがd。
さうです。のらは時々AAサロン板や モナー板へ、コピペ材料漁りに逝きます。
きっとあそこでスレ立ててたら、即「 コピペ厨うぜぇー」だったでしょう。
自分で作る技量も根性もないのらは、AAを使うのは あくまで補助だと
思ってます。
じゃあどうしてAA使うかといえば…やっぱ自分が読む立場なら、
文字ばっかりの長い文章は スルーしちゃうからでしょうねぇ。(´_`;)
373 :
のら猫 :03/02/02 17:09 ID:???
今回のは 割かし短めだと思いまつ。2〜3日で終わる予定。 そりから、色々考えましたが これから1つ作品(この呼び方が 大げさで好きじゃないけど、他に思いつかない)を うpし終わる ごとに、1回だけ自分であげてみまつ。 邪魔だと思っても、荒らさないで下さいね。勝手にすぐ落ちていきます。
のらのスレも 結構長くなってきました。気まぐれでも何でも、
ここに来て下さった方が 少しでも見やすいように、お話ごとに
レス・アンカーを打って見ますた。
・AAなし 文字だけのお話
>>1 『陽の当たる場所』
>>18 『あくせくしないで』
>>20 『激しい落ち込み』
>>24 『自分の弱さを憎んで』
>>107 『孤独の王様』
>>364 『雨にも負けず』
・文字だけの しかも回虫のように長い話
>>109 『おっちゃんと魚釣り』
※ 暇で暇で 死にそうな人だけ読む事を推奨(藁
・AAだけのお話 ( 最後に歌の歌詞入ってますけどね )
>>303 『散歩道』
現在の所は 以上です。
377 :
のら猫 :03/02/02 19:02 ID:???
_,,,, ‐''"゙` `″ `'i、 ,! l _,,,―''"^ .,,,,、,,,、、,,、 丿 ," U _,,-‐'"` ._,, ,―‐'" │ ,,‐ ,/ ," _,,-'"^ _,,-''ソ~"゙'ヽ ,/` ,,-" ,,/_,,ー‐'''''ヽー-、 .,″ ._,,-'" ._,r‐'゙` ! ,! .,,/` .,/゜ ,,rシ″::::::::::::::::;;;;;;;::`'i、 ` . ,/゜ `-、.,、-′ .,,〇″ .,,/’ ,,r'゚,/`:::::::::::::;;;;;;;;;;;_,,,,,_;;;;;;゙く ./ _,,,-‐'"` -・″ . /. ,l゙::::::::::::::;;;;;;;;;;,,iillllllllllllii,,;、゙l く_、 .__,,,,,、―''"゛ 宇宙ってのは まんまるかったりする !::::::::::::::;;;;;;;;;;,llllllllllllllllllllli,;;;;; ``゙~゙^ _,,,―'' _,,/ .|:::::::::::::::;;;;;;;;;;lllllllllllllllllllllll「;;;;` _,,,,―'''"` _,,-・" ゙l:::::::::::::::;;;;;;;;;;゙!llllllllllllllll!゙.;;;,! 、,,,ぃ―'''"″ _,,ー'" .,‐""i、 ゙i、::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,/` _,,-‐'″ ゙l、.::,,l゙ .,,、ヘ,、::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;,,r″ ,,,、、, _,,,-‐"` `^^ .,,/゛ `'‐-、,,,,,,,,,.--‐'″ ,i´,,,i、、゙'i、 ._,,,―''"` _,,-'"` . |; ;;;;;;;;;;;;; 1‘` ,,,-'"゜
378 :
のら猫 :03/02/02 19:04 ID:???
, . │ ,,‐ ,/ ," "゙'ヽ ,/` ,,-" ,,/_,,ー‐'''''ヽー-、 .,″ ,! .,,/` .,/゜ ,,rシ″::::::::::::::::;;;;;;;::`'i、 、.,、-′ .,,-・″ .,,/’ ,,r'゚,/`:::::::::::::;;;;;;;;;;;_,,,,,_;;;;;;゙く _,,,-‐'"` -・″ ゙ ::::::::::::::;;;;;;;;;;,,iillllllllllllii,,;、゙l "゛ _,, んで、地球なんかも 丸かったりする ::::;;;;;;;;;;,llllllllllllllllllllli,;;;;;′ _,,,―''" _, . ::::::::::::::;;;;;;;;;;lllllllllllllllllllllll「;;;;` ''"` _,,-・" . ゙l:::::::::::::::;;;;;;;;;;゙!llllllllllllllll!゙.;;;,! _,,ー'" .,‐""i、 ゙i、::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,/` _,,-‐'″ ゙l、::,,l゙ .,,、ヘ,、::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;,,r″ 、, _,,,-‐"` `^^ .,,/゛ `'‐-、,,,,,,,.--‐'″ 、゙'i、 ._,,,―''"` _,,-'"`
379 :
のら猫 :03/02/02 19:06 ID:???
まぁ〜るい地球の上で ((( ))) 僕らは みんな旅をする ( ´∀`) (( と ノつ それぞれの幸せ求め 人 γヽ 遠くへ遠くへ… _,..-‐''''""~〃,(__人__ノ ~"'''-,.、 ,.-‐''" ──‐‐''",.、.:.:.:.:.:.:.:\、.:.:.:.:.:.:.:~"'‐-、 ,.‐''"''''""~´::::::::::::::::::::::\\:::::::::::::::"'''''\"''--、.:.:.゙''‐.、 ,.‐'":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::゙''‐、''l:::::__,....-‐'''" ''.:.:.:::゙'ヽ、 ,.‐'"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::~"‐--‐‐, ''.:.:.:. \ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/" .:.:.:. ゙‐、 ,."::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ .:゙‐、 ,.".:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/~ :`、
380 :
のら猫 :03/02/02 19:07 ID:???
今の自分は 本当に幸せではなくて 今の自分は 満ち足りてはいなくて ((( ))) ジブン ファイト! その幸せは ここからずっと遠くに (;´∀`) ある気がしているから (( ⊂ ノつ だから 僕達は .ノ .γヽ 今日も歩いて行く _,..-‐''''""~´(__丿\__ノ ''‐-,.、 ,.-‐''" ‐''",.、.:.:.:.:.:.:.:\、.:.:.:.:.:.:.: ~"'‐-、 ,.‐''"´::::::::::::::::::::::\\:::::::::::::::"'''''\"''--、.:.:. ゙''‐.、 ,.‐'"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::゙''‐、''l:::::__,....-‐'''" ''.:.:.:::゙'ヽ、 ,.‐'":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::~"‐--‐‐, ''.:.:.:. \ /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/" .:.:.:. ゙‐、
381 :
のら猫 :03/02/02 19:10 ID:???
きっとあの地平線の向こうに 幸せはあるんだ ((( )⊆ヽ ( ・A・)丿 今僕は こんなにも孤独だから と 丿 たぶん 僕は今 ) ) ) 幸せから一番遠い所に _,..-‐''''""~´(__)__) ̄~"'''‐-,.、 居るんだろう ,.-‐''" ‐''",.、.:.:.:.:.:.:.:\、.:.:.:.:.:.:.: ~"'‐-、 ,.‐''"´::::::::::::::::::::::\\:::::::::::::::"'''''\"''--、.:.:. ゙''‐.、 ,.‐'"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::゙''‐、''l:::::__,....-‐'''" ''.:.:.:::゙'ヽ、 ,.‐'":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::~"‐--‐‐, ''.:.:.:. \ /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/" .:.:.:. ゙‐、
382 :
のら猫 :03/02/02 19:13 ID:???
今 ここから一番遠い所って 一体 どこなんだろうか? そこに 幸せが待っていると .((( ))) 思うけれど (;´∀`) アルケヤ、アルケ (( と . つ 今はまだ 余りに遠くて . 人 ヽノ そこは見えない _,..-‐''''""~´(__(__) ~"'''‐-,.、 歩いていこう ,.-‐''" .:.:.:.:.:\、.:.:.:.:.:.:. ~"'‐-、 ,.‐''"::::::\\:::::::::::::::"'''''\"''--、.:.:. ゙''‐.、 遠くへ遠くへと… ,.‐'":::::::::::::::::::゙''‐、''l:::::__,....-‐'''" ''.:.:.:::゙'ヽ、 . ,.‐'"::::::::::::::::::::::::::::::::::~"‐--‐‐, ''.:.:.:. \
休みながら 転びながら 歩いて行こう _,..-‐''''""~´ ̄ ̄ ̄ ̄~"'''‐-,.、 ,.-‐''" ──‐‐''",.、.:.:.:.:.:.:.:\、.:.:.:.:.:.:.:~"'‐-、 ,.‐''"''''""~´::::::::::::::::::::::\\:::::::::::::::"'''''\"''--、.:.:.゙''‐.、 ,.‐'":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::゙''‐、''l:::::__,....-‐'''" ''.:.:.:::゙'ヽ、 ,.‐'"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::~"‐--‐‐, ''.:.:.:. \ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/" .:.:.:. ゙‐、 ,."::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ .:゙‐、 ,.".:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/~ :`、 ," .....:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/´ ゙、 ," ......:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ, ゙、
384 :
のら猫 :03/02/02 20:04 ID:???
/ ........:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ゙; ,' ヽ...:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::) __ ゙; ,' /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/~ (:::::::/ :, ,i ヽ,::::::::::::::::::::::::::::::::::::::( ノ::::/ ; i `.、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::) .|::::| i | ゙;::::::::::::::::::::::: i'""  ̄ .i .l \:::::::::::: フゥフゥ… もう少し。 .; : "'‐‐‐" : ゙: ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. :' 丶 .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: .:.:.:.: .:.:.: . .," ゙, .:.:.:.:.:.: .:.:.:.:.:.:.:.: / 丶 .:.:.:.:.:.:.: .:.:.:.:.:.:.: ,." `、 .:.:.:.:.:. .:.:.:.:.:.:.:.:.. .;."
385 :
のら猫 :03/02/02 20:06 ID:???
あれっ? ここが僕の思っていた 一番遠くなのかな? ,." おかしいな こんな所が僕の信じていた場所なのかな? ...," .:.:.:.:.:.: .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: .: .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.....:.:.,." いや きっと違う 違うはずだ 俺は何にも変わっちゃいない :.:.::::::::::::::::.:.:.:.:.:../ 歩いていこう ::::.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.,.''" もっともっと 遠くへ遠くへ :::.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.,..‐'" 今 ここから 一番遠い場所へ… :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.,.:-''" ゙ ‐-,.::::::::: _ __ ::::::::::::::::,. -‐'''" '''''''( ) )'''""~´ . | | | ( . ) ( 、Α,) ¿¿ ((( )))
386 :
のら猫 :03/02/02 20:07 ID:???
今日は ここまででーつ。
," .....:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/´ ゙、 ," ......:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ, ゙、 / ........:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ゙; ,' フゥフゥ ((( ))) ヽ …さすがに疲れてきたなぁ ゙; ,' (´A`; ) /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/~ (:::::::/ :, ,i し し )ヽ, 歩いても歩いても ゴールなんてどこにも見つからない ; i く く く `.、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::) .|::::| i | (_(_) いつまで経っても 僕の心は乾いたままだ .i .l \:::::::::::::::/ .; : でも歩かなきゃ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: . : ゙: ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. .:.:.:.: .:.:.: . :'
388 :
のら猫 :03/02/03 18:51 ID:???
え? あれっ? ((( ))) ココハ…サッキノ…? (; ´Д`) ( つ つ 〉 〉 〉 . (__)_) _,..-‐''''""~´ ̄ ̄ ̄ ̄~"'''‐-,.、 ,.-‐''" ──‐‐''",.、.:.:.:.:.:.:.:\、.:.:.:.:.:.:.:~"'‐-、 ,.‐''"''''""~´::::::::::::::::::::::\\:::::::::::::::"'''''\"''--、.:.:.゙''‐.、 ,.‐'":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::゙''‐、''l:::::__,....-‐'''" ''.:.:.:::゙'ヽ、 ,.‐'"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::~"‐--‐‐, ''.:.:.:. \ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/" .:.:.:. ゙‐、
389 :
のら猫 :03/02/03 18:54 ID:???
\ | / ── そうか ◎. ((( ))) ポムッ! 目 . ( ゚Д゚ ) そうだったのか! ゚ ( つと) ≡3 / / / _,..-‐''''""~´(_)_) ̄~"'''‐-,.、 ,.-‐''" ──‐‐''",.、.:.:.:.:.:.:.:\、.:.:.:.:.:.:.:~"'‐-、 ,.‐''"''''""~´::::::::::::::::::::::\\:::::::::::::::"'''''\"''--、.:.:.゙''‐.、 ,.‐'":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::゙''‐、''l:::::__,....-‐'''" ''.:.:.:::゙'ヽ、 ,.‐'"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::~"‐--‐‐, ''.:.:.:. \ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/" .:.:.:. ゙‐、 ,."::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: .:゙‐、 今 ここから一番遠い所… それは今僕が立ってる場所だったんだ
390 :
のら猫 :03/02/03 19:02 ID:???
ヘナヘナ… )) ((( ))) (( (; ゚Д゚ ) )) ( つつ ((( ))) ……。 ( ̄__)__) ⇒ . ( ・∀・ ) (l⌒l⌒l) . ((( ))) ナンダカ (__)_) ⇒ ( ‐∀‐) ツカレチャッタナ…。 (l⌒l⌒l) (__)_) 幸せを求める旅って、つまりは 終わりの無い旅をするって事か ──
391 :
のら猫 :03/02/03 19:10 ID:???
. ((( ))) ……。 ( ・∀・ ) デモマァ (l⌒l⌒l) . ((( ))) ショガナイカ…。 (__)_) ⇒ (・- ・ ,,) ,, へ,, へ⊂), )) (_(__)_丿 ⇒ . ((( ))) フゥ〜 . (´o ` .) と つ (⌒) (⌒)) _,..-‐''''""~´ ̄ ̄ ̄ ̄~"'''‐-,.、 ,.-‐''" ──‐‐''",.、.:.:.:.:.:.:.:\、.:.:.:.:.:.:.:~"'‐-、 ,.‐''"''''""~´::::::::::::::::::::::\\:::::::::::::::"'''''\"''--、.:.:.゙''‐.、 ,.‐'":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::゙''‐、''l:::::__,....-‐'''" ''.:.:.:::゙'ヽ、
392 :
のら猫 :03/02/03 19:11 ID:???
,,―ー'''''"^` ,-'''-、 `゙''ー,,、 ._,,,,,,,,---―ー¬'''''''` ミ . ,) `'i、 ・''"゙^ ゚'''''" .'┐ │ ――''' ‘゙¨^"'''ー, ,l゙ | ~''s ,l゙ _/ 丿 ………… .,ト .,,/` '" ,r'" ……ソウカ。 r┘ ,,,,rー″ 星達も 旅をしてるんだなぁ / ,,,, 〇 ''"` _,,,-‐' _,r'" ((( ))) _,,,,-‐''" _,r・" (∀` .) _,,,,,―‐'゙~゛ _,,/’ ,,へ ⊂) ,,,-・″ (⌒) (⌒)ノ ,,,,-‐'゙^ _,..-‐''''""~´ ̄ ̄ ̄ ̄~"'''‐-,.、 _,,,,-‐''" ,.-‐''" ──‐‐''",.、.:.:.:.:.:.:.:\、.:.:.:.: ゚'i、 _,,,,--'''"゛ ,.‐''"''''""~´::::::::::::::::::::::\\:::::::::::::::"'''''\ ゙l .ー''''"^ ,.‐'":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::゙''‐、''l:::::__,....-‐'''"
393 :
のら猫 :03/02/03 19:16 ID:???
―'""` --‐'''''"^` ,-'''-、 `゙''ー,,、 朝が来て 昼になり 日が暮れて 夜になる '''''''` ミ ,) `'i、 ゛ 春が来て 夏が過ぎ 秋が行き 冬が来る ‘'ー'′.ヽ ゙l .._,, 月は満ち やがて欠けて行き また満ちてくる │ ,l゙ ″ .,,,r‐ _,,― ,/ ュ ,l _/ 丿 : .,,,r'''″ ._,/″ 'l、 . ,ト まんまるなのは 目に見える形だけじゃないんだ '" ,/″ ゚ヘvvr″ _,,vー″ .,,,-'"′ ,/ 〈、 _,,,,,―・''"` _,,,-‐'″ _,r'" ゙゙'''――¬''''"゙゙″ ‐'''″ . ,,r・" そんな宇宙と自然の中で _,,/’ ((( ))) ,,,,,,__,_,,,, 人は生まれ 成長し やがて老い 死んで行く -・″ . (∀` ) 笑ったり 泣いたり 怒ったり 苦しんだりしながら O^ソ⌒とヽ ,,,---、,_ _,,,r‐''' (_(_ノ、_ソ / : : ゙ヽ ._,,,,--'''"゛ _,..-‐''''""~´ ̄ ̄ ̄ ̄~"'''‐ l゙ : ;;;;;;;;;;;;: l -ー'''"^ ,.-‐''" ──‐‐''",.、.:.:.:.:.:.:.:\、.:.: 、__,,,,,,,,..|, : ;;;;;;;;;;;;;;;: │ ,.‐''"''''""~´::::::::::::::::::::::\\:::::::::::::::"'' """゙゙゙ ̄`` .ヽ_: : ;;: : ,,r" ,.‐'":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::゙''‐、''l:::::__,....-
394 :
のら猫 :03/02/03 19:21 ID:???
みぃ〜んな “まんまる” なんだ 心だって まんまるだったんだ 長くて苦しい旅をして、僕は結局 また同じ場所に居る だけど 今ここに居る僕は 旅に出る前の僕とは違う 慌てなくてもいい 今はゆっくりと休めばいいんだ 今の この休息が終われば、 季節が 宇宙が 昼夜が 心が ひとりでに巡るように きっとまた自然に 僕の 次の心の旅が始まるんだろうから ((( ))) (∀` ) 無闇に意気込んだり 力んだりせず その自然に心を任せよう O^ソ⌒とヽ 次の旅も 苦しい旅になるかもだけど (_(_ノ、_ソ この安らかな気持ち 忘れずに一緒に持っていこう ~´ ̄ ̄ ̄ ̄~
自由になろうとか 幸せになろうとか 孤独に打ち勝とうとか 裕福になろうとか 誰かに競り勝とうとか カッコよくなりたいとか 明るい性格になりたいとか 誰かに愛されようとか 何かで有名になってやろうとか… 苦しくて 何も見えなくなるほどに それらを追い求めようとしなくなったら、 なぜだか ほっとして、 . ((( ))) ちょっぴり 安らいだよな . ( ´∀` ) 幸せな気分で居られるように O^ソ⌒とヽ 僕は 成れました。 (_(_ノ、_ソ _,..-‐''''""~´ ̄ ̄ ̄ ̄~"'''‐-,.、 ,.-‐''" ──‐‐''",.、.:.:.:.:.:.:.:\、.:.:.:.:.:.:.:~"'‐-、 ,.‐''"''''""~´::::::::::::::::::::::\\:::::::::::::::"'''''\"''--、.:.:.゙''‐.、 ,.‐'":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::゙''‐、''l:::::__,....-‐'''" ゙'ヽ ,.‐'"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::~"‐--‐‐, 〜〜 おしまい 〜〜
396 :
のら猫 :03/02/03 21:50 ID:???
((( ))) . ( ´∀` ) O^ソ⌒とヽ (_(_ノ、_ソ -‐''''""~´ ̄ ̄ ̄ ̄~"'''‐-  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ …トユー ∧_∧ ………。 ∧ ∧ オハナシ ダッタノサ (∀` ) (,,゚Д゚) l⌒i⌒と ⊂ ) / | ⌒'⌒. | | │ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 訳わからん。 l⌒i⌒l ミ ズルッ! ⌒'⌒∩∧_∧ ∧ ∧∧∧ <.(;´∀`) (゚Д゚≡゚Д゚) , ヘ ⊂ ノ ./ |. (_人_,,ノ 彡 (___/ (_) /
397 :
のら猫 :03/02/03 21:51 ID:???
分からないと 気にしないでいいモナ。 ダメなのか? 例えば 街を歩く時、財布に 分からないと 千円あるより 二千円ある方が 幸せになれないのか? 安心して居られる…みたいなものだから。 ∧_∧ ∧∧ (´∀` ) ワカラナイ ホウガ (,,゚Д゚) ⊂ し ) ギコ ラシクテ イイヨ / | ( ( ( 〜OUUつ (_(_) ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: そんな 気休めの話より …ん? ギコが そんな事聞くのは どうやったら 今までずっと 珍しいモナ。何か あったの? 引き篭もったりしてる奴が 元気になれるかとかを 教えろよ、ゴルァ! ∧_∧ ∧ ∧ (∀` ) (,,゚Д゚) (つ⊂ ) ノ U っ | | │ 〜( _つ ⊃ (_(__)
398 :
のら猫 :03/02/03 21:53 ID:???
いや、まぁ そのぅ… うぅ〜ん。そうだなぁ。 世の中には ずっと孤独だったり ずっと苦しかったりする奴も いっぱい 居るんじゃねぇかってさ。 タブン コーユーコト ∧_∧ ナンジャナイカナ… ・ ∧ ∧ ( ´∀`) 。゚ (;゚Д゚) アイカワラズ ( つ ) と っ ツマンネェコトニ . | | | 〜〇,, ,,つ スルドイ ヤツダナ (_(._) ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ,,-‐''',,,iiiiiiiii,,,,, 太陽 / .,,illllllllllllllllllllii,, 地球 ,,,,,,,,,、 ,i´ . .,llllllllllllllllllllllllllllli, ,,f゙″ ゙゚'l,, │ .lllllllllllllllllllllllllllllllllli、 l| .ll | lllllllllllllllllllllllllllllllllll| ゙l,,、 .,,l゙′ 理由は 色々あるだろうけど .'lllllllllllllllllllllllllllllllll! 、 ゚゙゙┷'゙″ そういう人は いつでも ヽ . .゙llllllllllllllllllllllllllll!゙ この辺に居るんだモナ `-,、 '゙!lllllllllllllllllllll!゙゜ ∧∧ . ∧_∧ ゙ /l!!!!!!l゙゙゙` (,,゚Д゚) ( ´∀`) / / つっ ( つ つ 夕闇 トワイライト・ゾーン
399 :
のら猫 :03/02/03 21:55 ID:???
,,-‐''',,,iiiiiiiii,,,,, いつだって 地球の半分は / .,,illllllllllllllllllllii,, ,,,,,,,,,、 陽が当たっているんだモナ ,i´ . .,llllllllllllllllllllllllllllli, ,,f゙″ ゙゚'l,, │ .lllllllllllllllllllllllllllllllllli、 l| .ll | lllllllllllllllllllllllllllllllllll| ゙l,,、 .,,l゙′ |、 .'lllllllllllllllllllllllllllllllll! 、 ゚゙゙┷'゙″ ヽ . .゙llllllllllllllllllllllllllll!゙ `-,、 '゙!lllllllllllllllllllll!゙゜ ∧∧ ………。 ∧_∧ │ ゙''ー-゙l!!!!!!l゙゙゙` (,,゚Д゚) (´∀` ) │ / つっ と つ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: やっぱり 訳わからん。 ズルッ! ∩∧_∧ ∧ ∧∧∧ <.(;´∀`) (゚Д゚≡゚Д゚) スマン , ヘ ⊂ ノ ./ |. (_人_,,ノ 彡 (___/ (_) / この続きは 近日公開( 予定 )w
400 :
のす :03/02/03 21:57 ID:???
じゃオレがいただき!
401 :
のら猫 :03/02/05 20:49 ID:???
今日から またボチボチと書いて行きまつ。長くなる可能性あり(苦藁 3部構成ぐらいで、休みを入れながら書きます。
402 :
のら猫 :03/02/05 20:51 ID:???
例えばさ、何を言っても 無理だとか 自信がないとかで 全然 自分から動かない奴とか 居るじゃん。 そういう奴に、何かこう やる気を出させる方法ってないのか? 『 そういう人は 次の一歩が 踏み出せないで居るんだモナ。 無理やりに やる気を出させても、続かないと思うよ。』 ∧_∧ ∧∧ . (´∀` ) (,,゚Д゚) ( ) / | | | │ 〜OUUつ (_(_.) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄
403 :
のら猫 :03/02/05 20:52 ID:???
じゃあ、何かこう 勇気が出るような話を 教えてくれよ。 お前なら 何か知ってるだろ? プ〇ジェクトXみたいな話とかさ、 勇気が出る話とか、感動する話とか。 『 お話は どこまで行っても お話だモナ。本当に 人を変えるのは "体験"なんだな。自分の目で見て、自分の耳で聞いて、 自分の肌で感じないと、落ち込んで 疲れ切った心を動かすのは 難しいと思うモナよ…。』 ∧_∧ ∧∧ ( ´∀` ) (,,゚Д゚) . ( ) / っ | | │ 〜OU,, つ (_(_.) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄
404 :
のら猫 :03/02/05 20:53 ID:???
ん〜。それじゃ、そういう人間を励ますのに いい言葉って、 何か無いか? 『 その人の気持ちが 前を向いていない時だったら、 どんな励ましの言葉も 多分届かないモナ。 …ちょっと こっちに来て、立ってみて。』 ∧_∧ ∧∧ (´∀` ) (;´Д`) と ) / っ | | │ 〜OU,, つ (_(_.) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄
405 :
のら猫 :03/02/05 20:55 ID:???
『 今 ギコは前を向いてるけど、立ち止まってるんだモナ。』 それで どうした? ∧∧ . ∧_∧ ナンダ? (,, ゚Д) (´∀` ) (| |) ⊂ つ | |〜 ( ( ( し`J (_(._) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: どん!! オワッ! ∩ ∧ ∧ \从/ ヽ(゚Д゚;) ∧_∧ フンッ! \⊂\) (∀` ) . O-、 )∩ニ 〇)っ ∪ (__) ̄(__) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄
406 :
のら猫 :03/02/05 21:02 ID:???
∧_∧ ヤリスギチャッタカナ? ナゼ イキナリ 双撞掌? (´∀`*∩ し ,ノ ∧∧,, ,) ( ( ( ⊂(゚Д゚⊂ ⌒ つ (_(_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 『 さぁ、立つモナ。次は後ろだよ。』 ∧_∧ (´∀` ) )) ハゲシク と.∧∧ つ イミ フメイ (゚Д゚;)⌒ヽ〜 ナンデスケド ( U‐U^(,,.⊃' ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
407 :
のら猫 :03/02/05 21:03 ID:???
『 今度はギコは、前を見ずに 後ろを向いてるんだモナ。』 アッチガ ∧ ∧ ∧ ∧ マエネ ( ´∀)っ (゚Д゚ ;) マ、マサカ… (∪ ノ ⊂⊂| . 人 ヽノ ノ )〜 (__(__) し'し' ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: どしんっ! ハッ! \从/ ∩ ∧∧ . ∧ ∧ グハッ! \( . ) ('(゚Д´ ;/) 鉄山靠 三 (_ | ノ ,ノ 三 /__ 〇⊂ /〜 )) (_ )\_) し ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
408 :
のら猫 :03/02/05 21:06 ID:???
……。 ∩ ∧∧ ……。 \( . ;´) ∧ ∧ (_ | (゚Д゚ ;) /__ 〇 ∪∪ヽノ (_ )\_) (_(____つ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: マァマァマァ… モチツケ | ∧_∧ \ ( ´∀`) ― ∧ ∧ . ( つ つ )) (`(Д´.#) ) ) ) . ヽ ∪ヽノ (_)_) (_(____つ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
409 :
のら猫 :03/02/05 21:32 ID:???
『 口で説明しても なかなか分かりにくいと思ったから 実際に“体験”して見てもらったんだモナ。』 そういう事は、俺がお前に 口で説明されても 分からなかった、その後からでも 間に合うだろうが、ゴルァ! 『 そうかも知れないけど、賢い人ほど 頭に頼って、実際に 自分の手や足や体で 体験する事の大切さを 忘れてしまう もんなんだモナ。ギコが子供の頃を 思い出してごらんよ。』 …子供の頃? ∧_∧ ∧ ∧ ( ´∀`) (゚Д゚ ,,)
410 :
のら猫 :03/02/05 21:33 ID:???
『 ママンのおっぱいを 吸う事から始まって、歩く事も 走ることも 自転車に乗る事も、みんな頭だけで覚えたんじゃないモナ。』 …そりゃまぁ、そうだろうな。 コリャア! 『 それだけじゃないよ。優しさとか 思いやりとかさ、 ∧∧ 他人と うまくやって行く方法や、自分の気持ちを (゚д゚ ,,) 伝える方法、ケンカした後の 仲直りの方法だって、 cc ヽ . み〜んな、痛かったり 嬉しかったりした、自分の c−o~ “体験”から 学んだんだ。それがホントの知恵だモナ。』
411 :
のら猫 :03/02/05 21:37 ID:???
言われてみれば、確かにそうだな。 ∧ ∧ 本で読んだり、誰かに 口先で教えられただけ ( ゚Д゚ ) だったら、そういう事って 確かに上手くは ∪∪ヽノ 出来ないような気がするぞ、ゴルァ。 (_(____つ 『 どういう訳か、僕らは大人になるに連れて 頭ばかりを ∧_∧ . 働かせるようになって、“体験”もせずに 何でも分かった ( ´∀`) . ようなつもりになってしまうんだモナ。自分が上手く出来ない ( つ 事があるなら、よ〜く思い返してみてごらんよ。 | | | . きっとそれは、知識はあっても 経験が無かったり、自分には (__)_) まだその“体験”が 足りなかったりする事が 多いはずだよ。』
412 :
のら猫 :03/02/05 22:35 ID:???
…なるほど。前にモナーが言ったみたいに、俺は 人に甘えたり 助けてもらったり、自分を みんなに合わせて 上手にやるのが あんまり得意じゃない。 確かに、俺は子供の頃に 父ちゃんや母ちゃんに 甘えさせて もらえなかった。いつも 一人で遊んでたよなぁ。そうなんだ、 そういう“体験”が 少なかったんだよ、俺は…。 だから 大人になった今でも、そういう事が下手なままなんだ。 いや、下手な事が 自分でもすごく嫌で、余計に そういう事から 逃げて来たような気がする…。 - - - - - - - - - - - - - - - 〇 - - - - - - - - - - - - - - - 〇 ∧_∧ O ( ´∀`) o ∧ ∧ ( ) ゚ (゚ д ゚,,) | | | ∪∪ヽノ (__)_) (_(____つ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄
413 :
のら猫 :03/02/05 23:03 ID:???
∧_∧ ( ´∀`) ∧ ∧ ハッ! ( ) 煤@(゚Д゚.;) | | | ∪∪ヽノ (__)_) (_(____つ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: と、と、とっ、ところで さっきのやつの意味は 何だよっ! 後ろからとか 前からとか、俺を押したり 突っついたりしたのは 何か意味でもあるのかよ、ゴルァ? 『 もちろんだモナ。今まで1度だって、悪戯や意地悪で モナーが ギコをいじめたりした事は あったかな?』 …ねぇよ。 ∧_∧ カオ アカイヨ ( ´∀`) 。. ∧ ∧ 。 ( ) (Д´.*) . ← チョト | | | ⊂ ∪ヽノ ハズカシカッタ (__)_) (_(____つ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒
414 :
のら猫 :03/02/05 23:15 ID:???
