小松江里子さん(脚本家)の
『天地人』の話
ttp://www.avanti-web.com/thisweek.html 私は時代物の脚本を書いたのは大河ドラマ『天地人』が初めて。
正直、戦国武将はイマイチ好きじゃなかった。ところが原作をパラッとめくった時に
「17歳で身長180cm以上の美しい男の人」という部分が目に入り、
そこから話にのめり込んでいった。
その後、主演が妻夫木さんに決まってパッとイメージが広がった。
決定打になったのは「愛」の立物。当時の「愛」は「愛染明王」や「仁愛」という意味だったんだけど、
私は現代的な「愛」だと思い込んでイメージを膨らませた。
大河ドラマともなると大物の役者さんが多いのが悩みどころ。
「今回、この人が出てないんですけど」と言われて慌てて書き足したこともある。
織田信長や豊臣秀吉といった「歴史の主役」が脇役なのが難しい。
一応、歴史的な流れがこうなっているという部分も説明しないといけないので。
三成と兼続が家康を挟み撃ちにしようと決起した時、
景勝は「背を向けた敵を追ってはならぬ」と兼続を制止する。
関ヶ原へと向かった家康を兼続が追っていたら歴史は変わっていたかもしれない。
でも「義」を重んじて追撃をやめた上杉家を家康は認め、武士道のモデルとした。
歴史は本当に面白い。