「義経」史実では本当はこうだったんですが

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230また某所より無断転載
>NHKの大河ドラマ「義経」のディレクターそしてプロデューサーさん

熊野別当湛増への原田芳雄の起用。これは貫禄、その個性豊かな野性味から
いってはまり役であると思う。しかし、問題はその格好である。

あなた方は、熊野別当湛増を山賊の親分とでも考えているのであろうか。
あの格好は如何にも熊野別当を「馬鹿」にしている。「熊野別当」といえば
熊野本宮・熊野新宮・熊野那智に代表される熊野三山の、在地における
最高統率者・管掌者である。しかも,湛増は「法眼」という朝廷から与えられた
僧位を持つ官僧なのである。当然、その格好は、あんな白髪のむさ苦しい頭ではなく、
頭の髪の毛をきれいに剃った、いわゆる「坊主」の姿で登場すべきであるし、
ましてやその身には白衣と袈裟を纏った社僧の姿で登場するべきである。
社僧とは、神仏習合された神社につかえる僧侶なのである。インターネットの
ウェブ・サイト「風俗博物館」に僧位を持つ当時の官僧の理想的な姿(あれは、
あくまでも正装ですが)が描かれているので是非とも見てほしい。
当時は、僧侶の格好で熊野権現社の拝殿にたたずんでも何の違和感も感ぜられ
なかった時代である。神と仏が分離された現在とは全く違うのである。

熊野三山における最高統率者・管掌者である「熊野別当」を、山賊のボス
同様に決して貶めてはいけない。
しかも、ドラマの舞台となった田辺市の説明に登場する「闘鶏神社」という
記載は初歩的な間違いをおかしています。「闘■(奚に隹)神社」と書くのが正しいんです。
さらに、書状・起請文についてもいいたいことがあるのですが、これはその道の
専門家に任せます。

いずれにしても、拙僧の、湛増の格好にたいする期待は見事に裏切られたといえます。
いくらフィクションとはいえ、これはひどすぎる。もっと勉強してドラマをつくって
もらいたいものである。


>>219
否。