『 立ち止まる人間には、ちゃんと 立ち止まる理由が あるはずなんだモナ。 それを無理やりに 動かそうとすると、失敗する事が多いんだな。』 …もっと 俺に分かるような 説明の仕方をしてくれ。 『 ギコが最初、立ち止まって 前を向いていた時、背中を無理やり押されたら どうなったモナ?』 倒れた。 『 じゃあ 次に、立ち止まって 後ろを向いている時は どうだった?』 やっぱり倒れた。 『 本人が 前へ動く意志のない時、後ろを向いている時に、やたらと励ましたり 何かをさせようとしたりするのは、さっきモナーが ギコにした事と同じなんだモナ。』
415 :
のら猫 :03/02/05 23:28 ID:???
つまり、そういう時は 何をしても 前へは進めず、倒れちまうんだから 励ますのに 意味が無いって事か? 『 そうじゃなくてね、友達だろうと 恋人だろうと 親子だろうと、他人に出来る 事は いつも半分。あとの半分は 本人の問題なんだモナ。それを忘れて、 力ずくで誰かを動かそうとすると、必ず手痛い しっぺ返しを喰らうんだモナ。』 …んじゃあさ、どうすれば 背中を押しても さっきみたいに倒れないで、 前へ進めるように出来るんだよ? 『 それ自体は そんなに難しい事じゃないと思うモナよ。こっち来て。』 ∧_∧ コッチ ( ´∀`) ∧ ∧ ア、アァ ( つ (゚Д゚ ,,) | | | ∪∪ヽノ )) (__)_) (_(____つ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒
416 :
のら猫 :03/02/05 23:32 ID:???
ま、まさか また…。 『 大丈夫モナ。さぁ ここへ立って、それから どちらか片方の足を、軽く上げてみて。 歩こうとしなくてもいいんだ。歩くつもりで 足を上げるだけ。』 コ、コウカ? ∧∧ ∧_∧ ソソ、ソンナカンジ (゚Д゚,,) (´∀` ) ⊂| ∪| ⊂ つ ⊂,,ノ.〜 ( ( ( ∪ (_(_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: とんっ! ノワッ…! ∧ ∧ \从/ ∧ ∧ ホレ ⊂(゚Д゚ ;) (∀` ) \ ∪,)〜∩ニ. ○ ,) (( ( .( | | | | . ∪ (__)_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒
417 :
のら猫 :03/02/05 23:36 ID:???
オットット… ∧∧ ∧ ∧ (゚Д゚ ;) (∀` ) ⊂ つ ∩ニ ○ ,) ⊂,,ノ〜 )) | | | `J (__)_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: トット… ∧∧ ∧ ∧ (゚Д゚ ,,) (∀` ) |と ) (. ○,) ⊂ | )) . | || ,,`U (__) .) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒
418 :
のら猫 :03/02/05 23:53 ID:???
『 ほらね。ちゃんと倒れずに 歩き出せたモナ。』 ………。 ∧∧ ∧_∧ (゚Д゚;∩ (´∀` ) (| ,ノ と つ | |〜 | | │ し`J (_(_.) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: …良く分かった。何故か ものすごく良く分かったぞ、ゴルァ。 『 一番大変なのは、本人が足を上げて 歩き出すまで、 根気強く見守ってあげる気持ちと、背中を押してあげる そのタイミングなんだモナよ。』 ∧∧ ∧_∧ (,,゚Д゚) (´∀` ) (っ ⊃ と ) 〜| | | | │ し`J (_(_.) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒
よし、何か分かった気がするぞ、ゴルァ! アッ! ∧_∧ ∧∧ (; ´∀`) 三 (,, ゚Д゚) ゼンハ イソゲダ ( つ 三 と/ つ | | │ 〜( ,ノつ (_(_.) (/ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 『 ギコは 誰かを励まそうとしてるんだろうな…。 でもきっと、今のままじゃ 大変な想いをすると思うモナ。 けど、それが今 ギコがやりたい事なら、 モナーは それを応援するよ…。』 ∧_∧ ( ´∀`) ( ) | | | (__)_) ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒
何度も書き込んで悪い気がするくらいいいスレですよね。 私のやっている企画「のほ本」の地下スレ特集で紹介させてください。
421 :
のら猫 :03/02/07 18:45 ID:???
どもども。書きコまりがd。 どーぞ、どーぞ。紹介して頂けるのでしたら 嬉しいでつ。(^ー^)
422 :
のら猫 :03/02/07 18:49 ID:???
それから 数日後  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ イヨゥ! ∧∧ ∧_∧ ( ,,) オゥ (∀` ) | ⊃ (つ ⊃ ... ..,,,..〜_ )..,,...,..., ...,,,. ..... ,,... ...,..., |.,.(....( ,,,.... ..,.,.,,. ;;:::::::,,,::;;;;:::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;::;;;;::::,:::::;;;;;::;;; :::,,:::::::::::::::;;,,, ;;:::::::::::;;;;,::::::::::::::::::::://::::,,;;;;:::::::: :::::::: ;;:::::::;;::;::::://::::::;;. ,,::::::: ::::; ;;;;:: :::::::::: //...::::.::::;;;;:;;;;;,:::::: ;;;;;;;;;;;; :::://:;:::...,,, ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 『 ん、どしたの? 何を考えてるんだモナ?』 うん? あぁ いや、色々とな。 ∧_∧ ∧∧ (∀` ) ( ,,) (つ ⊂ .) | U ( | │ ... ..,,,..〜_ )..,,...,..., ...,,,. ..... ,,... ....., し(__),,,.... ..,.,.,,. ;;:::::::,,,::;;;;:::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;::;;;;::::,:::::;;;;;::;;; :::,,:::::::::::::::;;,,, ;;:::::::::::;;;;,::::::::::::::::::::://::::,,;;;;:::::::: :::::::: ;;:::::::;;::;::::://::::::;;. ,,::::::: ::::; ;;;;:: :::::::::: //...::::.::::;;;;:;;;;;,:::::: ;;;;;;;;;;;; :::://:;:::...,,,
423 :
のら猫 :03/02/07 18:51 ID:???
『 何だか 元気ないモナよ。』 …この前さ、背中を押してやる方法を 教えてくれたろ? お前が知ってる事だけでいいから、何か もう少し俺に 教えてくれねぇかな? 『 ………。』 ∧_∧ ∧∧ ( ) ( ,, ゚.) ( O. ) | っ . │ │ │ ,,.. ...,.,.., ..〜_ )...,,. ... ,,..,.. .....(_.)___).. ,,...,.,,,... ....,,.. ;;:::::::,,,::;;;;:::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;::;;;;::::,:::::;;;;;::;;; :::,,:::::::::::::::;;,,, ;;:::::::::::;;;;,::::::::::::::::::::://::::,,;;;;:::::::: :::::::: ;;:::::::;;::;::::://::::::;;.
424 :
のら猫 :03/02/07 18:52 ID:???
いや、分からないんだったら 別にいいんだ。 元々は 俺が考えなきゃならねぇ事だしな。 『 …ギコが どんな人を励まそうとしてるのか、モナーには分からない。 ギコが 今はそれを話したくないなら モナーも聞いたりしないよ。 でもさ、じゃあ どうやったら 自分が誰かを励ませるのかを、 ギコは今 自分で分かってる?』 ∧_∧ ∧∧ (` ) ( ,, ゚д) と O ) | っ . │ │ │ ,,.. ...,.,.., ..〜_ )...,,. ... ,,..,.. .....(_.)___).. ,,...,.,,,... ....,,.. ;;:::::::,,,::;;;;:::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;::;;;;::::,:::::;;;;;::;;; :::,,:::::::::::::::;;,,,
425 :
のら猫 :03/02/07 18:55 ID:???
…分からん。人を励ます言葉ってさぁ、何で こんなにも 少ないんだろうって、最近は ただそう思ってるよ、ゴルァ。 『 元気出せ。頑張れ。次があるさ。みんな辛いんだよ。一人じゃないよ。 気分転換してみなよ。俺がついてる。後ろを見るな。止まない雨はない。 …そういう言葉の事を ギコは言ってるのかモナ?』 ∧∧ ∧_∧ ( ,, ゚.) (` ) | つ ( O ) 〜' | ミ │ │ │ ,,.. ...,.,.., .. U U...,,. ... ,,..,.. .,....(_.)___).. ,,...,.,,,... ....,,.. .,, ;;:::::::,,,::;;;;:::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;::;;;;::::,:::::;;;;;::;;; :::,,:::::::::::::::;;,,,
426 :
のら猫 :03/02/07 18:57 ID:???
うん。何か、心のモヤモヤが スキーッ!とするような言葉って ないもんかなぁ? 『 もしギコが 言葉だけで 誰かを救おうとしてるなら、 きっと無駄だと思うから 止めておいた方がいいモナ。』 へっ? ∧∧ ドユコト? ヨッ ( ,, ゚д) ミ ∧_∧ | つ ( ´) 〜' | . ⊂( O つ ,,.. ...,.,.., .. U U...,,. ... ,,..,.. .,...... ,,...,.,.,,..) (⌒). ....,,.. ,.,... ;;:::::::,,,::;;;;:::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;::;;;;::::,:::::;;;;;::;;; :::,,:::::::::::::::;;,,,
427 :
のら猫 :03/02/07 18:59 ID:???
『 …言葉って、なんだろね? ギコは どう思うモナ?』 そんな難しい質問は、俺には分からねぇよー。 俺は お前みたいに、心というか 気持ちというか、 そういうのを言葉にするのは すごく苦手なんだよ…。 ∧∧ (,, ゚Д) U |っ ∧_∧ 〜| | ( ) .... ...,,... ,,..,...,...(/~U,,.... .. ,,,,,,... ,.,,....,,....( O つ. ....,... ;;:::::::,,,::;;;;:::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;::;;;;::::,:::::;;;;;::;;; :::,,:::::::::::::::;;,,, ;;:::::::::::;;;;,::::::::::::::::::::://::::,,;;;;:::::::: :::::::: ;;:::::::;;::;::::://::::::;;.
428 :
のら猫 :03/02/07 19:03 ID:???
『 う〜ん、今のギコの答え。とってもいい言葉だって そう感じたモナ。』 …?? ∧∧ スワリナヨ ∧_∧ (゚Д゚ ∩ . ( ´∀`) . (| ノ O _ つ | |〜 ...,,,, ..,,,.....,......,,,,...( ( . ).....,,.... ..,,,,し`J, ...... .......,,...,,,,... ,,..,,... .... ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄.し し  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;; ;;::::::: | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::: :;;:::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;: ;;: | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,:::::::,,,::;;; ;:::::::: :::::;;;::::::: ;;::::; :
429 :
のら猫 :03/02/07 19:13 ID:???
『 モナーは こう思ってるよ。言葉は 人間が自分の気持ちを伝える為の、 たくさんある道具の中の 1つでしかないんだって。 気持ちが伝わらないなら、どんな正しい言葉も どんなに美しい言葉も 綺麗な 空っぽの宝石箱みたいなものだよ。』 綺麗な 空っぽの宝石箱? ∧_∧ ∧ ∧ . (´∀` ) (゚Д゚ ,,) と と ) O ⊂| ...,,,, ..,,,.....,......,,,,...( ( . ) ( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ....,.. .... ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄.し し  ̄ ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;; ;;::::::: | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::: :;;:::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;: ;;: | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,:::::::,,,::;;; ;:::::::: :::::;;;::::::: ;;::::; :
430 :
のら猫 :03/02/07 19:15 ID:???
『 中身が とっても素敵な宝石なら、外側の箱なんて 大した問題じゃない。 そうでしょ?』 …俺は…俺は、これでも 一生懸命 自分の気持ちを込めて 話をしてるつもりなんだけどなぁ。 ∧_∧ ∧ ∧ . ( ´∀` ) (。 。 ,,) と と ) O ⊂| ...,,,, ..,,,.....,......,,,,...( ( . ) ( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ....,.. .... ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄.し し  ̄ ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;; ;;::::::: | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::: :;;:::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;:
431 :
のら猫 :03/02/07 19:17 ID:???
『 それならもう、後は その言葉を受け取る側の問題だモナ。 たとえようもないほど 高価な宝石が入っている箱でも、 受け取らない人は、やっぱり受け取らないよ。』 そんなもんかなぁ…? ∧_∧ ∧ ∧ . ( ´∀`) (・д・.,,) と と ) O ⊂| ...,,,, ..,,,.....,......,,,,...( ( . ) ( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ....,.. .... ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄.し し  ̄ ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;; ;;::::::: | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::: :;;:::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;:
432 :
のら猫 :03/02/07 19:21 ID:???
『 ふふ、じゃあギコ。また“体験”してみるモナか?』 お? おぉ、頼むよ。どうすりゃいい? 立った方がいいか? 『 座ったまんまでいいモナ。』 ∧_∧ ∧ ∧ . ( ´∀`) (Д゚ ;) O _ つ っ つ )) ...,,,, ..,,,.....,......,,,,...( ( . ) ( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ....,.. .... ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄.し し  ̄ ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;; ;;::::::: | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::: :;;:::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;:
『 …えっと、どれがいいかなぁ。』 ナルベク マルクテ ∧∧ ∧∧ ナンダ? チイサイノ. (` ) )) (゚ ; .) ノ と_ \ O ⊂| ...,,,, ..,,,......,....,.⊂.( ( . ) ( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ....,.. .... ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄.し し  ̄ ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;; ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 『 あった! これが ちょうどいいモナ。』 ∧__∧ο ∧∧ ナンダ タダノ (*´∀`∩ (д゚ .,,) イシコロ ジャン (つ_ ノ. O ⊂| ...,,,, ..,,,.....,......,,,,...( ( . ) ( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ....,.. .... ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄.し し  ̄ ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;;
434 :
のら猫 :03/02/07 20:59 ID:???
『 心を柔らかくして 頭を空っぽにして…。 そうやって 自然の声を聞けば、難しい本なんか読まなくたって、 自然が 大切な事の全てを 人間に教えてくれるんだよ。』 ∧__∧ ∧∧ ( ´∀`) (д゚ .,,) フーン… (つο⊂.) O ⊂| ...,,,, ..,,,.....,......,,,,...( ( . )....( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ....,.. .... ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄.し し  ̄ ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;; ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ο i ∧__∧ ∧∧ ヒョイ (´∀` ∩ (д゚ .,,) と 彡ノ O ⊂| ...,,,, ..,,,.....,......,,,,...( ( . )....( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ....,.. .... ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄.し し  ̄ ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;;
435 :
のら猫 :03/02/07 21:05 ID:???
⌒ ο ∧__∧ ∧ ∧ (´∀` ∩ (゚д゚ ,,) と _. ノ O ⊂| ...,,,, ..,,,.....,......,,,,...( ( . )....( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ....,.. .... ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄.し し  ̄ ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;; ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: コチン! γ⌒ο ∧__∧ ∧ ∧ ( ´∀`∩ (`д´.,,) アイテッ! と _. ノ ⊂ つ ...,,,, ..,,,.....,......,,,,...( ( . )....( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ....,.. .... ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄.し し  ̄ ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;;
436 :
のら猫 :03/02/07 21:10 ID:???
痛てぇーなぁ、ゴルァ! 『 どうして捕らなかったモナ? そのつもりで投げたのに。』 だったら、投げる前に そう言えっ! 『 じゃあ、もう1回投げるから 次はちゃんと捕るモナ。』 ∧__∧ . ∧∧ ( ´∀`) (д´ ,,) マッタク と _⊂.) ⊂ ⊂| ...,,,, ..,,,.....,......,,,,...( ( . )....( .( ノ〜.....ο.,,.... ..,,,,, ...... ....,. ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄.し し  ̄ ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;; ;;::::::: | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::: :;;:::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;:
437 :
のら猫 :03/02/07 21:14 ID:???
『 じゃあ 行くよ。今度は しっかり捕るモナ。』 ∧__∧ο ∧ ∧ ( ´∀∩ (゚Д゚ ,,) オウヨッ! と _. ノ . O ⊂| ...,,,, ..,,,.....,......,,,,...( ( . )....( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ...., ,,. . ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄.し し  ̄ ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;; ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: \从/ ソレッ ∧__∧ ∧ ∧ (´∀`∩(゚Д゚ ;) 彡 アウッ… と _⊂ノ⊂ ⊂ヽ ...,,,, ..,,,.....,......,,,,...( ( . )....( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ...., ,,. . ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄.し し  ̄ ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ./  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;; / ピューッ ο
438 :
のら猫 :03/02/07 21:25 ID:???
……。 ∧__∧ ∧ ∧ (´∀` (゚Д゚ ;) ……。 O ⊂.).⊂ ⊂ヽ ...,,,, ..,,,.....,......,,,,...( ( . )...( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ...., ,,. . ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄.し し  ̄ ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;; ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: マァマァマァ… | モチツケ \ ∧__∧ ― ∧∧ (( (. ´∀`) (`(Д´.#) と ⊂ヽ ヽ ∪ヽ ...,,,, ..,,,.....,......,,,,...( ( . )....( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ...., ,,. . ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄.し し  ̄ ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;;
439 :
のら猫 :03/02/07 21:28 ID:???
前から常々思ってたが、何だかんだ言って お前 俺で遊んでるだろ、ゴルァ! 『 短気は損気モナ。意味のない事なんて この世には ないんだから。』 おうっ、じゃあ さっきの不可解な行動の意味を 教えてもらおうじゃねぇか! 『 あの石ころは、言葉なんだモナ。 そんな風に考えて さっきの事を 思い出してごらんよ。』 ∧_∧ ∧ ∧ …石ころを 言葉だと思う? ( ´∀`) (゚Д゚ ,,)
440 :
のら猫 :03/02/07 22:19 ID:???
『 言葉は 気持ちっていう宝石を入れる箱だモナ。それを投げかける時、 相手に まだそれを受け取る準備が できていなかったとしたら、 さっきの 最初の時みたいに、言葉は 相手には受け取れないよね。』 …そりゃ まぁ、そうだわな。 ∧ ∧ 『 相手が こっちの言葉を 受け取る気でいても、 ( ゚Д゚.,,) 2回目の時みたいに、もしギコが 相手が思っているのと、 . O.⊂| 見当違いの方向に 言葉を投げかけてしまったとすれば、 ( .( ノ〜 . 相手は ギコの言葉を 受け取りたくても しし'  ̄| ̄,,; 受け取れないよね?』
441 :
のら猫 :03/02/07 23:18 ID:???
『 まだあるよ。例えば、投げなくて こうして親切に手渡すとしても、 ギコが目をつむって居たら、やっぱりギコは 石を上手く受け取れない。』 …そうだな。 『 言葉1つを 受け答えするにも、やっぱりちゃんと 準備が必要なんだモナ。』 そんなの、今まで考えた事も なかったよ…。 ∧__∧ ∧∧ ( ´∀`) (д゚ .,,) (つο⊂.) O ⊂| ...,,,, ..,,,.....,......,,,,...( ( . )....( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ....,.. .... ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄.し し  ̄ ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;;
442 :
のら猫 :03/02/07 23:44 ID:???
『 言葉って、意志や命令を伝えるには いい道具だと思うけど、 気持ちを伝えるには ちょっと不完全だよね。』 でも、気持ちを伝えるには、言葉の他には 文字しかないだろう? 実は今、言葉じゃなくて その文字で 話をしてるんだよ。 『 言葉には 言葉の、文字には 文字の、良い所と悪い所とがあるね。』 . ο ∧__∧ ∧∧ i (´∀` ) (д゚ .,,) ソウナノカ… と ⊂.) O ⊂| ...,,,, ..,,,.....,......,,,,...( ( . )....( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ....,.. .... ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄.し し  ̄ ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;;
443 :
のら猫 :03/02/08 01:02 ID:???
『 僕達は普段、言葉で意志や気持ちを伝え合ってるつもりで居るけど、 本当は 意志は通じても 気持ちが通じていない事の方が、 圧倒的に多いんだモナ。』 ………。 『 言葉や文字は いつだって不完全なんだ。空の雲をスケッチしようとしても、 描いている間に 形が変わってしまうみたいにね。それを知らないと、 今にきっと ギコの方が傷つくし、もし その痛みを相手に向けてしまえば、 ギコは 励まそうって気持ちとは反対に、相手までも傷つけてしまうかも。』 ∧__∧ ∧ ∧ ο(´∀` ) (゚д゚ ,,) ……。 と ⊂.) O ⊂| ...,,,, ..,,,.....,......,,,,...( ( . )....( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ....,.. .... ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄.し し  ̄ ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;;
444 :
のら猫 :03/02/08 01:12 ID:???
『 こう考えてみたら どうモナ? 今ギコは 気持ちを言葉や文字にして 伝える その難しさを、初めて“体験”しているんだって。』 …そうか。そういう考え方だって できるのか。 サッ ∧_∧ ミ ∧ ∧ ο(´∀` ) ( ゚д゚ ,,) ……。 ⊂ つ .O ⊂| ...,,,, ..,,,.....,...,...,,,,...( ( (,.....( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ....,.. .... ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄(_(_) ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;; ;;::::::: | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::: :;;:::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;:
445 :
のら猫 :03/02/08 01:31 ID:???
⌒ο ホイッ ∧_∧ ∧ ∧ ((ヽ ´∀`) (゚Д゚ ,,) オッ ⊂ ) ⊂ ⊂| ...,,,, ..,,,.....,...,...,,,,...| | │...,( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ....,.. .... ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄(_(_) ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;; ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 『 初めて自転車に乗った時を 思い出すモナ。 最初から うまく出来る人なんて居ないんだからね。』 . ∧ ∧ ジャアネ ∧ ∧ (゚ー ゚ ,,) アァ… ( ´∀) Oο⊂| ...,,,, ..,,,.....,...,...,..(つ⊂ ),....,( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ....,.. .... ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ( | │ . ̄しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ (__)  ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;; ;;::::::: | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::: :;;:::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;:
ありがと モナー。ちょっとだけ 気持ちが楽になったよ。 後の半分は 俺が頑張らないと、誰もそれを 俺の代わりに 頑張る事は 出来ねぇんだよな? モウ チョットダケ ∧ ∧ . ガンガッテ ミルカナ… ( ゚ ー ゚ ) Oο⊂| ...,,,, ..,,,.....,...,...,.. ,.... ....,,, .....,,.,( .( ノ〜......,,.... ..,,,,, ...... ....,.. .... ;;::::::,,,::;;;;::: | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ しし'  ̄| ̄,,;;:::: ;;;;:::::::: :::::;;; ;;::; ;;:::::::,,,::;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::::::,,,::;; ;;:::::::: :::::::::::;; ;;::::::: | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄,,;;:::: :;;:::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;:
447 :
のら猫 :03/02/08 20:19 ID:???
明日から、徐々に本題に入って行くつもりでつ。展開によっては 少々Heavyな 内容になってしまうかもです。
448 :
のら猫 :03/02/09 17:14 ID:???
その日の夜  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ∧ ∧ パカッ (,, ゚Д゚) ミ / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .〜(, |\|| VAIO | '\,,|==========| ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ∧∧ …フゥー カクカ (;゚ー゚) =3 / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .〜(, |\|| VAIO | '\,,|==========|
449 :
のら猫 :03/02/09 17:15 ID:???
オッス! マサオ。 昨日は返事を書けなくて スマンかった。 今日の調子は どうだ? もう死にたい気持ちは 落ち着いたか? 心配だったけど、何を書いて慰めてあげればいいのか 分からないままで、昨日は1日 マサオの事を考えてたぞ。 こんな時、どんな言葉を掛ければいいのか、ギコ兄は よく知らないので 許してくれよな。 ―――――――― 〇 ――――――――――――――― O o ∧ ∧ 。 ( ・ д・) カタカタ… / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .〜(, |\|| VAIO | '\,,|==========|
450 :
のら猫 :03/02/09 17:17 ID:???
∧ ∧ (,, ・_・) カタッ / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .〜(, |\|| VAIO | < ピロリ〜ン '\,,|==========| ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ∧ ∧ ………。 (, ゚ _ ゚.) / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .〜(, |\|| VAIO | 。 '\,,|==========| o O ―――――――――――― 〇 ――――――
451 :
のら猫 :03/02/09 17:18 ID:???
…それで、俺にそいつを 元気付けて欲しいって? 『 そうなの。無理にとは言わないわ。でも、私の大切な 友達の弟さんだから…。ギコくんなら、きっと マサオ君の いいお兄さんに なってあげられる気がして。』 ∧∧ (,, ゚Д゚) ∧ ∧ ⊂ ⊃ _ (゚ー゚*) 〜| | / /| ̄ ̄∪ ̄|\ し`J  ̄|_|____| ̄ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
452 :
のら猫 :03/02/09 17:20 ID:???
そりゃ お前の頼みなら、話し相手ぐらいには なってやってもいいけどよぅ。でも…。 『 引き篭もってるって言っても、そんなにひどくないの。 彼のお姉さん曰く、あんまり 社交的じゃないらしくて、 自分から友達作ったり 出来ない人らしいの。』 う〜ん、そういう奴と 友達になった事ないからなぁ…。 ∧∧ (,,゚Д゚ ) ∧ ∧ ∪ |) _ (ー・*) 〜| | / /| ̄ ̄∪ ̄|\ . し`J  ̄|_|____| ̄ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
453 :
のら猫 :03/02/09 17:21 ID:???
『 本当に気乗りしないんなら、正直に断ってね。 私もギコくんに 嫌な事を押し付けたくはないから、ねっ?』 …まぁ、友達になれるかどうかは 別として、 そのマサオ君ってのと メールの交換するぐらいなら 俺も別に そう苦には ならないだろ。大丈夫だと思うよ。 ∧∧ ホント? (,, ゚Д゚) ∧ ∧ アリガト |⊃⊃ . _ と (^。^*) 〜| | / /| ̄ ̄∪ ̄|\ . し`J  ̄|_|____| ̄ ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄
―――――――― 〇 ――――――――― O o 。 はぁ〜。 ∧ ∧ まったく、何でこんな事 (∩д`) 引き受けちゃったんだろ。 / _|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| 〜(, |\|| VAIO | < ピロリ〜ン '\,,|==========| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: オ? ハヤイナ ∧ ∧ (,, ・_・) カタッ / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .〜(, |\|| VAIO | '\,,|==========|
455 :
のら猫 :03/02/09 18:53 ID:???
ギコ兄、メールありがとう。 気分は 相変わらず優れません。 もう どこにも自分の居る場所なんて ない気がして…辛いです。 ギコ兄は、何度も何度も 僕の事を励ましてくれるけれど、 それが 今の僕には却って辛いんです。 ギコ兄は、もっと 自分に自信を持てと 僕に言います。 でも、それは もう長い間に たくさんの人から言われた言葉です。 …ごめんなさい。僕はもう 何に対しても、 自信なんてものは 持てない人間なんです。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ∧ ∧ (,, ゚Д゚) / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .〜(, |\|| VAIO | '\,,|==========|
456 :
のら猫 :03/02/09 18:58 ID:???
昨日までは、死んでしまいたい気持ちで いっぱいでした。 今日はまた 色んな悲しい事や、辛かった事を思い出して、 僕をこんな目に遭わせた、あいつらを 全員殺してやりたいと思いました。 僕の人生を こんなにも惨めにした奴らを、 まとめて煮えたぎる溶鉱炉に放り込んでやりたいと思いました。 頭の中で あいつらが苦しんでいる姿を想像したら、少しスッキリしました。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ∧ ∧ ウエェ〜。 (; ゚Д゚) / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .〜(, |\|| VAIO | '\,,|==========|
457 :
のら猫 :03/02/09 19:02 ID:???
少し気分が楽なのは、1ヶ月の内 1週間もありません。 死んでしまいたい気持ちと、世界中が滅んでしまえばいいという気持ちが、 交互に襲って来ます。 どうせ 僕が死んでも、誰も涙なんて流さない事は 分かっています。 生きていても 仕方の無い人間なのに、死ぬ勇気もありません。 僕は どうしたらいいんでしょう。どうしたら 楽になれるんでしょう…。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ∧ ∧ コッチガ キキタイヨー (;´Д`) / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .〜(, |\|| VAIO | '\,,|==========|
458 :
のら猫 :03/02/09 19:09 ID:???
…こんなの、どう返事すれば いいんだよぅ。 もう何回“頑張れ”とか“元気出せ”とかって 書いたろう? どうして 何を言っても、そういう事ばかりを書いてよこすんだよぅ。 正直 読んでる俺まで 鬱になりそうだ。 あぁ〜、だけど そんな事を一言でも書けば、また いつもの調子で 僕は人に迷惑ばかり掛けて…うんぬんとか、 やっぱり一人で 死んでしまった方がいいんです とか言うに決まってる…。 ∧ ∧ ドウスリャ イインダ… (;´Д`) /∪∪|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .〜(, |\|| VAIO | '\,,|==========|
459 :
のら猫 :03/02/09 19:15 ID:???
そうだ、またモナーに…。 ∧∧ スクッ (,, ゚Д゚) ミ ⊂ ⊃ 〜| |._|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| し`J|\|| VAIO | '\,,|==========| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 待てよ。また俺は モナーを頼るのか…? ∧∧ ピタッ! (,, ; ゚) |⊂ | _|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| 〜(_つ )) . |\|| VAIO | し' '\,,|==========|
460 :
のら猫 :03/02/09 19:23 ID:???
あいつに聞けば、多分また 何かを教えてくれるだろう。 だけど、あいつは初めに俺に こう言った。 “お話は どこまで行ってもお話。体験が人を変える”って。 だとしたら、マサオに どんな話を聞かせるかって事が 大事なんじゃないはずだ…。 今までモナーから聞いた話を マサオに聞かせてきたけど、 やっぱり あいつは変わらなかったじゃないか! ∧ ∧ (゚Д゚ ;) (| |) _|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | |〜 . |\|| VAIO | し`J '\,,|==========|
461 :
のら猫 :03/02/09 19:26 ID:???
マサオに“体験”させるんだ。モナーの言う事が正しいなら、 それだけが マサオを変えられるはずなんだ。 体験、体験…。何の体験をさせたらいい? 無理やりに背中を押したら、きっと失敗するというのは分かるぞ。 う〜ん、何か方法はないのか? ∧∧ (゚Д゚ ,,) ウロウロ… ⊂ つ _|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| (( ⊂,,ノ〜 )) . |\|| VAIO | `J '\,,|==========|
462 :
のら猫 :03/02/09 19:29 ID:???
大体、あいつは愚痴や泣き言を 四六時中聞かされる人間の 気持ちなんて 分からんのだろうなぁ。 といって、それを体験してみろと言っても…無駄だろうな。 だって、相手も 泣き言や愚痴ばかり並べて 生きてる連中なんだもん。 仲間意識みたいなものは 生まれても、それ以上は 何も生まれそうにない。 自分だけが 苦しい訳じゃないって事だけは、マサオも知ってるんだよ。 じゃあ、マサオより もっと大変な想いをしてる奴なら……? ∧∧ (,,・д・) ウロウロ… ⊂ ⊃ _|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| (( 〜 つ )) . |\|| VAIO | し´ '\,,|==========|
463 :
のら猫 :03/02/09 19:35 ID:???
…ダメだろうな。どうせ“僕には 真似できません”って答えが返ってくるのは 目に見えてる。そりゃ人と比べても 仕方ないのは 俺もその通りだと思うよ。 だからって、毎日毎日 自分の人生を嘆いて暮して、楽しい訳ないじゃん。 楽しい事を探せばいいのに、どうしてそうしない? どうして やりもしないうちから、そうやって何でもかんでも 諦めてしまうんだよ…。 ……………。 ξ ∧ ∧ _|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|〜′ ̄ ̄(, `д´) . |\|| VAIO | UU ̄ ̄U U '\,,|==========|
って、こんな事 面と向かって言えば、また……。 だめだぁ〜っ! もう 何をどうすりゃいいのか、 皆目 見当が付かないや…。 ハァ〜 _|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ∫____∧∧ . |\|| VAIO | ⊂_ ⊂(; ゚Д゚)⊃=3 '\,,|==========|
465 :
のら猫 :03/02/09 23:07 ID:???
