新入社員「宴会芸をしたくない」は、甘えか!? | 雇用のカリスマが教える会社の「裏側」 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト
http://toyokeizai.net/articles/-/59331 (前略)
先日、ある学生から、「日本の会社に入ると、やりたくもない宴会芸をやらされると聞いたのですが、本当ですか??いかにも日本の会社ぽくて、
嫌なんですけど……」という相談を受けました。
実際、日本では新人社員に宴会芸をやらせる会社が少なくありません。一方、海外では、宴会芸をやらされるなんてありえないでしょう。少なくと
も強制はないはずです。日本にある外資系企業でも、宴会芸をやらされたなんて話は、あまり聞きませんね。
では、宴会芸をしたくないと思っている就活生は、欧米の会社を目指すべきでしょうか?
事は、そんなに単純ではありません。欧米の会社の現実を知らずに、安易に入社してしまうと、あとあと取り返しのつかない事態に陥ってしまい
かねないからです。
(中略)
日本で働くのなら、日本企業のよい点に目を向けるべき
もちろん、欧米には欧米のよさもあります。仕事に必要な資格やスキルが明確で、それを学べば採用されやすいこと。異動や転勤などは本人の
同意が必要なこと。残業も少なく有給も楽々とれること。実力次第で年齢に関係なく昇進できること……。ただ、ここまで書いたとおり、欧米には
欧米のつらさもあるのです。?
世界中の雇用の仕組みは、どれにも一長一短があり、万能なものなどはどこにもありません。その意味では、日本にいるかぎり、日本で働くこと
のよい面に目を向けるほうが得策だと、私自身は感じます。
そもそも、日本企業で新人に宴会芸をやらせるのも、別に恥をかかせることを目的にやっているわけではないでしょう。配属部門以外の社員に
親しみを持って受け止めてもらうためにやっているという側面も強いので、やみくもに拒絶するのはかえって損だったりします。
もちろん、「宴会芸をやらなくていい」というメリットが、欧米の厳しい雇用に身をさらすリスクよりも大きいと判断して欧米の会社を目指すのも、そ
れはその人の価値観次第ですから、文句を言うようなことではありません。ですが、かなりチャレンジングな決断であることは、間違いないと言え
そうです。
日本の企業も欧米の企業も一長一短。当たり前ですが、まずはそれをしっかりと認識してほしいと思います。