「奇跡の詩人」データ収集スレッド 2

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160正論8月号
正論8月号

NHKウォッチング第63回 中村 粲(獨協大学教授・昭和史研究所代表)

(前略)

【総務大臣殿、この詐欺放送を御覧あれ】

前回<NHKスペシャル>「奇跡の詩人」のヤラセ疑惑について書いた。これを続ける。
”神童”日木流奈君は六歳の時に「文字を通して世界が大きく広がってゆく喜びを表す」次の詩を書いたのだそうだ。

<「文字」という法則。/乾いた空気。/のどを抜ける。潤いが欲しい。ジュースの香り、/果物のしぼり汁。
かすかに湧く希望のように、/脳いっぱいに広がるフルーティーな光。/のどを潤すジュースと同じだ。/
「文字」。/脳にいきわたるジュース。>

これが、喋ることも、歩くことも、立つことも出来ない六歳の重度の脳障害児が作ったものと信ずることが出来ようか。
流奈君は番組の中で、母親千史さんに支えられた左手で文字盤の文字を目にも止まらぬ速さで指し、
次のような「言葉」についてのメッセージを伝える。

<私は混沌の中にいました。この混沌が秩序あるものに変化していくのを私は体で感じることができました。
私がまだ肉体的に混沌の状態でありながら、精神的には混沌の中に残らずにすんでいるのは、私が言葉を伝える術を得たからです>

これがテレビ収録の時、即ち十一歳の時のもの。ところが妙なことに気がついた。
流奈君が母親に抱かれて「アーアー」と声を出して、あらぬ方を向いている時、すでに母親に持たれたその左手は素早く動いて
<私は混沌の中にいました>という冒頭の言葉を、”母親の口を通して”伝えていることだ。
してみると、これは流奈君ではなく母親の創作したメッセージではないのか、という疑いが生じるのは当然だろう。
しかもよく見ると、流奈君の指が文字盤を指すのではなく、母親が右手に持つ文字盤が左右上下に激しく動いているのに気がつく。
その動かし方が余りに早いので、いかにも流奈君の手が動いているかに見えるだけで、
流奈君は実は何もせず、また恐らくは小難しいことは何も考えていないのだろう。
いかにも流奈君から出た如く見せかけて、実は母親が自分のメッセージを発信しているだけなのだ。
云ってみれば流奈君を人形にして母親が手の込んだ腹話術を演じているのに過ぎない。

五月十一日<土曜スタジオパーク>で山元修治プロデューサーがスローモーション・ビデオを使ってヤラセではないことを証明しようとしたが、
先回書いたように証明にはなっていない。
そこで筆者は現段階において、この番組は全篇これインチキとヤラセであると断ずるものだ。
この番組制作に特定の思想・宗教組織が関わっているとすれば、更に重大な問題になろう。
もし右の批判にNHKとして異議があるならば、流奈君の手を支える役を第三者に依頼し、公平な学者など第三者立会いの下に、
再度スローモーションによるビデオ検証を行うことを要求する。

NHKがこれに関して反証か謝罪をせぬ限り、「日本ダービー」と「奇跡の詩人」の両放送を、前者は偏向・国歌侮辱放送、後者は不実・詐欺放送として共に放送法違反とみなし、必要と認める対応をするので予め承知ありたい。

NHKを監督する総務大臣、NHK予算を審議承認する衆参両院総務委員諸氏よ、
卿等にはNHKの斯かる偏向・ペテン放送に対して厳重注意、警告、処分あるいは予算ストップ等の制裁措置を講ずる責任がある。
斯様な国歌侮辱やペテン番組を問題にせず、毎年七千億円近い予算を承認してきた背任の責任は極めて重大だ。
放送番組の実態に踏み込まないシャンシャン手打ち式の如き形式的なNHK予算審議のあり方を抜本的に見直すよう強く求める。
なお大臣や議員諸氏が前述のビデオを御覧になりたければ、必要部分をダビングして有料でお送りするので、
氏名・住所・電話を明記してFAX00−0000−0000(原文では掲載)「NHK報道を考える会」へ申し込まれたい。

こんな詐欺放送に受信料など払へるか!(太字)

(後略)