一方、その頃…  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ …そうだったのか。 『 うん。アタシがギコくんに メル友になってくれるようにって 頼んだのが始まりなのよ。』 しぃちゃんが訪ねて来てくれて、やっと ギコが最近どうして あんなに悩んだり、落ち込んでるのかが分かったモナ。 ∧_∧ _∧ ∧__ (´∀` ) / (*゚ー゚) /\ し し ) /| ̄ ̄∪∪ ̄|\/ く く く |_____|/ (_(_)
466 :
のら猫 :03/02/09 23:18 ID:???
『 アタシ、ギコくんに “もういいよ、アタシからごめんって言っておくから、 もう苦しいのに メールなんて続けなくてもいい” って、そう言ったの。』 うん。そしたら? 『 途中で投げ出すのは 絶対に良くないって。そんな事するくらいなら、 初めから知らん顔する方が 優しいんだって、すごく怒られちゃって…。 それで この前の雨の日に、大ゲンカしちゃったの。もう仲直りしたけどね。』 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ∧_∧ o ○ …そうか。あの日の _∧ ∧__ ( ´∀` )゚ | ケンカも それが原因か。 / (*゚ー゚) /\ し し ) \_________ /| ̄ ̄∪∪ ̄|\/ く く く |_____|/ (_(_)
467 :
のら猫 :03/02/09 23:22 ID:???
しぃちゃん、良く思い出してみるモナ。ギコが子供の頃どんなだったかを。 ギコは 小さい頃から ずっと一人ぼっちだったんだ。 自分は 親に見捨てられたと思って、大きくなったんだモナ。 『 ……そう、そうよね。』 そういう人は、絶対に 自分と同じような 辛い想いを、 誰かにさせたくないと思うんだよ。 だから ギコは今、辛くても苦しくても その子を見捨てたりせずに 頑張ろうとしてるんだと そう思うんだモナ…。 . ∧_∧ _∧ ∧__ (´∀` ) / (*.。 。) /\.と し ) /| ̄ ̄∪∪ ̄|\/ く く く |_____|/ (_(_)
468 :
のら猫 :03/02/09 23:38 ID:???
『 ギコくんね、モナーさんと出逢ってから 本当に変わったの。 以前は ホントに無口で、愛想もなくて、怒りっぽくて…。 でも 最近は、不器用でも 乱暴な言葉でも、優しい気持ちを アタシにも見せてくれるようになって…。 だからアタシも、ついうっかり ギコくんの昔の事、忘れてしまってたの。』 ドウシヨウ ∧ ∧ ∧_∧ _(*.。 。)__ ( ´∀`) / |つ⊂ /\. ( ) /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\/ | | | |_____|/ (_(_)
469 :
のら猫 :03/02/09 23:40 ID:???
モナーの考えは違うよ。しぃちゃんに逢う前のギコが どんな奴だったかは 知らないけど、 少なくとも しぃちゃんの存在無しに、 今のギコは あり得ないと思うモナ。 『 …そうかな。そうだといいんだけど。ねぇ、モナーさん。 アタシ どうすればいいのかな? ギコくん、アタシの前では 全然 弱音なんて言わない人なの。でもきっと、心の中では 相当困ってるんじゃないかって 思うのよ。』 グスン… ∧ ∧ ∧_∧ _(*iーi)__ (´∀` ) ナカナイデ… / |つ⊂ /\. ( ) /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\/ | | | |_____|/ (_(_)
470 :
のら猫 :03/02/09 23:41 ID:???
ギコの事だから、止めろと言えば 余計に意地になって しまうモナ。…どうだろう? しぃちゃんも ギコと一緒に、 そのマサオ君と お話してみたら? 女の子には、男には苦手な ある事が出来るんだモナ。 『 ある事?』 “ただ 話を聞いてあげる” って事だモナ。 男の脳はね、物事を 整理・分析して、問題を解決する方法を考えるのには 適してる。 でも、言葉の奥の気持ちを感じたり、慰めの気持ちを表すのは 男は苦手なんだよ。それが上手に出来るのは、むしろ女の子の方なんだ。
471 :
のら猫 :03/02/09 23:47 ID:???
きっと 今ギコは、相手の問題を全て背負い込んで、 それを自分が代わりに 解決しようとしてるはずだモナ。 それは 溺れている人を 助けるのと同じで、とても危険で とても疲れる事。 溺れて苦しんでいる人は、誰彼なく 助けてくれる人に しがみ付くだろ? それは、本人が苦しいからであって 決して身勝手じゃないと思う。 思うけれど、しがみ付かれる方は ものすごく大変だからね。 だから、しぃちゃんが それを助けてあげればいいモナ。 辛抱強く “ただ相手の言葉を聞いてあげる、気持ちを感じて 労わってあげる” って事の大切さを、ギコに見せてあげたらいい。 ギコが 責任感を持ちすぎて、相手の何もかもを 背負ってしまって、 その重さに 潰れてしまわないようにね。
472 :
のら猫 :03/02/09 23:50 ID:???
『 分かった! アタシ、頑張る!!』 スクッ! アリガト、 __∧ ∧ モナーサン ∧_∧ /\ (*゚ ロ゚)\ (´∀` ) \/| ̄∪∪ ̄|\ミ . し し ) \|____| ミ く く く ∪∪ (_(_) :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ギコくんの為なら、 モーレツに頑張っちゃうんだから! ∧ ∧__ ∧_∧ アハハ… /(`-´*) /\ (´∀` ) /| ̄∪∪ ̄|\/ し し ) |____|/ テケテケ く く く U ヽ) )) (_(_)
…………。 しぃちゃんも チョト変わった子だモナ。 ――――――― 〇 ―――――――― O o _ < ガンバルゾー! ∧_∧ ハコ ハ /\ (´∀` ;) イツナンドキモ |\/ . し し ) ワスレズニ |/ く く く モッテクンダネ… )) (_(_)
474 :
のら猫 :03/02/10 22:32 ID:???
明日は もしかしたら書きコ出来ないかも…なので、 チョト キリが悪いんですが、描いた分だけうpします。
475 :
のら猫 :03/02/10 22:33 ID:???
翌日…  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 何でもかんでも 困ったらモナーに頼るってのは、 甚だしく男らしくない。とにかく自分で もがいて見よう。 昨日の夜 しぃが来て、俺としぃの2人で 交代に マサオに返事を書くことにしたから、俺も少し気が楽になった。 | 心理学 | |\ | . | . \  ̄ ̄ ̄ ̄| | . . \ . | | . \ . | | . | | /■\ ∧ ∧ . | | (・∀・ ) ( ゚Д゚)⊃ . | | と O) /つ「ニ」二」二| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 〜 ノ| ̄ ̄ ̄ ̄| | 戯古書店 ∪∪.| | ||
476 :
のら猫 :03/02/10 22:39 ID:???
生涯初めて、 自分から勉強するつもりになったのに……。 な、何だこりゃ? どの本も 難しすぎて、 俺には さっぱり意味が分からんぞ。 チンプンカンプン ∩_∩ ∧ ∧ ( ◎_◎) (; ゚Д゚) (つl⌒l⌒l / ⊃l⌒l⌒l 「ニ」 | l⌒l⌒ 〜( ( ⌒.⌒ | ̄ ̄ (_)_) U~U |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ∩_∩ ∧ ∧ )) ( ◎_◎) (゚Д゚ ;) (つl⌒l⌒l / ⊃l⌒l⌒l 「ニ」 | l⌒l⌒ 〜( ( ⌒.⌒ | ̄ ̄ (_)_) U~U |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
477 :
のら猫 :03/02/10 22:41 ID:???
あ、あのぅ…すいません。こういう “フライト” だか “コング” だとか、 難しい 上級者向けの本じゃなくて、もう少し 初心者向けの本って、 どこに置いてあるか 知りませんか? 『 ん、あぁ。何? どんな関係の本ですか?』 えと、あの、引き篭もりとか…そういう関係の本なんですけど。 『 あ、それじゃあ 向こうのメンタル・ケアって所か、 そこに無ければ 児童心理学の所ですよ、多分。』 あ、どうも。ありがとう。
478 :
のら猫 :03/02/10 22:44 ID:???
…ここか。 んげっ! 引き篭もりだけで、こんなに たくさん 本が出てるのかよ! | | ∧∧ . | (,, ゚Д゚) | ⊂ ⊃ . | 〜| | 「ニ」二」二| し`J .|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ …しょうがねぇ。片っ端から読んでみて、 役に立ちそうなのを 買って帰るとしよう。
479 :
のら猫 :03/02/10 22:49 ID:???
| | _ ____ .| /■\ | .( ・A・ ) | ⊂(二( オモイゾ、ゴルァ | ( つ ⊃| ̄|. )二)⊃ ∧ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ⊂(二(Д゚,,) | CASHIER | ⊂(二⊂ | )) | :| ⊂,,ノ.〜 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ,,∪  ̄ ̄ 『 い、いらっしゃいませ。』 全部くれ。 『 は、はい。』 …いくらだ? 『 はい、え〜と全部で…。1万1千8百円です。』 ( た、高けぇ〜っ!! 値段見て買うの 忘れてた… )
480 :
のら猫 :03/02/10 22:56 ID:???
畜生! 持ってけ、泥棒! ドロボウジャ アリマセン ■\ ・∀) ∧∧ オ、オカネガ… つ Π.(д T;)  ̄ ̄ ̄| ⊂ U | | |〜 | し'し'  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
481 :
のら猫 :03/02/10 23:00 ID:???
── それからの数日間、おれは毎日 読書に没頭した。 読めない漢字を しぃに聞いたりしながら、2人で本の内容や マサオの事、そして自分たちの子供の頃の記憶を 思い出したりした。 難しい理論とか、どうして 引き篭もりの子供が生まれるかについての 理由を書いた物が多かったけど、実際に筆者が 引き篭もりの現場に 出向いて、引き篭もっている本人と 交流しているような話は、少なかった。 そういう本を書く人は、頭がいいんだろう。でも、そういう偉い人が 頭の中で “こうすれば治る” って書いてる程、現実は甘くない気がした。 モナーの言う通りだ。こういう本を読んで、 ∧∧ ,,) 知識を得る事は 確かに必要で 大切な事だ。 l⌒l⌒lД゚⊂⌒ つ だけど、それで分かったような気になるのが、  ̄ ̄ ⌒.⌒  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 一番いけない事のように感じた。
482 :
のら猫 :03/02/10 23:15 ID:???
教育も子育ても 子供が成長するって事も、それはリアルな現実だ。 たくさんの本の中から 拾い集めた、数少ない体験談を改めて見てみると、 そこには必ず、その引き篭もっている本人の為に、 自分の時間と知恵と労力と、愛情と忍耐を使って、 リアルな 本物の汗や涙を流してくれる人が 必ず居た。 今さらながら、モナーの言う“体験”という言葉の意味が 良く分かる。 落ち込んでいる時、鬱な時、励ましてくれる人は少なくない。 同情を示してくれる人も居る。その原因を 教えようとしてくれる人も居る。 だけど、本当に その人のそばにいて 肩を抱いたりしてくれる人が、 大抵 そういう人には一人も居なかったりする…。 そして、そういう人は大抵 子供の頃から そういう人生だったんだ。
483 :
のら猫 :03/02/10 23:32 ID:???
ここ最近は あまり本に頼らなくなった。しぃとマサオの話をすると、 ほとんど毎日、マサオの親の話題になっている。 人間が自分っていう、世界でたった一人の存在を 生きていていい、 と 素直に信じられるようになれる事、それが“自信”だ。 ∧ ∧ それは、本来は 本人の父親と母親が (゚0 ゚ *) 与えてやるべきものなのに…。 ∧∧⊂ Uヽ 俺は 物心付いた時には もう父も母も (,, ゚Д゚) ⊂ ⊂ )〜 身近には居なかった。つまり俺は ./ | つつ . / ̄| その辺の 親子の気持ちは 分からない。 |.〜 |.  ̄| . . .::| だから、そこは良く しぃの意見を聞いた。 | し`J. ,,,;;|.....:::::| 色々と話し合ったけれど、1つだけ確かな事。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
『 マ サ オ、 決 し て お 前 だ け が 悪 い ん じ ゃ ね ぇ ん だ よ。』 |;;;;;;;;;;;;;; | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ((( ))) ;;;;;;;;;;; (-_- ) ;;;;;;;;;;;;;; ( つ/⌒ヽ ;;;;;;;;;;;;;; (__/ ) ;;;;;;;;;;; (_(_)ソ───── /
485 :
のら猫 :03/02/12 19:19 ID:???
よぅ! 久しぶりだな モナー。 おとといは どうして風呂に来なかった? 『 ちょっと仕事で ヘマをしたモナ。それで残業してたんだ。』 ∧_∧ ∧∧ オソイゾー ( ´∀`) (( (`(゚Д゚ ,,) ( つ匸| ̄| ヽ 匸| ̄| ( ヽノ~~ | | ~~ し(_) し`J  ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: え〜 何だ、まーたやったのかよ。 『 ライン止めたの 今月2回目で、だいぶ怒られたモナ。』 ∧_∧ ∧∧ ショウガネェナ ( ´∀`) (,,゚Д゚ ) ( つ匸| ̄| ┌/ つ ( ヽノ~~ 〜( ,ノつ し(_) (/  ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄
486 :
のら猫 :03/02/12 19:22 ID:???
『 モナーは、頭も体も あんまり機敏には 動けないんだモナ。』 そうだろな。モナーは 何でも じっくり深く考えるタイプだしな。 …お前さ、あんな工場の仕事辞めて、執筆家か何かに なった方が いいんじゃねぇか? 『 アハハ、無理無理…。』 ノ ウ〜 サミィ ノ ∧∧ ∧ ∧ ( ,, ゚) . (` ) ( ) ( O ) 〜( | | | | 0∪ (_(⌒)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
487 :
のら猫 :03/02/12 19:25 ID:???
今日は 風呂上りのジャンケン、何を賭ける? 『 フルーツ牛乳だモナ。』 二二二二二二二二 ___ | 茂 | .名.| の | 湯 | | // | ... | _|,,__|..,_|、__|  ̄ ̄ ̄ ヨーシ、キョウモ '' ̄ '´ イタダキダゼ ||. \|...::| || . ∧∧ ||. \|..:::| || ∧__∧ (,, ゚Д) ||. \|.::::| || ( ´∀) ┌/ つ || :: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||.......::: (::. ) ( つ匸| ̄| 〜( ,ノつ ̄ ̄  ̄ ̄ (::. ) )  ̄ ̄ ̄ 人 ヽノ .~~ (/ (\_/):::) (__(__) ( *´∀`) 匸| ̄|と ) .~~
488 :
のら猫 :03/02/12 19:28 ID:???
カポーーン… 『 で、最近 例のマサオ君は どうなんだモナ?』 あぁ、ここん所 ずっと しぃが話し相手になってくれてるよ。 あれから メッセつながせたんだ。時々は リアルタイムで 会話もしてるよ。 『 相変わらずなのかモナ?』 ザバァァ〜… うん…。今は、子供の頃の話を マサオから聞き出したりしてる。 どうだか分かんねぇけど、そういう事も 癒しに結びつくらしいからな。 コワワァーン… 『 そうなのかぁ。お姉さん 今は地方に一人で居るって?』
489 :
のら猫 :03/02/12 19:35 ID:???
寮に入って 看護学校に通ってるらしいよ。 マサオはさ、家族の中では 唯一お姉さんだけが、 まだ自分を理解してくれる存在だって そう思ってるみたい。 でも、姉さんは まだデキが良くてさ、あいつ姉さんに 劣等感みたいなのも、 感じてるみたいなんだよねー。 『 そうかぁ。色々と複雑な家庭事情みたいなだぁ…。』 ((::. ) (::. ) ___ (::. ) ___ (::. ) ) | //| | //| (::. ) | ∧ ∧ |∧ ∧ | ∧_∧|∧_∧ | ( ・Д・ (,, . ) . |( #´∀`( )o ゴシゴシ  ̄ェ ェ ⊂ )  ̄ェ ェ (o=ニ二-ン )) (=コ(=コ / ,─ 〜 (=コ(=コ / ,─┬' [_] し|_二_| [_] (_|_二_| ハ ハ (゚ワ゚*) 三 ワァーッ . cc ヽ 三
490 :
のら猫 :03/02/12 19:41 ID:???
大体さ、こういう相談事ってのは 絶対俺より、お前の方が向いてるよ。 『 モナーだって、頼まれない限りは 絶対に他人に アドバイスなんてしないモナ。』 へぇ? そうなのか。 『 頼まれても 断る事があるよ。モナーは ギコほど 優しくないモナ。』 ハシルナァ〜 ((::. ) (::. ) アブネェゾ! (::. ) ___ (::. ) ) /| | //| (::. ) | ∧ ∧ |∧ ∧ | ∧_∧|∧_∧ | (゚ (Д゚∩ ) . |( #´∀`( )o ゴシゴシ  ̄ェ ェ と .)  ̄ェ ェ (o=ニ二-ン )) (=コ(=コ / ,─ 〜 (=コ(=コ / ,─┬' [_] し|_二_| [_] (_|_二_| ハ *) 三 ヽ 三
491 :
のら猫 :03/02/12 19:45 ID:???
トプン… 『 ギコ、これだけは よ〜く覚えておくモナ。』 ん、何だ? ザッブン… 『 人間にはね、時には わざわざ失敗する為に、絶望する為に、 何かをする人だって 居るんだモナ。』 …どゆこと? マサオの事を言ってるのか? 『 マサオ君が それに当てはまるかどうかは 分からないけど、 人間は なかなか自分の持っているものを 簡単には捨てられないものなんだ。 悲しい思い出や 辛かった思い出なんて、誰だって忘れてしまいたい、 捨ててしまえればいいのにと思ってる。ギコだってそうだろ?』 そりゃまぁ、誰にだって 捨ててしまいたい思い出や 忘れたい思い出は あるよな。 『 だけど そう簡単には捨てられないでしょ? それが何故なのかを分かる人は少ないよ。』
492 :
のら猫 :03/02/12 19:51 ID:???
『 ずっと寒い所に住んでいれば、暑い所は住みにくく感じる。 ずっと孤独で 辛い人生を送って来た人は、どういう訳か 幸せで満ち足りた環境に身を置くよりも、今まで自分が居た 不幸な環境の中に居る方が、却って心が落ち着くんだモナ。』 | 〜〜〜〜. \ | ────────────────── / ──────────────── / /|〜∧ ∧ 〜〜 ∧⊆∧ 〜〜〜〜 / / (,, ゚Д゚) (´∀` ) / / 〜〜〜〜 〜〜〜〜 俺も 今まで色々あったから、分かる気が しないでもないが…。 でも、人間は誰だって 本能で幸せを求めるものなんじゃないのか? 誰だって、幸せになりたいのに そうなれないのは、苦しいって思うはずだぞ。 苦しけりゃ、そこから逃げ出そうとするだろう? 矛盾してなくね?
493 :
のら猫 :03/02/12 19:55 ID:???
『 うん。確かに矛盾してるモナ。その矛盾こそ、苦しみの本質なんじゃないかな。 世の中には 孤独や苦しみを、自分から求める人も居る。修行僧なんかもそうだよね。 そういう人は、マサオ君のような人ほど 孤独や苦痛を嘆いたりはしていないモナ。』 | 〜〜〜〜. \ | ────────────────── / ──────────────── / /|〜∧ ∧ 〜〜 ∧⊆∧ 〜〜〜〜 / / (,, ゚Д゚) ( ´∀` ) / / 〜〜〜〜 〜〜〜〜 それはマサオが、自分から求めて、苦痛や孤独を味わっている訳じゃないと思ってるからさ。 あいつは 自分がダメなせいだと いつも口では言ってるけど、本心では 両親や 自分をいじめた連中のせいで、自分が不幸になったと思ってる。
494 :
のら猫 :03/02/12 20:06 ID:???
『 だけど、実際はどうモナ? 正直に見て 今のマサオ君は そうだと思うかい?』 原因は、マサオじゃないと言ってもいい。でも、今のマサオを あんなにも辛く 苦しく 孤独にしているのは……マサオ本人だと、俺は そう思うよ モナー。 | 〜〜〜〜. \ | ─────── .∧⊆∧──────── / ───────(´∀` )─────── / /|〜∧ ∧ 〜〜 ( つ 〜〜〜〜 / / (,, ゚Д゚) 〜| | |〜 ザバァ / / 〜〜〜〜 〜〜〜〜 『 モナーも ギコと同じ意見だモナ。マサオ君だって馬鹿じゃない。 頭では 自分が何をどうするべきかは 充分に分かっているはずだモナ。』
495 :
のら猫 :03/02/12 20:08 ID:???
『 それなのに 前へ進めないのは、今までの自分の価値観や世界観が 壊れてしまう事への恐れと、自分の経験した 苦い失敗を また繰り返して、 傷ついたり 笑われたりするんじゃないかっていう、2つの恐れを感じてるからだよ。 だって、本当の事を認めてしまえば、もう引き篭もれなくなっちゃう。』 引き篭もってる自分に苦しんでいるのに、 ∧ ∧ 引き篭もってる自分を守ろうとしているのか…。 (,,゚Д゚ ) 『 例え今が 死んだ方がましだって思うほど辛い境遇でも、 そこにしか 自分の生きる場所を見つけられない人は、 やっぱりそこを捨てる事なんて 出来ないんだよ。 生きたいって気持ちと 死にたい気持ち。幸せになりたい気持ちと ∧⊆∧ 幸せを拒む気持ち。その両方が、1つの心の中で フラフラと まるで ( ´∀` ) 振り子のように揺れるから 毎日が苦しいんだモナ。』
心で感じる事と、頭が考える事が一致しない時に 人間は苦しむんだって、 この前読んだ本に そう書いてあったよ、モナー。 ∧ ∧ ザバッ / 〜〜〜(,,゚Д゚ ) 〜〜 〜〜.〜.. 〜 / 〜 ( ⊂ U )) )) 〜 〜 ;ヾ"、 〜 〜〜〜 `、、_,' ~ 〜 〜〜 ∠_____________________ _____________ ∧⊆∧ _____ LLLLLLLLULLLLLLLLLLLL (∀` ) LLLLLLLL LLLLLLLLULLLLLLLLLLL (つ ⊂ ) LLLLLLL ( | │ し(__) 『 そう。でも、その矛盾に気付いて その矛盾を解決出来るのは、 マサオ君本人以外に 誰一人居ないんだモナ。 人からもらったり、押し付けられた答えじゃダメなんだ。 それが こういう問題の、一番難しい所なんだモナ。』
497 :
のら猫 :03/02/12 21:27 ID:???
『 たとえ今、僕らが話した事を マサオ君が全部 理解出来たとしても、 いや、まず 色々と理由をつけて、理解する事を拒むと思うけど…。 それが自分を守る事なんだと、今は思い込んでるはずだから。』 理解出来たとして? 『 そこからまた 1歩を踏み出すには、“体験” と きっかけと 覚悟が要るモナ。 今まで自分が居たのとは 違う世界に、足を踏み込むんだからね。』 …ふ〜む。 | // | | // | | | .  ̄ェ ェ ェ ェ ̄ (=コ(=コ ∧⊇∧ (=コ(=コ ∧∧ || |_二_| (* ´∀`) [_] (゚Д゚ ,,) ⊂ ⊂) ⊂ つ イイ オユ Y 人 ⊂,, ノ〜 ダッタネ (_」 J )) `J ))
498 :
のら猫 :03/02/12 21:30 ID:???
『 だからこそ、そういう時 そばに居て、不安な気持ちを支えてあげる 家族や親友っていう存在は、絶対に必要なんじゃないかな。』 モナー。あのさ、冷たいと 思うかも知れないけどさ。 …俺、そこまでマサオに付き合うっていうか、 自分があいつに そこまでの事をしてやれる自信なんて…ないんだよ。 『 アハハ、当たり前だよ。ギコ、もっと大きく 世界を観るんだモナ。』 (::. ) (::. ) ..:) (::. ) ) (::. ) ∧_∧.:::) ∧∧ セカイ ヲ (* ´∀`) (゚Д゚ ,,) オオキク ミル? (つ|~~⊂ (つ|~ O ) |_|) | |_| (____)___) し`J
499 :
のら猫 :03/02/12 21:37 ID:???
『 畑を耕す人と、畑に種をまく人と、出来た物を収穫する人は、 別に 全部同じ人でなくてもいいんだモナ。』 (::. ) (::. ) ) ∧_∧ ∧∧ ? (* ´∀`) ( ゚Д゚,,) . と |~~⊂ (つ|~ O ) |_|) | |_| (____)___) し`J 『 マサオ君にとって、ギコは 痩せて弱った彼の心を 耕してやる存在なのかも知れないし、 マサオ君の心に “希望” っていう種を蒔くだけの存在かも知れない。 そうではなくて、マサオ君の勝ち取った 幸せっていう収穫を、 共に味わう存在なのかも知れない。』
…そうか。戦国の世を、3人がかりで やっと統一した、 信長と秀吉と家康みたいなもの? 俺は別に その3人分の仕事を 一人で働こうとしなくてもいいって事か。 ( 確かに そう考えた方が、気が楽で いいのかも知れないな。) 『 まっ、人間だからさ、自分が頑張った その結果を、 その目で見たいとは思うだろうけど、焦ってはダメなんだモナよ。』 . | |\. | | | \. | ____. | ∩∩. | | | | ノド カワイター ナルホド | .( -Д) | | |_____ |( つ ̄ ̄ ̄|. | _||l ̄ ̄/.|| ∧_∧ ∧∧ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | |o|||| -- //||(´∀`*) ( ゚Д゚,,∩ | .| |  ̄|||_//__|⊂ ⊂ ) (| ,ノ | :| | || 姪痔. | Y 人 | |〜  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ :| 牛乳..| (_) J )) し`J  ̄ ̄ ̄
ホイッ ∧_∧ ∧∧ アッ! (* ´∀`) 『 ギコ! ジャンケン、ぽん!』 (゚Д゚ ;) 『 ヤッタァー!今日は モナーの勝ちモナ!!』 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: プハーッ ショウガネェ ∧_∧ _=3 _ ∧∧ ( ´∀`)ハ . ハ(゚ー゚ ,) キョウハ オトナシク ( .( つ=| |=と . |) オゴッテヤルヨ… Y l |  ̄ . ̄ | |〜 (__)_) U U
502 :
のら猫 :03/02/12 21:50 ID:???
書き忘れちゃいましたが、これで 第一部は終了です。 第二部からは、もっと重い話になります。 その前に 気分を和らげる意味でも、軽く2日ほどで ギコとしぃの ほんわか系ショート・ストーリーを描くつもりでいます。 それが終わったら、1回ageます。 ここまで読んでくれた方、ありがd。
503 :
のら猫 :03/02/13 20:04 ID:???
⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒☆ * .人 人 人 .人 人 人 .人 人 人 ノ ☆ / .\/ \./ \./ \/ \./ \./ \/ \./ \./ ☆ * ∧_∧ バレンタイン・デー ( ´∀`) SHORT STORY ∧ ∧. ∧∧ ( ) ( ,,)(* ,,) | | | しぃとギコ 出逢い編 ./ |. | , ヽ (__)_) 〜(___/ .U(,,__ )〜 ⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒☆ * .人 人 人 .人 人 人 .人 人 人 ノ ☆ / .\/ \./ \./ \/ \./ \./ \/ \./ \./ ☆ *
504 :
のら猫 :03/02/13 20:08 ID:???
____ 前編  ̄ ̄ ̄ ̄ 『 やぁ、しぃちゃん。今日はバレンタイン・デーだね。』 そうよ。ちゃ〜んと モナーさんのチョコも 用意してあるわよ。 ∧_∧ _∧ ∧__ (´∀` ) / (*゚ー゚) /\ し し ) /| ̄ ̄∪∪ ̄|\/ く く く |_____|/ (_(_)
505 :
のら猫 :03/02/13 20:10 ID:???
ハイッ、モナーさん。いつも ギコのいい友達で居てくれて、 本当に 本当にありがとう! 『 こちらこそ。ギコに出逢ってから、モナーも 毎日が楽しいモナ。』 ドゾー ∧_∧ アリガトウ! _∧ ∧_■ (´∀` ) / (*゚ー゚)つ/\と し ) /| ̄ ̄∪ ̄ ̄|\/ く く く |_____|/ (_(_)
506 :
のら猫 :03/02/13 20:12 ID:???
『 ねぇ しぃちゃん。もし良かったら、しぃちゃんと ∧_∧ ギコが初めて逢った時のお話を、 (´∀` ) モナーにも 聞かせてくれるかな?』 (つ■と) え? えぇ、いいわよ。でも聞いたら きっと笑っちゃうと思うわよ、モナーさん。 …あれは 忘れもしないわ。まだ小さかったアタシが、 無理やり お母さんから引き離されて、この町の 小さな路地に、このダンボール箱1つで 放り出されて から、3ヶ月ぐらいした時よ。 ∧ ∧ (*゚ー゚) そう…アタシもギコも、この大きな街で お互いに  ̄∪∪ ̄ 一人ぼっちだったのよ。
507 :
のら猫 :03/02/13 20:14 ID:???
それまでも ギコの噂を聞く事は 何度かあったけど、1つだって いい噂はなかったわ。 無口で 偏屈で 乱暴者で 疑り深くて 口が悪くて、笑った顔なんて 見たことが無い奴だって。 アタシもね、ホント 初めて逢った時は “何なの、この人?!” って思ったわ。 最初はねぇ、私の前を ただ通り過ぎて行くだけだったの。 ∧∧ それが、次の日も その次の日も、何度も 私の顔を横目でチラチラ見ながら、 (,, `) ただ 前を通り過ぎて行くだけなの。変な奴って思ったし、怖かったわ。 / つ 〜 ,,つ その話をすると、本人は (/´ ∧∧__ . “俺は別に 睨んで通ったりした覚えはねぇ!” って、 /(゚* ) ./\ そう 今でも言い張るんだけどね。 /| ̄∪ ̄ ̄|\/ …あの頃のギコ、目つきも 今と比べて | |/ 全然良くなかったから。  ̄ ̄ ̄ ̄
508 :
のら猫 :03/02/13 20:17 ID:???
そのうちね、ある日 急に私の前で 立ち止まったかと思うと、いきなり “ゴルァ!” よ。 ∧_∧ 『 うふふ…。ギコらしいな、目に浮かぶみたいだモナ。』 ( ´∀` ) (つ■と) | お前、こんな所で 何してんだって 話から始まってね…、 ∧∧ ― 自分の事1つも話さないで、私の事 色々聞いてくるの。 (,,゚Д゚)っ ∧∧__ それも、アタシの名前も聞かないで、 |っ ノ /(゚* ) ./\ 腹は減ってないのかとか、友達は居るのかとか、 〜| | /| ̄∪ ̄ ̄|\/ 病気は してないのかとか…。 し^J | |/ しかも、それ聞いたら さっさと一人で歩いて行っちゃったわよ。  ̄ ̄ ̄ ̄
509 :
のら猫 :03/02/13 20:26 ID:???
