「篤姫」ネタバレスレッド その4

このエントリーをはてなブックマークに追加
6764からのつづきです
・ドラマで再現できることの限度
お金や時間の関係で、その通りにできないことが多いけど、調べられることはとにかく調べている。

佐藤D 最終回の明治編。明治の衣装も作って撮りました。作ったとかえらそうなこと言ってるけど、
衣装屋さんに作ってもらってお借りしてるだけです。お金がないので(皆笑)。
(どの衣装のことを言ってるかまでははっきりわかりませんでした)

このあと質問の時間に
Q.大河に関わる演出家は、歴史に対するもともとの知識や興味がどれくらいあって仕事をしているのか?

NHKはディレクターということで最初に採用。だいたい地方局に4、5年配属され、
その間に自分のやりたい番組(ドラマ、音楽番組、教養番組など)を考えることに。
ドラマもたくさんあるので、歴史が得意とかはほとんど関係ない。準備に1年かけるので、間に合う。

Q.大河ドラマはどこまで事実を描いているのか?

佐藤D NHKの大河ドラマは、本当に実在した人物を主人公にして必ず作っています。
それはこれからも変わりません。だからまず、主人公の家族構成や回りの状況はどうだったかなど、
調べられるかぎりのことは調べます。
これは先生方にギャラをお支払いして、1週間に1度NHKにお越しいただいて、ご教授いただきます。
したがって篤姫の中で出てくる年号は、歴史の年表に出てくる通りです。
ただし、性格や人間関係、たとえば篤姫や帯刀がどういうキャラクターだったか、
篤姫と帯刀がどういう関係だったかは、書いてあるものがどこにもありません。
こういった設定を考えるのが、ドラマを作っていくうえで一番おいしいところであり、楽しみなところです。

Q.ドラマの中で天璋院たちは写真を撮っていたが、実際に残っているのか?

当時、写真の技術はすでに日本に入っていて、島津斉彬は自分の家族の写真を撮って残している。
徳川の将軍が自分のお母さんや嫁さんと撮ったという記述はないので、これはフィクション。
家茂が京都に思い出となるものを持っていくとき、現代と同じように写真にした。
写真屋が徳川家に出入りしていても、いちおう時期的にはおかしくないので、こういう場面が出来た。

Q.自分はこの放送回を担当したいと演出家はそれぞれ主張できるのか?

佐藤D そんなこと言わせません(皆笑)。偉そうなことを言いましたが、
チーフプロデューサーとその上にいるドラマ部部長で相談して決めます。でも私は言いますけどね(笑)。

Q.セットや時代考証といった大きいものではなく、所作のような細かいものはどのように決めるのか?

主に戦国と江戸で大きくわかれるが、番組ごとに所作指導の先生の名前がクレジットされている。
先生やお弟子さんが、リハーサルと撮影時にはスタジオに入っていて、現場で指導してもらうのが基本。
ただし放送は時間が限られているので、演出上の都合を優先して、演出家のプランでやることもある。
若い演出家はこういったことを本当に何も知らないので、勉強するように言っている。


第1回目(佐野CP)と比べると、話が急に飛んだりするようなこともあって、
まとめるのに時間がかかってしまいましたw
聞いていてわかりづらい部分も多少あったので、公式HPや本に書いてある本人の言葉を借りて、
補ったりした部分もあります。でも、その場でおっしゃった通りのことをだいたいそのまま文字にしています。

余計なことはしゃべらないように気をつける。佐藤Dはそう言ってましたが、
金銭面など結構ぶっちゃけたことまで話してましたね。
嘘は一言も言ってないつもりだとも言っていたので、全て本心を話してくれたんだと思います。
(オーバーに話した部分はあるかもしれませんが)