即席ラーメンの父・安藤百福さん死去、96歳

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231すぐ名無し、すごく名無し
北海道の冬のある日のこと。当時俺は、北海道の大学に通っていた。
三日間で3万円のバイトがあるんだが、どう?と先輩に誘われた現場作業。
小学校の新築とかで、大工さんに混じって俺も不慣れな肉体労働。
作業自体はいたって単純。木材なんかに予め決められた番号が振ってあって、
それを指示された通り運ぶだけ。

だけど、マイナス20度の現場はそれだけで極寒地獄。いくら重ね着に重ね着を
重ねたとしても、体動かしてないと寒さが骨身に染みる。運ぶものが無いときは、
手ぶらで資材置き場と現場を行ったり来たり。

そうこうしているうちにようやく昼飯。プレハブ小屋の飯場に行くと、おにぎり、味噌汁、
そしてカップヌードルがあった。俺は迷わずカップヌードルを手に取り、お湯を注いだ。
三分間待っている間に、おにぎりを一個だけ頬張った。あまり美味しくはなかった。
ガチガチに冷えた体にお米ってのは、あまり相性がよくないようだ。

もう待ちきれないので、1分30秒くらいでカップヌードルを食った。






うめええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!






俺は、この世にこんなに美味い食い物があるのか!!とマジで感激した。
もう我を忘れて食った、食った、あっと言う間に完食した。

その様子を見ていた他の大工さんが、貧乏学生の俺に同情したのか、
どうせ余るから食いな、とさらにカップヌードルを3個分けてくれた。

ありがとうございます!と言って、微塵の遠慮もなく、俺はさらに3個の
カップヌードルにお湯を注ぎ、これを完食した。最初の一杯の最初の一口
ほどではないが、やはり美味かった。そして、ある程度体が温まってくると、
ご飯も美味しく感じられた。

初日にこんな出来事があったので、俺は3日間の肉体労働をやり遂げることが出来た。
但し、そのパワーの源はカップヌードルだったことは言うまでも無い。
自分を極寒の地で極限まで追い込んで、一気に完食するカップヌードルの
あまりの美味さに感動を覚えたからだ。

勿論、現場で親切にしてくれた大工さんの温かい気遣いも忘れない。

今は人並みに社会人やってるが、接待で飲み食いする一人3万円のコースより、
あの時食った100円強のカップヌードルの方が、遥かに美味いだろう。
あのような、本物の感動、本物の美味しさを願わくばもう一度体験してみたい。

長文スマソ