_____ それから 2日ぐらい、彼は現れなかったかしら。 \;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ 2日後ぐらいに、アタシがこの箱を置いて、 ._.∧ ∧ ;;;;;;;;;;| 近くの餌場に ご飯を探しに行ったの。 /;γ⌒ヽ*) / ̄| | 〜' l´ ̄| . . .::| それで帰ってきたら、ギコが箱の横で 一人ぼ〜っと立ってるのよ。 | (ノ`J ,,;;|.....:::::| 何してんのかと思ったわ。そしたらいきなり、アタシに怒り出したの。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ “大事な物なら、いつでも 肌身離さず持ってろ、ゴルァ!” って。 そんなの いきなり怒られたって、 / 何の事だか分からないでしょ? / …後で よく話を聞いたら、アタシが居ない間に / 清掃局のおじさんが、 | ∧∧::: このダンボール箱を 捨てようとしたんだって。 | (゚Д゚ ,,)::::: ∧∧ . | ⊂ |):::._____: それで ギコくん、 (. *゚) . | (γ. /::::::| | |:: おじさんと 話をすれば済む事なのに、 ノ | | し .:::|__.|_ _| . いきなりおじさんの腕に 噛み付いたんだって。 〜(__,,)U  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 傷だらけだったわ、彼。
510 :
のら猫 :03/02/13 20:33 ID:???
…この箱はね、アタシ以外の人から見れば、ボロボロの ただのダンボール箱。 でも、アタシが捨てられる前の夜、アタシはこの箱で お母さんと一緒に寝たの。 ここに捨てられた時も、まだお母さんの匂いが 少し残ってた。 今でもアタシ、この箱の中だと 何だか安心して眠れるの。 この街に捨てられたアタシに、お母さんは もう居なかった。 . _____ . アタシには この箱がお母さんだったの。 . / / /| このダンボール箱が アタシのゆりかご、アタシのぬいぐるみだったの。 | ̄ ̄ ̄ ̄| | この箱を見る度、お母さんを思い出して 辛かったけど、 |____|/ どうしても 捨てられなかったの…。
だからこの箱、今は お母さんとギコくんとの思い出が 染み込んでるのよ。 いつもダンボール抱えて、変な奴だって 笑われる事もあるけど、アタシは全然平気。 ねっ、こんな気持ち、モナーさんなら 分かってもらえるでしょう? ∧_∧ モチロンダモナ _∧ ∧__ (´∀` ) / (*゚ー゚) /\ し し ) /| ̄ ̄∪∪ ̄|\/ く く く |_____|/ (_(_)
512 :
のら猫 :03/02/13 22:25 ID:???
…それからはね、ギコくん 毎日決まった時間に現れては、 私に色んな愚痴をこぼしていくの。あそこの犬は許せねぇとか、 どこそこのごみ箱には、いつも良い物が捨てられてるんだけど、 なかなか競争激しいとか。 時々は 食べ物も持ってきてくれたけど、そういう時は いつも彼、 食べ物だけ ポンと置いて “食えっ!” って言って、それで行っちゃうの。 スルメ クエ、フォルァ! ∧ ∧ アリガト ____∧∧ _ と(゚ー゚*) 〜' ____(,,゚Д゚)⊃<コ:彡 / /| ̄ ̄∪ ̄|\ UU U .  ̄|_|____| ̄ ∧_∧ 。o O( …きっと 一緒に食べるの、恥ずかしかったんだね。) (´∀`;,)
513 :
のら猫 :03/02/13 22:30 ID:???
そうかと思えば、ケンカして 血だらけで 突然アタシの前に現れたりする訳。 すっごく 痛そうな顔してるのにね、“痛くねぇ、何ともねぇ” って、言い張るの。 もうアタシ、気の毒だったけど 笑いを堪えるのに 必死だったわ。 .∧∧∩, \从/ どうして ケンカなんてしたのかって聞いたら、 (:(;:;`)д゚) ∧∧ . 3丁目のクロって猫が 弱い者いじめしてたから、 | ;; つ . ('(゚д゚ili/) _ やっつけてやったとか言うの。 〜|;; :; ,| . /| ̄ ̄ ̄ ̄|\ \ …誰がどう見ても、 ,, しヘJ  ̄|____|_| ̄ やっつけられて 帰ってきてるんだけどねぇ。
…だけど、そうやって話を聞いているうちに、 . ∧_∧ ギコが優しい人だって事は すぐに分かったわ。 _∧ ∧__ (´∀` ) 口も態度も すこぶる悪いけど、 . / (*゚ー゚) /\ し■し ) お腹の中は 真っ白な人だって分かったの。 /| ̄ ̄∪∪ ̄|\/ く く く |_____|/ (_(_) そしてね、私もその頃には、“もしかしたら この人、私の事を…?” って、 ちょっとだけ 期待し始めてたの。 でも、いつまで経っても、ギコはアタシに 気の効いた事なんて 何にも言ってくれなくて…。 “食事ぐらい誘いなさいよ、馬鹿!” って 思ったわ、ウフフ。 〜〜 後半へ続く 〜〜
____ 後編  ̄ ̄ ̄ ̄ …でね、ある日の事よ。 また いつものようにアタシの所に来て、色々愚痴をこぼしたり、 世の中のおかしい所はここだ! みたいな話を、ギコくんが始めたの。 ∧_∧ ウンウン _∧ ∧__ (´∀` ) / (*゚ー゚)つ/\ し■し ) /| ̄ ̄∪ ̄ ̄|\/ く く く |_____|/ (_(_)
516 :
のら猫 :03/02/14 21:50 ID:???
その時はもう 2人が知り合ってから、1ヶ月以上経ってたと思うわ。 その間、1度の口説き文句も お誘いもナシ! …で、アタシ 言ってやったのよ。 “あなた、どうして毎日 私の所に来るの? どうして私にばっかり そういう事話すの?”って。 エッ…! ∧ ∧ ? ∧∧ (,, ゚Д゚) (゚_ ゚ *) / ⊃⊃ ⊃ ⊂) _ 〜( ( /| ̄ ̄ ̄ ̄|\ \ U~U . |____|_| ̄
517 :
のら猫 :03/02/14 21:54 ID:???
ギコくん もう目を丸くしちゃって、しばらく身動きもせずに 私を見てたわ。 ∧∧ . ∧∧ オーイ ………。 (; ゚Д) (( (`(゚0 ゚ *) ヘンジ シロヨー / ⊃⊃ ヽ ⊂.| _ 〜( ( /| ̄ ̄ ̄ ̄|\ \ U~U . |____|_| ̄ ↑ 固まってる 結局 彼、何にも答えないままで 帰って行ったわ。 そして、それから3日の間、ぱったり姿を見せなくなったの。
518 :
のら猫 :03/02/14 21:57 ID:???
アタシ、詰まらない事 言っちゃったなって すごく後悔したの。 来たら来たで、うっとおしい奴って思うのに、 来ないと またどっかで ケンカして、怪我でもしてるんじゃないかって、 妙に心配になるのね。 ∧_∧ それでも、もしかしたらアタシ、相手の策略に ( ・∀) . 乗せられてるんじゃないかって 不安もあったの。 ∩_∩ と つ (´∀` ) 人 ヽノ やさしい顔して近づいて来る人に、何度か ⊂ ⊃ (__(__) 辛い想いを させられた経験があったから、 Y 人 . そう簡単に 他人を信じちゃダメだって (_」 J キョウモ ∧∧ そう 自分に言い聞かせて コナイ… _ (゚* ,) ._ . それまで 生きてきたのよ。 /\ と ヽ \ \/| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\ 人を信じられないままで 生きるって、 \|_____| . ホント 寂しい事だって 思ったな…。
519 :
のら猫 :03/02/14 22:01 ID:???
今思えば だけど、ギコくんに そんな策略を考える頭なんて…ねぇ? 『 あはは、確かにね。…でも、その3日間 ギコは何をしてたんだろ?』 ∧_∧ _∧ ∧__ (´∀` ) / (*^ー)つ/\ と ■し ) /| ̄ ̄∪ ̄ ̄|\/ く く く |_____|/ (_(_) :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: それがまた 笑っちゃうのよ。 でね、3日目になって、またいつものように 突然私の前に ギコが現れたの。 もう 顔を真っ赤にしてて、右手と右足、左手と左足を 交互に進めながら、 ガッチガチに固まって歩いてきて、“お、おう!” とか言って。 オ、オゥ! ∧∧ (#.゚д゚)}} ∧∧ ナニ? {{⊂| ⊃ . _ (д゚* ,) _ ロボット ノ マネ? 〜( つ /\ と ヽ \ `J \/| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\ \|_____|
520 :
のら猫 :03/02/14 22:06 ID:???
私が この3日間どうしてたの?って聞いたら、彼 何て答えたと思う? “ずっと考えてた。何で俺が お前の所に 毎日来て、愚痴や世間話をするのか。” …だって! . ∧_∧ アハハ… _∧ ∧__ ( ´∀` ) / (* ^O)つ/\ し■し ) /| ̄ ̄∪ ̄ ̄|\/ く く く |_____|/ (_(_) :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 驚いたわよ。 あの人 アタシに聞かれるまで、自分でも その理由が分かってなかったらしいの。 それでね、真っ赤な顔して ぼそっと小さな声で言うの。 『 お、お前しか 聞いてくれる人が 居ないからだ…。』 ∧∧ (#.`д´) . ∧∧ …ギコクン .⊂⊂ .| _. (゚ー゚#) _ | |〜 /\ つ⊂| \ し`J \/| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\ . \|_____| …って。3日考えて、やっと自分の気持ちに気付いて、 勇気出して それをアタシに伝えに来てくれたのね。
521 :
のら猫 :03/02/14 22:09 ID:???
その顔見て、胸が きゅん!って なっちゃった。 意地悪だけど、聞えなかった振りして、もう1回 彼に言わせちゃったわ。 お前しか 聞いてくれる奴がいないって。 . ∧∧ ∧∧ _ (ー゚*). (`. ) | |\ ̄ ̄■と ) | |  ̄ ̄ | l .|  ̄  ̄ ̄ ̄ (.(_) :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |\|\ こんな事 もし本人の前で言ったら、 | | .\ それこそ “ごるぁ!” って | | ..\ 怒られちゃうだろうけど…。 .. ,,,,,|丿 ..\ . ,,.''"´ `:、 アタシ、この人のそばに /′ .`:、 居てあげようって 思ったの。 / ● ミ やせ我慢ばかりで、 . | ヽ 強がってばっかりで、 i― ''"´* .| いつも 人から誤解されて、 `:、 .. i そのくせ純真で、 :、 ノ 不器用すぎるくらい優しくて、 ,:' `:、 嘘が つけなくて…。 . i `:、
522 :
のら猫 :03/02/14 22:14 ID:???
;‘゙'、 ;.`:、 この人も アタシと同じように、 ,; `'、 .,;' :::::ヽ . 今まできっと 一人ぼっちで涙を我慢して ツラクナンカ ,:' ヽ ; :::::゙; 生きてきたに 違いないって思ったわ。 ナイゾ、 ; ''''''"""' ::::.゙; ゴルァ ; ::::::::; だから、 ; ::::; . 何にも出来ないかも 知れないけれど、 ; :::; この人のそばに居て、 ; .,___., .,___., :::,; 愚痴を聞いてあげたいって 思った。 :"ι ,-ー‐、、 )_''":::::、′ 、''"```゛''':、;. : : .,:' :::::ヽ この人が ,,:' `ヽ、、 ``'`` :::::;; . 少しでも笑っていられるように、 ( _`丶 、 ::::'.. 何かしてあげたいって、そう思ったの…。 : "-、- ‐″: `'、、: : : .,,..` ::::.ヽ ,:' ,:'` ````` 、 :::'; ,,:' ..,:' 、 :::::.゙;、 、": ,′ r、 :::::゙; ;''"´′ ;''"´ ` .'" ヽ :::;''"""'''''"""''""''''""''"'''
523 :
のら猫 :03/02/14 22:18 ID:???
不思議ねぇ、人生って…。 アタシも もっと若い時は、きっといつかは 王子様が迎えに来てくれるって、 そう思ってたわ。いつか誰かが こんな今の自分を 救ってくれるはずだって。 アタシ、やっぱり寂しかったから 愛されたかった。だから アタシを一生懸命 愛してくれそうな人ばかり 探してたし、そういう人とばかり お付き合いしてきた。 ギコくんより 格好いい人とも、アタシ付き合った。ギコくんより 優しい人も居た。 ギコくんよりも お金持ちで、オシャレな人も 居たわ。 …でも、いつも 何か足りない気がしてたの。 その頃のアタシは、恋をしていても いつも心細くて、 もっと愛して!もっと大切にして! アタシを安心させて!って、お付き合いしてる 彼氏に 我が侭ばかり言ってたのよ。 何か足りない気がするのも、不安になるのも、愛され方が足りないからだって、 そう思い込んでた。でもそれでも、ちっともアタシは 恋に満足出来なかった…。
524 :
のら猫 :03/02/14 22:21 ID:???
ギコくんに出逢って、彼の事 大切にしてあげたいって そう心から思えた時に、 アタシやっと 自分に今まで何が足りなかったのか、はっきりと分かったの。 寂しくて、心細くて、だから 愛される事ばっかりを、アタシは求めてた。 アタシに足りなかったのは、誰かを心から愛する気持ちだったと思うの。 誰かに愛される事ばかりを考えていて、自分が誰かを愛するって事、 自分だって 誰かを愛せるんだって事、忘れてたみたい…。 ∧ ∧ 誰かに 幸せにしてもらう事ばかりを 考えているうちは、 (*゚ー゚) 本当の幸せなんて 掴めないんだって、 ⊂ つ . それを教えてくれたのが、今のアタシの王子様よ。
525 :
のら猫 :03/02/14 22:27 ID:???
『 ……ありがとう、しぃちゃん。とっても素敵な お話だったモナ。』 どういたしまして。 テヘッ ジャア、モナー ハ ∧_∧ コレデ カエルモナヨ _∧ /(ヽ _ (´∀` ) / (#゚ー゚) )/\ (つ■と) /| ̄ ̄∪ ̄ ̄|\/. | | | |_____|/ . (_(__) ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: モナーさんは、どうして彼女 作らないのかしら? 優しいし、きっと作るつもりなら すぐに相手は 見つかると思うんだけどなぁ…。 ---------------- ○ ------------------ 。O ∧ _∧ ∧__ . ( / (*゚ー゚) /\ ( /| ̄ ̄∪∪ ̄|\/ 人 |_____|/ (( .(__
526 :
のら猫 :03/02/14 22:30 ID:???
『 んっ? あれは…。』 | ∧_∧ / オ〜イ、ギコ〜ッ! ( ´∀`) _ ( つ■つ 人 ヽノ (( .(__(__)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: おっ、何だオイ。やけに 嬉しそうな顔して? 『 今、しぃちゃんに チョコもらって来たモナ。』  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ∧∧ (゚Д゚,,) ⊂ . |) オ、ソウカ ∧ ∧ 〜| 0 ( ´) し'´ ( O ) | | | (_(⌒)
527 :
のら猫 :03/02/14 22:38 ID:???
『 ギコは これから もらいに行くモナか?』 あ、あぁ。いや、ほらさ。もらってやらねぇと 後で うるさいからさ。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ∧∧ イヤ マッタク . (´Д.∩ モテル (( ⊂ . ノ オトコ ハ ∧ ∧ 〜| | ツライネェ! ( ´) し'∪´ ( O ) | | | (_(_) :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: んっ? 何だ? 今日は いつもより やけに顔が にやけて見えるが…?  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ニヤニヤ、 ニヤニヤ… ∧∧ ∧ ∧ . (.゚Д゚.,,) ( ´) ⊂ つ ( O ) 0 |〜 | | | `J (_(_)
528 :
のら猫@折れも今年は0でした。( ´Д⊂ :03/02/14 22:40 ID:rToXsA8s
『 別にぃ。何でもないモナ。』  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ニヤニヤ… ∧ ∧ ∧∧ ( ´) (Д゚ ,,) ( O ) . ⊂ つ | | | .〜| 0 (_(⌒) し'´ 変な奴だな、ゴルァ。 じゃあな、モナー! ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: …ギコ、しぃちゃんを ずっと大切にしてやるモナよ。 -------------- ○ ----------------------- O  ̄ ̄. ∧∧ o  ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ . ( ´∀) ゜ . ( .つ■ ヤベェ、オクレソウダ | l | . (_.)) ∧∧ マタ オコラレル… ( ゚Д゚;) タッタッタッ ⊂ つ 0 |〜 〜〜 おしまい 〜〜
★あなたのお悩み解決致します!!
●浮気素行調査
彼氏、彼女、妻、夫の浮気を調査致します!!
●盗聴器盗撮機発見
あなたの部屋に誰かが仕掛けているかも!!
●行方調査
行方不明になっている家族の消息を調査致します!!
●電話番号から住所割り出し
一般電話、携帯から住所を割り出し致します!!
●ストーカー対策
社会問題ともなっているストーカーを撃退致します!!
その他人生相談からどんなお悩みでも解決いたします!!
24時間受付 090−8505−3086
URL
http://www.h5.dion.ne.jp/~grobal/ メール
[email protected] グローバル探偵事務局
530 :
無名。 :03/02/15 00:43 ID:???
スポットライトを 浴びるに 惜しくない作品だ と そう思う。
531 :
のら猫 :03/02/15 14:47 ID:???
無名さん、書きコありがとう。 スポットライトを浴びるべき人は、他に沢山居ます。この板にも沢山います。 僕の仕事は 自分がスポットライトを浴びる事じゃないです。その人たちに当てる事です。 叩かれて挫ける事も、チヤホヤされて天狗になる事も、今は両方怖いです。 だから、コソーリ描いて行きます。…でも、誉めてくれてありがとう!
532 :
のら猫 :03/02/15 14:56 ID:???
で、いよいよ第二部のスタートです。物語は、これから核心へと 進んで行きます。 隠されていた モナーの素顔の一面。ギコとしぃの苦悩。マサオの家族たち…。 のらが実際に体験した事をベースに、さらに新しい登場人物を交えながら、 セミ・ノンフィクションで 話は展開して行きます。( あくまで そういう予定ですが…。)
533 :
のら猫 :03/02/15 15:01 ID:???
第二部  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 悲しいかな、人間ってのは 時として 分かっているつもりでも 失敗するもんなんだ…。 ...| ̄| ̄ ̄|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | . | | | ∧ . | | |Д゚,) . | | ⊂ | . | | | ..|〜 ∧_∧ ( ´∀`) 今、俺が この公園に居るのは モナーに逢いに来る為だった。
534 :
のら猫 :03/02/15 15:02 ID:???
あいつは 今昼休みで、俺の目の前に居る…。 でも 正直、あいつに合わせる顔が 今の俺には見つからない。 _ ...| | ̄ ̄|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | . | | | .∧∧ . | | | (,,゚Д゚ ) . | | ⊂ ∪ . | | | | |〜 ∧_∧∩ . | | | し`J ( ´∀`)ノ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ⊂ 丿 / / / (_)_) モナーの勤めている工場の前を、昼間からウロウロしている所を、 あいつと同じ会社に勤める人に 偶然見つかった。 そしたら、その人が モナーの居場所を 教えてくれた。
535 :
のら猫 :03/02/15 15:06 ID:???
今 あいつに声をかければ、いつものように答えてくれるのは 間違いない。 それはもう 確信に近いんだ。今すぐにでも そうすればいいのに、 それでも こうやって、まるで探偵ごっこみたいに、 俺が こっそりモナーを見てるしかないってのには、2つ理由がある。 ∧_∧ (( ∩(` ) \ O .) | ̄| ̄ ̄| . | | | | | 緒 | ̄ ̄ ̄ ̄ (__)_) ∧∧ | | 煮 | (,, ) . | 切 | (| |っ. | 公 | 〜 |. | | 園 |
536 :
のら猫 :03/02/15 15:08 ID:???
1つは つい今しがた、そのモナーの同僚って人から、 俺が今まで 見たことも無かった、 モナーの もう1つの顔を知らされたからだ。 ______ エ、エェッ ?! [__l二l|__ ∧ ∧ ( ・∀・) (゚Д゚ ;) ( つ ̄| ̄ ̄| ⊂ つ | | ___ | | . ノ )〜 (__)_)  ̄ し'し' そして、もう1つは…… いや、まぁ とりあえず、順番に話そうか。
537 :
のら猫 :03/02/15 15:09 ID:???
. まず初めに ねを上げたのは、しぃの方だった。 …と いうのも、最近俺は マサオへの返事を、 しぃの奴に 任せっきりだったから。 アタシ、モウダメ… ナンダ、 ∧∧ ドウシタ? . _|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ( ∧ ∧ (Д゚ ,,) |\|| VAIO | ⊂´⌒O(*.。 。)つ u u ヽノ '\,,|==========| (_(____つ これを読んでくれる人の中で、1日わずか1時間でもいい。 赤の他人のこぼす愚痴や嘆きを…それも、毎日毎日同じような話を、 批判もせず 思いやりを込めて、 1ヶ月以上 聞き続けた事のある人は、居るだろうか?
538 :
のら猫 :03/02/15 15:11 ID:???
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: もし そういう人が居るなら、俺たちは 精一杯の尊敬を込めて、 あなたに拍手を送りたい! ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
539 :
のら猫 :03/02/15 15:12 ID:???
つくづく カウンセラーとか 介護士とか そういう人たち…、つまり 毎日 誰かの愚痴や嘆きを聞きながら、笑顔で仕事をする人たちの 大変さを 思い知った1ヶ月だった。 レ、レイノヤツカ? ソッ ∧∧ . _|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ( ∧ ∧ (д゚ ili) |\|| VAIO | ⊂´⌒と(*.゚_ ゚)つ u u ヽノ '\,,|==========| (_(____つ …この “例のヤツ” ってのは、読む俺たちにとって、一番 気が滅入ってしまう、 マサオの子供の頃から 今までの、孤独と悲嘆に彩られた 思い出話の事だ。
540 :
のら猫 :03/02/15 15:14 ID:???
ある本で読んだ “癒しのステップ” という、引き篭もり児童回復の記録に、 最も 感銘と共感を覚えた俺たちは、そこに書かれた手引きを鵜呑みにして、 まず マサオの子供の頃からの 辛かった記憶や何かを、少しずつ 聞き始めるようになったんだが……これが、凄まじい。 ヤダ〜、ヨミタクネェ〜 ∧∧ (;´Д`) ダメッ! チャント ヨムノヨ ⊂ ⊃ 〜| |._|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ( ∧ ∧ し`J|\|| VAIO | ⊂´⌒と(.゚_ ゚*)つ '\,,|==========|
541 :
のら猫 :03/02/15 15:21 ID:???
…と、いう訳で、これから皆さんにも少し、マサオの心の痛みを おすそ分けしたい。読んでいて つらくなってきたら、少し読むのを 休んで欲しい。 でも、休みながらでいい。…もし 自分がこんな環境で、こんな仕打ちを受けて、 今までを生きてきたとしたら? そう考えながら 全部を読んで欲しいと 俺は思う。 ハイ、ヨミマス ∧ ∧ ヨマセテ イタダキマス (;´Д`) / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ( ∧ ∧ ヤスムワ、ワタシ .〜(, |\|| VAIO | ⊂´⌒O(*.。 。)つ '\,,|==========| 読みながら、何か考えや反論が 頭に浮かんで来ても、 出来るだけ批判したり、分析したりしようとせず、ただ 読んでみて欲しいと願う…。
542 :
のら猫 :03/02/15 15:24 ID:???
∧ ∧ 驚いた事に、マサオは最初 自分が幼いころの事を、 ( ゚Д゚,,) . ほとんど まともに思い出せなかった。 と _|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| これから見てもらうのは、俺たち .〜(, |\|| VAIO | ( ホントは、ほとんど しぃのお陰 )が 長い時間かけて '\,,|==========| マサオから聞き出した物の内の、ほんの一部だ。
543 :
のら猫 :03/02/15 15:27 ID:???
○月○日 11:28 ギコさん、しぃさん、こんにちは。 昨日は また母親から…( 省略 ) それで、1つ思いついた事がありました。 父さんは 泣き虫の僕が、本当に嫌いだったみたいです。 小学生の頃、いじめられて 泣きながら帰って来ると、父さんは いつも僕を罵ったんです。 前にも書いたと思いますが、僕の父は 若い頃に空手をやっていて、有段者です。 冬だったと思います。昼ご飯を食べている時に、また僕は 母親に向かって、 いじめられるから もう学校に行きたくないと言って ごねていました。 そうです、思い出しました。5年生の時です。 父は 不機嫌そうに黙ってそれを聞いていました。そして いきなり立ち上がると、 男の癖に情けない奴だ、今から行って そいつらに仕返しして来いと、 子供用の金属バットを1本持たされて、家から放り出されました。
544 :
のら猫 :03/02/15 15:29 ID:???
上着も何も着ないままで 外に出されたので、とても寒かったです。 僕は父に締め出される時、母に泣いて 父にそんな事は止めさせてと言いました。 でも、母さんは そんな僕を見て、ため息をついていただけでした。 哀れな負け犬を見るような目で、あきらめたような目でした。 それでも僕は、家の前で泣くしかなかった。ひとりで仕返しに行くなんて、 出来るはずありません。できたとしても、次の日には その何倍もいじめられるに 決まっていると分かっていました。 僕は震えながら、泣きながら、閉まったドア越しに 父に一緒に行ってくれるようにと頼みました。 でも、父は何も答えてくれませんでした。 どれくらい時間がたったか分かりません。玄関の前で どうしていいか分からないで 座っていると、ガラッと扉が開いて 父が出てきました。 良かった、これで許してもらえると思いました。暖かい家に戻れると思いました。 でも父は、どうしてまだここに居るのかと また僕を罵りました。 その日、家の中に戻れたのは 夕方になってからでした。
545 :
のら猫 :03/02/15 15:31 ID:???
○月○日 19:08 姉さんは 絶対に僕より愛されてたと思います。 僕のように 邪魔者みたいにされて育ったのでなく、愛されて育った人間は違います。 全然違います。夕ご飯の時、よく姉さんは 成績の事や 描いた絵が学校に飾られたとかで、 親に誉めてもらってました。 そんな時、僕は ただ黙ってるしかなかったです。一通り姉さんを誉め終わると、 母は必ず 僕の顔を見て、ため息をつきながら あんたはダメな子だと言いました。 少しは姉さんを見習えと言いました。 悲しい時には ご飯に味がしなくなるのを知ったのは、この時です。 姉さんを見る、両親のうれしそうな顔を見てると、自分は ここに居てはいけない子供みたいな 気がしていました。父さん母さんには、この姉さんが居るから、それでいいと思いました。 自分は消えてなくなっても 別にいいんだと思いました。 その方が、父も母も喜ぶと思っていました。今でもそう思っています。
546 :
のら猫 :03/02/15 15:32 ID:???
○月○日 9:34 僕は子供の頃から ひどくのろまでした。何をしてもそうだったです。 給食を食べても いつも最後だった。嫌いな物を いつまでも食べられなくて、 5時間目まで 泣きながら全部食べさせられた事が 何度かありました。 みんな僕を見て笑いました。( 中略 ) 絵を描いても、時間内に書き上げれた試しはなかったです。運動もそうです。 サッカーも ドッジボールも 野球も、友達は みんな僕と同じチームになるのを嫌がりました。 おまけに 弱いのは体だけじゃありません。意志だって弱いです。ちょっとした事で、 すぐに挫けてしまいます。そばで誰かが笑うと、いつだって 自分が笑われているような気がします。 そばで 誰かが怒っていると、いつだって 自分がまた何かヘマをしてしまったんじゃないかって、 不安になってしまうんです。
547 :
のら猫 :03/02/15 15:34 ID:???
結局 家の中でも、学校でも、僕はいつでもお荷物で 厄介者だったのです。 だから 社会に出たって同じだと思いました。このまま大きくなって 自分の居場所が変わっても、 死ぬまで自分は 生きているだけで 誰かに迷惑を掛ける人間なんだと悟りました。 こんな人間が、どうやって強く生きて行けると思いますか? どうやって 厳しい世界で生きて行けると思いますか? 教えて欲しいです。土下座でも何でもするから、 ギコさんに 強くなる方法を教えて欲しいと思います。 毎日、消えてしまいたい気持ちを抑えるので 精一杯です。 1日に、何度も何度も 死んでしまいたい気持ちになる人間の事を、分かってくれる人は誰も居ません。 ウツ ハイルデショ? ∧ ∧ (;´Д`) …ウン / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ( ∧ ∧ .〜(, |\|| VAIO | ⊂´⌒O(*.‐ ‐)つ '\,,|==========|
548 :
のら猫 :03/02/15 15:36 ID:???
○月○日 22:29 父はよく僕を殴りました。お酒を飲んだ後が多かったです。 父も母も、まるで僕のダメさ加減を 酒の肴にしてるみたいでした。 そして、チクチクと僕を言葉で馬鹿にして、姉さんを誉めた後は 必ず僕に もっとしっかりしろと 2人して言いました。 父は最初は 笑いながら僕を馬鹿にします。母はため息をついて嘆きます。 父は機嫌が悪い時に 酔いが廻ると、空手の稽古を 僕につけさせました。 でも、基本の正拳突きでさえ 僕は父の言うようには出来ませんでした。 すると いつも決まって父は機嫌が悪くなりました。 お前はどうしてそんなに情けない男なんだと叱られました。 叱られているうちに、僕は自分で自分が情けなくなって、また涙がにじんで来ます。 すると それを見た父に、また怒られました。 酔った時の父は 力の加減が出来なくて、子供の僕には 本当に怖かったです。
549 :
のら猫 :03/02/15 15:38 ID:???
僕が、自分が情けないのと、父が怖いのとで、 泣きながら 「僕が悪かったんです。許して下さい。」って、泣き叫んだら、 父は それが気に食わなかったみたいで、あやまるなっ!と怒鳴って、余計に頭を殴りました。 そういう事は、父が酒に酔って機嫌が悪い時に 何度も何度もありました。 泣きたいけど、泣いたらもっと叱られるんです。だから、僕は泣かなくなりました。 そうしないと、もっとひどい目に遭わされるからです。 もう人前で流す涙は、子供の頃に一生分流してしまいました。どうしても辛い時は、 その頃から ずっと今でも、一人で部屋に篭もって 布団を頭からかぶってから 声を出さずに泣きます。 泣きたい時は そうしないと、いくら悲しくても 何故か涙が出ないのです。 中学生ぐらいの時に、クラスの奴から お前には感情がないのかと言われた事もありました。 いじめられて怒ったり泣いたりすると、いじめは余計にひどくなるのです。一番いいのは、 何にもなかったような振りをする事です。いじめても反応がないと、相手は飽きてくれますから。 ( 後略 )
550 :
のら猫 :03/02/15 15:41 ID:???
○月○日 10:21 父は僕に 自分のように強くなって欲しかったのだと思います。 小学校の低学年の頃、姉と一緒に 家で父に空手を習わされました。 僕は 運動神経がないのか、どうやっても姉より上手く出来ませんでした。 父も 僕が高学年になる頃には、教えるのを諦めてしまったみたいです。 幼稚園の頃は 小児喘息に罹っていました。それがあったので 家でおとなしくしている事が多かったです。 乱暴な父が嫌いになったのは、小さい頃、よく酒に酔った父が 母に暴力を振るっているのを見たせいかも 知れません。そういう時は いつも姉と僕とで、泣きながら夫婦喧嘩の仲裁をしました。 子供心にでも、父がやっている事は 弱い者いじめだと感じました。だから空手も嫌いでした。 それは 小さな僕にとって、家庭を壊す物のように 感じてしまったのかも知れないです。( 中略 ) 喧嘩しても勝てないから、頭でも勝てないから、僕は心を強くしたんです。 誰に 何を言われても 平気な人間になるって決めたんだと思います。そうすれば生きて行けるって思いました。 自分は亀なんだと思います。のろまな所もそっくりです。辛い事があっても、僕には戦う牙もないし、 逃げ出す足の速さもないです。そういう人間は 亀になるしかないです。首をすぼめて、手足を隠して、 ただじっと 痛いのや辛いのが過ぎ去るのを 耐えるしかない。 本当の亀みたいな、叩かれても痛くない、固い甲羅が欲しいです。
551 :
のら猫 :03/02/15 15:43 ID:???
