NHKは16日、取引のあった都内の音響設備会社に架空の工事を発注し、約279
万円を同社に振り込ませたとして、放送技術研究所(東京都世田谷区)の浜崎公男主
任研究員(55)を懲戒免職処分にしたと発表した。浜崎主任研究員は平成20〜2
3年、同社から計3回にわたりデジタルカメラやパソコンなど6点(百数十万円相当)
を受け取っていた。
NHKは近く浜崎主任研究員と音響会社役員を警視庁に詐欺容疑で告訴する方針。N
HKは浜崎主任研究員の当時の上司2人もそれぞれ減給、譴責(けんせき)の処分に
した。
NHKによると、浜崎主任研究員は昨年3月、放送技術研究所のスピーカー工事を同
社に架空発注。今年3月に内部通報で発覚し、NHKの調査に当初は架空発注を否定
していたが、9月ごろになって認めたという。
浜崎主任研究員は音響設備開発の責任者で、単独で工事を発注できる立場だった。主
にスピーカーなどの開発に携わり、音響分野の国際的な賞も受賞している。
NHKは「視聴者に深くおわびする。チェック体制を強化し、綱紀粛正に努めていく」
とコメントした。
放送技術研究所は国内唯一の放送設備研究機関で、受信料で運営されている。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/131016/crm13101613370004-n1.htm