「奇跡の詩人」データ収集スレッド 2

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151創8月号「情報の焦点」
本誌前号でレポートが掲載されたが、4月28日放送のNHKスペシャル「奇跡の詩人」が未だに物議を醸し続けている。
インターネットの巨大掲示板「2ちゃんねる」では継続して議論が沸騰しており、「奇跡の詩人」を”糾察”するホームページも
続々立ちあがった。
滝本太郎氏や有田芳生氏は自身のホームページで「奇跡の詩人」糾弾運動を随時告知している。

民俗学者の大月隆寛氏はメールマガジン「サイパッチ!」でこの問題について論じているほか、連絡用のメーリングリストまで立ち上げた。
このメーリングリストでは、ドーマン法に関する海外の研究を紹介するなど、アカデミックな議論も含めて粘着質な糾弾が続いている。

NHKは同番組の再放送を当面予定していない。そのためまだ番組を見ていない人のために札幌、大阪、名古屋など全国各地で「奇跡の詩人」上映会が開催されている。
6月21日ひ東京・池袋で開かれた上映会には約20人の市民が参加。
会場ではタビングされた持ち帰り用ビデオのほか、「『奇跡の詩人』NO!」とデザインされた特製バッジやうちわなどのグッズまで無料配布されていた。

ホームページ上ではやはり「奇跡の詩人」をおちょくったデザインのブックカバー、しおり、NHK受信料支払い拒否のステッカーなどさまざまなキャンペーン素材の原本が
ダウンロードできるようになっており、”2ちゃんねらー”たちの仮借なき仕事ぶりに驚嘆させられる。

さらに6月末には滝本太郎(弁護士)、石井謙一郎(「週刊文春」記者)両氏の編著で検証本『異議あり!「奇跡の詩人」』(同時代社)が緊急出版された。
今回の出版は発案から1ヶ月で校了・配本までこぎ着けるという突貫工事。
障害児をもつ母親の手記や有田芳生氏の寄稿などが掲載されている。

滝本氏はあとがきで《藁をもつかむ気持ちの家族につけこんだ番組「奇跡の詩人」と本、その思慮の浅さと、視聴率、営業至上主義には反吐が出る》と手厳しく「奇跡の詩人」を論評している。

同書は多数のNHK関係者や教育委員会委員、識者らに寄贈。
国会議員への働きかけも進んでいる。この「市民運動」はまだまだ収束する気配が無い。