∧ ∧ …マダ アルノ? (;´д`.) ( アナタ サイキン / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| γ'⌒ヽ .∧∧ ヨンデナカッタカラネ .〜(, |\|| VAIO | し'ゝ_つ*。。)つ '\,,|==========| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: こんな少年時代って、悪夢だよなぁ…。 ∧ ∧ オレモ ヒサンダッタガ (;´д`.) ∧ ∧ ……。 / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ヽ/⌒(ー`*) .〜(, |\|| VAIO | ⊃⊃ ⊃⊃ '\,,|==========|
552 :
のら猫 :03/02/15 15:45 ID:???
○月○日 0:11 今日はまた 嫌な事を思い出しました。それで朝から一日鬱でした。( 中略 ) 小学生の頃から、おどおどしていました。いつもどこか 不安げな顔してたんだと思います。 そういう子を、いじめっこは決して見逃してくれません。まるで狩をする鷹のように、そういう奴を見つけ出すのです。 僕はもう 低学年の頃から、そういう奴らに 見つけられるのが怖くて怖くて、教室でも じっとしていました。 今から思えば、そんな風にしているから、余計に 目をつけられたんでしょうね。 とにかく小学校の高学年になる頃は、すでに立派ないじめられっ子でした。 中学に入ると、いじめはもっと陰湿になりました。4時間目の体育の授業が終わって 教室に戻ると、 僕のカバンが荒らされてて 弁当が全部食べられていました。5回ぐらいありました。 弁当の中のかまぼこが、白い消しゴムに 掏りかえられていた事もありました。綺麗にカッターで削って、 かまぼこの形にした 消しゴムでした。誰がやったかは 大体見当は付きましたが、何にも言い返せませんでした。 中学の頃から、もう自分は空気みたいでした。居ても居なくても誰も気にしない人間です。 先生も 僕を無視しました。遠足とかも嫌いでした。何か特別な行事がある度に、みんなの中に入れなくて 一人ぼっちを感じるからです。遠足に行って、一人で弁当を食べる子供の気持ちが どんなかなんて、 誰も気にとめてはくれないです。
553 :
のら猫 :03/02/15 15:48 ID:???
高校に入る時は、怖かったけど ちょっと期待もしました。今までのいじめから 逃げられるからです。 でも、同じ中学で 僕をずっといじめていた奴が、同じ高校に入ったので 結局ダメでした。 高校のいじめは、一番マシだったと思います。いじめを止めに入ってくれる人も居ました。 多分 ギコさんも、そういう正義感のあるタイプの生徒だったのでは ありませんか? ただ、高校に入ると 僕はもう完全に空気でした。いじめられっ子が いじめられなくなると、 自分の存在理由が なくなったような錯覚になります。空気でなければ 石ころですね。 僕は だんだんと学校に行くのが 億劫になってきて、高校は いっぱいズル休みしました。 それが 父と母にバレて、先生に三者面談に呼ばれました。家に帰ってから、母に ものすごく叱られました。 父は もう僕という子供を完全に諦めたのか、何も言いませんでしたが。 母は、ものすごく見栄っ張りで、世間体をすごく気にする人間です。 面談の帰り道から家まで、ずっと黙ってましたが、家に着くと いきなり癇癪を爆発させました。 お前のせいで 今日私は 死にたいくらいの恥を かかされたんだと言われました。
554 :
のら猫 :03/02/15 15:50 ID:???
母は 担任の先生から、親御さんの教育方針に問題があると言われたのが、気に入らなかったみたいです。 僕の前で、先生に向かって 僕がどんなにダメな奴だったかを、小学生の頃からの話とかを、 延々と先生に話しました。自分達は悪くないと先生に言いたかったのでしょうか? それを聞いて、先生は僕を慰めてくれました。でも、それが母には プライドを傷つけられたと 感じたのでしょう。 母は ヒステリーみたいに怒り散らして、最後には 行きたくなければ、もう学校なんて行かなくていいと言いました。 それから、僕は1日も学校には行かなくなりました。退学の手続きをしたのも 母でした。 父も母も、もう完全に僕には失望したようでした。何も言わなくなりました。ほっとしました。 僕は もっと早くに諦めて欲しかったです。こんな僕を 何とかしようとするから、父も母も辛いのです。 生まれて来なかった事にして、こっそり 自分を殺してくれてもいいと 母にそう言った事もあります。 でも無視されました。 姉さんが高校を卒業して、両親の反対を押し切って 看護学校に進んでからは、家で話をしたり聞いたりする 相手も居なくなりました。
ヨミ オワッタ? ∧∧ …フゥー ∧ ∧ (; ゚.д゚) =3 (゚ー゚*) / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ノU J ミ .〜(, |\|| VAIO | 〜O− つ '\,,|==========| -------------------------------------------------------- 作者注:本来、読み手側の心情を考えると、こういう話を長く続けるのは タブーに近い事です。読みたくなくなるから。今回は敢えて そうしました。 できれば、休みながら読んで下さい。
556 :
のら猫 :03/02/15 15:55 ID:???
今日はここまで。また明日ね。
で、この一番下のが、今日届いたやつだな? ∧ ∧ ∧ ∧ ソウヨ (,, ゚Д゚) (゚ー゚*) / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ∪ Uヽ .〜(, |\|| VAIO | ⊂ ⊂ )〜 '\,,|==========| ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: やっと本人の口から、今までで 一番辛かった事が 出て来た訳か…。 『 えぇ、そうよ。本当にやっとこさ…。』 ココダナ ∧ ∧ ∧ ∧ (,, ゚Д゚) (゚ー゚*) / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ⊂ Uヽ .〜(, |\|| VAIO | ⊂ ⊂ )〜 '\,,|==========|
558 :
のら猫 :03/02/16 09:36 ID:???
○月○日 19:54 一度だけ、学校で キレた事がありました。理科室で 何かの実験を している時だったと思います。 何かの酸性の液体を使って、リトマス試験紙の色を見る実験か何かです。その時に 毎日いじめてくる奴が、 その液体(多分 酢酸溶液?)を、僕の頭から かけたのです。少し眼に 入ってすごく痛かった。 いつもなら 黙って我慢してますが、その時は 何故かものすごく腹が立って、 僕は 何か叫んで( 何を叫んだかのは 思い出せません )、夢中で 近くにあった三角フラスコを、 そいつめがけて 投げつけたんです。相手は顔にけがをして、眉毛の上の方から 血が出ました。 すぐに 2人共職員室に呼ばれて、先生から ひどく怒られました。 そいつは ただ隣の人とぶつかって、誤って液をかけてしまったと言いました。でも、僕はこの眼で そいつが笑いながら 「 あ、ごめん ごめん。わざと。 」と言って、僕にそれをかけたのを見たし、聞きました。 なのに、それを先生の前では 言えませんでした。誰かに叱責されると思うだけで、僕は体が硬直します。 頭がぼ〜っとなって、何も考えられなくなって、ただ ひたすら怖くなります。 相手が どんなに優しくしても、怒られると思うだけで 体も気持ちも、縄で縛られたようになります。
559 :
のら猫 :03/02/16 09:45 ID:???
それから 教室に戻されて、…その日から、今度は 僕に液をふりかけた奴と その仲間たちに、 基地外野郎! と言われて 馬鹿にされました。僕をいじめない奴らの態度も、その日から 何か変わりました。 ( 中略 ) 帰ったら、今度は 両親からも怒られました。あいつの親が、僕の親に電話をかけてきたからです。 母親が ものすごく怒りました。母は恥をかかされるのが 一番嫌だからです。 いつもは やられたらやりかえせ! と怒鳴る父なのに、その時は 母と一緒になって僕を責めました。父に対して ものすごく 腹が立ちました。その日は 姉さんまでもが、相手に けがをさせた、僕の方が悪いと言いました。 僕は必死で、自分は悪くないと言いました。半分泣きながら、一生懸命 その時の事を説明しようとしました。 でも、父も母も両方とも 僕が悪いと言いました。 母は 何故その時、先生にちゃんと その事を説明しないのかと怒りました。父は 液をかけられたら、 その液をかけ返せばいいのだと、分からない事を言いました。 そして、結局は僕がグズでノロマだからで、やっぱり そもそもの原因は、お前の方にあると言われました。 今 思い出しても、その時の事が 一番辛かったと思います。世界中が 僕の敵だと感じました。
560 :
のら猫 :03/02/16 09:51 ID:???
…ふむ。で、これから どうすればいいって、 あの本には書いてあったっけ? 『 本人に、別の角度からも 物事を見る 大切さを悟らせるように 導くって。』 ナンダソリャ? アタシニモ ヨク ワカラナイ… ∧ ∧ ∧ ∧ (,, .゚Д) (゚o゚ *) / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ⊂ Uヽ .〜(, |\|| VAIO | ⊂ ⊂ )〜 '\,,|==========| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ヤレヤレ… ………。 ∧∧ (゚Д゚ ,,) ∧ ∧ ⊂ つ )) (゚-.゚ *) ⊂,,ノ〜 _|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| し Uヽ ` J |\|| VAIO | と −O〜 '\,,|==========|
561 :
のら猫 :03/02/16 10:04 ID:???
『 ……ねぇ、ギコくん。怒らないで 聞いて欲しいんだけど。』 …ん、何だ? ∧ ∧ . ∧ ∧ (・_・ ,,) (゚-.゚ *) / つ._|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| し Uヽ l⌒i⌒l \|| VAIO | と −O〜 . ⌒'⌒. \,,|==========| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 『 その本ってさぁ、元々は 親が 引き篭もってる 自分の子供の為に 読む本よねぇ…。』 ∧ ∧ ……。 . ∧ ∧ (・_・ ,,) (゚-.゚ *) / つ._|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ⊂ Uヽ l⌒i⌒l \|| VAIO | と −O〜 . ⌒'⌒. \,,|==========|
562 :
のら猫 :03/02/16 10:14 ID:???
『 親でも兄弟でもない アタシたちが真似して、何とか なるものなのかしら?』 だってさ、親は今も読んだ通り こんな連中なんだぜ? しかも唯一 、 理解者になってくれそうな 姉さんは、今はマサオのそばに居ない。 だから姉さんも お前に頼ってきたんだろう? 『 …そうよ、ギコくんじゃなしに、アタシに相談してきたのよ。それなのに、』 気にするな。やれるだけの事をやってみて、それでダメなら スッパリ諦める 心づもりは、俺も持ってるから。 『 でも、元々は マサオくんの家族の問題よねぇ? それに アタシたち、 今はもう マサオ君に かけてあげる言葉も 見つからなくなってきて、 こうして 本に書いてる言葉ばかりを、彼に投げかけてる…。』
563 :
のら猫 :03/02/16 10:19 ID:???
ん〜、だけど この1ヶ月、俺たちは 考え付くありとあらゆる言葉を、 マサオに投げかけてきた。もう 本に頼るしかないだろ? …こういう子供は、見捨てられる事を 本当は怖がっている。 頭で考えてる事と、心の中は違うんだよ。 だから、穴の開いたバケツに 小さなコップで何度も水を注ぐように 馬鹿馬鹿しく思えても、励ましと 認可の言葉を与え続けてく事を、 忍耐強く続けるしかないって、そう本にも 書いてあっただろ? 『 いつかマサオくんが 自分で歩き出すまで?』 ∧∧ ソウサ! ∧ ∧ (,, .・д)っ (゚_ ゚ *) / つ._|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| し Uヽ l⌒i⌒l \|| VAIO | と −O〜 . ⌒'⌒. \,,|==========|
564 :
のら猫 :03/02/16 10:23 ID:???
『 …いつマサオくんは 自分の足で歩き出せるようになるの?』 …分からん。1ヶ月後かも知れないし、3年後かも知れない。 『 じゃあ3年後だったら、それまで ずっとこんな事を 続けていくつもりなの?』 そんな先の事を 今考えても仕方ないだろう? 『 そりゃそうだけど…。それが 何でアタシたちなのかって思うと……。』 …何だ? しぃは もう嫌になってきたのか? 『 そういう訳じゃないけど…。そういう疑問を持ち始めると、何だか 自分たちだけが 損してるというか、貧乏くじを引いてるというか…。』
565 :
のら猫 :03/02/16 10:28 ID:???
………。 しぃ、お前疲れてるんだよ。確かに 俺が最近 さぼってた事は認めるよ。 悪かったと思う。 いいから、お前は元気が出るまで マサオへの返事を書くのは休め。いいか? ナッ?ソウシロ ∧∧ ∧ ∧ ………。 (,, .・д)っ (。。*) / つ._|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| し Uヽ l⌒i⌒l \|| VAIO | と −O〜 . ⌒'⌒. \,,|==========| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 『 …そうだ!ねぇ、ギコくん、ちょっと気分転換に 2人で どっかに出かけない?』 ∧ ∧ . ∧ ∧ (・_・ ,,) (゚ヮ゚ *) / つ._|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ⊂ Uヽ l⌒i⌒l \|| VAIO | と −O〜 . ⌒'⌒. \,,|==========| …ん? うぅん。俺はいいよ。お前一人で行ってきな。
カタカタ… カタカタ、 ∧ ∧ カタカタ… . ∧ ∧ (・_・ ,,) (。。 *) / つ._|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ⊂ Uヽ l⌒i⌒l \|| VAIO | と −O〜 . ⌒'⌒. \,,|==========| 『 …ゴメンね ギコくん。アタシ 今日は帰る。』 ん、そか。じゃあな。 あっ しぃ、そこの本、また暇な時でいいから 読んどいてくれな。
567 :
のら猫 :03/02/16 10:43 ID:???
カタカタ、 カタカタ、 ∧ ∧ ∧ ∧ カタカタ… (゚- ゚.*) (・_・ ,,) [Ull] | / つ._|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| 〜| | l⌒i⌒l \|| VAIO | (/`J . ⌒'⌒. \,,|==========| 『 …じゃあ、アタシ。帰るね。』 おぅ! しっかり休めよな。 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: …ねぇ、ギコくん。 ∧ ∧ あなたを 責めるつもりなんてないけど、 (*.゚ -゚) [Ull] | アタシたち、もう この1ヶ月 どこにも 〜| | 遊びに行ってないのよ。 (( (/`J 1回大ゲンカをして、小さな言い争いも 数え切れないぐらい。…みんなマサオ君の事でね。
何かに 一生懸命になってる ギコくんを見るのは、決して嫌じゃないわ。 アタシの為に、赤の他人の為に、こんなにも必死で頑張ってる姿を、 むしろ誇らしく思うくらいよ。 だけど、こんな今の生活が これからもずっと続くなんて、耐えられない。 . アタシにとって 一番大切なのは、マサオ君じゃないの。 ∧ ∧ あなたと 毎日を楽しく生きる事なの。 (゚ー゚*) . [Ul]] | あなたに頑張って欲しいと願う 気持ちの奥で、 〜| | もう 諦めてくれればいいのにって思う、アタシが居る。 U U これって、女の我が侭なのかなぁ…?
569 :
のら猫 :03/02/16 15:16 ID:???
雨で出て行く気が失せたので、今夜の分 繰り上げでうpしまつ。
570 :
のら猫 :03/02/16 15:17 ID:???
\ ピロリ〜ン / オッ? ( ∧∧ ⊂ ´⌒つ゚l⌒i⌒l _|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| . ⌒'⌒ |\|| VAIO | '\,,|==========| ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: さて、どんな反応が返ってくるのかな? ∧ ∧ ___ (,, ゚Д゚) カタッ ノ_人 / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| . 〜(, |\|| VAIO | . '\,,|==========|
571 :
のら猫 :03/02/16 15:18 ID:???
ギコ兄、返事ありがとう。 ギコ兄の言う通り、こんな僕の話を聞いてくれる人が 今まで一人も居なかった訳ではありません。 でも、みんな最後には こんな僕に愛想を尽かせて 消えてしまいました。 どうして僕は いつもこんなに マイナスな事ばかりを考えてしまうんでしょうか。 他に考える事は無いのかと、よく みんなにも聞かれます。そんな事を考えていて 人生が楽しい訳ないだろうと。 でも、人生が楽しいと感じた事など、18年生きてきて 数える程しか ありませんでした。 僕はとにかく 何かを考え始めると、すぐにネガティヴな事で 頭がいっぱいになります。 頭の中がそうなのだから、口をついて出てくる言葉も、やっぱりマイナスな事ばかりです。 そういう時は、音楽を聴いたり、ゲームをしたりします。長い時間 物事を考えていると、 決まって 自分はもう生きていても仕方がないという結論に達します。 姉には 気分転換になるようにと、色々と勧められました。絵を描いたり、何か文章を書いたりしなさいと。 でも、絵を描いても 文章を書いても、ちっとも 上手く出来ません。別に 誰かに見せる為に、 描いたり 書いたりしているのではないのだから、出来栄えなど 気にしなくていい事は、頭では分かっています。 なのに、書いている際中に その下手さ加減にイライラして、結局 全部捨ててしまいます。 僕のスケッチブックは いつも真っ黒です。絵を描いている時よりも、それを途中で ぐちゃぐちゃに 黒く塗りつぶしている時の方が、却って気分が良くなったりします。
572 :
のら猫 :03/02/16 15:19 ID:???
外に出てみる事も 何回かは試しました。引き篭もりを始めて 2ヶ月目ぐらいの時、 姉に連れられて 公園に行ったりしました。姉、というか 誰か安心できる人が 自分のそばに居てくれたら、 外も少しは平気です。でも、どこかで誰かが 自分を攻撃しようとしているのでは? というような 強迫観念は 捨てられません。 もちろん一人では、すぐに 心細くなってしまいます。一人で外に出るのは ほとんど夜中です。 それでも、いつでも家( 自分の部屋 )に逃げ込めると思える距離でないと、不安になります。 もしもの時 身を守る為に、催涙スプレーを ネット販売で買おうとしましたが、父親に見つかって 取り上げられました。 やはり 部屋で一人で居るのが、一番安全な気がして 心が落ち着きます。まるで 自分がちいさな子供みたいに感じて 情けなくなります。 けど、ギコ兄の言う 「 他人が全て あなたの敵ではない 」というのは、頭の中では分かる という程度です。 正直、僕にとって自分以外の他人は、全て自分の敵か、そうでなければ自分を笑い者にする人間、 一番マシな種類の人でさえ、自分を無視する人間。その3種類だけです。
573 :
のら猫 :03/02/16 15:20 ID:???
ギコ兄も しぃさんも、優しい人だと思っています。でも、そういう人の気持ちを 踏みにじってしまうのが 僕という人間です。姉さんも 結局僕に愛想を尽かせて 行ってしまいました。 僕は励ましてくれる人を ただイライラさせるだけなのです。みんな最後には 僕のそばから居なくなるのです。 だから、本当の本心を言えば、ギコ兄も しぃさんも いつまで僕という人間に 辛抱が持つだろうか? と 思っているのです。 でも、信じて下さい。僕は僕を励まそうとしてくれる人を、 ∧ ∧ アハ、ハハハ… からかったりしているのでは 決してありません。 ___ (;´Д`) 何かの本で、僕のような人間は 相手の愛情を試そうと ノ_人 / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| しているのだと書いてありましたが、そういう感じでもないです。 . 〜(, |\|| VAIO | もうただ、すべてが虚しいだけです。 . '\,,|==========| …書いていて、また死にたくなってきました。
574 :
のら猫 :03/02/16 15:21 ID:???
…我が言の葉、また玉砕せり、か。 ∧ ∧ ハァ… ___ (;´д`) =3 ノ_人 / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| . 〜(, |\|| VAIO | . '\,,|==========| ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 疲れた。この無力感って何だ? ___ ノ_人 || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| . |\|| VAIO | ∧∧ ) '\,,|==========| と(。 。 ,,)O⌒`⊃  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
575 :
のら猫 :03/02/16 15:27 ID:???
マサオ。俺らには、お前が 俺たちを絶望させようとしているようにしか 見えないよ。 言葉や文字だけで お前を動かす事なんて無理だってのは、モナーに言われて分かってる。 だけど、じゃあ何で お前を動かせばいい? 何をすれば お前のその心を動かせる? 正直に言えば、俺だってもう 止めてしまいたい。両手を上げて 降参したい気分なんだ。 だけど…。 何故なんだろう? どうして俺は こんな一銭にもならない、苦しいだけの事を さっさと 止めてしまわないんだろ?
576 :
のら猫 :03/02/16 15:32 ID:???
分かんねぇ。でも 意地とか責任感とかじゃない。 愛とか献身とか、そんな くすぐったい言葉でもない何かが、 俺に止めるな、投げ出すなって そう言ってる気がするよ…。 得体の知れない何かが、こんなに疲れて嫌になってる、 俺の背中を押すんだよなぁ。 ___ ノ_人 || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| . |\|| VAIO | < ピロ〜ン ∧∧ ) '\,,|==========| と(゚Д゚.,,)O⌒`⊃  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ん? 今度は何だ? ∧ ∧ カタッ ___ (,, ゚Д゚) ノ_人 / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| . 〜(, |\|| VAIO | . '\,,|==========| それは、メッセで話したいという マサオからの呼びかけだった。
応答に出なければ良かった。後で激しく後悔する事になる 今回最大の失態は、このメッセでの会話が原因だった。 メールっていうのは、いわば手紙だ。書いた物を読み返して、書き直しも出来る。 でも、チャットやメッセってのは違う。それは会話だから。 マサオとのメッセを始める前に、まず俺は しぃの疲れて 沈んだ顔を見ていた。 そして しぃにマサオを任せっきりにしていた 自分を反省していた。 いくら言葉を投げかけても、全然変わらないマサオに イライラを募らせていたかも知れない。 …色んな原因はあった。でも やってしまった後では、それは全は言い訳になってしまう。 マサオは その日、いつにも増して鬱っぽかった。 言葉を投げかけても、マサオからは ほとんどまともな答えは返って来ず、 ただ 「 死にたい、死んでしまいたい 」 という言葉を、マサオは俺に向かって繰り返していた…。
578 :
のら猫 :03/02/18 07:31 ID:???
昨日は ふとした事がきっかけで、1日中気分が優れませんでした。 鬱っぽい気分で、1歩も部屋から出られませんでした。 あまり詳しくないのですが、たぶん「フラッシュ・バック」というやつだと思います。 自分的には、もう大丈夫だと思っていたのですが、 どうやらこれを書いている間に、自分の過去とかを思い出して居て、 何でもない事(実は 自分の過去を連想させる出来事)で、急に気分が 落ち込んでしまいました。
579 :
のら猫 :03/02/18 07:35 ID:???
そういう事もあって、予定では 予定ではもう少しギコとマサオのやり取りを 通して、鬱な人を身近に抱える人間の苦悩を描き出したかったのですが、 やめます。(藁 この次から書く1クールで、マサオの告白のパートは 一応終わります。
…実際に 何をどう話したのか、記憶が断片的にしか残っていない。 マサオは 実際に自殺する方法を、どこかのサイトで 拾ってきているようだった。 こちらの話しかけには ろくすっぽ答えずに、マサオは まるで独り言みたいに どうやったら楽に、誰にも迷惑をかけずに死ねるのかを 考えていた。 煮詰まっているというのは、こういう状態なんだろう。俺なら、壁を こぶしで殴りつけながら、 大声で 意味不明の言葉を 叫んでいる状態か。 . でも、何でお前は、自分を こんなに必死に ∧ ∧ 励まそうとしている人間に、自殺の方法を相談するんだ? ___ (; ゚Д゚) それは、相手の気持ちを 踏みにじってるとしか思えない。 ノ_人 / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| そういう時 相手はな、マサオ。お前は 無力なのだと、 . 〜(, |\|| VAIO | 大切に思っている人間を 励ますことも 救う事も出来ない、 . '\,,|==========| 無能者なのだと そう言われている気持ちになるんだぜ?
581 :
のら猫 :03/02/18 07:46 ID:???
マサオには、そんなつもりは一切ないんだ。ただ “いっぱい いっぱい” になっちまって、 俺に助けを求めてきているんだ。分かってる、分かってるんだけど…。 なのに俺は、何で こんなにも マサオに腹が立つんだろう? はっきりいえば、俺とマサオの性格は 正反対なのだ。 俺は 気にいらねぇ事は とことん無視し、気に入らねぇ奴とは とことん戦った。 世界中が 自分の敵だと思った事も、自分は一人ぼっちなんだと感じた事も、俺にはある。 こんな世の中、生きる価値もねぇと思った事も、誰かを殺したい程 憎んだ事もある。 その寂しさも 辛さも、俺は充分に分かるつもりだった。 ただ、俺はそれに立ち向かって来た。俺なりの方法で。…連戦連敗だったけど。 とにかく 俺とマサオでは、困難に立ち向かう態度が 180度違うんだ。
582 :
のら猫 :03/02/18 07:59 ID:???
気が付くと、もう俺は マサオの書く文章なんか 一つも目に入ってなかった。 聞き流すべきだったんだ。ただひたすら、あいつの泣き言を 言葉だけでも受け入れて、 その辛い気持ちに 同情を示してやるべきだったんだ…。 『 生まれた時から、負け犬の人生なんです。 野性の世界でも、必ず真っ先に 肉食獣に食べられる ダカラ、ハナシ キケッツーノ! のろまな 草食動物がいるでしょう? 僕はあれなんです。 ∧ ∧ アーッ モウッ! あいつらは、黙って自分の運命を受け入れて ___ (#`д´) 死んでいくでしょう?だから僕も そうしようと思うんです。 .ノ_人 / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| それが全ての人にとっての 幸いなんです。 . 〜(, |\|| VAIO | 僕が死ぬ勇気さえ持てれば、僕も家族も 楽になれます。』 . '\,,|==========|
583 :
のら猫 :03/02/18 08:02 ID:???
マサオ、とにかく落ち着いて 俺のさっき書いた事を、もう1回読んでみろよ。 いいか? 体験が人を変えるというのなら、それは 体験が人を作るって事なんだ。 ガキの頃からの 悪い体験や辛い体験が、今のお前を作り上げたんだ。分かるか? でも、過去は 誰にも消し去ったり出来ないだろ? それは 分かるだろ? お前は今でも、子供の頃の辛かった体験や悲しかった体験に 取り込まれてんだよ。 辛い事や 悲しい体験ばかり多くて、幸せや 安心や 喜びを感じられた体験が、 お前には あんまりにも少なかったんだよ。そうだろ? お前は勝手に、自分は生まれついてのグズだとか ノロマだとか そう思い込んでるけど、 人間は生まれついての性格だけで人生が決まるんじゃねぇんだよ! 人間の内面を作るのは環境なんだ。環境って何だ? 体験だよ。分かるか? マサオ、今からでも 決して遅くねぇんだから。 少しでも勇気出して、いい体験するんだよ。自分もそう悪くねぇって、 そう感じられる事を 体験するんだよ!
584 :
のら猫 :03/02/18 08:04 ID:???
どうだっ! このヤロウ ∧∧ ハァ ハァ… ___ (#`Д) =3 ノ_人 / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| . 〜(, |\|| VAIO | . '\,,|==========| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 『 ギコ兄、今日までありがとう。もうロープも買ったんです。 だからもう 僕を楽にさせて下さい……。』 ………。 . {{ ∧∧ }} プルプル… ___ (#`Д)∩ ノ_人 と ._|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| . 〜(, |\|| VAIO | '\,,|==========|
585 :
のら猫 :03/02/18 08:07 ID:???
我慢だ、我慢するんだ、俺! --------- O -------------- o 。 . {{ ∧∧ }} プルプル… ___ (#`Д)∩ ノ_人 と ._|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| . 〜(, |\|| VAIO | '\,,|==========| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ハァ ハァ… ∧∧ カタカタカタ… ___ (#`д´) ノ_人 / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| . 〜(, |\|| VAIO | . '\,,|==========|
586 :
のら猫 :03/02/18 08:13 ID:???
マサオ、とにかく落ち着け。なっ? 自分の気持ちを、もっとちゃんと 正しく言葉にしてみろよ。お前は決して 生きたくない訳じゃないんだ。 生きてゆく事が 嫌な訳じゃないんだよ。今まで以上に 失敗するのが嫌なだけなんだ。 失敗して、あの時みたいに 惨めな思いや悲しい想いを、体験したくないだけなんだよ。 失敗して、怒られたり 笑われたりするのを、 必要以上に怖れてしまうんだろう? それは誰だってそうなんだよ。 しかも その責任はお前にはない。 タノムカラ モチツケッテ 分かるか? お前のせいじゃないんだよ! ∧∧ お前はただ、辛かった子供の頃の記憶から ___ (#`д´) カタカタ、カタ… 今も開放されずにいるだけなんだよ。 . ノ_人 / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| その苦い体験の記憶から 自分を自由にする方法を . 〜(, |\|| VAIO | ただ見つけられないでいるだけなんだよ。 '\,,|==========|
587 :
のら猫 :03/02/18 08:21 ID:???
………。 ∧∧ ___ (;゚Д゚) ノ_人 / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| . 〜(, |\|| VAIO | . '\,,|==========| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 『 死にます。さようなら。』 ………。 ___ {{ ( >> }} ノ_人 / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| . 〜(, |\|| VAIO | . '\,,|==========|
__,,:::========:::,,__ ...‐''゙ . ` ´ ´、 ゝ ''‐... ..‐´ ゙ `‐.. / \ .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´ ちゅどぉ〜ん!! ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;................. .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙ .' ヽ ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;...... ;;;;;;゙゙゙゙゙ / ∧ ∧ ゙: ゙゙゙゙゙;;;;;; ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............ ;゙ / λ / λ ゙; .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙ ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;......................../ λ / λ . ............... .............;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙ ゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙/  ̄ ̄ ̄ \゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙ ノi|lli; i . .;, <◎> (_人_)<◎> λ 、 .; ´ ;,il||iγ /゙||lii|li||,;,.il|i;, |∨ ∨| | il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙ `;;i|l|li||lll||| | | | ||il||il||l||i|lii゙ゝ ゙゙´`´゙-;il /⌒⌒ .| / i||lli゙/`゙ ´゙`゙ . ――┤ / ゙´`゙ えぇ〜かげんにせぇよ、ゴルァ!!
…後の事は、いまさら詳しく話すまでもない。 意味があるとか ないとか、そんな事は度外視して、俺は今まで黙っていた 自分の過去をマサオに話した。 自分が生まれてから 一番古い記憶が、河原の真ん中で 食う物すら無く、 たった一人で泣いていたって奴の人生が、今まで どれほど孤独だったかを。 そうだ。俺は心のどっかで、自分の方が お前より何倍も辛かったんだぞって、思ってた。 『 馬鹿ヤロウ! 甘ったれるな!! そんなに死にたきゃ、勝手に死ね! いちいち そんな事を、自分を心配しようとしてくれる人間に 報告するんじゃねぇ!』 ── 暴言、ここに極まれリ。そして、後悔は先に立たず。
590 :
のら猫 :03/02/18 12:37 ID:???
