「奇跡の詩人」データ&意見の整理・収集スレッド

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65名無しさんといっしょ
宮城県知事浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』2002.4.29(月)
http://www.asanoshiro.org/jogdiary/index.htm

日曜日のNHKスペシャルは、「奇跡の詩人―11歳 脳障害児のメッセージ」であった。
誕生直後の手術の影響で、脳に障害を受け、話すことも立つこともできない日木流奈(ひき・るな)君。
過酷なリハビリテーションで知られるドーマン法による運動訓練、知的訓練で、彼の能力は極限まで
開発される。哲学書から天文書まで2,500冊もの本を読破したという。一体どうやってそんなことが
できたのか。

そういった訓練の成果は、目を見張るばかりである。母親が持つ文字盤を驚くほどのスピードで操って、
自分の意思を伝えていく。魔法を見ているようだ。詩のみならず、エッセイも書きこなす。「世の中は、
あなたが幸せにならないと幸せになれないのです」といった言葉を次々に発していく。脳の機能の相当部分を
喪失している人間が、ここまでの知的発達を遂げるという現実に圧倒される。

ちょっとした表現をするためだけでも、流奈君は呼吸が乱れるほどのものすごいエネルギーを消費する。
正直つらいのだそうだ。それでも、どうしても伝えたいことがあるという思いが、彼をせきたてる。
すごい、すごい。人間にとって、意思伝達―コミュニケーションが本源的な欲求であり、人間の人間たる
ゆえんであることを、改めて知らされる。ふだんから、垂れ流しのようなコミュニケーションしか
なし得ていないことを、恥じる思いである。