…痛恨の失敗だった。俺がキレて、暴言を吐いてすぐ、 マサオは 何も言わずメッセを切った。 キレた直後は俺も、とうとう言ってやったぞ、みたいな気持ちになった。 _ ...| | ̄ ̄|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | . | | | .∧∧ . | | | (,, ゚.д゚) . | | ⊂ ∪ . | | | | |〜 ∧_∧ . | | | し`J ( ´∀`)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ( ) | | | (__)_) …だけど、俺も子供じゃない訳で。 時間が経って、 冷静さを 取り戻す程に、激しい後悔と自責の念が湧いてきた。
591 :
のら猫 :03/02/18 12:47 ID:???
_ そして 自分では どうしようも無くなって、俺はモナーを ...| | ̄ ̄| 探しに来た。でも、こうして あいつを目の前にしてみて  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | 俺は自分が 今までモナーから教わった事を、 . | | | .∧ ∧ . 全然分かってなかったんだって 気付いてしまった。 . | | | (,,。 。) . | | ⊂ ∪ 後ろを向いてる人の 背中を押す事の無意味さ。 . | | | | |〜 . 相手に受け取れないような言葉を投げつける事の . | | | し`J . 愚かさ…。 全部、分かったつもりでいた。それなのに、俺はそれを すっかり忘れてしまっていた。 今はせめて、自分のした事の意味を、俺は理解しなきゃならないんだ。 俺は今、自分が自分の 一番嫌いな人間になっている。人を 自分の物差しだけで推し量り、 自分が理解できない人間は、全て馬鹿だの 糞だのと痛めつける…最低の人間になってる。 …俺のした事は、マサオの親たちが 今まであいつにして来た事と 同じじゃないか!
592 :
のら猫 :03/02/18 12:54 ID:???
だけど、それでも! それでも モナーなら、静かに笑って 大丈夫だって 俺に言ってくれるだろう。 それが 甘えだとは分かっている。けど、そうやって助け合う事、甘えを許し合う事の大切さを、 俺に教えてくれたのも モナーだったから。だからこそ、俺はモナーを探しに行ったんだ…。 聞くんじゃなかった。見るんじゃなかった。 一体どんな顔をして、俺は 今あいつに | .∧ ∧ \ 逢えばいいんだろう…。 . | (,, ゚Д゚) モナーおじちゃ〜ん! ⊂ ∪ ― 当たり前の事に、俺は気付いていなかった。 | | |〜 ∧_∧ …ただ毎日を、笑って過ごしてる奴なんて . | し`J ( ´∀`) 居ないんだ。 ( つ
593 :
のら猫 :03/02/18 12:59 ID:???
モナーの勤める会社 _______ /| 西村.製作所. | //| ̄ ̄ ̄|[][]| ̄ ̄| /||三i三i三i三i三i三i三i三i三i三i三i三i三i三i三i三i三| /i/| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| /i/ | | ̄|| ̄| | ̄|| ̄| | | | | ̄|| ̄| | ̄|| ̄| | |/ | |_||_| |_||_| | | | |_||_| |_||_| | _,,-'~''^'-^゙-、'~''^'-^゙-、 | |_________| | |_________| ノ:::::::::::::::::::::::::::゙-:::::::::::::::゙- | |_________| | |_________|_i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::i_::::::::::::::::i | | | ̄|| ̄| | ̄|| ̄| | | | | ̄|| ̄| | ̄|| ̄| | i:::::::::::::::::::;;;;;;::::__,,-''~i、;;;;;__,,''~ | | |_||_| |_||_| |_|_| |_||_| |_||_| ゞ:::::::::::::::::::::::|.レ/:::::::i |::::::i | | || ̄|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|ヾ_:::::::::_,,-''ソ/::::::::::;/::::::::::;/ | ||_||__________________|゙-、_::::: i;;;;//::::::::,-'~/::::::::,-'~ | | |:| | ̄ ̄ ̄ ̄|:| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|:| | ̄ ̄ ̄ ̄|:| | | ゙ヽy /_,,-''~y /_,,-''~ | | |:| ||二|二|二||:| | ̄| ̄| ̄| ̄||:| ||二|二|二||:| | | 。 ∧∧ |ii:| |___|__|:| |____|:| |_|_|_|_||:| |____|:| |_|ノ[]) (,, ) ノ从 うろうろ… .______|:|_|____|:|_|_____|:|_|____|:|_|____!!~ / つ __________ 〜 ,,つ うろうろ… . (( (/
594 :
のら猫 :03/02/18 13:08 ID:???
参ったなぁ。家族でもない人間が、いきなり仕事中の人間に会いたいっても、 無理な話だよなぁ。家 飛び出したときは、そこまで頭が廻んなかったよぅ。 全く、こういう時は 自分の短絡さが恨めしい。 ∧∧ 考える前に 動いちまって、いつも後で後悔するんだ。 (; ゚Д゚) .⊂⊂ .| しかし、どうしよう? しぃから先に会いに行くか? | |〜 いや、あいつに話しても パニクるだけだろう。 し`J やっぱり、モナーに先に会わないと…。 ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: そんなに 大きな会社じゃないといっても、俺が モナーの会社で 知ってる人なんて、 数える程しか居ないしな。もうすぐ昼休みだから、ここで あいつを待つしかないか。 ? ∧∧∧∧ (゚Д゚≡゚Д゚) 『 あれっ? あの〜、君 ひょっとして ギコくんかい?』 |し |つ ⊂__ |〜 ダレ? . し' ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄
595 :
のら猫 :03/02/18 13:16 ID:???
『 君、ひょっとして ギコ君? モナー君の友達の?』 え、は、はい。そうですけど…? 『 こいつは驚いたなぁ。まるで予言者並みだ。』 ______ ?? [__l二l|__ ∧∧ ( ・∀・) . (゚Д゚ ,,) ( つ ̄| ̄ ̄| ⊂⊂ .| | | ___ | | | |〜 (__)_)  ̄ し`J  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ あの…? 『 いや、モナー君がね、近いうちに 君が会社に訪ねて来るかも 知れないからって 話してたんだよ。そう…2日ぐらい前かな?』
596 :
のら猫 :03/02/18 13:18 ID:???
えっ? そんな事言ってたんですか、あいつ? 『 まったく、彼は鋭いんだか 鈍いんだか、掴み所の無い奴だねぇ…。 まぁ、ここで立ち話も何だから、一緒に ついといでよ。応接室で お茶でも出そう。あと15分もすれば お昼だから、そこで待ってれば モナー君にも会えると思うし。』 あ、はい。でも、いいんですか? 『 あぁ。構わないよ。モナー君の親友なら 私も大歓迎だしね。』
597 :
のら猫 :03/02/18 13:21 ID:???
『 ん? あれ、お茶がないなぁ。 どこに置いてるんだっけ?』 あっ、もう そんな気を遣わないで下さい。 『 そうかい? すまんね。…それで、いきなり質問して恐縮なんだが…』 ハイ、ナンデショウカ? ______ ∧∧ . __l二l|__] / / (,, ゚Д゚) (・∀・ )\.\ | ̄) ( ⊃っ . ⊂⊂ ) ( ̄| | )/⌒~) ))./ ̄ ̄ \ (( (~⌒\( | |  ̄ ̄) Jノ  ̄|| ̄|| ̄ しし ( ̄ ̄ |
598 :
のら猫 :03/02/18 13:25 ID:???
『 君、最近 引き篭もりの高校生の 話し相手になってるんだって?』 …あ、はい。あの…それ、モナーが あなたに話したんですか? 『 あ、そうか。まだ自己紹介もしていなかった。私はここで、生産管理部の ライン・リーダーをやってる モラ山という者です。モナー君から見れば、 彼の直接の上司にあたる立場の人間だよ。』 そ、そうですか。い、いつもモナーが お、お世話に…。 『 いやいや、モナー君に お世話になったのは、むしろ私の方なんだよ。』 はっ? と、いいますと?
599 :
のら猫 :03/02/18 13:29 ID:???
『 知らないのかね? …そうか。ちゃんと 誰にも話さないって約束を、モナー君は 守ってくれたんだな。ふふ、彼らしいな。』 ?? 『 私には 今年で22歳になる息子が居る。 ______ 1年前まで、鬱病の引き篭もりだったんだ。 __l二l|__] その時、モナー君には 大変お世話になった。 (・∀・ )\.\ 今の息子があるのは、彼のお陰だよ。』 ⊂⊂ ) ( ̄| (( (~⌒\( | そっ、そんな事があったんですか? しし ( ̄ ̄ |
『 モナー君の家庭の話は、親友の君なら ある程度は知っているんだろう?』 えぇ、まぁ…。でも、あいつも その事はあまり話したくないようなんで。 『 モナー君の お兄さん夫婦の話は?』 えっと、お兄さんは 小さな会社を自分で立ち上げて、そこの社長をしていた けれど、もう5年くらい前に亡くなったとか。義理のお姉さんは、そのもっと前に やっぱり病気が原因で亡くなってるって そう聞きました。 『 …義理のお姉さんの直接の死因は、ノイローゼから来た自殺だよね?』 えっ?!
601 :
のら猫 :03/02/18 13:49 ID:???
『 モナー君の義理のお姉さん、つまり モナー君のお兄さんの妻にあたる人は、 お兄さんとの 夫婦生活が上手く行かなくて、精神障害を患ってた。 あれっ? 君、この話 本当に聞いてなかったの?』 今、初めて聞きました。 ______ ゲッ!シラナカッタノ? ∧∧ __l二l|__] / / (; ゚Д゚) (∀・.;)\.\ | ̄) ( ⊃っ . ⊂⊂ ) ( ̄| | )/⌒~) ))./ ̄ ̄ \ (( (~⌒\( | |  ̄ ̄) Jノ  ̄|| ̄|| ̄ しし ( ̄ ̄ |
602 :
のら猫 :03/02/18 13:53 ID:???
『 正確には、自殺して亡くなる前に、お姉さんは モナー君の兄さんとは 離婚しているから、戸籍上は赤の他人さ。それでもモナー君は、 別れて一人になった 義理のお姉さんをずっと看病していたらしい。』 . そんな事があったなんて…。 |. ┌─┐ .| | 〔│ │〕 | . 『 モナー君は、お兄さんとは あまり兄弟仲が (⌒⌒.└─┘⌒⌒) 。 良くなかったらしいね。 |⌒⌒⌒⌒<⌒ヽ o 。 . お姉さんを救えなかった事を、随分悔やんだ | <_ ヽ。 そうだよ…。』 | o とノ ノ⌒) | 。 |〜⌒) . ………。
603 :
のら猫 :03/02/18 13:58 ID:???
あの…俺、子供の頃に 親に捨てられたっていうか、失踪されちゃって、 それで まぁ天涯孤独だった訳です。それで、その話をしたら、 自分も同じようなものだって、モナーが…。 あいつと友達になったのも、何ていうか そういう ∧∧ 親近感というのがあって。 / / (; ゚Д゚) . あいつは 親に捨てられた訳じゃないですけど、 | ̄) ( ⊃っ やっぱり若い頃に 両親を事故で亡くしてますから。 | )/⌒~) )) . …で、そういう奴の半生って、大概 悲惨なんです。 |  ̄ ̄) Jノ だから、お互い 暗黙の了解で、今まで話さなかったんで。
『 そうか…。モナー君と世間話をするとね、とにかく 君の話がよく出てくるんだよ。 しきりに君を “いい奴だ” って 誉めるしね。親友って言うから、 てっきりモナー君の事も、君の方が 僕らよりずっと知っていると思っていたよ。』 …モナーとは まだ1年ぐらいの付き合いです。 でも、不思議と お互いに 初めて逢った気がしない相手で。 \ ∧ ∧ 『 そうだね。親友ってのは そういうもんだよね。 \ ゚Д) …ところで、モナー君は 君に仕事の事を話したり | ̄) つ ______ . するのかな? 例えば、悩みを相談したりとか?』 | ) ) \ [__l二l|__  ̄ ̄) . ̄|| ( ・∀・) …いいえ。あいつは仕事の事は ほとんど何も。 ( つと) 相談を持ちかけるのも、俺の方ばっかりで…。
『 …そうですか。いや 実は、モナー君と同じ仕事場に サラ森君って奴が居ましてね。』 …はぁ。 『 モナー君は 全然サラ森君の事、嫌ってないんだけど。サラ森君の方が、 どうしても モナー君の事 気に入らないらしくてねぇ。』 ゴロゴロ… ハヤク ハコベヨ! ∧_∧ ∧_∧ (´∀`;) スイマセン ___(皿´ ) 且且且 γ⊂ ⊂ ) |⊂ O ,) 且且且| Y 人  ̄( ( ( ◎ ̄ ̄ ̄ ̄◎(_」 J )) (__)_)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
606 :
のら猫 :03/02/19 09:37 ID:???
『 勤務年数でいえば、サラ森君より モナー君の方が上なんだ。ところが、 モナー君は 知っての通り、ああいう性格だ。出世欲も皆無に等しい。 後から入社して、バリバリ働くサラ森君に あっという間に追い抜かれた。 今、モナー君の居る生産ラインの責任者は サラ森君なんだよ…。』 …そうなんですか。 『 おまけに モナー君は、度々ミスをする。先月2回、今月も1回、ラインを止めた。 それは会社にも、同じラインで働くみんなにも 迷惑な事だ。分かるね?』 え、えぇ。 | …ちっ、ウスノロめ。 サラ森君、おはよう! \ ∧_∧ ∧_∧  ̄ ̄ ○  ̄ ̄ ̄ ̄ ( ´∀`) (`皿´ ) 。o O (O つ ( つ ⊃ ) ) ) 人 Y (__(__) し (_)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
607 :
のら猫 :03/02/19 09:38 ID:???
『 ところが、社内で人気があるのは 圧倒的にモナー君の方だ。 サラ森君は 仕事はモナー君の2倍は出来る。でも、冷淡で 自分にも他人にも 厳しい性格なんだよ。自己顕示欲も旺盛だ。まぁ成り上がりたいってタイプさ。』 ( …何だか、昔の俺みたいな性格だな。) 『 モナー君の周りには 自然に友達が集まる。彼はヘマをして みんなに迷惑も掛けるが、 彼と一緒に居れば 何故か皆、心が落ち着く。癒し系って、最近では言うのかな? 一方、サラ森君には 子分みたいな 取り巻き連中は居ても、友達は少ない。 サラ森君からすれば、どうして自分のように仕事も出来て、頭も切れる人間に人気がなくて、 モナー君のような ちょっとぼ〜っとしたタイプの人間に 人が集まるのか分からない。 分からないし、真似も出来ないから、気に食わない。』 ( 分かる気がする。俺も 仕事は出来ても、いつも一人ぼっちな人間だった。) 『 サラ森君のような人間は、恐れられ 尊敬はされても、好かれる人間じゃないんだな。』
608 :
のら猫 :03/02/19 09:41 ID:???
『 どうして こんな話を 君にしたかといえばね。近々、社内でも リストラが行われるんですよ。 …私の言っている意味が 分かりますか?』 …つまり、勤続年数ばかり長くて、仕事は今1つっていうモナーは、リストラの対象って事ですか? 『 その通りだ。さすがは モナー君が誉めるだけの友人だね。』 . 『 私としては、モナー君に個人的な恩義もある。彼は息子の為に、 \ ∧ ∧ ソンナ… 自分が過去に体験した お姉さんの看病の経験から、 \.゚Д゚) 本当に為になる、そして大切な事を 私に教えてくれたからね。 | ̄) つ ______ だが、会社は会社だ。会社としての立場から言えば、 | ) ) \ [__l二l|__ 欲しいのは 多少人格に問題はあっても、効率よく働いてくれる  ̄ ̄) . ̄|| (. ・A・ ) サラ森君のような人間だ。利益追求が、会社という組織の と つ 大命題だからね。』
609 :
のら猫 :03/02/19 09:48 ID:???
『 ただ 私としてはね、息子の一件があってから 人間の見方が180度変わったんだよ。 以前の私なら、何の迷いもなく モナー君をリストラの対象に選択しただろうね。でも、今は違うんだ。』 …と、言いますと? 『 会社は、丈夫で 不平も言わず 良く働く人材なら大喜びだ。 \ ∧∧ ロボット… だけど、本当にそういう人が居たとしたら、それはロボットだよ。 \ ,, ゚) もし、会社の中が そういう人間ばかりだとしたら、 | ̄) つ _______ 会社の中は、すぐにギスギスした人間関係になってしまう。そうなれば | ) ) \ __[l_____| . 会社はもう お互いの失敗を認めず、ただ成績を競い合うだけの、  ̄ ̄) . ̄|| (∀・. ) . 潤いも 楽しみもない場所になってしまうとは 思わないかな?』 と( ∪) . . | .l .| …そうですね。きっと ロボットに成り切れない人は、全部リタイアですね。
610 :
のら猫 :03/02/19 09:59 ID:???
『 そうさ! 人間には潤いや 安らぎや 楽しみが絶対必要なんだ。会社にも 家庭にもね…。 私は 我が子に立派になって欲しいと思うばかりに、家庭を 人間の住めない場所にしてしまった。 息子を まるでロボットのように育てようとしてしまったんだ。 一切の失敗を認めず、ただ良い成績を競い合うだけの…血の通わないロボットにね。』 \ ∧∧ . …そうだったんですか。教育熱心な家庭の子供に、引き篭もりが \.゚ д゚) 多いっていうのは、本当なんですね。 | ̄) つ _______ | ) ) \ __[l_____| . 『 今は分かる。世の中にも 会社にも 家庭にも、  ̄ ̄) . ̄|| ( ,, ) . モナー君のような存在は、絶対に必要なんだ。疲れた心を癒せる、 と つ 一服のお茶みたいな存在がね…。』
611 :
のら猫 :03/02/19 10:01 ID:???
『 …もっとも、世の中全部が モナー君のようでも、やっぱり困るけどね。あはは…。』 はははは、確かに。 『 おやっ? しまった、話し込んでいて もうお昼を過ぎてしまってる。 すまんが、待っていてくれたまえ。今 モナー君を呼んでくるからね。』 は、はい。お願いします。 『 あ、それから、思いがけず 君に話してしまったけど、 この事は モナー君には まだ内緒にしておいてくれるかい?』 は、はい。分かりました。必ずそうします。
612 :
のら猫 :03/02/19 10:04 ID:???
………。 ∧∧ / / (,, ゚Д゚) | ̄) ( ⊃っ . | )/⌒~) ))./ ̄ ̄ \ |  ̄ ̄) Jノ  ̄|| ̄|| ̄ 何にも知らなかった。お姉さんの事も、会社の中の事も。 考えてみれば、モナーが 鬱病や引き篭もりに こんなに詳しいのには、 理由があって当然だ。自分の事に夢中で、そんな事にすら、 今まで俺は 頭が廻らなかった…。
613 :
のら猫 :03/02/19 10:06 ID:???
…あいつは 今まで、どんな気持ちで マサオの話を聞いていたんだろう。 お姉さんを そういう病気のせいで、それも自殺で亡くしていたって 知ってたら、 俺は こんな事、モナーに話したりはしなかった。絶対にしなかった。 あいつは いつもあんな顔して笑ってるから、 仕事もきっと 何とか上手くやってると思ってた。苦労や不満なんてないって、 単純に 俺はそう信じてた…。だからいつも、困った事は何でも モナーに相談してた。 なのに……何てこった。 ── 俺は、大馬鹿だ。 ただ毎日を 笑って過ごしている人間なんて、居ないんだ。
614 :
のら猫 :03/02/19 10:09 ID:???
『 あぁ、ギコ君。こっち こっち。』 あ、はい。 『 あっ、サラ森く〜ん! モナー君 見なかったかね?』 ______ ア〜、ナンスカァ? ∧ ∧ [__l二l|__ ∧_∧ (,, ゚Д゚) ( ・∀・) ( `皿)彡 U | ( U つ ( O ) 〜| | | | | ││ │ U U (__)_) (__(__)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 「 モナーですかぁ? 今日火曜日ですよ、リーダー。どーせまた公園ですよ。 身障のガキのお守りしてるんですよ。」 『 あっ、そうか。今日火曜日か! すまん、ギコ君。 モナー君 きっと今、この裏にある オニギリ公園に居るよ。』 はい、ありがとうございます。
615 :
のら猫 :03/02/19 10:20 ID:???
。 あのっ、モラ山さん! 俺なんかが言っても __∧∧ 。 意味ないかも知れないですけど、 ( (,, ゚Д゚) _____ あいつ、良い奴なんで。ホント、良い奴なんで。 \ // __[l_____| どうか、宜しくお願いします! 〜| ~| . (, ) UU ( O ) 『 あぁ、分かった。君の為にも、 │ │ │ 出来る限りの事はすると 約束しましょう。 (__).__) あっ、それから!』 はいっ、何でしょうか? 『 引き篭もりの子供を救いたければ、子供ばかりを見ていてはダメだ。 家庭を、親を見なさい。そして 親や兄弟を動かす事を まず考えなさい。』 はい。ありがとうございました!
── こうして俺は、 この公園まで たどり着いたって訳だ。 | …お前は いつか頃す! ガンガレヨ! \ ______ アァ?  ̄ ̄ ○  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ [__l二l|__ ∧_∧ ∧∧ 。o O ( ・∀・) ( `皿´) (´,, ) ( ) . ⊂ ⊂ ) 三 / つ | | | |. | | 三 〜 ,,つ (__)_) (_(_) (/´  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
617 :
のら猫 :03/02/19 12:27 ID:???
いつだって、あいつは俺の愚痴を 静かに笑って聞いてくれた。 元気出せよって慰めてくれた。難しい話で俺を励まそうとしてくれた。 話の意味は、俺が馬鹿なせいで よく分からない事が多かったけど、 あいつはいつだって 一生懸命に説明してくれた。 話の意味は分からなくても、お前の優しさは いつも俺の胸に響いたよ。 ∧_∧ ∩_∩ (` ) ( ´∀`) ⊂ O ) | ̄| ̄ ̄| ( ∪ つ ( ( ( | | 緒 | ̄ ̄ ̄ ̄ (_)_) (_ ).__) . ∧∧ | | 煮 | (,, ) . | 切 | (| |っ. | 公 | 〜 |. | | 園 |
618 :
のら猫 :03/02/19 12:30 ID:???
お前は今も、こうして 当たり前のように 障害を持つ子供の 話し相手になっている。 マサオの相手をするようになって、自分の苦労を まるで自慢のようにお前に話していた 自分が、あまりにも情けない…。 誰に誉められなくても、誰に認められなくても、お前は そういう事を当たり前のように 出来る人間なんだな。 そういう人間だから、却って嫌われるんだよ、モナー。 ∧_∧ 誰もお前のように 優しくはなれない。無欲にもなれない。 ∩((⊂(´∀` ,) ( ´∀`)\ ) だけど、お前の気持ち 俺だって少しは 分かるつもりだ。 ( ∪ つ ( ( | . お前のような奴が もっともっと多ければ、この世界だって (_)_) し(_) . きっともっと 潤うだろう。
619 :
のら猫 :03/02/19 12:33 ID:???
. そういう人間が 1人でもそばに居れば、 | ̄| ̄ ̄| 今がいくら寂しくったって、 | | 緒 | ̄ ̄ . そのせいで ∧∧ | | 煮 | 坂道を転げ落ちる人間は 減るだろう。 (,, ゚) | 切 | 今がいくら辛くったって、 (| つ | 公 | 迷い道に行き倒れて 〜 |. | | 園 | 自ら死を選ぶ人間だって きっと減るだろう。 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: | ̄| ̄ ̄| . 自分が そういう目に遭って来ないと、 | | 緒 | ̄ ̄ ̄ ̄ そういう人間のありがたさは 分からない。 | | 煮 | ∧∧ 子供の頃、俺も大きくなったら | | 切 (,, ゚д) そういう人間になりたかった。 | | 公 ∪ つ 馬鹿でも 何でもいい。 | | 園 〜| | 優しさだけは いっぱい持ってる人間で居ようって、 そう 子供の頃に思ったよ。
620 :
のら猫 :03/02/19 12:38 ID:???
| ̄ ̄| . だけど、口先だけで 愛や優しさを語る奴の | 緒 | ̄ ̄ ̄ ̄ . 何と多い事か。 | 煮 | ∧ ∧ . 愛について 百万の言葉を並べても、 | 切 | (,, ゚ д゚) 自分では 指一本動かそうとしない奴の、 | 公 | U | 何と多い事か…。 | 園 | 〜| | | | (/~U ん、まてよ? ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄⌒ …そうだ、思い出した。 まだ あいつと出逢って 間もない頃にも、俺はあいつに そう言って愚痴をこぼした。 あいつは静かに笑って、本当にそうだねと言った。そして…こうつぶやいた。
621 :
のら猫 :03/02/19 12:42 ID:???
『 でも……、 そうやって 世の中に愚痴をこぼして、 自分では 指一本動かそうとしない人も 世の中には 何て多い事だろうねぇ…。』 ∧_∧ ∧∧ ( ´∀`) ( ,, ゚д) ( ) | っ . | | | ,,.. ...,.,.., ..〜_ )...,,. ... ,,..,.. .....(__)_).. ,,...,.,,,... ....,,.. ;;:::::::,,,::;;;;:::::::: :::::;;;;;::::::: ;;:::::;::;;;;::::,:::::;;;;;::;;; :::,,:::::::::::::::;;,,,
622 :
のら猫 :03/02/19 12:52 ID:???
そうやって、世の中を悲観する事しか 知らなかった俺。 そうやって、自分を被害者に見立てる事しか して来なかった俺。 心には いつも恨みや怒りが充満していた。 自分の不幸の原因を、全部 世の中に押し付けて ──。 お前は 俺が初めて出逢った、 本当に 俺の夢見ていた生き方を、自分から選んで生きている奴だった。 \ ∧∧ ギコくぅ〜ん! (,, ゚Д゚) ん? ― ⊂ ⊃ 〜| | し`J ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄⌒ ̄
623 :
のら猫 :03/02/19 12:56 ID:???
どうした しぃ? ま、まさか、マサオが…?! ∧ ∧ ∧ ∧ (; ゚Д゚) Π(゚ー゚*) / ⊃⊃ ⊂ ⊃ 〜( ( ヽ⊂)〜 )) U~U `J ⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄ ̄ ̄⌒ ̄ 『 ねぇ、見て見てっ! マサオ君のお姉さんから、 今日 速達で手紙が届いたのよ。読んでみて、すごいから!』 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: …コ、コレハ ネッ? ∧ ∧ ∧ ∧ (,, ゚Д゚) _ (゚ー゚*) / ⊃// Oと ヽ  ̄ しぃは、本の知識に頼って 頭でっかちになっていた俺なんかよりずっと、 マサオを力付ける為の 正しい方法を、心の中で感じていたんだろう。 パソコンを持っていない マサオの姉さんに、しぃは マサオの今までの告白文と、 これまでの 俺たちの奮闘を書き送っていたんだ。
624 :
のら猫 :03/02/19 13:00 ID:???
前略 しぃ様 貴方から頂いたお手紙を読んで、涙が止まらなかった。 ありがとう。本当に本当にありがとう。どんな言葉で感謝を伝えても 伝えきれない程も、 貴方と、そして彼氏さんに ありがとう!と 言わせて下さい。 私が 両親の反対を押し切って、看護学校を目指した訳を 貴方には知ってもらいたい。 小さな頃から、マサオは私の背中にくっついて歩く “お姉ちゃん子” でした。 母は口やかましく 神経質で、自分にも子供にも 失敗を許さない性格でしたので、 私たち姉弟は いつも、母親の小言を まるで子守唄のようにして大きくなったのです。 小さな頃 父や母に叱られると、マサオはいつも 私の背中に隠れに来ました。父はどちらかというと 粗暴な性格でしたが、マサオは誰に似たのか 心の優しい、とても大人しい子供でした。 でも マサオが大きくなり、私も 私の生活を持ち始めると、マサオにはもう 私の背中という盾は 持てなくなりました。怒られると すぐに私の後ろに隠れる自分を、父に何度も叱られたせいかも 知れません。ともかく、私が中学 高校と成長して行くと共に、マサオは家族の中で孤立していった のだと思います。
625 :
のら猫 :03/02/19 13:06 ID:???
マサオは 私の大切な大切な、たった一人の弟です。マサオが私に対して、劣等感のようなものを 感じていたというのは、正直に言ってショックでした。私自身は マサオに対して、特別 優越感とかを 感じたり、それをマサオに示した事もなかったと思いますので、マサオが 私に対して そんな感情を持っていたなどという事は、私にとっては まさに青天の霹靂でした。 それを知って、今また 私の横で父や母に責められていたマサオの心が、 どんなに辛かっただろうと思い、涙が止まりません…。 私が大学の進学を諦め、看護士の道を選んだのは、複数の理由があるのです。 父はそうでもないのですが、母は自分が高卒だからなのか、大変な学歴信奉者です。 私にも、耳にタコが出来るぐらい 4年制の大学への進学を勧めました。 いや、勧めるなどという言葉ではないですね。あれは基地外じみた 半ば強制のようでした。 私も一時は、4年制の大学を目指そうと考えました。児童心理学を専攻したかったのです。 精神科医を夢見た事だってありました。でも、そんな頭もお金も、私には なかったので。 …もう 聡明な貴方には お分かりになられたでしょう?
626 :
のら猫 :03/02/19 13:10 ID:???
私は マサオを救ってやりたかった。家族でありながら、マサオの事、見て見ぬ振りをして来た 今までの自分を 悔やまなかった日はなかった。あの子が 引き篭もりになってからは、特に。 それでも大学に行かなかったのは、私自身も 母のあの性格に 嫌気がさしていたから。 私も とにかく家を出たかったのです。母から自由になりたかったの…。 もっと正直に言えば、マサオと同じ屋根の下で暮らす事も 辛かった。たった一人の姉弟なのに、 何にもしてやれない自分を 毎日思い知らされる事に、私は疲れ果てていたのです。 だから、姉さんは逃げたという マサオの言葉だって、嘘ではないのです。 といって、息の詰まるようなあの家庭の中では、何もいい考えや行動力も生まれてこなくて。 それで、私は母から逃げ出すようにして 今一人で暮しているのです。 でもね、一人になってみて 余計に自分に向き合わされるの。これで良かったのかって、 私は毎日のように 自分に問い掛けて生活してきました。看護学校での勉強は、マサオの事とは 全然無関係に思える勉強ばかり。気持ちが焦って、自分で心理学の本を買って勉強したり。 でも、そうすればするほど 自分がここに居るのが間違っている気がしてしまう。 今すぐにでも、マサオの所に帰るべきなのではないかと。
627 :
のら猫 :03/02/19 13:13 ID:???
私は藁をも縋る想いで、貴方に助けを求めました。貴方には とても失礼かと思ったけれど、 あなたの子供の頃は、きっと私なんかよりも大変だったと思うから。そういう貴方の言う事なら、 マサオだって耳を傾けてくれるかも知れない…そう思ったの。 だけど、貴方の手紙を読んで、貴方と彼氏さんの頑張りを見て、自分が恥かしくなった。 何だかんだ言って、私はやっぱり自分の責任から逃げていたって、そう思い知らされました。 …私、看護学校の勉強の他に、こちらで自分でも 色んな市民講座にも参加して来ました。 引き篭もりの子供を抱える親御さんは、私たちの思っている以上に多いの。 でも、親はみんな それを恥かしい事だと思って、世間から隠そうとする。それが余計に 引き篭もりの子供の環境を悪くするのよ。 勇気を持って、自分たちの今までの過ちを認めて、子供と和解した家族だってたくさん居る。 私たちにだって それが出来ると信じたい。 私、こちらでの手続きが終わり次第、そちらへ帰ります。学校を辞める事になるでしょう。 でも後悔しません。自分の果すべき事をしないで後悔するより、よっぽどまし。
628 :
のら猫 :03/02/19 13:19 ID:???
母はきっと大反対するでしょうから、何も知らせず帰ります。 それが却って、母には良い薬になるかも知れませんし。とにかく、そう心に決めると あんなに嫌だった実家に帰るのが、今は本当に待ち遠しいくらい。 私、戦いますから。精一杯、マサオの為 そして自分の為に戦いますから。 そちらについたら、すぐに連絡させて頂きます。今はただ、もう1度 心からの感謝を込めて ありがとうと言わせて下さい。 かしこ ∧ ∧ ∧ ∧ (,, ゚Д゚) _ (゚ー゚*) / ⊃// Oと ヽ 〜( ( . | )〜 U~U U ヽ)
629 :
のら猫 :03/02/19 13:47 ID:???
スゴイ! デショ? ∧ ∧ ∧ ∧ ( ゚Д゚,,) _ (゚ー゚*) / ⊃// と つ 光が見えなくなっていた俺たちに、それは一筋の光明をもたらした。 マサオの事ばかりを見て、何も成果が得られなかった俺たちだったけど、 それは意外な所で、意外な人物の心を動かしたんだ。 俺たちの努力は やっぱり無駄じゃなかったんだ。 今やっと、マサオの周囲の世界が 光に向けて動き出そうとしていた…。 ______ 第二部 完  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
630 :
のら猫 :03/02/19 13:50 ID:drCZLKU5
☆ のら猫の独り言 ☆
この話の原案を書いたのはかなり前で、その時には、もちろんモナーもギコも知りませんでした。
しかも、2度目の会社を退職して 精神的にも かなり落ち込んでいたと記憶しています。
実は この話、原案では この後マサオ( 原案では別の名前 )は、自殺してしまいます。
主人公は、誰にも救いを求める事が出来ず、最後にネット掲示板に救いを求めるのですが、
そこでも 酷い仕打ちを受けて、死を選んでしまう…。
彼の死後、初めて周囲の人間は 彼の日記( この作品ではギコとのメールのやりとりのあたり )
を目にし、そこでやっと 彼の家族は 激しい後悔と共に、彼の苦悩を知る…という、何とも
やりきれない結末を書いていました。
もうでも、マサオは死なせませんので…(藁
それから、次をうpするのは1〜2日お休みします。
初めて読んで頂ける方へ ⇒ 第一部
>>396-501 第二部
>>533-629
_____ 第三部  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ その後、俺は まず しぃにマサオの話を打ち明けた。一瞬表情が曇ったが、 しぃは俺が思うより ずっと気丈で、大丈夫よと笑った。 その後は、2人で公園に戻って、昼休みを終えて 会社に戻る所のモナーを 捕まえ、事情を手短に話した。 案の定、モナーは “大丈夫モナ。” とだけ言って、さっさと会社に戻ってしまった。 ソレダケカヨ! ∧ ∧ ∧ ∧ ∧_∧ ダイジョウブ モナ (ヽ*゚ー゚) (; ゚Д゚) (´∀` ) . ヽ | . |つ つ (つ ,ノつ 〜| | 〜 | / ゝ 〉 U U ∪~∪ (_(__)
632 :
のら猫 :03/02/22 15:14 ID:???
それから、俺たちは一人一人 マサオにメールを書いた。 俺はマサオに 言い過ぎた事を謝った。しぃは 俺を許して欲しいと書いてくれた。 2人で マサオからの返事を待つ間、俺たちは また色んな話しをした。 モナーの過去と 会社の話は、迷ったけれど 今はまだ しぃには話さずにおく事にした。 ただ、会社で逢った モラ山さんの話だけは しぃにも報告しておいた。 ∧ ∧ ∧ ∧ (,, ゚Д゚) (゚ー゚*) | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ノ | ⊂ Uヽ | VAIO | 〜O,,UUつ ⊂ ⊂ )〜 |==========|
633 :
のら猫 :03/02/22 15:17 ID:???
しぃは 本当にマサオを心配していないのか、これからの事を 夢中で俺に話した。 奇しくも モラ山さんが言っていた。引き篭もりの子供を救いたければ、家族を動かせと。 今、その家族のうちの1人が、マサオの為に 動き出そうとしている。 俺としては、今日の失敗の気まずさからか、これでもう自分は マサオの件からは 手を引きたい気分だったのだが、今度は しぃが俄然やる気を出している。 しぃは言った。これでやっと 自分たち本来の立場から、マサオをサポートできると。 確かに、どう頑張っても 俺たちはマサオの家族ではない。それなのに 家族のような、 いや、それ以上の事をしようとするから 自分も苦しくなってしまうのだろうか?
634 :
のら猫 :03/02/22 15:21 ID:???
しぃは こうも言った。アタシたち2人で、1度 お姉さんに会いましょう。そして、できれば お姉さんと2人で、マサオ君とも会いましょう、と。 そんな話をしている所に、マサオからのメールが入った。 ホラ キタワヨ ガバッ! ∧ ∧ ∧ ∧ (* ゚ー゚) (゚Д゚⊂ヽ ミ / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ,)〜 . 〜(, |\|| VAIO |_(___つ '\,,|==========| 生きていた。短い文面だったが、そこには俺宛に、 心配してくれて ありがとう。そして ごめんなさいと書いてあった。 マサオからの返事を読んだら、俺は怒りを通り越して、急に腰砕けになった。 兎にも角にも、生きていなければ 明日はない。これでやっと 一安心だ…。
635 :
のら猫 :03/02/22 15:24 ID:???
そう思うと、急に腹が減って来た。 モナーがやって来たのは、俺が ちょうどラーメンを食い終わった頃だった。 キタモナ コンバンハ オ、オゥ ∧_∧ ∧∧ ∧ ∧ (´∀` ) (* ゚ー) (,, ゚Д゚) . ⊂ つ / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| と,)〜 . ( ( .( . 〜(, |\|| VAIO |_(___つ (_(_) '\,,|==========| 『 生きてたモナか?』 「 生きてたわよ、ちゃ〜んと。」 良かったよ、一時は どうしようかと思ったぞ、ゴルァ。
636 :
のら猫 :03/02/22 15:33 ID:???
アタシ、オチャ イレテクル ココデ イイモナ ∧ ∧ マァ ナカハイレヨ ∧_∧ (* ゚ー゚) ∧ ∧ (´∀` .) O つ (,, ゚Д゚) (Oと ) ヽ 〜 _|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|(つ と) (__(__ ̄) し'ヽ) |\|| VAIO |(__(___つ '\,,|==========| まったく、大変だったぜ。人を振り回すのも 大概にしろってんだ。 小一時間、こっちの話もロクに聞かずにさぁ、延々と泣き言 言うんだぜ? いつもなら、しばらく聞いてやれば 収まるのにさぁ。 愚痴言ったって 始まらねぇつーの。ホントに あいつだけは…… ∧_∧ 『 まぁまぁ…。( オマエモナー )』 (´∀` .) ∧ ∧ 「 くすくす…。( 気付きなさいよ、アナタも )」 (^ー^*)
637 :
のら猫 :03/02/22 16:08 ID:???
『 ギコ、良い経験をしたと思うんだモナ。』 良い経験? 『 ギコも これでやっと、マサオの親御さん達の気持ちが 理解出来たんだモナよ。』 …ソウヨネ ∧_∧ ∧∧ ∧ ∧ (´∀` .) (* ゚ー) (,, ゚Д゚) (旦と ) / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|( つ旦) (__(__ ̄) . 〜(, |\|| VAIO |と___)__) . 旦 '\,,|==========|
638 :
のら猫 :03/02/22 16:11 ID:???
『 モナーは こう思うよ。どんな人だって、止め処もなく そういう話を聞かされれば、 心が平静で居られなくなる。それは人間である以上、たとえ親であってもそうなんだモナ。 よく 誰かの嘆きや泣き言を急に遮って、必死になってそれを批判したり、 あれこれと 分析し始めたりする人がいるでしょ?』 「 あぁ、居るわよねぇ…そういう人。アタシの周りにも たくさん居るわ。」 『 そういう人は、実は 優しくてナイーヴな心を持ってる人なんじゃないかなぁ? だって 本当に冷たい人なら、そんな話を 見ても聞いても、心には何も感じないよ。 他人事だと思えないから 口出ししたくなるんだと そう思わないモナ?』 …う〜ん。そう言われれば そんな気もするけど。 『 泣き言や弱音に、一生懸命 説教を始める人は、自分がそれを 見たり聞いたりしている事に、 本当は耐えられなくなって来て、それで批判を始めるような気がして ならないんだモナよ…。』
639 :
のら猫 :03/02/22 16:14 ID:???
「 ねぇ、モナーさん。アタシたち、今度 こっちへ帰ってくるお姉さんに 逢おうと思ってるのよ。」 『 そうモナか。それはいいね。家族のうちの誰か一人でもいい。誰かが本気になってくれれば、 時間は掛かっても、問題はきっと良い方向に向かうと思うモナ。』 ∧_∧ ∧∧ ∧∧ (´∀` .) (* ゚ー)っ (゚Д゚ ,,) (旦と ) と _|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|( つ旦) (__(__ ̄) . 〜(, |\|| VAIO |と___)__) . 旦 '\,,|==========| …なぁ、モナー。そのさぁ、家族を動かす重要性っての? それを どうしてもっと早く、 俺たちに 教えてくれなかった訳? 『 う〜ん。正直言って、モナーはギコがもっと早くに ギブ・アップすると思ってたから。あはは。』
640 :
のら猫 :03/02/22 16:20 ID:???
∧ ∧ そりゃねぇだろー、なぁ しぃ? ∧ ∧ (゚Д゚ ,,) (* ゚∀゚) ( つ旦) 「 あら? アタシも そう思ってたわ。」 ⊂ |) 『 あははは、ギコは本当に良く頑張ったよ。そうクサる事は ないモナ。』 「 ねぇ モナーさん。アタシたち、これからどうやって マサオくん達を応援して行けばいいのかしら?」 『 まずは、お姉さんと逢って よくこれまでの事を説明してあげるモナ。 ∧_∧ お姉さんだって、必ず何か心の問題を抱えているハズだよ。 (´∀` .) マサオ君と同じ、お父さん お母さんの下で 大きくなったんだからね。 ⊂旦と ) だから、お姉さんと一緒に もう一度よく勉強する方がいい。 (__(__ ̄) 今まで ギコも しぃちゃんも、心理学の本を読んできたんでしょ?』
「 えぇ、そうよ。全部で7冊も 本を買ったのよ。どれも為になったと思うけど…?」 『 じゃあ、もう その本は捨てるモナ。』 ス、ステル?! ∧_∧ ∧∧ ∧ ∧ (´∀` .) (* ゚ o) (; ゚Д゚) (旦と ) / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|( つ旦) (__(__ ̄) . 〜(, |\|| VAIO |と___)__) . 旦 '\,,|==========| …モナーは こう言った。 “本当に大変なのは、むしろこれからだモナ。” あの2人が これから知るべき事は、自分たちが どうやって育てられて来たかだと。 そして、これから立ち向かうのは 自分たちの過去と 自分たちの親になるだろうと。 モナーは そう言って、珍しくため息を一つ ついた…。
それから3週間後  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ あれから3回、俺としぃ は、マサオのお姉さんに逢った。2回目にはもう、 お姉さんは マサオを一緒に連れて来て、いつものこの公園で 俺たちに紹介してくれた。 初めて逢った時のマサオは やや血色の悪そうな顔色だったが、 お姉さんが帰って来た事で、幾分かは 精神的にも力付けられたのだろう。 笑顔こそ俺たちに見せなかったが、想像していた程の 対人恐怖は見せなかった。 今日で お姉さんに逢うのは4回、マサオに逢うのも 3回目になる…。 . | | . オネエサ〜ン |緒 | ̄ ̄ ̄ ̄ ヨゥ、マサオ |煮 | ∧∧ ∧∧ |切 | (,, ゚Д゚).*゚ー゚/). |公 | (| つ ノ .|園 | 〜 | | |〜 .| | ∪∪.U U.  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒⌒ ̄⌒
643 :
のら猫 :03/02/22 21:10 ID:???
初めは 俺たちも、お姉さんが マサオのヒッキー脱出作戦に加わる事で、 事態は すんなりと好転するような、甘い願望を抱いていた。 お姉さんは、あの手紙の文面からは ちょっと意外な感じがするほど 物静かで、口数も そう多くない人だった。 . 残念ながらというか、当然というか、 〃ノ^ヾ モナーの不吉な予言は 的中する。 ((( ))) ノ´−`ル お姉さんの意気込みとは 裏腹に、 (-_-) .(l┴┴lつ . マサオの家庭は、マサオ一人の孤立から、 と ) .) ゚ .゚( 今度は両親 対 子供たち という、 | | | /___| . 深刻な対立へと (_._)__) し´J 変わってゆく事になるんだ…。
644 :
のら猫 :03/02/22 21:13 ID:???
「 …どう? あれから何か進展はあった?」 ううん、何も。焦っちゃいけないと 自分でも言い聞かせてるんだけどね。 何だかこっちに帰って来る時に、意気込み過ぎたのかしら? 父や母に マサオや私たちの気持ちや 苦しさを 分かってもらおうと、 色々と説明するんだけどね、一向に反応なしなのよ。 …ソウナノ ___〃ノ^ヾ ∧ ∧ _ ソ´−`ル (゚ー゚*) . | クルカナ? クルサ、カヨウビ ダモン ――.( つ O) (⊃ O ―┘、 ∧∧ ‐――┐ ) )―ヽ ) )――┐ " ((( ( )) (゚Д゚ ,,) || (__ノ_ノ `JJ . || (.-_-) と |) ( つと) 〜| | "~" | | | .:""(ノ`J ::: "~""~" """ . ::: (_._)__) ""
645 :
のら猫 :03/02/22 21:19 ID:???
とにかく、私がマサオや自分の話を始めようとすると、父も母も逃げ腰になって すぐに話をはぐらかすのよ。何を言っても うんうん、あぁあぁで…。 そのくせ、ちょっとでも昔の事で 責めたりしたら、 今度は必死になって あの時はあぁだったからとか 言い訳ばかり。 結局最後には、私が勝手に 学校を辞めて帰って来た事を 責め始めるのよね。 「 …そう。大変ねぇ。気を落とさないで、少しずつ進もうね。アタシもギコくんも、 ずっと あなた達の味方よ。」 ___〃ノ^ヾ ∧ ∧ _ …ありがとう。あなたって友達に逢えて、 ソ´−`ル (゚ー゚*) . | 私 本当に良かったって、神様に感謝してるわ。 ――.( つ O) (⊃ O ―┘、 マサオ程ではなくても、私もやっぱり 自分から ‐――┐ ) )―ヽ ) )――┐ 友達を作るのは苦手な方だから。 || (__ノ_ノ `JJ . || 「 あなたも、大人しい性格だったものねぇ。」 "~"
646 :
のら猫 :03/02/22 21:30 ID:???
えぇ。でも 心理学を勉強するうちに、この内向的な 私の性格さえも、 〃ノ^ヾ もしかしたら 両親の影響かも知れないって、そう思うようになって来たわ。 ノ´−` ル /`'-'´/) . 世の中には、もちろん本当に “大人しい性格” の人も居るわ。 私も、今までは自分の事 そういう性格に生まれたんだって 思ってた。 でもね、しぃちゃん。本当は違うの。私は自分のどんなものにも 自信が持てないのよ。 容姿にも、才能にも、性格にも、…何もかもに しっかりした自信を持てない人間なのよ。 だから どんな事にも、自分から進んで 何かをやる気が起きないのね。 誰かが自分に 優しい声を掛けてくれるのを待ってるしかない。恋愛だってそう。自分から 誰かの胸に飛び込んで行く勇気が持てないから、ただじっと 王子様を待ってるしかない。 それは 全部、自分に対する自信のなさから起こる事よ。 ただ それが、外から見ている人間には、それが大人しい人間に見えるだけなのよ。
647 :
のら猫 :03/02/22 21:36 ID:???
「 …でも、それなら アタシだってそうかも知れない。アタシも自分には自信なんて ∧ ∧ 持てないもの。今はギコくんが そばに居てくれるから、少しはましよ。 (*.゚ 。゚) . でも、それでも ふとした瞬間に、どうしようもないくらい 不安になるわ。 ノ つO 何がどう 不安なのかも分からないのよ。ただ 無性に心細くなってしまうの。」 子供の頃に、親からの愛情を 充分に感じられなかった子供は、 みんな 大なり小なり、そんな不安を抱えるものらしいのよ…。 例えば 両親が共働きとか、生別・死別とかでね、そばに居て欲しいと 〃ノ^ヾ 子供が願う時に 親が居ないって状態が長く続いた子供たちや、 ソ.´−`ル 反対に 両親の干渉過多によって、自分で自分の不安を解決する事を と /`'-'´/) 全部 親が代行してしまったりする時に、その子供は 自分の心を 成長させる機会を 失ってしまうのね…。
648 :
のら猫 :03/02/22 21:43 ID:???
私なんかが、その良い例よ。母はとにかく 干渉過多だったわ。マサオとも この間話したんだけれど、 母はいつでも 私たちの監視役だったのよね。何かへまをやると、かならず母は 私たちに 口やかましく説教したわ。とにかく、自分の思うように私たちが動かないと ダメなのよ、あの人。 テストが終わる度に 母は私の答案を見て、ここがダメ、ここもダメって…。マサオが昨日言っていたわ。 母さんは 僕らの欠点を見つけ出して、それを叱り付けるのを生き甲斐にしてるって。 ホント、その通りだと思ったわ。学生の頃の私は、そういう母に反感も抱いたけれど、 といって 特別反抗する事もしなかった。母親っていうのは、どこの家でも そういうもんだって思ってた。 今にして思えば、私なんかより マサオの方が よっぽど正しかったのよ。 まだ子供だから、両親の 何がどう間違っているかは 理解出来ないし 説明も出来ない。 だけど、心では 父さん 母さん、それは違うよって、マサオは それをずっと感じ続けていたんだと思うの。
649 :
のら猫 :03/02/22 21:46 ID:???
…マサオはどうも 私だけは まともに成長したって、そう信じ込んでいたようなのね。 この前、マサオの部屋で 初めて私の悩みや苦しみを、あの子に話したのよ。 あの子、私なんかより ずっとショックを受けてた。姉ちゃんも そうだったんだって、 涙ぐんでくれた。姉弟二人して 肩を抱き合って、 頑張ろうね、頑張って生きて行こうねって すすり泣きしたわ。 …でも、その部屋の下でビールを飲んで、自分たちは何も悪くない、間違ってないって、 そう信じて 自分たちの過ちを 認める事さえしない両親が 一緒に住んでいるのよ。 これって、やっぱり異常だと思うわ。 …ホント ソウカモネ ___〃ノ^ヾ ∧ ∧ _ .ソ´−`ル. (*.。 。). | オッ、キタンジャネェカ? ――.( つ O) (⊃ O ―┘、 ∧∧ ‐――┐ ) )―ヽ ) )――┐ " ((( ( )) (,, ゚Д゚) || (__ノ_ノ `JJ . || (( ( -_) (| つ ( つと) 〜| | "~" | | | .:""(ノ`J ::: "~""~" """ . ::: (_._)__) ""
650 :
のら猫 :03/02/22 21:49 ID:???
マサオが自殺したい程 苦しんでいた事も、この前マサオが居ない所で話したわ。 そしたら、そんな簡単に人間は死にはしない、だって! もう 私、頭に来ちゃって。そりゃあ確かにそうよね。死ぬ勇気があれば 何でも出来るって、 よくそんな言葉も耳にするわ。それも きっと真実なんだと思う。 だけどね、しぃちゃん。それほどまでの勇気を出して 自分の子供が死のうと考える原因が何かを、 うちの両親は 考えようともしないのよ。 心理学の本に書いてあったわ。心因性の病で 死を選ぶ人たちが自殺する原因は、 社会不適応な 自分の生きづらさを、その将来を悲観しての事よ。でも原因だけじゃない。 目的だってあるのよ。そういう人たちはね、せめて惨めな死を選ぶ事によって、 自分を苦しめた人間たちへ 復讐したいっていう 目的もあるからだって…。 私だって、あの両親と話していると もう腹が立って 腹が立って、私たち姉弟が 2人して自殺でもしない限り、この人たちは 決して現実を見ようとしないんじゃないかって思うくらいよ。
「 お願い、そんな死ぬなんて 悲しい事言わないで…。」 …ごめんなさい。 大丈夫よ、死んだら あのバカ両親たちの一人勝ちだもん。 マサオの為にも、自分の為にも、死んだりしない。 ほらっ、あぁやって また新しい友達も出来た事だしね…。 ___〃ノ^ヾ ∧ ∧ _ ソ ´−ル (iーi.*) . | アァ、ハシルナ! マサオニイチャン、 ―― ( つ O) (⊃ O ―┘、 . アッ ∧∧ ギコニイチャン! ‐――┐ ) )―ヽ ) )――┐ " ((( ( )) (; ゚Д゚) ∩_∩ || (__ノ_ノ `JJ . || ( -_) / つつ (´∀` ) ( つ つ 〜 ,,つ ⊂ ∪) )) "~" | | | .:""" (/ ::: "~""~" し(_) """ . ::: (_._)__) ""
あの坊や、とっても エキセントリックね。うふふ。 「 う〜ん、たぶん週2回 お昼に あの子のお世話をしてる、 モナーさんの影響だと思うけど…。何か 問題あるのかしら?」 ううん、全然! あっ ほらっ、見ててご覧なさいよ。 シマッタ! ∧ /(ヽ (.゚д゚ ;) ) . ダイジョブ? スッテン! ( つ. ノ " ((( ))) . _ __ .〜( _つ ( -_) ∩_(∩ ) ) (/ ( つ つ ⊂(´Д`⊂ ノ 彡 "~". ) ) ) .:""" "" " " ::: "~""~" """ . ::: (_._)_) ""
653 :
のら猫 :03/02/23 18:25 ID:???
うぅぅ…、痛い。涙が出て来たから、 泣いていい? ∧∧ . ∩_∩ (゚Д゚ ;) " ((( ))) . (´д` ;) ⊂ Uヽ ( -_) O つ と −O〜 ( つつ (⌒)(⌒) "~". と_)_) .:""" "" " " ::: "~""~" "" . ::: "" :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ((( ))) マサオ、いいか? > ∧ ∧ ( -_) (゚ー ゚ ,,) ( つ O < うん、いいよ。 O ⊂| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: よぉ〜し! 泣いていいぞぉ〜っ!! ウェェ〜ェン ∧∧ . ∩_∩ (ー゚ ,,) " ((( ))) 。゜(つД` )゚゜。⊂ Uヽ ( ´_) . ヽ 、ヽ, と −O〜 ( つつ (⌒)(⌒)" "~". と_)_) .:""" "" " " ::: "~""~"
654 :
のら猫 :03/02/23 18:27 ID:???
___〃ノ^ヾ ∧ ∧ _ 「 …何、あれ?」 ソ´ー`ル (*.゚ o゚) . | ――.( つ O) (⊃ O ―┘、 うふふ、面白いでしょう? ギコさんが命名した、 ‐――┐ ) )―ヽ ) )――┐ その名も “モナー式 子育て法” だって。 || (__ノ_ノ `JJ . || もう 私、あの坊やの話を聞くのが . 楽しみで 仕方がなくなって来てるのよ。 「 アタシ、てっきり 3人でいつも、サッカーの真似事ばかりしてると 思ってたわ。」 しぃちゃんは この前、ここに来られなかったから、知らないのも無理はないわ。 私たち3人も、この前来た時、初めて あの坊やとじっくりお話したのよ。 「 へぇ〜、そうなのぉ?」 あの坊や、足が片方 不自由なのに、サッカーばかり やりたがるでしょう? 普通なら 足の悪い子は 運動が嫌いになると思う。もし 嫌いにならなかったとしても、たぶん 足を使わない運動を 選ぶと思うのね。…で、私たちも 不思議に思って、あの坊やに それを聞いて見たの。
655 :
のら猫 :03/02/23 18:30 ID:???
そしたら あの坊や、すぐにモナーさんの話を始めてね。それが楽しいのよ! 「 確かに あの坊やは、モナーさんが 是非マサオ君に紹介してやってって 言った子供だから…。 そうか、きっとモナーさんにも 何か考えがあったのね。」 モナーさんにも 私、是非逢って見たいわ。…お忙しい方なのかしら? モナーさんって。 「 それがねぇ…。いつもは自分に新しい友達が出来たら、必ず真っ先に モナーさんにも紹介するギコくんが、今回に限っては 何故か、あなたやマサオくんには 逢わせようとしないのよ。不思議ねぇ。」 …そう。でも、きっと ギコさんやモナーさんにも 事情があるんだわ。それに、今は あの坊やと お話できるだけで、充分楽しいから。…あっ、ほら見て! 泣き止んだわ。
656 :
のら猫 :03/02/23 18:35 ID:???
ヨシヨシ… アリガト ヨシヨシ ((( ))) . ∧∧ . ( ´_) .∩ (( ⊂(ー^ ;) ← 慣れない笑顔で、 " (∪ つ( ´д` ) ヾ .∪ やや引きつっている ) ) ) O 、ヽ, i .〜 (_._)_) (⌒)(⌒)". し`J "~". .:""" "" " " ::: "~""~" "" . ::: "" 「 げぇ〜、ギコがあんな顔して ヨシヨシしてるぅ。やろうと思えば あんな顔も出来るのね、あの人。」 それより 見て、ほらっ! マサオが笑ってるでしょう? 今のところ、マサオがあれほど はっきり笑顔になるのは、あの坊やの前にいる時だけなの。 「 ほんとだ。しかもギコの笑顔より 自然だわ…。( 何か複雑な心境ダワ )」
657 :
のら猫 :03/02/23 18:39 ID:???
あぁ それでね、あの坊やの話に戻るんだけど、 まず最初に、どうして足が悪いのにサッカーなの? 誰かに勧められてるの? って聞いたの。 そしたら、好きだから! それだけぇ、って。人間は 好きな事をやっている時が、 一番幸せだからぁって。それって あの坊やの歳からすると、ちょっと大人びた答えだったから、 私 それ誰かが言ったの? って聞いたの。そしたら モナーさんだって。 「 ふ〜ん。」 ___〃ノ^ヾ ∧ ∧ _ さっきのあの “泣いていい?” っていうのも、そうなのよ。 ソ´−`ル (゚ー゚*) . | . 涙が自然に出てくる時は、泣いてもいいんだって言うの。 ――.( つ O) (⊃ O ―┘、 普通なら “泣くんじゃない!” って、叱られる所なのにね。 ‐――┐ ) )―ヽ ) )――┐ 子供は泣かないと強くなれないんだって、あの坊や そう言うの。 || (__ノ_ノ `JJ . || そうしないと、大人になったら 泣く時に泣けない人間になるって。 「 …う〜ん。正しいような、間違ってるような。」 そんな事は たぶん大きな問題じゃないと思うわ。子供に 自然なあるがままの自分で居させる事、 そして 保護者も、その子供の あるがままを受け入れて行くって事なんだと思うの。
658 :
のら猫 :03/02/23 18:44 ID:???
「 そうなのかしら? 何だか 却って甘やかしてしまってる気も するんだけど…?」 うん、でもね。あの坊やは、本当に嬉しそうな顔で 私たちにこう言ったわ。 “モナーはね、絶対に怒っちゃダメとか、泣いちゃダメとか、僕に言わないんだ。だから大好きなんだ!” 何だか、胸にズキンと来たわ。どうしてなのかと 家に帰って考えたら、それが私たちの親には 無いものだったからって分かった。 私たち姉弟には、自分の意志ってものが ほとんど許されてなかったから。怒る事も、泣く事も、 父や母の前では 満足にさせてもらえなかった…。 「 …なるほどねぇ。」 よーし、チビスケも 泣き止んだ事だし、 そろそろ サッカー練習するぞ、ゴルァ! ___〃ノ^ヾ ∧ ∧ _ ハ、ハイ ワーイ ∧∧ ソ´−`ル (゚ー゚*) . | . (((. ))) ∩_∩ (゚Д゚ .∩ ――.( つ O) (⊃ O ―┘、 ( -_-) ( ´∀`) . (| ,ノ ‐――┐ ) )―ヽ ) )――┐ ( .つ つ (O つ | |〜 || (__ノ_ノ `JJ . || . 人 ヽノ (_)_) し`J . (_.(_)
659 :
のら猫 :03/02/23 18:49 ID:???
マサオにとって何より良いのは、あの坊やが “楽しむ” 事を知っているからなのよ。 それにね、長いこと引き篭もっていた上に、運動神経が今ひとつのマサオには、 体が小さくて 足が少し不自由な あの坊やが、運動相手にはちょうどいい。 しかも 相手は自分より年下で 障害を持った子供だから、マサオも 必要以上に ダメな自分と坊やを比べて ひねくれたり落ち込んだりする事もないしね。 今はね、自閉症の子供に イルカと泳がせて心を開かせる治療だってあるのよ。 モナーさん、イルカが無理だから あの坊やを紹介してくれたのかも…。 「 なるほどねぇ。モナーさんは、そこまで考えてたのかぁ…。」 ウォリャ〜ッ ヒイフウ… (((. ))) キャハハ ∧∧ (-Д-;) ∩_∩ 三 (,, ゚Д゚) . ⊂ ⊂ ) (´∀` ;) 三 / つ ○ 人 Y ⊂ . と ノ ミ 〜 ,ノつ し (___) ∴∴ (__) '(__) (/
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; 尚、後日モナーさん本人に、何故マサオ君に あの坊やを紹介したのかと確認した所……  ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ∧ ∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ (*゚ー゚) | いや、ただ単に モナーは運動が (| つ | 苦手だったから、サッカーの相手を . | マサオ君とギコに してもらおうと…。 \_____ _______ ∨ ナンダ ナニモ ∧ ∧ . ∧_∧ スマソ… ガンガエテ (; ゚Д゚) (´∀`*∩ ナカッタノカヨ |つ つ し ,ノ …だ、そうでした。( チャンチャン ) ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
それから さらに2週間後  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 今日 しぃ宛に、お姉さんの手紙が届いた。こっちに帰って来て初めての事だ。 長い長い手紙だった。そこには気丈に振舞いながらも、一家の悩みと苦しみを 一人で抱え込んでいる お姉さんの苦悩の様子が見て取れた。 いくら弟の為とはいえ、学校を辞めて帰って来たお姉さんは、ある一面では 弟想いの この上もなく優しい姉だが、一方 別の面から見れば 20歳を過ぎて中退・無職のパラサイトでもある訳だ。 俺たちに お姉さんという、心強い味方が出来たという その喜びもつかの間、 今度はお姉さんに 精神的なピンチが訪れてしまったようだった。 ドウシヨウ? ∧∧ ∧∧ コリャ、ソウトウ (* ゚ д) (゚Д゚ ,,) _ マイッテルナ… / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| つ// . 〜(, |\|| VAIO |_(___つ '\,,|==========|
662 :
のら猫 :03/02/24 20:33 ID:???
立場が違えば、同じ1つのものでも 見え方が違う。俺たちやマサオにとっては、 まさに 救いの女神といえるお姉さんも、マサオの母親からすれば とんだ親不孝者に見えるらしい。 ∧∧ ∧∧ 「 考えてみれば 確かにそうよね。 (* ゚ д) (゚Д゚ ,,) . 親としては、今まで一人だった / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| つ “穀潰し” が、今度は . 〜(, |\|| VAIO |_(___つ_ 二人に増えたんだから。」 '\,,|==========| . \\ 『 うん。それに、こう言っちゃあ何だが そのうちの一人は、もうずっと前に 半ば諦められていた存在だ。その分 母親としては、せめて姉の方だけは…って 気持ちにも なってたんだろうな。』 「 それが 自分の反対を押し切って行った学校を、いきなり 自分に無断で 辞めてしまって。さらに その上、今度は帰ってくるなり マサオ君の事で 色々と自分たちの事を責めるんだから…お母さんとしても ちょっとね。」
663 :
のら猫 :03/02/24 20:39 ID:???
はぁ〜… 『 モナーの予言、またも的中かぁ。 ∧∧ ∧∧ 経験者ってのは こういうもんか…。』 (* 。 。) =3 (,, 。 。) =3 / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| と )〜 「 ん、ほらっ でも、もしそうなら、 . 〜(, |\|| VAIO |_(___つ_ きっとモナーさんの予言通り '\,,|==========| . \\ 最後には必ず 何とかなるわよ。」 『 …そうだといいんだがなぁ。』 「 まぁ 私たちまでもが 落ち込んでも仕方がないわ。自分たちに出来る事を 精一杯 やっていく他に、人間に出来る事なんてないわよね。」 『 そうだな。この前モナーが 言ってたように、俺たちは やたらとお姉さんを 励ます事を考えるより、お姉さんのガス抜きを してやる方法を考えようか?』
664 :
のら猫 :03/02/24 20:49 ID:???
この時期、マサオは家庭の中に お姉さんという庇護者を得た事で、精神的には かなり 安定していた。 『 どうだ、マサオ。最近調子はどうだよ?』 ∧∧ ((( ))) (,, ´Д)っ.-_- ) 「 うん。普通。」 |∪ ノ.(つ と ) 〜| | ││.│ 『 そうか、普通か。たとえ 今がいい気分でなくても、 し^J (__(___) 普通ってのは 案外素晴らしい事だよなぁ?』 考えてみれば この時のお姉さんは、人生で最も 過酷な状況だったのかも知れない。 それまで 家族の冷たい視線や冷笑を、一身に浴びてきたマサオの代わりに、 今はそれを、お姉さんが 全て一人で引き受けている形なのだから。しかも この時、 お姉さんは 自分のこれからの身の振り方の事でも、母親から 毎日小言を聞かされていた。 母親のイライラをぶつける対象が、マサオからお姉さんに代わっただけ。 結局の所、問題の根本は 未だ何も解決してはいなかった。
665 :
のら猫 :03/02/24 20:53 ID:???
モナーは この前、俺の家に来た時、去り際に 俺にこう言って帰って行った。 『 物事は、必ず別の方向からも見ないとダメモナ。 ∧_∧ そうしないと、必ず自分の意見の押し付けになるからね。 ( ´∀`) これからきっとお姉さんは、両親とぶつかる事になると思う。 ( つ でも、ケンカするのは、お互いを傷つけ合う為じゃないモナ。 お互いの本音をぶつけあって、それぞれの立場を知るためにするの。』 ∧∧ . 「 むぅ…。なぁ、何とかお互いが あまり傷つかないで済むような、 (,, ゚Д゚) 良い方法は ないもんなのかなぁ? マサオの心はもう 傷つきすぎて ⊂ つ ボロボロだし、お姉さんだって そんなに強くは なれないかも知れない。」 『 ギコ、誰だってそう思う。モナーもそう思う。でも、お互いに未熟で 不完全な人間同士が 成長する為には、時には避けて通れない道だってあるモナ。そもそも 楽をしようとか、 手っ取り早く 問題を片付けようとする気持ちから、迷いやイライラが生まれるんだよ。 両親と戦うのは お姉さんとマサオに任せて、ギコたちは 2人のガス抜きをしてやってよ。』
666 :
のら猫 :03/02/24 20:57 ID:???
「 …きっとモナーさんが 本を捨てろって言っておきながら、それでも勉強しなさいって 言ったのは、そうやって 痛みを覚えながら “体験” する事で、大切な何かを アタシたちに 学びなさいって 意味なんでしょうね。」 ∧∧ ∧∧ …そうなのか? よく分からんが、何せモナーを (* ゚ д) (゚Д゚ ,,) . 頼ってばかりじゃイカンからな。とにかく / つ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| と )〜 お姉さんの息抜きに、何をしてやれるかを . 〜(, |\|| VAIO |_(___つ_ 二人で考えようぜ。 '\,,|==========| . \\ 旅行にでも行ければ 最高なんだけどなぁ。 「 もし 本当にお姉さんの息抜きを考えてあげるなら、マサオ君には悪いけど お姉さん一人 の方が良いわよね。きっと マサオ君には、自分がこんなにも苦しんでいるなんて事、 悟らせたくはないと 思うはずだからね…。」 …どうして世の中ってのは こうも、優しい人ばかりが 傷ついたり苦しんだりするんだろうな。
667 :
のら猫 :03/02/24 21:00 ID:???
俺たちが無理に お姉さん一人を遠出の旅行に誘っても、お姉さんは きっと謝辞してくるだろう。 しぃは 何とか少しでも お姉さん一人の時間を作れないかと、彼女に電話をして 何気ない 世間話や マサオの話題を話しつつ、それとは悟られないように 気をつけながら様子を探ってみた。 お姉さんは、最近マサオの気持ちも 少し安定して来ているので、バイトを始めるつもりだと話した。 マサオの事も考えて、午後から夕方の時間だけの 本屋のレジのバイトにしようと決めたそうだ。 どこへ行くとも、何をして気晴らしするかも分からないまま、とりあえず俺たちは その2日後の、 お姉さんがバイトの面接に行った日の帰り道で、2人して お姉さんと会う約束を取り付けた。
668 :
のら猫 :03/02/24 21:03 ID:???
__ . 『 ごめんなさぁ〜い。面接 予定より立て込んじゃって…。』 〃_@_li ||BUS| やぁ、どうも。すいませんね、お忙しいのに。 ヾ.二.フ _ || ______ ∧∧ ∧∧ ゲンキダッタ? 〃ノ^ヾ || ̄ ̄| ||三三三三三三| (,, .゚Д).* ゚ー/) (ヽノ−`;ル ||≡≡| ||三三三三三三| (| つ ノ ヽlj _ソ jlつ ||__| |\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ 〜 | | |〜 )-[[二] || \| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ∪∪.U U く__i〉 .((二二)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ し'ヽ) )) 2日後、俺たちは思案の末に、お姉さんを ある場所に連れ出す事にした。 旅行は、お姉さんの金銭的都合も考えて 諦めた。でも 近場でゆっくり出来る所なら、 こんな都会でも 電車とバスを1回ずつ乗り継げば 見つけられるんだ。
669 :
のら猫 :03/02/24 21:09 ID:???
[|| ___|| [:]| | || || | ||._.||._.|| |||.| ̄|| | |_||. | 軟骨公園行き || _|二二|||. .: | | || || | || .|| |||.| || | | | ご乗車の方は || (`∀´.|||\. .: | | || || | || .|| |||.| || | | < お急ぎ下さい || ⊆⊇⊂|||| \. ; | | || || |__||_____ ||_|||.|_|| | |二二 \_______ |二二:二二二二:二二二ニニ| || ||  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | |  ̄ ̄ ̄ 〃ノ^ヾ. | | | || || || /⌒. ∧∧ ノルゾ! ∧∧ .ノ´ー` ル | |―――――――――‐.|― || || || || . (,, ゚Д゚)っ (*.゚ヮ゚) .(lj _ソ jlつ [|口口 ┌―┐ 口口| [] || || || .||| 0 |っ ノ | | (| つ )-[[二] |〕 |二口二└―┘二二二口二ニ|| ||_||__||| 〜| | |_ | |〜| | く__i〉/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ゝ_ゝノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ゝ_ゝ . し^J ̄ ̄ ̄ U'ヽ) し'ヽ)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 軟骨公園のある街は、俺が今の街に流れてくる前に しばらく住み着いていた所だ。 公園には、俺のとっておきの場所が 2ヶ所ある。 公園でゆっくりする事が、今のお姉さんにとって どれほどの慰めになるかは分からない。 でも、この人の為に とにかく何かしてあげたい。 頑張っている人を つい何処までも応援したくなるのは、俺の性分だから。
670 :
のら猫 :03/02/24 21:13 ID:???
::. ...:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::::::..... __,,,,,_ ..::::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::.......... i''''''i==ii ~| i''''"""~iiii::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::: : : : : : : . ,,,,___ i{}:::i//ii ;;|__,,,, i-''iiii,, ..iii|--;::::..:::::::....::::: . .:. . .. : . : : :___,,ii i|iiiii=. i 「,ii//ii ;;| |||||.i//iiii;;;;;;;;;;.!i|:::::|:::....:::::...::::: ,,, . : . |::::|| |iiiiiii| _,,ii | ii//ii ;;| |||||.i//iiii;;;;;;;;;;;!i|:::::| :.. __,,,, ||ii==「!!!!!!!!!!!!_ . :: i'Ii ii! |iiiiiii| || |; ii//ii ;;| |||||.|//iiii;;;;;;;;;;;!i|:::::|/ヽ__i-|; ; ; ||__| ̄|||||||||||||iii | ii iii |iiii|~~~~~~~~~~~i~~~~~~''''i-;==;;=iii|「「司 ii三.|; ; ; ||||||||||||||||||||||||| TTT」iiiiiii |iiii|.[[[[[[[[[[[[[[ i;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |iiii| |「「| ̄| ii三|.|; ; ; ii|||||||||||||||||||||||| iiiiiii| iiiiii;;---;|.[[[[[[[[[[[[[[ i;;;;;;;;;;;;;;;;;;|__iiiiii| 「「=i i~i三 ,|; ; ; iiiii--「ii!!!!!!!!!!____;;;=;; ;;;;;;;;;;;;|.[[[[[[[[[[[[[[ i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|三三三三三三三三 バスは 立ち並ぶビルを走り抜けて、海沿いの小高い丘にある公園を目指した。 走るバスに揺られながら、しぃは 隣に座ったお姉さんの心を労わるように、 彼女がポツリポツリと話す 最近の出来事に いちいち頷いては、“大変ね” “偉いわね” “気の毒ね” “良かったわね” “きっと大丈夫よ” と答えていた。 ただ相手の話を聞くって事が どういう事を言うのか、少し分かった気がした。
671 :
のら猫 :03/02/24 21:18 ID:???
;;:.:. ;;:.:)`).( ;;:. 「 素敵な公園ねぇ。ギコさん、前は こんな街に住んでたのね。」 ;;:.:. ';;:.:;:.):. `;;:'.:. ;;:.:. ;;:.';:. ;;:.):. ,,,';;:.;ヽ:. ;;:`.:. ;;:.:.) . . . . .. . .. ... . . . . . . . . . . . . . ;: ':;;`;:;;;:;;:;;)';;:;;;. ;';:.):. 『 この先の階段を登れば、すぐに海が見えるよ。』 :;;;:;;:;`);ヽ';;;: .) '''|| ' ''' ''' , .,.., .,(;:.:. ;;:.';:. ;:) ;;:.:. ;;:.;;;;;;:. )゙,,, ,||. ,,., .,.., .,., .,., , .,.., ., (;:.:. ;;:.';:. ;:).:. ;;:.') i! ii!! i!i,. ;i;';;. ,,.;||;.;i;';.,,;;`;;;;`;; ___ __ (;:.:. ;;:.'(;:. ;:.:. (;;:.';:;:.';(:. ;: i!i!i! i!i,.;;.;i;' . :;,||.;;.;,.;;. i;'; ,;;`;;`;; |iiii| |!!!!!!!!|(;:,;:;;;:';;;:;:,;(:;;;:;; ;:;;;:';;;: ;.;;.:;;`;( i!i!i!|/ ,.;;.;i;;.,; ;;;;||;;;,;;`;,.;;;;;;;i`.;;.;i;';.,,;;. .|!!!!!!!!|.;;.;,.;;.;.;;.;:;;`;,.;;.;.;;.;,.;;.;ii|;.:;; `i!i!i ,.;;.;i;';. :;;`;||;,.;;.;|i |i;';.,,;;`;;,i;';., 〃ノ^ヾ .;;.;,.;;.;.;:;;`;;.;,i|.;;|ニニニ|i;.;;.; |!i!i,.,;:;;`;`;;i`,||.,;:;;;|i;`;;|i`,.,;:;;|i`;;; ソ ´ー`ル ∧ ∧ ∧∧ ;||;:::`;.;||i|;,.;;: |!i!i,.,;:;;`;`;;i`,||.,;:;;`|i;`;;|i`,.,;:;;|i,; とlj _ソ jlつ (゚ー゚*) (ヽД゚ ,,) ;:;;:;`;:;;;:;;:;`;:;; __,,,,,,,,,,-----;;;;:::::::)''''''''''''''"""""~~ /.)--[[] (| |) ヽ |っ ""'''''''''--- ::::::::::::::::::: ,, --''''''" / く__i〉 | |〜 〜| 0 ヽ _, --'''""~ / U`J . (/`J し´ \ ここは、しぃ と初めてちゃんとしたデートをした場所だ。 この街に居た頃には、何もいい想い出なんて 残ってない程 嫌いな街だったのに。 久しぶりに来た この街、この公園は、何だかとても優しく 俺を迎えてくれていた。
672 :
のら猫 :03/02/24 21:25 ID:???
⊂二⊃ ⊂二⊃ ⊂二⊃ ...................................................................................................................................................... : : : : : : : :: : : : : : :: : : : :: : : :: : : : : :: : : : :: : : : . :: .: : :.. :. :.: :. .. . .:. :.: :. .:.: : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::, -‐ ' "  ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ 品ロ口//;;;品呂|區旧ロ目;;;;田;;;;;;;/ .............................. ;'''';,,;''''''';;,;''''';;;'''''';,,;' ====././=====.| |=======;;;;;;;;;;;/ .......,,,,,,,........,,,,,,,,,,,,,,,`ii"i;:,;:,;:,,:i;;;;;i;; :;:;;;i;; ∃//日Π 口|. |;;;;;;囗Π 日;;;./ ... , , , , , , , , , , , , , , , ,`,.li,", !!, ,`li,"`l / .‐‐───┘└ - / , .,'⌒⌒ヽ, , , , , , __,,,...-‐…・・・ / __,,,..ソ ル・'''''' "~"''''"~ ∧∧ ,,,...-‐…・・・''''"~"::;;, ;; とljノ从从つ ∧∧ . (゚,, ) ::;; ..,:: ::; :::;; ..,:: []]-- ( (゚* ,) U | 〈___> . iヽ)(/ | `〜 .::;; ..,:: し'ヽ) . | `〜 U U し'ヽ) 「 うわぁ〜ぁ! すてきぃ〜っ!!」
お姉さんは 暫く無言のまま、立春を過ぎた 穏やかな日の海を眺めていた。 ようやく口を開いて出た言葉は、マサオにも見せてやりたかった だった。 こんな時でさえ 弟を想うお姉さんの気持ちに、俺たちは ちょっとジーンとした。 それから俺たちは、公園の屋台で 焼きそばを頬張って 平日の静かな公園の ベンチに座って、今までの事 これからの事、色んな話をした。 結局の所 お姉さんは、いつでもどこでもマサオの事が 頭から離れないようだった。 俺たちとしては、ほんの少しの間でも マサオの事・家庭の事なんかを忘れて、 ゆったりした気持ちになって欲しかったんだけど、それは無理みたいだった。
(、、 )) 「 …それでね、マサオが坊やに ボソッと \_ヾ _ゞ ) 言ったの。俺は強くないから みんな ゞ ,(、、ゝll ;l //ノ ノ . から いじめられたんだ、って。」 (、、 ,) ll ノ )). ゞ ,r |ll lll ,,ノ~ 『 へぇー。マサオもだいぶ あの坊やに 〉 /ヾ l| 慣れて来たと思ったけど、そんな事 |l ゝノ/l | まで話すようになったのかぁ。』 |l ll 〉 | ||l i ∧∧ .〃ノ^ヾ ∧∧ . [: ̄ (*゚ー゚)ソ´ー`ル  ̄ ̄] (Д゚ ,,): ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:] ,_|:|| ̄O ⊂| ( つO)  ̄|:||_ と、Oヽ:|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .|:||_ /,,,,,,,,,,, ( ( ノ (⌒⌒) ,,,,,,,,,,,〈 ( ( ,ノ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,ヽ  ̄| l| ̄. しし ̄ ノ./ ノ  ̄| l| ̄ し'ヽ)| l|'  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | l| ̄ ^~' (/(/ ~^~ ^~ ^~
675 :
のら猫 :03/02/25 19:43 ID:???
「 そしたら坊やがね、じゃあマサオ兄ちゃんも 僕と同じだね。僕と一緒に 柔らかくなる練習しようよ、って言ったの。」 『 柔らかくなる練習? もしかして それ、例のモナー式 何とかなのかしら?』 |l ll 〉 | 「 えぇ そうよ。モナーさんはね、坊やに ||l i ∧∧ .〃ノ^ヾ 石ころと 柳か何かの木の枝を見せて、 . [: ̄ (*゚ー゚)ソー` ル  ̄ ̄] . どっちが強いかって事を 坊やに ,_|:|| ̄O ⊂| ( つO)  ̄|:||_ 見せてあげたんだって。」 /,,,,,,,,,,, ( ( ノ (⌒⌒) ,,,,,,,,,,,〈  ̄| l| ̄. しし ̄ ノ./ ノ  ̄| l| ̄ 『 石と木の枝と…? ねぇ、どうやって ^~' (/(/ ~^~ 坊やに 説明して見せたの?』
676 :
のら猫 :03/02/25 19:46 ID:???
「 石と木の枝なら、石の方が硬いっていうのは 子供でも分かる事よね。でも、 モナーさんの言うには 強さには2つの種類があるんだって事ね。 ほら、私たちも 諺で聞いた事があるでしょう? “柳に雪折れなし” ってやつ。 あれを 本当にあの坊やの目の前で 見せてあげたみたいなの。」 『 なるほどねぇ。柔能く剛を制すってのと同じね。子供には そうやって “体験” を通して教えてあげないと、難しい事は理解しにくいものねぇ。 モナーさんらしい 素敵な教え方ね。』 ( …俺は子供並みだと あいつは思ってたのかな? ちょっとショックだぞ、ゴルァ。) 「 それをマサオに説明する時の 坊やの目が、もう キラキラと輝いてるのよ。 自分が知った素敵な事 楽しい事 不思議な事を、誰かに教えたくて、 聞いて欲しくて 仕方がないのね。」
|l ll 〉 | 「 見ていて 純粋に羨ましかったわ。 ||l i ∧∧ .〃ノ^ヾ 家に帰ってから、マサオと話したの。 . [: ̄ (゚ー゚*)ソ´−`ル  ̄ ̄] . 私たちにも あんなキラキラした頃が ,_|:|| ̄O ⊂| ( つO)  ̄|:||_ あったのかしらって。 /,,,,,,,,,,, ( ( ノ (⌒⌒) ,,,,,,,,,,,〈 …あったのかも知れない。いえ、  ̄| l| ̄. しし ̄ ノ./ ノ  ̄| l| ̄ たぶんあったのだと思うけど、 ^~' (/(/ ~^~ 私たち2人共、思い出せなかった。 何をやっていても、“だから、お前はダメなんだ” とか、私が何かをやりたいって 言っても、“どうせ、続かないに決まってる” とか…。嬉しい事、楽しい事を 学校から持ち帰って、一生懸命 父や母に話しても、父は小さい頃はマサオばかり 世話を焼きたがって居たわ。マサオが小児喘息に罹った時は、私 子供心に 本当に寂しくて、マサオの事 恨んだりもした。 あんたのせいで、私が愛してもらえないんだって。」
678 :
のら猫 :03/02/25 20:49 ID:???
「 父には 自分が見て見ぬ振りされているように、小さい頃の私は感じていたわ。 といって 母はというと、とにかく 何か私が言う度に、“いや、それは こうこう…” とか、 “そんなはずはないわ。あなたが間違ってるんじゃないの?” とか、何を言っても 批判的で 否定的な内容の返事をされてた、そんな思い出ばかり残ってる…。」 『 気の毒ねぇ。良い事した時は、誉めてもらいたかったわよね。嬉しい事があった時は 一緒に喜んで欲しかったわよね。辛い事があった時は、ヨシヨシして欲しかったわよね。 それが子供の ホントの素直な気持ちなのにね…。』 「 ありがとう、しぃちゃん。…でもね、こっちに帰って来てから すごく分かった事があるの。 私、母とそっくりな性格なのよ。私は母のように、思った事を 何でも構わず口にするのは 出来ないけれど、頭の中の思考パターンが、母とそっくりなのよねぇ。 気が付けば、いつも誰かを 何かを批判しているの。顔では笑いながら、頭の中では 自分の気にくわない物や人を、馬鹿にしたり 鬱陶しい奴だって 思ったりしてるの。」
679 :
のら猫 :03/02/25 20:56 ID:???
|l ll 〉 | ||l i ∧∧ .〃ノ^ヾ ∧∧ . [: ̄ (*.゚ -゚).ソ ー`ル  ̄ ̄] . ( ・д・,,): ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:] ,_|:|| ̄O ⊂| ( つO)  ̄|:||_ (つとヽ:|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .|:||_ /,,,,,,,,,,, ( ( ノ (⌒⌒) ,,,,,,,,,,,〈 ( ( ,ノ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,ヽ  ̄| l| ̄. しし ̄ ノ./ ノ  ̄| l| ̄ し'ヽ)| l|'  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | l| ̄ ^~' (/(/ ~^~ ^~ ^~ 「 私も マサオも、自分が大嫌い。自尊心や自信とは無縁の自分たち。心の底から誰かを 信じたり、好きになったり出来ない、自分たちが大嫌い。無気力で 何かをやりたいって 気持ちを持てない。いつもビクビクしてて、他人の目ばかりが気になって、言いたい事も 満足に口に出来ない自分が、大嫌い……。ごめんなさい、また愚痴っちゃった。」 『 いいのよ。その為に私たちが居るって、そう思ってね。…そして信じて。決して私たち あなたを笑ったりしない。煙たがったりしないからね。』 「 ……どうする しぃ、そろそろ あそこへ行こうか?」
680 :
のら猫 :03/02/25 21:05 ID:???
あそこっていうのは、俺が一人ぼっちで まだこの街に居た時に見つけた 秘密の場所だ。 この街に居る時、俺には しぃもモナーも…いや、一人の友達も居なかった。 馴れ合いだけの仲間。週末に、ただ 一時の楽しみを追い掛け回すだけの、 そんな 上っ面の付き合いの仲間しか居なかった。 誰にも言えない事を、誰も聞いてくれないような話を ただ黙って聞いてくれるのが 本当の友達だって分かったのは、今の街に住んで モナーに出逢ってからだったんだ…。 だから その頃の俺は、そんな気持ちを 全部一人でこっそりと抱えて、時々その場所に 一人で捨てに来ていたんだ。
681 :
のら猫 :03/02/25 21:08 ID:???
;;。"'`; ;,.,| .------- | |l |゚ ゚̄l.,,_i.,,,___,| ̄ ̄ ̄|i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,__ "'`,,;';;:..|l |゚ ゚̄i ; | |l i . |___,.,.,.,_,,|| |.__i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i_ '`;;';;,.、`)";|i |。__。l ; | |l |。__。|,,__i.,,,__,,||o |i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.__, ゛"`(,,'" |l ; ; | |l.,.,.,__.,,i,___,.,.i.,_.:|L____._|,__i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i_ `);;,,__,,,,| |l ニニニ. | |l_;;;_,i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,___,_i.,,,__;; ;、'"__.,.::| |l ; ; .○.| |l.,.,.,_∧∧ . ,,.,_;;| ̄ ̄ ̄|__,i.,,,___,_i.,,,_. 〃ノ^ヾ .,,,___,_i. '";、__i,.::| |l ; ; | |l.,,,_(゚Д゚ ,,) . :___,|L_____,|,___,_i.∧∧ ノ´。`ii.ル i.,,,___, ;、'"_____| |l ; ; | |l__i.と つ .,.,.i.,_.;::__,i.,,,___,_. (*.゚ヮ゚)⊂lj_ソ ilヽ ,,__,.,_i; ;:; ;;:;:;:; ;|_;;|`ー──ー |_,;|L_.,.⊂_)〜 ___,_i.,,,___,_i.,,,.., (| つ . )-.[[∪] i.,,,___ ヽ) 〜| | く__i〉 ;:;: ,.,. . ,.,. .,. ; 。 U'ヽ) し'ヽ) ,. ; 。 「 ちょ、ちょ、ちょっと…どこへ行くのかしら? 私、暗い所とかダメなんだけど。」 『 大丈夫よ、中には電気も通ってるから。ここは この公園の噴水や何かの 管理施設でね、地下には 貯水タンクがあるのよ。もちろん 普段は鍵が掛かってる んだけど、ある日 ギコが偶然 その鍵の隠し場所を発見したの。』
\________/..; . 『 この階段を降りた所に、もう1つドアが . |. ..┌- ... _ .|...::;; あってね。そこまで行くと、もうどんなに . |. 「 |:〃ノ^ヾ :|.:::;;; 大きな声を出して叫んでも、外には . |. | .|::ソii´_`ル ∧∧::::;; ほとんど何も聞えないのよ。』 . ∧∧.|:( つO) (ー゚ *):::;; . (゚Д゚ ,,)|::.)--.[[].⊂| U.:::;; . 「 さっきみたいな 見晴らしの良い場所も ⊂ U|:く__i〉 | |〜; 素敵だけどな。人間には そういう美しい . | |〜(/~U し'ヽ)::;;; 場所ばかりあれば いいって訳じゃない。 /.=U~U======:::::::::::::::::;;;;;;;;; 時には 誰にも言えない呟きや叫びを . /f─────‐::::::::::::::::::::::;;;;;; こっそりと 捨てる場所だって必要さ。」 . /ト──────‐:::::::::::::::::::::;;; /. | : : : : :.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::;;;;;;; . 『 お姉さんも 勇気を出してやってみれば、 . /[ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:::::::::::;;;;;;;;;;; ここが なかなかどうして素敵な場所だって . / | . . : : : : : :.:.:.:.:.:::::::::::::::;;;;;;;; きっと分かるはずよ、うふふ。』 /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:::::::::::;;;;;;;;;;; . ./ . . ... ..:: ::: ::: ::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;; 「 俺も今日は、久しぶりにやってみるかな。」
☆ のら猫からの お願い ☆ はろタソ、昨日はご親切にも お声を掛けて頂いてありがとうございます。 この先どうしようかと考えましたが、やはり 描くのを途中で放り出す訳にも 行きませんし、といって自分で これからHPを立ち上げる事も出来ず、 はろタソのご厚意に甘えさせて頂こうかと思いますた。 当方、その辺の知識に関しては 全くの初心者ですが、どこかに このスレの ログを置いて頂けるという風に解釈させてもらって 良いのでしょうか?
685 :
のら猫 :03/02/27 11:56 ID:???
∧_∧ わーい、はろタソ まりがd! ((∀`*/゙) ヽ 〈 最近は 他の方の書きコもないので、 | i) 感想用に残しても仕方ないと思います。 . し'"ヽ,_,) ログも置いて頂いたので、次スレ立てて . このスレは 続きをうpして埋め立てます。
686 :
のら猫 :03/02/27 12:17 ID:???
☆ のら猫から 静かに見守って下さった方々へ ☆ いつ規定上限になるか分からないので、先に書いておこうと思います。 この板に張り付くキッカケとなったのは、前にも書いた通り 会社を辞めて その上に 軽い人間不信と対人恐怖から、半ヒキになってしまったのが 原因でした。子供の頃から 一人で何かお話を考えたり 書いたりするのが 好きで、誰に見せるでもなく書き溜めた 1冊のノートから このスレが 始まりました。
687 :
のら猫 :03/02/27 12:24 ID:???
この板で、自分と似たように 自己不信や社会不適応に悩んだり 苦しんだり している人を見て、安心もして また励まされもしました。 自分の日々を正直に告白してゆく事は、意味のある事だと知りました。 たとえそれが、愚痴や泣き言であってもです。書く事、そしてそれを 自分自身が読み返す事で、人間はいくらかは 自分を客観視出来るからです。 スレを立てた一番の目的は、そうやって書く事で自分の頭を整理する事と、 自分と似たような人に読んでもらう事で、ほんの少しでも “あぁ、辛いのは 自分一人だけじゃないんだなぁ”と、思って欲しかったからです。
688 :
のら猫 :03/02/27 12:31 ID:???
自分がここを読んでいて、励まされたようにです。 いつの間にか、最初の目的は自分の話をうpするだけのスレに変わってしまい、 それを 心苦しく思う気持ちは ずっと持ち続けてきました。 それでも、優しい言葉で応援して下さる方が居て、その嬉しさで 元々三日坊主 の自分が、こんなにも長く何かを続ける事が出来ました。 改めて、読んで下さった皆さん 書きコして下さった皆さんに、 篤く御礼申し上げます。何処まで続けられるかは分かりませんが、 “のほほんとがんがる”精神を忘れずに、Part2へと進みたいと思います。
l, ‐ ' l ` 、l / ..:::::::::::: 「 うわぁぁ〜っ、すごいわねぇ!」 . l l. l / ..:::::::::::::: ヽ. l. l l. / .::::::::::::::: . 『 ここは本当は 俺としぃだけの ヽ l. ._i_ .l ./ .:::::;__;;. /. 秘密の場所だったけどね。 | 、 l_ ‐ l ‐ _l ./ ..::::::;;.|::::::L/ . お姉さんは 特別に招待しました。』 | 、 . l. ! ./ / ..::::::/ .|::::::| |. 、 /. / / /_.::::/ . _」|::::::| 「 お姉さん? ここで何をするかを、 | |:::|⌒○ / _...○⌒|::_「 .|::::::| 今から アタシとギコが実演するわ。」 | |:::| ,.=_, '┌ . ~ | |. -‐'|::|_, -‐ '" !::::::! | |:::| .:ll || | ! | | |:::|: ‖ ::|::::::| 『 OK! じゃ どっちから行こうか?』 | |:::| .:ll || | ! | | .「|:::|: ‖ ::|::::::| | |:::| ,;ll ..|| | !,. | | !.! :|: ‖ ::|::::::| 「 そうね、じゃあまず アタシから | |;;」 ∧∧ . `└' -.L.l、. ‖ ::|::::::| スッキリさせてもらう事にしようかしら。」 |/ ‐ (,, ゚Д゚) , ` 、」::::::| ┘ | つつ ,'⌒⌒ヽ . └‐- ── ここは 誰にも気兼ねせず 心の中を 〜 | ソ .ル ∧∧ ぶちまけて、普段の鬱憤を晴らすには し`J (li从从i) (゚* ) 最高の場所だった。 []]-- ( と | . お姉さんが 恥じらいを捨てて <___〉 | `〜 勇気を出せるように、俺たちがまず (/~U . U U . それぞれに 力一杯 絶叫したんだ。